藤田和之に奪われた至宝をスーパー・タイガーが奪還も観衆からブーイング?!「どんな手を使ってでも勝つ、その思いだけでした」

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 17日、東京都・後楽園ホールにて『初代タイガーマスク ストロングスタイルプロレスVol.8』が行われ、スーパー・タイガーが藤田和之の持つレジェンド王者の奪還に成功した。

 レジェンド・チャンピオンシップは、初代タイガーマスクこと佐山サトルが旗揚げしたリアルジャパンプロレスの至宝たるシングル王座であり、初代タイガーの愛弟子であるスーパー・タイガーが船木誠勝と並ぶ最多戴冠記録を打ち立てて団体の現エースとして活躍してきた。

 2017年9月に船木からレジェンド王座を奪取したスーパーは約2年の間防衛し続けてきたが、昨年6月にはぐれIGFインターナショナル(当時)の藤田和之がケンドー・カシンを伴ってリアルジャパンに襲来し、タッグマッチながらスーパーに勝利して王座挑戦表明。同年9月に行われた両者の一騎打ちでは藤田がスリーパーホールドによるレフリーストップで勝利して新王者となった。
 再起に燃えるスーパーは猛特訓を積んで今年3月に藤田和之&杉浦貴vsスーパー・タイガー&関本大介のタッグマッチに臨むも、藤田からパワーボムでフォールを奪われ敗北。同年6月の無観客試合では8人タッグマッチの中で藤田のパートナーのNOSAWA論外からレフリーストップ勝ちを得るも、藤田の胸には響いていない様子だった。
 3月の敗戦後には「もう辞めようかなと思った」と語るほど追い込まれたスーパーだったが、今月9日に行われた神田明神ホール大会では強敵・佐藤耕平を相手にチキンウイングアームロックでレフリーストップ勝ち。
 勝利したスーパーは藤田への挑戦を表明し、「今ここで挑戦しなかったらプロレスなんて辞めた方がいいんじゃないか」とその決意を語った。そして、先月23日にはA-TEAMに参戦し、橋本友彦の持つWEWヘビー級王座を奪取するなど上り調子だ。


 この日のスーパーは試合開始直後から気迫あふれるファイトを展開し、喉に突き刺さるローリングソバットや怒涛のミドルキック連打と猛攻。しかし、藤田が蹴りをキャッチしてグラウンドに引きずり込んで足関節を中心に攻め立てて動きを鈍らせると、パワーボムからの顔面蹴り連打、そしてスリーパーホールドで決めにかかる。
 スーパーは何度も落ちかけるが必死に意識をつなぎとめ、コーナーを駆け上がって上から藤田を押しつぶし、上四方固めでカウント3。
 思わぬ形の決着、かつ3カウントを叩かれた瞬間にはレフリーの死角で藤田の右肩が上がっていたことなどから観衆からはブーイングが飛ぶが、スーパーは「野獣に対してどんな手を使ってでも勝つ、その思いだけでした。一つ、まだまだストロングスタイルプロレスの道はこれから険しいものがあります。ただ、これからも諦めずにしっかり頑張っていきますのでまた来年もよろしくお願いします。ありがとうございました」と腕を上げた。

 バックステージに戻ったスーパーは「なんとか、どんな形でも、是が非でも取り返さなきゃいけない。そんな思いで。なにが出来るのか、戦いながら考えて、その状況で無意識に思いついた、あの形。勝ちました。コロナの状況の中で、是が非でもこのベルトを、どんなに、どんなに形がカッコ悪かろうと、勝って、先生(初代タイガーマスク)に勝ちを。まずは勝つ。そして取り返す。内容云々を言える余裕はありません。しっかりと勝つ。そして次に繋げる。それだけです」と試合を振り返った。

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