桐生真弥が“チーム東洋大”のパートナー・上福ゆきが持つインターナショナル・プリンセス王座に挑戦!12・6成増でのタイトル戦が濃厚か
桐生真弥(まひろ)が、東京女子プロレスのインターナショナル・プリンセス王者の上福ゆきに挑戦することが決定した。2人は大学時代の同期生で、“チーム東洋大”を結成しており、これがパートナー対決となる。
Amazonプライムビデオで配信されていたDDTの番組『ぶらり路上プロレス』を見て、プロレスに興味を持った桐生は、OLをやめて同団体に入団。練習生時代、地元の群馬県から都内の道場まで通って練習を続けた努力家。ケガもあって、同期のなかではデビュー(19年2月23日)が一番遅くなったが、女子としては長身(166センチ)で、将来を嘱望されている選手だ。
23日、同団体が東京・板橋グリーンホール大会を開催し、セミファイナルで上福、桐生組が舞海魅星(まいうみ・みらい)、鈴芽組(BeeStar)と対戦。BeeStarの好連係に手を焼いた桐生だが、長身を利した豪快なドロップキックで舞海を吹っ飛ばすなど、ふだん以上に気迫あふれるファイトを見せた。舞海のミラマーレを桐生が耐えると、上福がドロップキック。アシストを受けた桐生はスパインバスターで舞海をたたきつけ、3カウントを奪取した。
マイクを持った桐生は「上福さん、勝ちました! 私、インターナショナルのベルトの(王座決定)トーナメントで、1回戦で魅星に負けて、すごい悔しくて。上福さんは勝ち続けて、優勝して、そのベルト獲りましたよね。私それが応援してて、すごいうれしかったです。でも、うれしいだけで、終わらせたくないなって思いました。この数カ月でいろんな試合を経験して、もっと強くなりたいし、もっと成長したいし、もっと勝ちたいって思いました。今日、魅星に勝って決心がつきました。そのベルト、挑戦させてください!」とアピール。
上福が「確かに最近の真弥は特にだし。今日の真弥はすごく頼りがいがあって。ふだん頼りがいがないってことを言いたいわけじゃないけど。今の言葉も聞いて、真弥はそんな強い気持ちがあったんだなって思った。ふだん全然強い気持ちがないってわけじゃないんだけど。だから、真弥の気持ちはわかったけど、私もやっとの思いで手に入れたこのインターナショナルのベルトを、これからもスタイリッシュに持っていこうと思ってるから。真弥が全然スタイリッシュじゃないって言いたいわけじゃないんだけど・・・」と答えると、桐生は「とにかく、挑戦受けてくれますか?」と念押し。
すると、上福は「もちろん、真弥のことは一番もっと前に出てほしいと思ってたし。真弥がもっと輝いてほしいって思ってるのも私なのね。絶対これからも高め合うために、大事な試合をしましょう」と受諾。
決戦の場について、上福は「一件あなたに謝らなきゃいけないことがあるじゃない? 私が薬指ケガしちゃって。ホントだったら2人で挑もうって言ってた成増大会、私は欠席して応援しかできなかったから。やっぱりウチらと言ったら成増。東洋大学と言ったら成増。だからウチらの闘いは、ウチらの成増でやろう」と言うと、甲田哲也代表も了承。2人はガッチリ握手を交わし、互いの健闘を誓い合った。
当初、この2人は10月3日の成増大会で、実の姉妹の「爆れつシスターズ」(天満のどか、愛野ユキ)とプリンセスタッグ王座次期挑戦者決定戦で闘う予定だったが、上福が右手薬指を骨折し同大会を欠場したため、チャンスが流れてしまった経緯がある。結局、桐生は原宿ぽむとのコンビで挑戦者決定戦に臨んだが敗れてしまった。次の成増大会が12月6日であることから、同大会でのタイトル戦実現が濃厚になったといえそうだ。
バックステージで桐生は「私やっぱりトーナメントをやって、一回戦で負けたのが本当に悔しくて。後輩ですしね、魅星は。強いけど、負けるの凄い悔しかったし。私が負けた後に上福さんが優勝してベルトを獲ってっていう姿を見て、自分は悔しいけど一方でうれしい気持ちもあって。上福さんもつらい思いもしてきただろうし、がんばってきた姿も全部見てたので、うれしかったんですよ。でも、うれしいだけで終わらすのはよくないなって思って。この前タッグベルトの挑戦権を懸けた試合を決めたときに、『挑戦するのは怖いけど、挑戦しないと始まらないな』って学んだので。今回勇気を出して、上福さんが相手だからこそ、やりたいと思って表明しました。なんとかしてベルトを引っぺがしたいと思います」と王座奪取を宣言。
一方、王者の上福は「周りから見たら、私が結構メチャクチャで、真弥がそれに付き合わされてるみたいな印象だと思うんですけど、実際は違う。真弥がデビューして、東洋大でタッグになって、若干、私が必要だなって、上からなんですけど思ってて。最初私がタッグを組んでから、後楽園で(赤井)沙希さんとかと当たったときに、『どう考えてもいろよ』ってときに、セコンドにいなかったりとかしたんですよ。そのときとか、マジで『コイツはどうしたいんだ』って思ってたんですけど。このベルトを獲ったときとか、愛野ユキちゃんと試合したときとか、そういう大事な試合のときに、気付いたら真弥が控室から声を掛けてくれるようになって。セコンドも言わずと付いてくれるようになって。なんかじょじょに私にしか出せない顔を出してきたなと思ってて。真弥って野菜でたとえると豆苗みたいな、1人じゃ一品料理になれないような感じだなって。それがだんだんほうれん草くらいになってくれたら、お浸し一品でいけるじゃないですか? そういう存在になってほしいと思ってたんで、正直うれしかったです。でも私はこのベルトはスタイリッシュでイケてるカッコいいベルトにしていきたいって、みんなの前で約束したんで。真弥のことは嫌いじゃないけど。決してダサいとは言わないけど、イケてるとは言っちゃいけない感じがするし、イケてるとは思ってないので、まだ真弥には(ベルトは)渡せません!」と王座死守を誓った。
また、23日の板橋大会のメインイベントでは、坂崎ユカ、瑞希、らく組が、辰巳リカ、渡辺未詩、原宿組と激突。来年1月4日の東京・後楽園ホール大会で、坂崎の持つプリンセス・オブ・プリンセス王座に挑むことが決まった辰巳が、ツイスト・オブ・フェイトで、らくを沈めて、初の前哨戦を制した。辰巳は「仲間の協力のおかげで、直接は勝ててないので喜んではいられないなって感じています。イッテンヨンに向けて、できることは全部やっていこうって思ってます。がんばることは当たり前だから、プラスアルファがないと絶対勝てないと思うので、マル秘ドラゴン特訓を実行したいと思ってます。死ぬ気でいきます!」とコメントした。