【試合詳細】11・15 アクトリング新木場公演 チーム花月夜vsアクトレスガールズ
『ACTRING Team「花月夜」episode 0 PROLOGUE QUEST』
日程:2020年11月15日(日)
開始:18:30
会場:東京都・新木場1stRING
観衆:未発表
▼シングルマッチ 10分1本勝負
[アクトレスガールズ]●未依
5分57秒 リングアウト
[チーム花月夜]○日向
▼シングルマッチ 10分1本勝負
[アクトレスガールズ]○茉莉
8分23秒 バックフリップ→片エビ固め
[チーム花月夜]●桃百
▼シングルマッチ 10分1本勝負
[アクトレスガールズ]○関口翔
6分52秒 STO→片エビ固め
[チーム花月夜]●桔梗
▼シングルマッチ 10分1本勝負
[アクトレスガールズ]●清水ひかり
6分47秒 アバランシュホールド→片エビ固め
[チーム花月夜]○常盤
▼シングルマッチ 10分1本勝負
[アクトレスガールズ]△本間多恵
10分0秒 時間切れ引き分け
[チーム花月夜]△緋扇
成田童夢総合監修のプロレスアクション舞台『アクトリング』がプレ旗揚げ!“悪の女優魂”安川惡斗が生まれ変わり、緋扇としてリングでバトル!「生まれ変わりたいって、強くなりたいってあがいて今ここに立っています!」
オープニング
開演とともに会場が明るくなると、リング上には清水ひかりvs三浦亜美の試合中の一場面を切り取った光景が広がっており、中央で大の字で倒れている三浦を清水が見下ろしている。
三浦の精神が描写され「私は強くなりたい……!沢山の人を幸せにするために、大切な人たちに恩返しするために!」と悲痛な声で思い叫ぶ。
舞台が現実に戻ると清水はドロップキックから串刺しミドルキック、ダイビングフットスタンプを見舞い、三浦から3カウント。
清水「アンタさ、プロレス舐めてんの?それとも私のこと舐めてんの?」
三浦「違う、違う!」
清水「ちがわねーだろ。こっちは毎日必死に練習してんだよ。もっともっと強くなるために、憧れの背中に追いつくために毎日必死に練習してんだよ!馬鹿にしてんなよ!」
三浦「馬鹿になんてしてません!」
清水「ふざけんなよ、辞めてくれよ。それか、一回死んで生まれ変わるしか無いんじゃない?」
再び描写は三浦の精神世界となり、「生まれ変わりたい……今の私は仮初の姿。きっとそう。きっとそうなんだ!」と倒れ込む。
そこへ謎の和服姿の少女たちが4人現れ、三浦を“常盤(ときわ)”と呼んで「見つかって本当に良かった!」と再会を喜ぶ。しかし、話が全く噛み合わない上に4人に全く見覚えが無い三浦は困惑し「トキワって誰ですか?」とクエスチョン。
三浦はどうやら自身の名前を含む記憶を失っているらしいことが判明し、少女たちは正体を明かして状況説明。
和服の少女たちは“チーム花月夜(かぐや)”というグループであり、赤色の和服に身を包む少女はリーダーの緋扇(ひせん)、桃色の和服に身を包む少女は桃百(桃百)、青い和服の少女は桔梗(ききょう)、黄色の和服の少女は日向(日向)と名乗る。
花月夜の面々は、3つ揃えるとなんでも1つ願いが叶うという“三種の神器”を求めて江戸時代からタイムスリップしてきたと言い、令和の時代に着いたはいいが全員ばらばらになってしまい、5人目のメンバーである常盤だけは合流できずに探し続けており、今やっと再会を果たしたのだと言う。
それでもにわかには信じがたい話に、三浦は「三浦亜美なんです、私の名前」と困惑するも、願いが叶うという三種の神器に興味を示し「私は強くなりたい。生まれ変わってでもなんでもいいから。これが私だ、本当の私なんだって自信を持って言えるようになりたい」と思いを吐露。
これを聞いた花月夜の面々は、「常盤と同じこと言ってる」となんらかの確信を得た様子。“三浦亜美”とは生まれ変わることを望んでいた常盤の新たな姿である可能性を示唆しつつ、「ならばその逆で三浦から常盤に生まれ変わるのもよいのではないか」と提案。
三浦は「私、生まれ変わりたい!常盤として!」と叫び、“常盤”として花月夜に合流することになった。
そこへ突如青野未来が入場してきてリング上で後ろ受け身を取る。青野は「あーすっきりした!今回試合無いっていうからさ!スチュームだけでも着て、入場だけでもしとこうと思って」と語り、この時間は青野の自己満足タイムであったことが判明。
三浦は知らない人間がリングにいることに驚く青野を花月夜の面々に紹介するが、そこへ本間多恵が会場に現れ、青野に自身の売れ残りTシャツを押し売りしようとリングに上ってくると、本間も花月夜の存在に驚きを見せ、青野&多恵は三浦が常盤と呼ばれていることに困惑。
三浦は多恵と青野に「亜美なんですけど、常盤って名前でもあるみたいで。私は花月夜チームの常盤として生まれ変わったつもりで、もう一度ひかりさんと闘いたい」と意志表明。
しかし、このやり取りを聞いていた花月夜の面々は「プロレスってなに……?闘いってコロシアイでしょ?首持っていかないとだから」とプロレス自体を知らないと明かす。
そこで、多恵&青野が模擬戦を通してプロレスのルールを説明。選手とレフリーの存在、3カウントフォールルール、関節技などでのギブアップや反則の概念、ロープの概念、場外での20カウントの概念を説明。
3人は興味深くこれを聞いていたが、なぜか緋扇はそんなルールなど最初から全て知っているかのように興味なさげにリングの隅で寝転がっている。
せっかくだからと多恵が緋扇との模擬戦を行うことになるが、試合開始とともに多恵と緋扇はロックアップでガッチリ組み合い、緋扇が足を刈ってレッグロック。多恵は慌ててアキレス腱固めで取り返して両者ロープまで転がっていき、模擬戦は終了。
多恵は思わず「アンタ、プロレスやってたでしょ?!」と叫ぶも、緋扇は「さあ?」とはぐらかすだけ。これでチーム花月夜のただならぬポテンシャルを感じた多恵は「花月夜とアクトレスで試合やろうよ!面白くなりそう!」と5vs5の対抗戦を提案。
緋扇は「また、リングの上に上がれるなんてな。……なんちゃって!常盤!せっかく生まれ変わったんだから、私達と一緒に暴れてやろうぜ!」と叫び、アクトレスガールズvsチーム花月夜の対抗戦が勃発したところで演劇パートは終了した。
オープニングアクトでは、アクトレスガールズの面々が『Love Riddle』を踊るパフォーマンスを実施。
そしてチーム花月夜は、桃百役の濵田茉莉奈が歌う『クチナシ』に乗り、三浦亜美あらため常盤も加えた5人でダンスパフォーマンスを行った。
第1試合
第1試合は未依と“花月夜の元気印”日向のシングルマッチ。
日向は現代日本で定着しつつあるアルコール消毒に戸惑いを見せ、持参した傘を振りかぶって合戦の準備も「武器はダメ!」と没収されてしまう。
未依は「そこのお前!どこのどいつだかわからないけど、ぺちゃんこにしてやるよぉ~!」と意気込み、ゴングが鳴るとセコンド陣が「未依ちゃんかわいい超かわいい!」のコールを煽っていき、未依もご機嫌でリングの四方に笑顔を振りまいていくが、隙だらけの未依に日向がスクールボーイもカウント2。
日向は未依をコーナーに叩きつけていくが、怒った未依はコーナーエルボーを連打し、コーナーで顔面をふみふみ。未依はぬいぐるみのくまちゃんを持ち込んで日向を滅多打ちにし、おてんばダッシュからフットスタンプも日向はキックアウト。
未依はマウントエルボー連打から再びくまちゃんで殴打していくが、日向もひっくり返し「人形を粗末に扱うんじゃねえ!」とお返しのくまちゃん乱打から見様見真似のフットスタンプ。
さらに日向はボディスラムにチャレンジするも、これを耐えた未依が首固めで切り返し、地声で「チョーシ乗ってんじゃねえ!」とエルボー。日向もエルボーで応戦していき、正面からの打ち合いに。未依の連打で日向は吹き飛ぶが、「おめーつえーな!」と笑顔になり、つま先を踏みつけてからヒップアタック。
日向は見様見真似のフォールもカウント2。日向はコーナーシュートから串刺しジャンプングエルボー。さらに串刺しヒップアタックを放つが、未依は回避して串刺しジャンピングエルボーで反撃。
ピンチとなった日向だったが、くまちゃんをくま質に取って未依をロープ際まで誘導し、追ってきた未依にロープスタンガン。日向は場外に出て「ほらほらこっちこっち!取り返さなくていいのか?!」と挑発。場外でくまちゃんをめぐる追いかけっこが展開される中で場外カウントは進んでいき、焦った未依が無理矢理くまちゃんを奪い取ろうとすると、あわれ、くまちゃんは頭と胴体が真っ二つに。
敵の首を挙げた日向は首を掲げて「とったどー!」と勝鬨。未依は号泣して場外でうずくまり、場外カウント19を聞いて慌ててエプロンまで戻ってくるが、日向が場外に蹴落とし、未依はそのまま場外カウント20を聞いた。
第2試合
第2試合は、茉莉と“花月夜の歌姫”桃百のシングルマッチ。
桃百も現代日本で定着しつつあるアルコール消毒に戸惑いを見せつつ、二本の日本刀を抜き、激怒するレフリーに「今から戦うんだよ……?」と困惑するも、茉莉が「刀OKになりました。武器でもないとすぐ終わっちゃうでしょ」と凶器公認マッチへ。
茉莉は無手、桃百は二刀流で構えてゴングが鳴ると、桃百の多方向からの斬撃をひらりとかわした茉莉が腕を取って刀を一本奪い、互いに1本の刀で見事な殺陣を披露。鍔迫り合いを制した茉莉がミドルキック。さらに桃百が振りかぶった刀をハイキックで叩き落として互いに無手での闘いに。
桃百はエルボー連打から茉莉をロープに振るが、茉莉はスライディングキックで桃百を転ばせ、「上げるぞ!」とカンパーナを打ち鳴らす。茉莉は「降参か?!」とギブアップを迫るが、桃百は「いやじゃ~!」と拒否。
茉莉はバックフリップを狙うが、桃百は回転エビ固めでの切り返しを狙い、これを耐えた茉莉のフットスタンプもかわしてドロップキックを披露。STFで茉莉を絞り上げるが、茉莉はなんとかロープへ。
桃百は「上げるぞ~!」とボディスラムを狙うが、茉莉が逆にボディスラムで叩きつけると桃百は「ノーじゃ!ノーじゃ!」とロープにしがみついて闘いを拒否。
茉莉は髪を掴んで桃百をリング中央に引き戻してからヘアホイップ。桃百は意地のエルボー連打で反撃も、茉莉がエルボー連打でやり返すと再びロープにしがみつく。しかし、茉莉がロープに振ろうとすると桃百はカニバサミで倒してダブルニードロップ。さらに「飛ぶぞ~!」と叫んでセカンドロープからリバーススプラッシュ式ダブルニードロップ。
思わぬダメージを負った茉莉は目の色を変え、トラースキックで側頭部を打ち抜くと桃百はグロッキー状態に。茉莉は構わずフィニッシュ宣言からバックフリップの体勢へ。桃百は回転エビ固め、ジャックナイフと軽やかな丸め込みを見せてロープに飛んでいくが、茉莉はキャッチしてバックフリップで叩きつけると桃百も肩を上げられず、これで3カウント。
第3試合
第3試合は、関口翔と“花月夜の参謀”桔梗のシングルマッチ。
桔梗も現代日本で定着しつつあるアルコール消毒に戸惑いを見せつつ、翔と桔梗が握手を交わしてからゴングが鳴ると、桔梗は「あんたに恨みはないけどこっちだって負けるわけには行かないんでね」と見得を切る。
桔梗は体術の心得があるようで、ハイキックや下段蹴り、ブラジリアンキックのような変則軌道の蹴りを放ち、ビッグブートで翔を吹き飛ばす。
ならばと翔は足を刈ってアキレス腱固めに捕らえるも、桔梗は「降参するか!」と気合を見せ、フロントネックロックで取り返す。翔がさらに脇固めで取り返すも、桔梗は足を伸ばしてロープブレイク。
翔は桔梗をコーナーに叩きつけて顔面を踏みつけ、串刺しエルボーを狙うが、桔梗はひらりとエプロンに逃れて攻撃をかわすとリングに飛び込んでからドロップキックを見舞い、PKで追撃。さらにボディスラムを狙うが、翔が「ふざけんな!」と払腰で叩きつけて脇固め。桔梗は長い足を伸ばしてロープブレイク。
翔は桔梗をロープにくくりつけてその背中へ串刺しドロップキック。さらにエルボーを叩き込んでいくが桔梗もミドルキックで応戦。翔は「オイ!来いよ!」と受けきってからエルボー4連打。さらに桔梗のハイキックをかわして飛びつき、胴絞めフロントネックロック。桔梗は苦しみながらもなんとか自力でロープブレイク。
翔はコーナーに上ってミサイルキックを狙うが、桔梗が下から追いすがってエルボー連打からデッドリードライブ。さらにサッカーボールキックを叩き込んでフォールも2。もう一度サッカーボールキックを叩き込んでフォールも2。ならばとサッカーボールキック3連撃からバズソーキックを発射も、翔が回避してスクールボーイ。キックアウトした桔梗を払い腰で叩きつけ、ダメ押しのSTOで叩きつけるとこれでカウント3。
第4試合
第4試合は、清水ひかりと“生まれ変わったビッグガール”常盤のシングルマッチ。
常盤が握手を求めるも、清水はこれを無視。
ゴングが鳴ると、両者睨み合いながらゆっくりとリングを回り、ロックアップからリストの取り合い、ヘッドロックの取り合いから常盤がショルダータックルも、清水は跳ね起きて追撃を側転でかわしてからのフライングクロスボディ。
清水はミドルキックで常盤をコーナーに追い込んで顔面を踏みつけていき、常盤をロープにくくりつけてエプロンからミドルキックを連打。さらにスワンダイブ式のダイビングフットスタンプを見舞い、「どうした?もう終わりか?!」と挑発。
常盤「私は強くなりたい。沢山の人を幸せにするために、大切な人たちに恩返しするために!今の私は……何者なんだ……?まだまだこんなもんじゃない。今の私は仮初の姿!」
清水「なにを訳のわからないこと言ってんの?本気でかかってこい!死ぬ気でかかってこい!」
常盤「私は生まれ変わったんだ!私は生まれ変わってやるんだ!」
常盤は清水をショルダータックルでなぎ倒し、逆エビ固めも清水がブレイク。清水はトラースキックからドロップキック、ジャンピングミドルキックからダイビングフットスタンプを発射も常盤はこれを回避して組付き、スクールボーイさらにダブルチョップ。さらに串刺しショルダータックルからロープに飛んでのショルダータックル。続けて逆エビ固め狙うも清水が組み付いて逆打ち。さらに清水はPKを発射も、常盤がこれをかわしてスクールボーイで丸め込み、そのまま足のクラッチを解かずに逆エビ固めへ。
これをブレイクした清水はフライングクロスボディで飛んでいくが、常盤はこれをキャッチしてシュミット式バックブリーカーを見舞い、最後はACTスペシャルで叩きつけてカウント3。
常盤「ひかりさん、私と2度も戦ってくださってありがとうございました!おかげで自分の中に確かに信じられるものを見つけることが出来ました」
清水「あんたのことは、ずっと前から認めてた。誰よりも、心があることも知ってた。今日みたいないい顔、するんだね。けど、けど、もう、もう絶対負けない。私だってもっともっと強くなってやる!」
常盤「ありがとうございました!」
清水「じゃあね……常盤」
第5試合
メインイベントは、本間多恵と“謎多き紅武者”緋扇のシングルマッチ。
握手は無しでゴングが鳴るなり両者突っ込んで同時にドロップキックを放ち、空中で相打ち。2人は互いにマウントを取り合いながらエルボー連打と初っ端から感情むき出しの打撃戦を展開。
一旦距離を取ると、緋扇は手4つを求め、これに多恵が応じると足を踏みつけて髪を掴み、リングの四方に向かって多恵をロープにくくりつけて顔面を歪める精神攻撃。緋扇は多恵をコーナーに叩きつけてマシンガンエルボーも、多恵がリバースしてエルボー連打で反撃。
多恵は緋扇の髪を掴んで毛を引き抜き、緋扇をロープにくくりつけて顔面を歪める精神攻撃でお返し。
緋扇は「いってーなこの野郎!」とエルボーも、多恵がロープに飛んでコルバタで場外まで吹き飛ばす。多恵は場外まで緋扇を追っていくが、緋扇はリングの鉄柱に多恵を頭から叩きつけ、場外ボディスラムで叩きつける。
緋扇は多恵をリングに放り込むと、背中へ強烈なストンピングを連打してからフットスタンプを見舞い、多恵のエルボーも両手を広げて正面から受け止める強さを見せつつ自身もエルボーで反撃するが、多恵がこれをキャッチして脇固め。
緋扇がこれをロープブレイクすると、多恵はコーナーに上ってミサイルキックを狙い、緋扇が追ってくるとぶら下がり式腕十字で撃退。多恵は緋扇の顔面に低空ドロップキックを叩き込むと、体固めから腕十字の体勢も、緋扇は上から押しつぶしてフォールし、キックアウトの際に跳ね上がった多恵の足を取ってストレッチマフラーからACTロック。多恵がこれをブレイクすると、緋扇はロープに足をくくりつけてのニーロック。さらにボディスラムを狙うが、多恵がスクールボーイから顔面に低空ドロップキック。
両者膝立ちになりながら互いに大ぶりのエルボーを打ち合っていき、劣勢と見た緋扇はローキックで多恵の足を借り倒して応戦。多恵は組み付いてダブルアームに捕らえていくが、緋扇はコンプリートショットからドロップキック2連発。
緋扇がコーナートップに上がっていくと多恵が追っていき、コーナーを介してエルボーの打ち合いに。揉み合う中で両者リング内に落下し、上下を入れ替えながらマウントエルボーを打ち合う中でフルタイムドローのゴングが鳴った。
多恵「全ッ然大したことなかったし!あぁ……クッソ!クソクソクソ!クソーッ!知らねえよ。お前らがタイムスリップしてきたとか、花月夜チームがなんなのか、亜美が生まれ変わったとか、Tシャツが売れ残ったとか!そんなの全ッ然関係ねーけどさ!これだけは譲れない。私は、このリングでは誰にも負けない!負けたくない!引き分けなんてありえねーから!絶対、逃げんなよ?」
緋扇「逃げないよ!私達は逃げないよ!」
多恵「あんたらさ、何しに来たの?」
緋扇「三種の神器を探しに」
多恵「三種の神器って、勾玉とか鏡とか?集めたらどうなるの?」
緋扇「教えない」
多恵「教えろよ」
緋扇「教えたらアンタも探すだろ?」
多恵「さあ?」
緋扇「あっそ!私は、私達は、常盤と同じです。生まれ変わりたいって、強くなりたいって、あがいて今ここに立っています!私はこの花月夜の仲間たちと生きていきます。私達の決断が間違っていなかったものだってみなさんに信じてもらえる日を、待っています!たくさん恩返ししたい人がいます!たくさん見返したい奴がいます!もちろん私達はまだまだ未熟です!でも、このプロレスでもない、演劇でもない、新しい可能性!アクトリングという場所で、私たち花月夜、そしてこれから続々出てくる新しいチームたちを、皆さん、熱く、暖かく、どうぞ見守っていってください!よろしくお願いします!……みんなリングに上ってください。本日は、アクトリングプレ公演『ACTRING Team「花月夜」episode 0 PROLOGUE QUEST』、皆さんお越しいただきありがとうございました!」
一同「ありがとうございました!」
全員で会場の四方に深々と頭を下げてから去っていき、リングが無人になると会場が暗転し、海賊風のコスチュームに身を包んだ謎の選手が花道登場し、招待を明かさぬまま去っていく。緋扇が述べた“新しいチーム”の登場を予感させ、次回大会に向けての期待を高めた。