【試合詳細】1・25 新日本プロレス後楽園ホール大会 棚橋弘至&飯伏幸太&SHOvsSANADA&鷹木信悟&高橋ヒロム 本間朋晃&マスター・ワトvs内藤哲也&BUSHI 天山広吉&小島聡vsウィル・オスプレイ&グレート-O-カーン

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『Road to THE NEW BEGINNING』
日程:2021年1月25日(月)
開始:18:00
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:416人

▼8人タッグマッチ 20分1本勝負
真壁刀義/○永田裕志/タイガーマスク/辻陽太
9分1秒 ナガタロックII
[BULLET CLUB]石森太二/エル・ファンタズモ/●外道/邪道

▼タッグマッチ 20分1本勝負
天山広吉/小島聡
2分25秒 ノーコンテスト
[UNITED EMPIRE]ウィル・オスプレイ/グレート-O-カーン

▼6人タッグマッチ 20分1本勝負
[CHAOS]オカダ・カズチカ/後藤洋央紀/○石井智宏
10分42秒 垂直落下式ブレーンバスター→片エビ固め
[BULLET CLUB]“キング・オブ・ダークネス”EVIL/●高橋裕二郎/ディック東郷(みちのく)

▼タッグマッチ 30分1本勝負
●本間朋晃/マスター・ワト
13分12秒 ジャックナイフ式エビ固め
[L.I.J]○内藤哲也/BUSHI

▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
飯伏幸太/△棚橋弘至/SHO
30分0秒 時間切れ引き分け
[L.I.J]SANADA/△鷹木信悟/高橋ヒロム

棚橋が鷹木との30分時間切れの試合を終え愛の告白も玉砕!天山とオーカーンの因縁戦は2分半のノーコンテスト!内藤が本間を一蹴し「辻にはガッカリ」

第1試合


 本隊組が入場した途端にBULLET CLUBが奇襲して試合開始。
 リング上ではBULLET CLUBが4人がかりで真壁をコーナーに追い込んでトレイン攻撃を仕掛けていくが、真壁が回避して同士討ちさせ邪道にテンカウントパンチを放ち始めるが、途中でファンタズモが背中ひっかきでカット。邪道とファンタズモが2人玉壁をロープに振るが、真壁がダブルラリアットでなぎ倒して辻にタッチ。
 辻は邪道にエルボー、邪道は逆水平チョップを放っていき、辻がボディスラムからサンセットフリップを狙うが邪道が場外から足を引いて妨害。場外で外道が辻を痛めつけてリングに放り込むと邪道が腰にエルボーを見舞っていき、外道にタッチ。
 外道は辻を場外に放り出し、場外で邪道が竹刀攻撃、ファンタズモが背中ひっかきを見舞っていく。邪道が辻をリングに放り込むとファンタズモにタッチ。
 邪道が辻をコーナーで押さえている間にファンタズモは前転、後転、側転、ネックスプリングと軽やかなマット運動を見せてから辻の尻を叩き、背中ひっかきから石森にタッチ。
 石森はファンタズモが押さえつける辻の背中をひっかき、串刺しダブルニーからロープに飛ぶが、辻がキャッチしてボディスラム。タイガーにタッチ。
 タイガーは石森にダイビングクロスボディを見舞い、カットに来たファンタズモをカンガルーキックで吹き飛ばし、石森に風車式バックブリーカー。さらにタイガードライバーを狙うが、石森が耐えてハンドスプリング式オーバーヘッドキックを見舞い外道にタッチ。
 外道はチンクラッシャーからサミングを見舞い引き起こすが、タイガーはタイガードライバーで突き刺し永田にタッチ。
 永田は左ミドルキック連打でコーナーに追い込み、串刺しブートからエクスプロイダーを狙うが、邪道がカット。永田は邪道を低空ドロップキックで蹴散らすが、外道が背後からスクールボーイ。永田はこれをキックアウトしてロープに飛ぶが、場外から邪道が竹刀で殴打。外道はトラースキックを叩き込んでフォールも2。外道はメリケンサックを取り出すが、辻が突っ込んできてスピアーでアシスト。武器を失った外道に永田がエクスプロイダーからナガタロックIIで絞め上げ、タップを奪った。

<試合後コメント>
真壁刀義
「いいねえ! 波に乗って、そのまま一直線だよ。こんなもんだよ。あいつらふざけんじゃねえぞ、お前! バレットだかパレットだかわかんねえけど、所詮こんなもんだよ」

タイガーマスク
「久々だね、邪道&外道と試合したのも。動けるんじゃねえか、あいつら。なんでいつも試合しねえんだ。ずうっと出ろ、シリーズ。ずうっと出て試合しろ。俺もあいつらの相手してやるから」

永田裕志
「ある意味、会心の勝利だったけど、まだまだ俺の力はこんなもんじゃないから。まだまだ力があり余るぐらい、まだまだパワーは出し切ってない。もっと強い相手とやらせてほしい。まだまだ絶好調、まだまだ全盛期に至ってない(※と言って敬礼をしてから控室へ)」
辻「なあ、新日本プロレスよ、内藤さんがノー・オクパードのうちに試合組んでくれよ。ちょっと考えればわかるだろ? この一戦が将来の新日本プロレスにとって、どんなに大きな意味を持つ一戦になるかが。とにかく、(※スペイン語で)エストイ・ムイ・インピシエンテ。俺は凄く焦ってんだよ」
 
邪道「今日の後楽園で不思議なことが一つ。リング上がって、(新日本プロレス)ワールドの放送席を見てみたら、ミラノの横にさ……(※突然大声になって)なんで猿(※YOSHI-HASHIのこと)が座ってんだよ、オイ! オイ、なんで猿が解説してんだよ、お前! それに集中して、試合どこじゃなかったよ、俺は。猿がいんだぞ、お前! 解説席に、オイ! 『ウキキ』言ってんだぞ、お前! 試合できるわけねえだろう、この野郎!」

第2試合


 前日に引き続き入場コスチュームを身に着けず臨戦態勢で入場してきたオーカーンは場外鉄柵やリングの鉄階段をなぎ倒しながら荒々しく入場。対する天山と小島も前日には入場した途端に奇襲されたことに対する備えかそれぞれイスを持って入場。
 天山がイスをリング内に放り込むとUNITED EMPIREの面々が場外に退避し、テンコジはリング上から見下ろして罵声。その背後からスターダムのビー・プレストリーが忍び寄り、テンコジの股間に同時のローブローを見舞う。その瞬間にUNITED EMPIREがテンコジを場外に引きずり出して乱闘を開始する中でゴング。
 オーカーンは中継カメラのコードで天山の首を締め上げる中、オスプレイがテーブルをリング内に持ち込んでセットし小島へテーブルパワーボムを狙うが、小島はコジコジカッターで切り返す。するとオーカーンが小島にエリミネーターを狙うが、天山が飛び込んできてモンゴリアンチョップ。
 天山が改めてテーブルをセットし、テンコジがオーカーンをロープに振るがオスプレイがエプロンからオーカーンを抱きとめて救出。4人で罵詈雑言をぶつけ合う展開となると、限界と判断したレフェリーがノーコンテストを宣言。

オスプレイ「小島!武器を持ち出すなんて堕ちたものだな!いいぞ、小島vsオスプレイのノーDQマッチをやろうぜ!」
小島「なんだよ。ノーDQってなんだよ。反則はいらねえってことか?当たり前じゃね―かよバカヤロー!」

<試合後コメント>
天山広吉&小島聡
小島「ノーDQだ!? 反則いらねぇってか!? テメェらが口にしていい言葉じゃねぇだろう、オイ!! あ!? なにがノーDQだ!? なにが反則関係ねぇだ! オメェらがやってんだろうが、さんざんよ!! オイ、ふざけやがって! あ? なんでもいいよ。反則!? いらねぇよ、そんなの! オメェら好きにやれよ、じゃあ! オイ! なんだっていいぞ。なんだって! お前なんか絶対にブチのめしてやっからな、この野郎、オイ!!」
天山「コジ、いけよ、オラ!! あんなヤツらふざけんなって! DQもクソもあるかって! なんでも来いやって、なあ?」
小島「なんだと思ってんだ、テメェこの野郎、オイ!」
天山「ふざけやがって、コラ」
小島「いい加減にしとけよ、コラ、オイ(※と言い残して先に立ち去る)」
天山「オイ、オーカーンよ!! なにが“モンゴリアン封印マッチ”!? ふざけんな、オラ、お前! お前が言うことちゃうやろ、オラ!! 俺の技なんや!! あ!? なんでもやってやるよ。おう。かまへんよ。どうでもいいよ。(ルールを)言ってこい。なんでも来い。お前を血の海に沈めて、ブチのめして、終わりや。もうグチャングチャンにしてやっからな、バカタレがアホ!! クソッタレ!」

ウィル・オスプレイ
「おお、まだ俺のコメントが欲しいのか? 小島がノーDQマッチを受けてくれてよかったぜ。このノーDQマッチで俺はもうただのハイフライヤーだけのレスラーじゃないと世間にわからせてやる。それも相手はかつてのIWGPヘビー級王者だ。あいつのラリアットは頭がもげるくらいの威力を持ってる。その相手とノーDQマッチなんてなおさら上等じゃねえか! でも、お前らはウィル・オスプレイのキャリアの何を知ってるって言うんだ。俺は14歳からイギリスの路上でプロレスをしていたんだぞ。俺以上にクレージーな人間をお前らは見たことがあるのか! 俺の腕や背中にはデスマッチで鍛え上げてきた古傷が刻まれてる。そんな俺からすれば小島なんてちっとも恐くもない相手だ! 小島、お前は自分が誰にケンカを売ったのか本気でわかってるのか? いままで腹の底に隠していた誰も目にしたことのない部分を見せてやる。彼女(ビー・プレストリー)には会場で試合を見て欲しくない。マジで小島の首をブチのめしてやる! 名古屋で待っとけ!」

グレート-O-カーン
「(※コメントスペース内を歩き回り、時々壁を叩いて苛立ちをあらわにする)オイ、なんだ!! あのボケ老人2人、オイ!! ふざけてんな、オイ! 余は支配者として、反逆する者は、立ち向かって来る者は、誰だってブッ殺してやるよ、オイ!! だけどな! 今回、特に! 会社の役員どもが! 『引退前の天山に最後の花をもたせてくれ』ってよ、頭下げてお願いしてきたから、承諾してやったまでだ。あっ!? あ~っ!? ことの発端もそうだよな!? オイ、帝国国際放送を見ろよ。1月6日、辻を(UNITED)EMPIREが処して、3カウントを獲って、気持ちよくなっていたところを、『モンゴリアンチョップを使うな』みてぇな意味のわかんねぇクレームで、妨害してきたのは天山だろうがよ!! だから首が弱いんだろ!? それで“病院送り”ってなんだ!? 人のせいにしてよ、休んでよ! (復帰して)来たと思ったら、イスで叩いて、試合を何回も、何回も、何回も壊して! あ!? いやいやいやいやいや…! これがなんだ!? やりたかったプロレス!? こっちのセリフだ、ボケ!! 引退前に爪痕を残そうとしてんのか知らねぇけどよ。とんだ迷惑だ、この野郎。最後に花もたせてやろうと思ったけどな、やめだ、やめだ、やめだ! 天山、貴様から全部奪ってやるよ! 命も、モンゴリアンチョップも! これで決定だ! テメェがなんて言おうと決定だ!」

第3試合


 オカダと東郷の対面でゴングが鳴ると、オカダが東郷を無視してEVILに突っかかっていき、東郷が足へのタックルを放つがオカダがこれを回避しエルボードロップ。そこへ石井と後藤が入ってきてCHAOS太鼓の乱れ打ちを二連発。
 代わる後藤がロープに飛ぶが、EVILが場外から足を引き、そのまま場外戦へと持ち込む。東郷が後藤をリングに持ち込み、チンロックからフィストドロップ。裕二郎にタッチ。
 裕二郎はEVILがマットを外して金具むき出しのコーナーに後藤を叩きつけ、ギロチンドロップ、エルボードロップ、ヘッドドロップの連撃。EVILにタッチ。
 EVILが出てくると後藤はチョップ連打で突っ張っていくが、EVILはサミングで怯ませ金具むき出しのコーナーへの叩きつけを狙う。しかし後藤は逆にEVILを叩きつけバックドロップを見舞ってオカダにタッチ。
 オカダはEVILにエルボー連打からランニングバックエルボーでなぎ倒し、リバースネックブリーカーからマネークリップを狙うが、東郷がカットに来る素振りを見せた瞬間に技を解いて東郷を場外に落とす。その隙にEVILが起き上がり、オカダの蹴り足をキャッチしてレフェリーに持たせがら空きのボディへトラースキック。さらにScorpion Deathlockを狙うが、ターンオーバーする前にオカダがロープブレイク。裕二郎にタッチ。
 裕二郎はビッグブートからフィッシャーマンバスターを狙うが、オカダが振り払ってフラップジャック。石井にタッチ。
 石井は裕二郎のエルボー連打を正面から受け止め、助太刀に来た東郷を金具むき出しのコーナーにたたきつけて排除。さらに裕二郎をバックドロップを見舞い、ブレーンバスターの体勢に入るも裕二郎が指に噛み付いて脱出し、リバースDDT。裕二郎はマイアミシャインを狙うが、後藤がカットし牛殺しを狙う。これは東郷がカットし、裕二郎がラリアットで後藤を排除。さらに助太刀に来たオカダはEVILがラリアットで排除し、裕二郎とEVILが石井にトレイン攻撃。EVILのフィッシャーマンバスターから裕二郎のスライディングキックが決まり、裕二郎がステッキを持ち込んで殴りかかる。石井がこれを回避してロープに飛ぶと東郷が場外から足を引く素振りを見せ、石井はこれを寸前で回避するが背後から忍び寄った裕二郎がインカレスラム。これを返されるとピンプジュースを狙うが、石井が振り払うと後藤がスリーパーホールドで抑え、EVILはオカダがビッグブートで排除。後藤が牛殺しでアシストし、石井がスライディングラリアットから垂直落下式ブレーンバスターで突き刺し、3カウントを奪った。

<試合後コメント>
オカダ・カズチカ
「オイ、EVIL! これがお前の正義か? 俺はお前が何歳とか知らないけど、闇の世界ではなんだ……1034歳ぐらい? わかんないけど、1030年ぐらい前だったとして、EVIL、子供の頃のEVILくんは、いやイーくんか? お前のその闘い方に、『ウワッ! カッコいい! これが正義だ!』って憧れますか? 憧れるなら俺のような存在でしょう。強くて、カッコいい人だよ。そういう人がやっぱり中心になって闘っていかないと、新日本プロレスもドンドン良くなっていかないと思うし、お客さんも離れていってしまうでしょう。任せなさい、俺がいるから」

第4試合


 ゴング前のにらみ合いから本間&ワトが奇襲して試合開始。
 内藤が即座に応戦して前日の試合の決まり手となったジャックナイフ式エビ固めも本間はすぐにキックアウト。内藤は場外にエスケープしてゆっくりと間を取り、BUSHIにタッチ。本間もワトにタッチ。
 因縁のBUSHIとワトの対面となると、ワトがロックアップで押し込んで離れ際にチョップ。さらにローリングソバットから左右のローキックコンビネーションからミドルキック。本間にタッチ。
 本間はBUSHIにエルボー連打から内藤に飛びかかるが、BUSHIが背後からドロップキックで場外に蹴り出す。内藤は場外で何度も本間を鉄柵に叩きつけていき、そのままタッチを受ける。
 内藤は本間をロープに絡めてのスタンド式チンロック。BUSHIにタッチ。
 BUSHIもチンロックで痛めつけ、首にエルボースタンプを見舞って内藤にタッチ。
 内藤はネックブリーカーから低空ドロップキック、首へのエルボー連打から串刺し攻撃を狙うが、本間がこれをかわしてブレーンバスター。両者タッチ。
 ワトは突っ込んでくるBUSHIに風車式バックブリーカーから左右のローキック、ミドルキックの連打。さらにバズソーキックを狙うがBUSHIが低空ドロップキックでカウンターし、ワトの足をロープに絡めてのニーロックからドロップキック。さらにニーロックもワとはロープへ。BUSHIはフィッシャーマンズスクリューを狙うが、ワトが振り払ってハイキックを叩き込み、本間にタッチ。
 本間は逆水平チョップを連打し、小こけしを発射もBUSHIがこれを回避し内藤にタッチ。
 内藤は本間をバックエルボーで倒して後頭部への低空ドロップキックからスイングネックブリーカー。本間と内藤はエルボーを打ち合い、本間がバックエルボーで倒して小こけし。ここにワトが入ってきてトレイン攻撃を見舞い、ワトが押さえつける中で本間がこけしロケット。本間がラリアットを放つも内藤がこれを回避。すると本間はDDTで突き刺してからラリアット。本間はこけし落としを狙うが、BUSHIがこれをカット。本間はBUSHIにヘッドバッドを見舞い、ここにワトが入ってきてソバットでアシストを狙うが、BUSHIが回避したため本間に誤爆。内藤のマンハッタンドロからの延髄斬り、BUSHIのコードブレイカーから内藤のジャックナイフ式エビ固めが決まり、これでカウント3。
 内藤は、前日の試合後に本間が「2で返した」と反論していたことを受けてか、レフェリーやヤングライオンが引き剥がそうとするのも無視して1分以上本間を押さえ込み続けた。

<試合後コメント>
BUSHI
「オイ、どうだ、川人!? テメェの右脚は!? え!? (※自分の右膝を叩きながら)狙ってやったよ、お前の右脚をな。どうやら左脚でも蹴れるようじゃないか!? なあ!? だったら徹底的にお前の脚を狙ってやるよ。こう毎日な、テメェに蹴られるのはうっとうしいんだよ。次は左か!? 右か!? (※右膝を叩き)まあ、お大事に」

内藤哲也
「(※後ろ向きになってインタビューバックを両手でバンバンと叩き)いや~、ガッカリだよ…ガッカリだよ。俺の今シリーズの楽しみ…いや~ガッカリだわ。なににガッカリかわかる!? 本間……なわけないでしょ。俺に敗れ続けてる本間に、俺は興味なんかないよ。それより俺が、今日ガッカリしたのは、辻! 辻! (対戦候補ランキング)“単独首位”に立ってる辻が! (俺の)入場のとき、『ロープ開けろ』って言ったら、素直に開けちゃったよ(苦笑)。オイオイ、オイ!? 俺と対戦したいんだろ!? 試合じゃないよ。対戦相手ではない、今日はたしかに。でも、あんな所で俺の言うことを素直に聞いてる。あんなんじゃ、ちょっと俺はガッカリだよ。かつて、まだヤングライオン時代だったジェイ・ホワイトは、俺の指示に従わなかったよ。『ロープ開けろよ』と言っても、彼は開けなかったよ。そしていま、彼は己のスタイルを確立してるよ。そういうところ、将来的に差が出てしまうんじゃないの!? いや~、あの辻の姿には、俺はガッカリだぜ。ガッカリだよ。俺の名前を出したから、すんなりシングルマッチ組まれるとでも思ったの!? まあ、たしかに俺は、いまノー・オクパード。忙しくないよ。むしろヒマだよ。でもさ、名前を出しただけで、簡単に対戦できると思われちゃ困るね。名前を出しただけじゃ、俺の対角線には立てないよ。俺とシングルマッチできないよ。辻、そのへん、しっかり考えて、また明日以降のシリーズ、セコンドなり、試合なりしたほうがいいよ。いや、ガッカリだぜ。本間!? 本間にはもうすでにガッカリを通り越しちゃっているからさ。いや~、辻にはガッカリだぜ」
 
マスター・ワト
「この借りは返させてもらう…」

本間朋晃
「今日、あいつ(内藤)に何回(3カウントを獲られて)負けた!? 何回負けたんだよ、1試合のうちによ! こんな屈辱ねぇよ。何回負けたんだよ、クソッタレが! 悔しいよ。メチャクチャ悔しいよ。でも、この悔しさは試合で返すしかない。今日、何回負けたかわかんないけど、今日で(内藤の対戦相手ランキング)断トツ最下位に。1位・辻陽太、2位・グレート-O-カーン、3位、断トツで本間朋晃だよ。あいつから何回獲れば、首位にいけるんだ!? 何回獲れば、あいつとやれんだ!? わかんねぇけど、まずは、まずは、次の長野で絶対獲り返してやる。昨日、あいつ言ってたな!? なに!? “内藤さんのおかげで俺の身が調子がいい”と。おお、そのとおりだよ。お前のせいで、どんどんどんどん毎日、調子よくなってるよ。そこはスッゲェ感謝してるよ。俺だって前2冠チャンピオンと、こうも毎日、闘えるとは思ってなかったから。ホントに感謝してる。でも、この感謝は、お前に勝って返してやるからな。最後に勝つのは俺だ。そして、1位になって、内藤哲也戦の座をいただくのは、この“こけし”本間朋晃だ」

第5試合


 棚橋と鷹木でゴングが鳴ると、手4つからロックアップで押し込み合い、棚橋がクリーンに分かれるも鷹木が逆水平チョップ。棚橋はこれをかわしてカニバサミからヘッドロック。鷹木は髪を掴んで脱出するが、棚橋も髪を掴みかえして応戦。棚橋はコーナーに飛び乗ってブーメランアタックを狙うが、鷹木が引きずり降ろそうとすると腰投げで切り返し、両者距離を取ってタッチ。
 ヒロムとSHOの対面となると、バックの取り合いからヒロムが低空ドロップキック、SHOがバズソーキックを放つも互いに回避。SHOがロープを下げて突っ込んでくるヒロムをエプロンに落とし、足払いからスライディングキックを放つも、ヒロムがこれを回避。場外に飛び出していったSHOに対し、ヒロムはプランチャのフェイントからリング上でどっしりとあぐらをかき、手招きして挑発。両者タッチ。
 飯伏とSANADAの対面となると、手4つからリストの取り合い、SANADAが飛行機投げからグラウンドでの腕の取り合いに持ち込み、SANADAがロープに飛ぶと飯伏がカウンターのドロップキックを突き刺す。棚橋にタッチ。
 棚橋はボディスラムからエルボードロップ、さらにコブラツイストで絞め上げ、そのままSHOにタッチ。
 SHOはSANADAの腕を取りショルダーアームブリーカー。さらにロープに飛ぶがSANADAが低空ドロップキックでカウンターし、全員で場外になだれ込んで殴り合う。SANADAはSHOをリングに戻すとヒロムにタッチ。
 ヒロムはSHOに逆水平チョップを連打し、串刺しラリアットからの低空ドロップキック。鷹木にタッチ。
 鷹木はSHOをコーナーに叩きつけ、ロープに足を絡めて踏みつけていき、さらに棚橋に見せつけるようにテキサスクローバーホールドを狙っていくが、SHOが暴れて脱出。SHOが鷹木をロープに振ると、鷹木はそのままコーナーに控える棚橋にランニングエルボーを叩き込み、場外戦へと持ち込む。リング上ではヒロムが逆片エビ固めでSHOを押さえつけ、鷹木がリングに戻ってSANADAにタッチ。
 SANADAと鷹木は2人でレッグスプレッドを見舞い、SHOにパラダイスロックから低空ドロップキック。ヒロムにタッチ。
 ヒロムは「期待に応えろオラ!」と足を踏みつけていき、逆水平チョップ連打から串刺しラリアットを狙うが、SHOが回避してバッククラッカー。しかしヒザが痛み追撃は出来ず棚橋にタッチを求める。これをSANADAが妨害するとSHOは痛むヒザでキチンシンクを見舞い、這いながら棚橋にタッチ。
 棚橋はSANADAにフォアアーム、身を乗り出すヒロムにロープ越しのドラゴンスクリューを見舞い、SANADAにセカンドコーナーからサンセットフリップ。棚橋は「立てーッ!」とSANADAに叫ぶが、ここで飯伏が猛烈にタッチを要求したため交代。
 飯伏はエルボー連打からダッシュミドル、その場飛びムーンサルト・プレス。飯伏はスワンダイブ攻撃、SANADAはコーナー上からのラウンディングボディプレスを狙うも互いにかわし合い、SANADAがフランケンシュタイナーで飯伏を場外に放り捨ててプランチャ。さらにバックドロップを狙うが、飯伏が暴れて脱出し逆にバックドロップを狙う。SANADAはオコーナーブリッジのフェイントからドラゴンスリーパーに入るが、飯伏が脱出してフランケンシュタイナー。SHOにタッチ。
 SHOはSANADAに串刺しバックエルボーから串刺しラリアットを狙うが、SANADAはこれをかわしてバックドロップで叩きつけヒロムにタッチ。
 ヒロムはSHOにショットガンドロップキックを狙うが、SHOがこれを串刺しラリアット、腕を取りながらの左右のミドルキック連打からPK。さらに腰を落とすヒロムをぶっこ抜いてのブレーンバスター。SHOはさらに串刺しラリアットを狙うが、ヒロムがこれをかわすと鷹木が串刺しラリアット、ヒロム&SANADAがサンドイッチ低空ドロップキックを見舞い、ヒロムがダイナマイト・プランジャー。さらに串刺しデスバレーボムを狙うが、SHOが着地して串刺しラリアットからスピアーを発射。ヒロムがこれを受け止めるとバックを取ってジャーマンからスピアー。SHOは弓を引いてからショックアローを狙っていくが、鷹木がこれをカット。SHOは改めてショックアローを狙っていくが、ヒロムがショルダースルーで切り返し、両者エルボーで打ち合っていく。SHOは左右のエルボー連打からヒロムのラリアットをかわして飛びつき式アームロック。ヒロムはタップを迷う素振りを見せるが、なんとかロープにたどり着き、SHOを担ぎ上げて串刺しデスバレーボム。ヒロムは雄叫びを上げてTIME BOMBを狙うが、SHOが着地するとトラースキック。SHOも負けずにラリアットを放つが、ヒロムもすぐに起き上がってラリアット。さらにラリアットが相打ちとなり、さらにラリアットを狙うSHOに対しヒロムがカウンターのターンバックルフロントスープレックス。両者タッチ。
 棚橋と鷹木は足を止めてノーガードでエルボーを打ち合っていき、エルボースマッシュで打ち勝った棚橋に対し鷹木は串刺しラリアットで応戦。そのままコーナーでエルボーを打ち合っていくが、棚橋がドラゴン張り手で怯ませてスリングブレイドを狙うが、鷹木は龍魂ラリアットのコンビネーションで対抗。棚橋は龍魂ラリアットをキャッチしてツイスト・アンド・シャウト。棚橋は改めてスリングブレイドを狙うが、鷹木がこれをキャッチして「お返しだ!」と鷹木式ツイスト・アンド・シャウト。さらに棚橋のドラゴンスクリューも回転しながらジャンプして着地しスライディングラリアット。さらに鷹木式ドラゴンスクリューから龍魂ラリアット、さらにパワーボムから逆片エビ固め。しかしこれは飯伏がハイキックで豪快なカット。そして棚橋がグラウンドドラゴンスクリュー、逆回転のグラウンドドラゴンスクリューから急角度テキサスクローバーホールド。これはヒロムがカット。棚橋はスリングブレイドからドラゴンスープレックスを狙うが、鷹木が耐えると再びスリングブレイド。棚橋はコーナーに上ってハイフライアタック。棚橋が立ち上がるとヒロムがショットガンドロップキック、SHOがヒロムへジャンピングニー、SANADAがSHOに低空ドロップキック、飯伏がSANADAにハイキック、鷹木が飯伏に投げっぱなしジャーマンと入り乱れ、鷹木が棚橋にパンピングボンバーを狙うも棚橋はカウンターのスリングブレイド。鷹木も即座に起き上がってパンピングボンバー。鷹木がフォールに入り、棚橋がキックアウトした瞬間に30分フルタイムドローを告げるゴングが鳴った。

 死闘を終えた棚橋と鷹木はあぐらをかいてリング上で向かい合い、棚橋がマイクを取る。

棚橋「鷹木……リスペクトを込めて、鷹木選手と呼ぼうか。惚れたよ。惚れた!惚れたわ。愛してますだわ。ホントに。素晴らしいよ。けどな、こっから大事だから。名古屋大会、終えて、帰ってきたとき、チャンピオンベルトは俺のものだ。告白でした」
鷹木「残念ながら、お前の告白には応えられねえな。だが棚橋!俺は嬉しいぞ!ココに来て、やっと俺に対して本気になってくれたな!ここまで来たら、手段とか目標はどうでもいい。棚橋、1・30、愛知!その日にタイトルマッチ組まれてるのはこのNEVERだけだ。どういうことは分かるか?オイ、飯伏!いいとこにいたな!お前もよく聞いとけよ。愛知ではタイトルマッチ組まれてるのはNEVERだけだ。その日だけは!最強の!最高のこのNEVERが独占する!それを証明するためには、棚橋じゃねえな。最後は俺が勝つしかねぇだろ!」

 両者はベルトを挟んでにらみ合い、決戦への機運を高めながら去っていった。

<試合後コメント>
棚橋弘至
「今シリーズの中でIWGPよりも先にNEVERが組まれた。本隊に、SHOに、飯伏に勢いつけて、いい流れを渡すために、まず俺が先陣を切るから! 先陣を切って、名古屋でベルトを獲る。俺はいろいろ揺さぶりをかけたよ。愛してますとか素晴らしいとか。効かないね。棚橋のテンプテーションが別世界。それが鷹木信悟の世界。NEVERの世界か。じゃあ、俺が飛び込んでくしかねえな。いろんなタイトルマッチ、いろんなビッグマッチを経験してきたけど、なんだろう? この緊張感。それだけ棚橋がシングルのベルトから離れてたという証拠。逆に言えば、ここがポイントになるかな? 100歩進むか? 100歩下がるか? ちょっくら……ちょっくらじゃない、絶対NEVER獲ってきます!」

SHO
「チャンピオンの高橋ヒロム、何か俺に聞きたいことがあるのか? ちょうどいい。俺もだ。こんなコメントスペースじゃ時間が足りねえよ。俺のポッドキャスト番組でもいい。それかあなたのYouTubeチャンネルでもいい。あなたともう1度、腹を割って話してみるのもいいかもしれないね。その代わりポッドキャストはね、YouTubeと違って、いくら再生されてもギャラは出ないかもしれないよ。それでも良ければ、ぜひ出て、タイトルマッチの前に1度対談ってやつをするのもいいかもしれない。高橋ヒロム、どうした? 俺に何か聞きたいことがあるんじゃないのか? どうした? (※左の太ももを押さえながら、呼吸を乱しつつ)まあ、いい。今日、こうして決着がつかなかったこと、それでいい。そのベルトに俺がどのぐらいの思いがあるかって、それも聞きたいらしいな。なぜ俺が、なぜ俺が新日本のレスラーになったか? それはそう、あなたが持ってるIWGPジュニアのタイトル、100kg未満の、100kg未満最強のレスラーになるためだ。決して、決してそこがゴールじゃねえぞ。チャンピオンになってから、レスラー人生の本当のスタートだ。どうした? 来ないのか? 来ないか。じゃあ、あなたと話し合う時はまたネクストにしますか」

飯伏幸太
「俺らには30分は短いよ。30分じゃ足りないよ。もっともっと時間をください。次は無制限でお願いします。そして、自称・最強と最高のベルト、NEVERのベルトを棚橋さんに名古屋で獲ってもらって、(※肩のベルトを叩いて)僕と対決しましょう。僕も防衛します。その最強を待ってますから。必ず獲ってくださいよ」
 
高橋ヒロム
「なんて、なんて、なんて頑固な6人なんだ。まあ、俺も含めですけど、なんて頑固なんだ。譲ってくれよ~。勝たせてくれよ、俺たちに。いや、わかるよ。俺たちも譲らなかったからね。お互い頑固。お互い様でございます。それよりか、一つ気になったことがあるんだよ。いいなあ、鷹木さんと棚橋さんはリング上でおしゃべりができて。あれこそ俺が求めた対談の形なのかもしれない。昨日言った、俺とSHOの対談の形なのかもしれない。もしかしたら俺にマイクが来るかなと思ったけど、あれだけキレイに終わっちゃったら、そりゃあねえ? そりゃああれでいいんじゃないですか? あれが素晴らしい形の対談だと思います。ところでその対談の話なんだけど、どうやらイブたんもSANADAさんとお話があるようで。ホーホーホーホー、フンフン。俺もSHOといろいろとお話がしたいな。でも、飯伏さんとSANADAさんのやり取りと違って、俺とSHOのやり取りはどういう感じで熱くジュニアを考えてる、なんかこのベルトをどうやったらもっとスゲェ位置まで、ヘビーを越える位置までやれるか、そういう熱いやり取り? そういう熱い気持ち? そういう対談なんだけど、たぶん2人とは違うんだ。でも、どうだろう。4人で対談というのはおもしろいんじゃないかと、なんか俺、勝手にそういうふうに……勝手に俺が思ってるだけですけどね。まあ、でも俺はIWGPジュニアヘビー級王者として、広島のメインイベントに上がる。SHO、SANADA、飯伏、お前ら3人、意識して上がるからな。さ~てと、SANADAさんに予定でも聞こ~っと。ヘヘーイ! ホーイ!」

SANADA
「チャンピオンの回答をさせていただくと、自分が1番輝ける場所がそこだから。これは必然じゃないですか? 俺は光を探してんだよ。チャンピオン、この回答は正解ですか?」

鷹木信悟
「ここに来て、告白とはなあ……。あの八方美人め、腹立つな。久々に告白されたと思ったら男かよ。しかも棚橋かよ。まあ、でもあの野郎の“三味線”(ブラフ)には引っかからねえ。土曜日、愛知、勝利至上主義だ。あいつの足だろうが首だろうが、弱ってるところにトコトン行くからな。まあ、今日のリング上で言った通り、最高も最強もNEVERが独占する。それを証明するためには、棚橋じゃねえんだよ! 俺が勝つしかねえんだよ」

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