我闘雲舞3.26新木場大会 里歩vs.真琴のIWA三冠戦、「ことり」vs.ボリショイ、志田&帯広vs.ブリバト
友達と一緒に新木場大会
日時:2015年3月26日(木)
開場:18:30 開始:19:00
会場:東京・新木場1stRING
観衆:195人(満員)
▼第1試合 3WAYマッチ 15分1本勝負
●DJニラ(フリー)
6分45秒 体固め
○花月(フリー)
※もう一人は梶トマト(K-DOJO)
▼第2試合 タッグマッチ 15分1本勝負
マサ高梨(DDT)/●星誕期(DDT)
12分1秒 回転エビ固め
○南野タケシ(舎人一家)/卍丸(舎人一家)
▼第3試合 タッグマッチ 20分1本勝負
○志田光(フリー)/帯広さやか
11分28秒 ブレンバスター→体固め
●SAKI(LLPX-X)/MIZUKI(LLPX-X)
▼第4試合 形態模写タッグデスマッチ 15分1本勝負
●米山香織(YMZ)/円華(YMZ)
1-2
○アントーニオ本多(フリー)/“黒天使”沼澤邪鬼(大日本)
▼第5試合 シングルマッチ 15分1本勝負
●「ことり」
9分24秒 えびす落とし→片エビ固め
○コマンド・ボリショイ(JWP)
▼第6試合 IWA三冠統一選手権 20分1本勝負
[王 者]○里歩
12分24秒 そうまとう→エビ固め
[挑戦者]●真琴(REINA)
※第6代王者・里歩が2度目の防衛に成功
真琴と久しぶりにシングルマッチを行った里歩が貫禄勝ちで王座防衛!
さくらに続き急遽ふきんも欠場に!志田と帯広が組んでブリバトに勝利
オープニング
里歩、帯広、「ことり」の3人が登場してステージ上で『ファイト!』を熱唱。マイクの調子が悪い中、終盤リング上の移動した3人は歌詞の通り精一杯盛り上げた。歌い終えた里歩が「欠場者が出て皆さんにご心配をおかけしているんですが、私たち3人はいつも以上に張り切って頑張って行くのでよろしくお願いします!」と挨拶すると、「我闘雲舞の行き先は?」「リャオサイ?」「メシャーイ!」「リャオカー?」「メシャーイ!」「トンパーイ?」「シャーイ!」「レッツゴー」「ガトームーブ!」とオープニングコール。
続いて前日のREINA後楽園大会で左ヒジを脱臼したさくらが、左腕を吊った状態で登場して欠場のお詫び。さらに試合前の練習中に北沢ふきんがケガをしてしまい、病院に行ったため欠場となることを発表した。
そこにふきんの対戦相手だった花月を呼び込んださくらは、昨日の深夜にカード変更した上に、そのカードも消滅してしまったことを詫びた。花月は「大丈夫です! 今日、自分は試合をしなくてもセコンド業務や歌のかけ声とかを頑張ります」と言ったのだが、さくらは何とそんな花月にスネキック!
「ふざけるな、お前レスラーだろ!」と一喝すると、「いろいろ考えたんですけど、ここに入ってもらうしかないんです! やれるのか?」と言うと、ニラvs.トマトに花月を加えた3WAYマッチにすることを発表。
この試合に組み込まれることをあまり分かっていない花月は「やれます!」と承諾。そんなやる気満々の花月を尻目にさくらは『限界のうた』を歌い上げた。
第1試合
ニラが暗闇の中、ひっそりと入場すると続いてトマトが入場してトマトダンスを踊り出すが、ニラがタバコをくわえさせたりして邪魔をする。そして急遽3WAYマッチに組み込まれることになった花月が登場するが、明らかに異彩を放っている。
トマトと花月は握手を交わすが、ニラは無視。花月は「この人、大丈夫ですか?」と不安を隠せない。するとニラはお尻を押さえながらリングを降りると「スミマセン、15分つないでおいてください」と言ってバックステージへ……
トマトはショルダータックルで花月をなぎ倒すが、花月もカウンターのドロップキックから、もう一発ドロップキック。ボディスラムを狙った花月だが、ニーリフトで防いだトマトは「甘いんじゃボケ!」と逆にボディスラム。レッグドロップを落としていくトマトだが、そこにニラがフラリと戻ってきてリングサイドを徘徊。
エルボー合戦からロープに飛んだ花月だが、場外から足をすくって倒したニラはトマトに「試合前の打ち合わせ通り、コイツを2人で潰しましょう」と共闘して花月を潰すことに。ダブルのカウンターエルボーを花月に決めたニラはカバーしたトマトを攻撃。
あっさり裏切ったニラは花月に共闘を申し出てダブルのカウンターエルボーを決めると、カバーした花月を攻撃しようとしたが、読んでいた花月はかわしてトマトに誤爆させる。ニラを排除した花月は「どいつもこいつも!」とトマトにスピアーを決めていくが、トマトもニールキックを返す。
そこにニラがリングインしてトマトにロケットパンチをお見舞い。そして「俺は今まで温存していたんだよ」と言って花月のエルボーを敢えて受け止めたニラだが、花月はボディスラムで叩き付けるとエアプレンスピンで回してからバックフリップ。
カウント2で返したニラだが、花月はコーナーに登っていく。しかしトマトが突き落としていき、逆にニラにミサイルキックを発射。そこからニラをレッドアイで丸め込むが、花月がカウント2でカット。トマトを場外に突き落とした花月はそのままダウンしているニラをカバーして3カウント。
第2試合
卍丸と高梨の先発で試合開始。グラウンドでのバックの取り合いから腕を取って捻り上げた卍丸だが、高梨はカニ挟みで倒すと手四つの力比べへ。そこからヘッドロックに捉えた高梨だが、卍丸はヘッドシザースで脱出。
続いて南野と誕期がリングイン。南野のショルダータックルを受け止めた誕期だが、南野がサミングを見舞っていくと、怒った誕期がショルダータックルでなぎ倒す。さらに豪快なボディスラムから南野の首を捻りあげた誕期。
タッチを受けた高梨がチンロックに捉えていくが、南野は髪の毛を掴んで脱出すると卍丸にタッチ。ストンピングを落としていった卍丸はナックルパートを叩き込むと、ボディスラムからのエルボードロップ。舎人一家はダブルのカウンターエルボーからダブルのニードロップを落とす。
鹿浜ダイナマイト(=シットダウン式変型コブラツイスト)に捉えた南野だが、高梨は何とかロープに脱出。高梨が逆水平チョップを打っていくと、南野は一発の逆水平チョップで倒して卍丸にタッチ。
ブレーンバスターを狙った卍丸だが、踏ん張った高梨は逆に投げようとする。しかし背後に着地した卍丸は走り込んできた高梨にカウンターエルボー。しかしすぐにブレーンバスターで投げた高梨は誕期にタッチ。合体攻撃を狙った舎人一家にクロスボディーを浴びせて2人まとめてなぎ倒した誕期は、卍丸に突っ張り電車道からコーナースプラッシュ。
さらにブレーンバスターで投げると、高梨にタッチ。アッパーカットを叩き込む高梨にエルオーを返す卍丸だが、高梨は前屈みになった卍丸の脳天に低空ドロップキック。そしてトラースキックを狙ったが、かわした卍丸は河津落としを決めて南野にタッチ。
卍丸のチンクラッシャーから南野がスタンディングのシャイニング・ウィザード。さらにどどんで叩き付けた南野はファイアーマンキャリーを狙ったが、高梨はタカタニックで切り返そうとする。これを防いだ南野だが、エプロンから誕期がショルダーをぶつけると、高梨がレッグラリアット。
さらに誕期がのど輪落としで叩き付けてからアルゼンチン・バックブリーカーを狙うが、南野が踏ん張るとボディスラムにスイッチ。しかしボディプレスをかわした南野が走り込む。これをラリアットで迎撃した誕期は今度こそアルゼンチン・バックブリーカー。
そこに高梨を振り切った卍丸が入ってきてトラースキックを叩き込むと、倒れるところで南野が回転エビ固めで誕期を抑え込んで3カウント。
第3試合
当初はさくらがこれが我闘雲舞初参戦となる志田光とタッグを組んでブリバトと対戦する予定だったが、さくらの欠場により志田は急遽帯広とタッグを組むことに。以前の団体でもほとんど組んだことがないという2人だが……
帯広はブルーのレスリングタイツ風コスチュームを新調。帯広に合わせて青いコスチュームで登場した志田の腿には「さくらさん早く治せ!」の文字が書かれてあり、それをさくらに向かってアピール。
帯広とMIZUKIの先発で試合開始。ロックアップからロープに押し込んだ帯広は逆水平チョップからヘアーホイップ。しかし側転して着地したMIZUKIはクロスボディー。帯広もスクールボーイで丸め込むがカウント2で返したMIZUKIはSAKIにタッチ。志田がショルダータックルでなぎ倒すと、SAKIは走り込んできた志田に向かってジャンプ。
しかしキャッチした志田は「お尻いくぞ!」とアピールするとヒップアタックをお見舞い。さらに志田を睨み付けるSAKIにもう一発ヒップアタックをお見舞いすると、突然帯広が入ってきてオビシダトレインをやりはじめるが、SAKIがかわすとMIZUKIが入ってきてダブルのフェースクラッシャー。さらに両側から志田の腕を抑え付ける。
そこに帯広が入ってきてドロップキックを放っていくが、ブリバトがかわして志田に誤爆させる。SAKIがキャメルクラッチに捉えるが、志田は自軍のコーナーに押し込んで帯広を叩きながらタッチ。ヘアーホイップで投げていった帯広だが、SAKIもヘアーホイップのお返しからサーフボードストレッチ。
そのまま変型ロメロスペシャルのような形で吊り上げたSAKIはMIZUKIにタッチ。串刺しドロップキックからボディスラムを狙ったMIZUKIだが、踏ん張った帯広は地獄突きを連打。しかしすべてかわしたMIZUKIは首固めで丸め込む。
さらに帯広をグルグル回してから横十字で丸め込むがカウント2で返した帯広は、フライングメイヤーで座らせると、スライディングエルボーを叩き込んで志田にタッチ。カナディアンバックブリーカーで担ぎ上げてコーナーに逆さ吊りにした志田はSAKIも対角線上のコーナー逆さ吊りにしてから両方に串刺しジャンピングニー。
トレイン攻撃を狙った志田&帯広だが、かわしたブリバトは逆にスクールボーイとクロスボディーの合体攻撃。さらにSAKIが志田にエルボーで向かっていくが、受け止めた志田はエルボーを返す。
だが、SAKIがカウンターのコブラツイストに捕らえると、帯広が尻を叩いてカット。合体攻撃を狙う志田&帯広だが、かわしたSAKIはまとめて2人をフェースクラッシャーで叩き付ける。そこにMIZUKIがフットスタンプを落とすと、SAKIは志田にカンパーナ。しかし志田も串刺しジャンピングニーを返すと、ブレーンバスターの体勢に。
踏ん張るSAKIだが、志田はニーリフトからブレーンバスターを狙う。だが、逆に投げたSAKIは飛び込んできた帯広にもブレーンバスター。そこにMIZUKIも飛び込んできて志田にカニ挟み。そしてSAKIが抑え付けたところにMIZUKIはヒップトス。そこからSAKIはダイヤル固めを決めるがカウントは2。
10分が経過して志田がSAKIのバックを取ると、帯広が飛び込む。SAKIがかわすが、志田は帯広をキャッチしてブン回す。帯広の足に当たって倒れるブリバト。すかさず志田&帯風呂はSAKIにダブルのドロップキック。さらに志田が荒鷲ドライバー(=フェースバスター式カナディアンハンマー)で叩き付けるがカウントは2。ならばと豪快なブレーンバスターで投げた志田が3カウントを奪った。
勝った帯広は全力疾走でリングに戻ろうと、志田と握手をして勝利を喜ぶ。志田はブリバト一人一人に丁寧に握手をするが、SAKIが志田に蹴りかかるとMIZUKIも蹴りかかる。ブリバトの意地を感じさせた行動に志田も驚いた表情だった。
<試合後コメント>
志田光&帯広さやか
――久々のタッグだったと思うんですが、遭遇自体が久しぶりですか?
志田「遭遇自体が久しぶりですほんとに」
――このタッグはいかがでした?
志田「いや変わんないですね〜」
帯広「変わんない!?」
志田「変わんない」
帯広「色んな意味で!?」
志田「うん。なんか、しばらく会わないうちに、帯広の中で私の幻想が広がってたらしくて」
帯広「そうです」
志田「すごいビビってるんですよ」
帯広「ほんとに、だって、目も合わせられないぐらい」
志田「そう! 目も合わせないぐらいビビってる」
帯広「今日、奇跡。すいませんだって、なんかこう、やっぱり色んな良い事とかもあったんですよ。でもなんかこう、ね? 殴られたりとか」
志田「そんなにさ! そんな……」
帯広「だって試合中なのにタッチじゃないんですよ手が!? 頭にパーンて。そんな、いい子いい子だったらいいけど頭叩くなんて酷すぎますよ(涙目)。でも、帯は2年半ぐらいですかね? 志田さんと離れていたのは」
志田「わかんない」
帯広「それぐらいなんですけども、その中で志田さんの、やっぱりこう志田さんのなんかこう膨れちゃうんですよ怖いところが!」
志田「なんかなんだろう? 怖いだけだね、じゃあ印象は」
帯広「でも私の中でやっぱり志田さんていうのは特別な存在で、なんすかね? シングルマッチとか何回もあたらせていただいたんですけども、やっぱりその度恐怖を植え付けられたっていうのもあるですけど、でもその中で」
志田「お前いい加減にしろよ!」
帯広「すいません、でもその厳しさの中に、やっぱ必要なものってあるので、やっぱり志田さんがなかったら帯の大切なモノが培われなかったと思うので、培われてるでしょうか?」
志田「聞くんだ最後。なんか、なんだろう? すごいビビられてるだけなんで私」
帯広「そんなことないです」
志田「もういいのね? なんかすごく懐かしい気持ちになったし、う〜ん、なんか、ほんとに久々で変な感じでした。私が切り捨てたものがすごく良い形でここにあって、変な気分でした。あと対戦相手のブリバトの二人も、境遇がすごい似てるなって私が勝手に思ってて、なんか多分彼女達もその、プロレスをやる意味とか、どこに向かって頑張ってるんだろうとかわからないこともすごい多いと思うんですね。やっぱり私もそうだったから。でも、私はプロレスがすごい好きになれて、すごい頑張って一人でできるまでになって、プロレスですごい色んな夢を叶えてるし、やってる事によってすごい自分の世界が広がって、自分が行きたかった所にどこでも行けるようになってるので、彼女たちもなんか、そういうのを少しでも感じてもらえたら今日は意味があったのかなと思います」
――志田さんは我闘雲舞という団体にあがることはいかがでした?
志田「今日はじめてでした我闘雲舞さんは。すごいですね最初に歌ったりとか」
帯広「そうなんですよ」
志田「なんか新しいし、なんか、あったかい。びっくりしました。素敵でした。びっくりしちゃった。帯広もすごいアイドルしてた」
帯広「そうなんです」
志田「だからびっくりしました」
帯広「私アイドルやってるんです」
志田「ね?」
帯広「そうなんです!」
志田「ダンスが一人だけスポーツに見える。すごい新鮮でした」
帯広「そう言っていただけると」
志田「懐かしくて新鮮て不思議ですねなんか」
――アイドルプロジェクトとして志田さんはプロレスを初めて、今さくらさんはアイドルし始めの状況で、アイドルの先輩としてさくらさんたちにアドバイスなどはありますか?
志田「アイドルの先輩(笑)」
――大先輩ですよ
帯広「やってらっしゃいましたねそう言えば」
志田「あー! そうですね(笑)。なんか、さくらさんは、もっと、痩せた方がいいと思います(苦笑)それぐらいです。帯は、帯はねー、いいと思いますあれで。はい」
帯広「そうですね」
志田「あとは皆可愛かったです」
――さくらさんとのタッグが流れちゃいましたが
志田「流れちゃいましたねー。さくらさんとのタッグ、ん〜、まあ確かにさくらさんとタッグを組むってアイスリボンの時もそんなに記憶なくて、楽しみは楽しみだったんですけど、まあでも、やってればまたいつか繋がる時は来ると思うので、気長に待てます私は」
第4試合
マイクを持ったアントンが「これより行われます形態模写タッグデスマッチのルールを説明します」と言い出すと、15分間の試合中、2カウント奪うことが出来た選手はニラが考えたお題で形態模写をやり、何をやっているかタッグパートナーが分かった場合は1ポイントが入るルールだと説明。最終的にポイントが多いほうが勝ちとなる。
とりあえず円華と沼澤の先発で試合開始。リストロックに捉えた円華だが、沼澤は回転して脱出。沼澤の串刺し攻撃をかわした円華がスクールボーイで丸め込むがこれはカウント1。沼澤も円華を丸め込むがカウント1。
続いて米山がアントンをすスナップメイヤーで投げていくが、アントンがアームドラッグで投げてから足をすくって倒してカバーするとカウントは2。そこでニラが考えた「ラッコ」の形態模写をすることに。アントンの形態模写を見て、沼澤は見事「ラッコ」を言い当てて1ポイント。
その沼澤が米山に一本足頭突きを叩き込むと、アントンはフィストドロップ。ブレーンバスターを狙った沼澤を狙うが、そこを首固めえ切り返した米山がカウント2を奪いジェスチャータイムに。お題は「せんぷうき」。
米山のジャスチャーを見た円華は「えぇ? 何? 北風と太陽!」と誤答。アントンと沼澤は米山を捕まえるが、後転してアームドラッグで2人まとめて投げた米山は円華と同時ドロップキックを発射。さらに沼澤にサンドイッチ低空ドロップキックを叩き込むとカウント2。円華のジェスチャータイムのお題は「内閣」。
米山は「ストライクゾーン! 時間? ホームベース! 野球!」と誤答の連発。ノーポイントのままのYMZだが、円華のムーンサルトプレスを沼澤がかわすと、円華は着地。しかし、そこに河津落としを決めた沼澤が2カウント奪ってジェスチャータイムへ。
お題は「グレート小鹿」。アントンの回答は「アントニオ猪木! ジャイアント馬場!」と誤答を連発。戸惑うアントンをサムソンクラッチで丸め込んだ米山が2カウント奪いジェスチャータイムへ。お題は「タスマニアタイガー」。米山渾身のジェスチャーを見て、円華は「猫? ライオン? ヒョウ?」と惜しいところまでいくが当たらず。
沼澤のブレーンバスターで米山から2カウント奪ってジェスチャータイムへ。お題は「ロボコップ」。沼澤の絶妙なジェスチャーを見たアントンは「ロボコップ」と即答。これで2ポイント目が入る。
勢いに乗るアントン&沼澤はダブルの南部式ナックルからバイオニックエルボー。しかし円華は沼澤のエルボーをかわして沼澤をカバー。これでアントンは米山から、円華が沼澤から2カウント奪い、2チームが同じお題のジェスチャーをやることに。お題は「えんぴつ」。
アントンと円華が同時にジェスチャーを開始すると、米山がSAKIに「えんぴつ!」と応えてYMZに待望の1ポイントが入る。しかし嫁山のクロスボディーを沼澤がかわして円華に誤爆させたところをカバーして2カウント。ジェスチャータイムのお題は「オマール海老」。
アントンは「便器! 排気ガス! 海老! エビ…AB型!」と惜しいところまでいったが当たらず。残り30秒となる、米山は沼澤から後方回転エビ固めで2カウント奪いジェスチャータイムへ。お題は「デフレスパイラル」。苦悶する様子やスパイラルを表現する米山だが、円華は「ドレッシング? 米山香織?」などと誤答を連発。
ここで15分となり試合終了。ポイント2-1でアントン&沼澤が勝利。勝ったアントンは「こういうのはまた市ヶ谷でやりましょう! 箱が大きい感があるので市ヶ谷でお会いしましょう!」と挨拶し、観客の爆笑を誘った。
第5試合
「ことり」はアラレちゃんを彷彿させるサロペット風の新コスチュームで登場。「お願いします!」と握手を求めた「ことり」にボリショイが応じてから試合開始。大「ことり」コールの中、ボリショイも「ボリショイ」コールをアピールするが、「ことり」コールが圧倒。
ロックアップからロープに押し込んだボリショイだがまずはクリーンブレイク。腕の取り合いから「ことり」がコーナーを駆け上がり、そこからアームドラッグで投げていく。さらにドロップキックを叩き込むが、ヘッドスプリングで立ち上がったボリショイはドロップキックをかわしてアンクルホールドに捉える。
前転して逃れようとする「ことり」だが、ボリショイはすぐにアンクルホールドを決め直すと、さらに逆片エビ固めにスイッチ。ロープに逃れた「ことり」だが、ボリショイはジャイアントスイングを狙う。だが、回される前にロープを掴んだ「ことり」は、串刺し攻撃をかわしてエプロンに出るとボリショイの頭を叩いて挑発。
さらに股下をくぐってリングインするとクロスボディー。だが、かわしたボリショイはトラースキックを叩き込む。エルボー合戦からロープに飛んだ「ことり」だが、追走したボリショイはキチンシンク。
しかし「ことり」もモンキーフリップからフロントネックロックに捉える。胴絞め式でガッチリ捉えた「ことり」だが、そのまま立ち上がったボリショイ。しかし「ことり」は後方回転して再びフラウンドでの胴絞め式フロントネックロックで絞りあげる。だが、頭を抜いたボリショイはハンマーを振り落とす。しかし下から腕十字に捉えた「ことり」。するとボリショイはそのまま持ち上げ、マットに叩き付けて脱出。
走り込んだボリショイを払い腰で投げた「ことり」は再び腕十字へ。だが、立ち上がったボリショイは逆片エビ固めで切り返す。かなりエグイ角度で決まったが、ロープに逃れた「ことり」は走り込んできたボリショイに飛び付くと卍固めに捉える。
逆に回転して丸め込んだボリショイだが、「ことり」も丸め込みで切り返す。さらに雁之助クラッチで丸め込んだ「ことり」だが、これもカウントは2。ボリショイは両ヒザをついた状態からリストクラッチ式アルゼンチン・バックブリーカーを決めると、そのまま立ち上がっていく。さらに619からハリケーンドライバーで叩き付けて3カウント。
善戦した「ことり」にボリショイは声をかけてから「もう1回」というジャスチャーをしてから握手を求める。すると「ことり」も両手で握手に応じる。12年前に撮った記念撮影と同じように、ボリショイは「ことり」をお姫様抱っこしてみせた。
第6試合
メインは里歩の持つIWA三冠統一王座に、かつて同じ団体に所属していた真琴が挑戦する一戦。パステルカラーの新コスチューム姿に三本のベルトをしっかりと抱えて入場した里歩。お互いに「お願いします」と握手を交わすと、試合開始のゴング。ロックアップから腕の取り合いになると、真琴がハンマーロックからリストロック。
しかし里歩は側転からアームドラッグ。真琴もアームドラッグを返して足をすくっていくと、一旦離れた里歩は「来い」と力比べを要求。真琴は応じると見せかけてトーキックを叩き込むとヘッドロックに捉える。
ロープに飛ばして脱出した里歩だが、真琴はショルダータックル。しかし里歩もカウンターのドロップキックからジャンピングニーからの「オー」を連発。さらにキャメルクラッチからニコニコ印を狙ったが、体勢を入れ替えた真琴がマコマコ印を狙う。だが、決めさせない里歩は体勢を入れ替えてニコニコ印を決めてみせた。
里歩の串刺しジャンピングニーをかわした真琴はダブルチョップから「真琴60キロ!」と叫んでボディプレスを投下。サーフボードストレッチに捉えた真琴だが、里歩はロープに脱出。エルボー合戦を仕掛けていった里歩に対し、真琴も応戦。
ロープに飛んだ真琴に追走してエルボーを叩き込んだ里歩は飛び付いての回転エビ固めからさくらえび固め(=逆片エビからのブリッジ)。悶絶する真琴だが、どうにかロープに脱出。里歩はブレーンバスターを狙ったが、コンプリート・ショットで切り返した真琴は横っ腹を蹴り上げると、フットスタンプからW・W・ニー(=側転からのニードロップ)。
ダブルアームの体勢に入った真琴だが、リバースで切り返した里歩は串刺しジャンピングニー。しかし2発目をかわした真琴は無気力キック。かわした里歩はコーナーに登ってダイビング・クロスボディ-。
返す刀で無気力キックを叩き込んだ真琴はダブルアーム・スープレックス・ホールド。カウント2で返されると変型のシットダウン・コブラツイストへ。何とかロープに足が届いた里歩だが、真琴はニーリフトからボディスラム。そしてスピアーを狙ったが、里歩はジャンピングニーで迎撃。「りほ」コールが起こる中、里歩はそうまとうを発射。
かわした真琴は無気力キックを叩き込むとバックを取るが、里歩はサムソンクラッチで切り返すとフットスタンプを落としてコーナーへ。真琴が追いかけていくが、迎撃して宙づり状態にした里歩は断頭台式ダイビング・フットスタンプ。さらに正調ダイビング・フットスタンプを投下した里歩。
カウント2で返した真琴はブレイジングクラッチ(=三田英津子式サムソンクラッチ)。カウント2で返した里歩はノーザンライト・スープレックスで投げていくと、ロープに飛ぶが追走した真琴はアラベスク(=スピアーからのジャックナイフ式エビ固め)。さらにもう一発アラベスクを放ったが、後転した里歩はすぐに立ち上がってその場飛びそうまとう。
さらに背後から後頭部にそうまとうを叩き込んだ里歩は、距離を取って渾身のそうまとうを放って3カウント。かつての先輩を下して三冠王座を防衛した里歩。我闘雲舞のエースとして存在感を示した。
試合後、何やら会話を交わした両者。すると里歩が深々と一礼。真琴も一礼してからリングを降りた。
ライブ&エンディング
メイン終了後はアイドルグループ「ガトームーブ」によるライブへ。試合を終えたばかりの里歩、さらに左腕を吊った状態のさくらも登場し、ふきんを除く4人で『一番好きな人の名前を叫ぼう』を熱唱。歌の途中で里歩、「ことり」、帯広の3人はリング上へ移動。
歌い終えると全選手が客席を回って観客と握手。真琴や志田もこれに加わり、見る人によっては懐かしい光景となった。
握手を終えて選手がリング上に集合すると、さくらが「いつになったら復帰できるか分からないですけど、4月5日JWP後楽園に「ことり」と組んで参戦する予定……なんですが、出来ません私は! というわけで非常に不安ですが、さくらの代わりと言ったら帯広さやか!」と発表。JWPの4.5後楽園大会では帯広&「ことり」がKAZUKI&藤ヶ崎矢子と対戦することになった。
さらに4月の半ばにはさくら、高梨、誕期の3人でタイに行き、8月の後楽園大会に向けて動き出すことも報告。5月の板橋では毎年恒例のミックスドタッグトーナメントを開催するという。
最後は後楽園大会まであと140日ということで、「このメンバーで後楽園に行くぞー!」と叫んださくらは、「我闘雲舞の行き先は?」「リャオサイ?」「メシャーイ!」「リャオカー?」「メシャーイ!」「トンパーイ?」「シャーイ!」「レッツゴー」「ガトームーブ!」で締めくくった。
<試合後コメント>
真琴
――里歩選手とタイトルマッチも久々だと思いますが
「里歩ちゃんとシングルのベルト……をかけて闘ったことは初めてでした」
――ICE×60時代も?
「お姉さんの聖菜さんとはあるんですけど、ありますかね?」
――実際に闘って昔と比べていかがでした?
「正直自分と同じ団体に居た時は子供だったので、力もそんなないですし、それでも自分は負けてたんですけど、今日なんかほんとに久しぶりに当たったんですね。今まで組んでたので我闘雲舞さんでは。そしたらもうすごい力強さにほんとにびっくりしてしまいまして、自分のことぶん投げてましたよね何回も。自分も一緒に居た時より10kgぐらい体重増えてるんですけど、それが一番びっくりしました」
――結構里歩さんが感情的になってるように感じましたが、真琴さんは感じました?
「それははい、お互い同期なので、お互いにしか出せない、お互いにしか無い感情というものが二人にはあるはずなので、それはちょっと嬉しかったです」
――真琴さんは熱くなったりしました?
「しましたしました。里歩様、それ以上に里歩様のほうが熱くなってましたね。いつもあんなにクールなのに」
――無気力ファイターの時代に負けていたのは当時の実力差がメンタル的な意味でもあったとして、今のオリエンタルドールの真琴さんと大人になった里歩さんでプロレスラーとして力の差はどう感じました?
「力の差……やっぱり体格は自分のほうが大きいんですけどそのぶん里歩様はテクニカルというか、スピードも早いので、なんか同じぐらい。今日は負けてしまったんですけど、次には勝てると思いますし、拮抗してます。多分」
――改めてさくらさんの団体で里歩さんとシングルマッチかつタイトルマッチでメインイベントという事に関してはいかがでした?
「まずさくらさんの団体以前に、他団体さんでシングルマッチでメインというのはすごいプレッシャーで、さくらさんの団体だからこそさくらさんから生まれた二人がメインで闘えるようになったというのは、さくらさんも嬉しいんじゃないかなと思います」
――今後も我闘雲舞には参戦していきたいと思っていますか?
「もちろんです。あの自分我闘雲舞さん乗っ取って、自分もタイに行きたいんですよ。ワールドワイドな夢を持ってるので。行きたいな〜」
里歩
――見事真琴選手から勝利しましたが、久々に闘っていかがでした?
「えっと……自分の印象が、最初の頃に当たった手四つでワーっていくような真琴さんだったので、すごく力強くなっててビックリしたんですけど、その反面真琴さんの印象がデビュー戦の時の自分だったら、“強いりほ”じゃないですか? それに応えなきゃっていう気持ちもあって、ちょっと頑張らなきゃなって思ったんですけど、強い自分でいられましたかね?」
――試合中に中盤笑顔を見せるような場面もありましたが、試合をたのしんでらっしゃってるように見えました
「そうなんです。最初っからもうこの試合は楽しもうと決めてたので、思いっきり楽しんでやりました」
――ニコニコ印の応酬も久々だったと思います
「はい自分、試合ではあんまり出さないんですけど、やっぱり真琴さんだからっていう技ですね。ジャンピングニー(からの)オーとかも」
――後ろに反る逆エビ固めも久しぶりでしたね
「さくらえび固め! そうです久々に出しました。あの、真琴さんのデビュー戦でギブアップを取った技なので、なんか試すじゃないですけどそれをして、どうなるのかっていうか、そこで負けてしまうのか。でもダメでしたね全然効かなかったです」
――里歩選手の感情が見えた試合でしたが、自然と出た感じですか? それとも感情を出していこうと思っていました?
「え!? 全然意識していなかったので、自然なものだと思います」
――タイトルマッチ以上に真琴選手とのシングルマッチは特別なものがありました?
「そうですね、やっぱり我闘雲舞のベルト……じゃないんですけど、守ってきたものなのでって気持ちもあるんですけど、やっぱり真琴さんとの10年間のほうが大きかったですね」
――確認ですが、真琴選手とのシングルマッチでタイトルマッチは初めてですか?
「初めて、タイトルマッチは初めてじゃないですかね? あったかなぁ〜? でもシングルは5年ぶりとかだったと思います。タイトルマッチはちょっとわかんないです(苦笑)。すいません」
――昔の自分たちがこういう試合をしてるって想像できました?
「全然。全然想像もつかなかったですね。お互い、違う道に別れるっていうのもわかんなかったし、ずっとこれだけ続けてるっていうのもわかんなかったので、なんか先を想像することもなかったですけど、でもこうやって闘えて嬉しいです」
――当時の強いりほ様と今のチャンピオンの里歩選手、当時の無気力ファイターの真琴と今のオリエンタルドールの真琴、どういう違いでどういう差がありました?
「えーなんだろう!? でも、デビューしたての頃は自分も一生懸命やってたというか、それで強いりほという印象がついただけで別に強くなかったと思うんですよ、実際。でも今は、自分も強くなった自信があるし、向こうも強くなってるから、もうそれ以上のものを出せたのかなって思います」