【試合詳細】11・15 天龍プロジェクト後楽園ホール大会 天龍源一郎vsオカダ・カズチカ 鈴木みのる&真霜拳號&拳剛vs佐藤光留&火野裕士&河上隆一 怨霊vs新井健一郎

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『天龍革命presents 革命伝承~天龍源一郎引退5周年記念大会~』
日程:2020年11月15日(日)
開始:11:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:663人(満員)

▼タッグマッチ 30分1本勝負
○グレート小鹿(大日本)/井上雅央(フリー)
11分8秒 足4の字固め
リッキー・フジ(2AW)/●翔太(ガン☆プロ)

▼シングルマッチ 30分1本勝負
●新井健一郎(DRAGON GATE)
8分50秒 怨霊クラッチ
○怨霊(666)

▼タッグマッチ 30分1本勝負
○土方隆司(フリー)/橋本千紘(仙女)
12分50秒 レフリーストップ
神谷英慶/●DASH・チサコ(仙女)

▼タッグマッチ 30分1本勝負
○鈴木秀樹(フリー)/進祐哉(FREEDOMS)
11分19秒 ダブルアーム・スープレックス→片エビ固め
河野真幸(フリー)/●那須晃太郎(ランズエンド)

▼6人タッグマッチ 60分1本勝負
鈴木みのる(パンクラスMISSION)/真霜拳號(2AW)/●拳剛(フリー)
23分57秒 足極め腕ひしぎ逆十字固め
○佐藤光留(パンクラスMISSION)/火野裕士(ZERO1)/河上隆一(大日本)

天龍源一郎がオカダ・カズチカと5年ぶりにリング上で再会!オカダは「トークバトルは僕の完勝だった」と笑顔!鈴木みのると真霜拳號が意気投合!

第1試合


 リッキーと小鹿でゴングが鳴ると、ロックアップでロープへ押し込み合いクリーンブレイク。
 再びロックアップから小鹿が押し込んでクリーンブレイク。三度ロックアップで組み合うと小鹿がグラウンドに転がして腕固めからヘッドシザース。リッキーは体位を入れ替えて頭を抜き、グラウンドヘッドロックでじっくり絞り上げる。小鹿はロープに押し込んでボディブロー連打で脱出すると、両者タッチ。
 井上と翔太の対面となると、ロックアップから井上がヘッドロックからショルダータックル。翔太はヒップトスからテイクダウンを奪っていくが、井上は即座にヘッドシザースで切り返し両者距離を取る。
 小鹿と翔太の対面となると、リッキーが「気をつけろよ!結構元気だからな!」と声援。翔太が小鹿のリストを取っていくが、小鹿は翔太の髪を掴んで引き倒す。翔太は「若者に厳しい試合しやがって!」と掴みかかっていくが、小鹿は再び髪を掴んで引き倒し、井上にタッチ。
 井上が翔太にサミングを見舞い、小鹿がヘッドバッドを見舞う連携から小鹿が再び髪を掴んで引き倒す。「やりたい放題じゃねえか!」と文句を叫ぶと、和田京平レフリーは「いいんだよ」と笑顔でこの伝統芸能を黙認。小鹿はこれみよがしに翔太にチョークスリーパーも、和田京平レフリーは笑顔で見て見ぬ振り。リッキーは「なんだよこの試合は!」と嘆く。
 リッキーと井上の対面となると、リッキーは手4つを求めるも、井上の答えはサミング。リッキーは自軍コーナーまで押し込んで翔太にタッチ。
 翔太は井上へボディスラムを狙うが、体格に勝る井上が上から潰して小鹿にタッチ。
 小鹿は翔太の胸板にチョップを見舞っていくが、翔太も打ち返していくと小鹿は大ダメージを負い、代わるリッキーもボディブローを打ち込んでいくが、小鹿もサミングで対抗。
 翔太は小鹿にボディブローを連打していくと、小鹿はコーナーダウン。しかし怒りの形相で立ち上がった小鹿はサミングで翔太を怯ませ、井上が翔太を押さえつける中でヒザへのニードロップ。さらに小鹿は逆エビ固めでギブアップを迫るが、リッキーが入ってきてサミングでカット。ならばと小鹿は足4の字固めを狙うが、再びリッキーがサミングでカット。またも足4の字固めを狙うが、リッキーがサミングでカット。しかし今回は脚のロックが既に完成していたため、小鹿が急に倒れ込んだことで翔太は足に大ダメージ。翔太はどうやってもこれを脱出できず、悲鳴を上げながらタップアウト。

 この結果に納得行かないリッキーは井上を寝かせると、翔太を担ぎ上げて井上の上からカミカゼで叩きつけ、暴れまわりながら去っていった。

第2試合


 現在のインディープロレス界に於いて、いぶし銀のベテランと呼ばれながらも最前線で常にタイトルに絡み続けるアラケン、そして同じく大ベテランながら666のフラッグシップタイトルである無秩序無差別級王座を戴冠している怨霊が後楽園ホールでシングルマッチ。
 アラケンは大一番のときにしか着用しない純白のツナギ姿で登場。

 ゴングが鳴ると、アラケンは「髪の毛をチェックしろ!いつもなんかあるぞ!」とレフリーへ怨霊のヘアチェックを要求。案の定怨霊が動くたびにエクトプラズムが舞い散り、アラケンは咳き込みながら怯んでしまう。怨霊がアラケンをロープに振るが、アラケンは「試合出来るかこんなん!」と一旦場外へエスケープ。
 アラケンがリングに戻ると、手4つからアラケンがカニバサミで倒し、頭をぺちぺち叩いてエクトプラズムをすべて払い落とそうとするが、怨霊が抵抗するとアラケンはショルダータックルからグラウンドヘッドロック。怨霊はヘッドシザースでじっくりとアラケンの首を絞り上げるが、アラケンは体位を入れ替えて頭を抜き、再びグラウンドヘッドロック。さらに額へのフットスタンプからコーナーに上ってダブルアックスハンドル。これをカウント2で返されるとチョーク攻撃から再びコーナーへ上がっていくが、今度は怨霊が地対空ボディブローで迎え撃つ。
 怨霊は怨霊ドライバーを狙うが、アラケンはそのまま前進してコーナーへ押し込むと、突っ込んでくる怨霊をショルダースルーで放り投げて怨霊の腕を足でハサミながらのグラウンドヘッドロック。さらにその腕を解放してフットスタンプで踏みつけ、リストロックで捕らえながらロープに絡みつけ、ロープごとフットスタンプ。さらにアラケンはもう一発を狙うが、今度は怨霊が下からローブローを叩き込んで迎え撃ち、くるくるエルボーで反撃。さらに追撃を狙うが、アラケンがマンハッタンドロップで迎え撃ち、ツームストンパイルドライバー。カウント3かと思われたが、怨霊はマッドハンドでレフリーのカウントを止める。
 アラケンはレフリーと怨霊がもみ合っている間にコーナーに上って再びダブルアックスハンドルを投下も、これを回避した怨霊が死の灰を噴射。
 視界を失ったアラケンは最初に掴んだ相手(レフリー)を首固めで押さえ込み、怨霊が3カウントを叩いておどけてから改めてアラケンを怨霊クラッチで制した。
 事態が飲み込めないアラケンは勝ち名乗りを上げるが、自身が敗北したという結果を知ると悲しそうに去っていった。

第3試合


 4人はそれぞれ握手を交わし、クリーンファイトを誓ってから神谷と土方の対面でゴング。
 ロックアップで組み合って正面からの力比べを展開する両者だが、神谷がショルダータックルで先手を取る。しかし土方も即座にヒップトスでやり返し、両者クリーンブレイク。リング上に大量に残った怨霊の死の灰を払い落としながら睨み合い、両者タッチ。
 チサコは橋本にドロップキックから「ナメんなオラ!」とエルボーを連打してロープ際に追い込み、貫通ドロップキック。橋本も強烈なショルダータックルでチサコを吹き飛ばすが、チサコは足を刈って顔面に低空ドロップキック。神谷は「ダブル行くぞ!」と宣言し、チサコをお姫様抱っこしてドロップキックの形で橋本にぶつけるが、続くサンドイッチショルダータックルは橋本が回避したため誤爆。橋本はチサコにサンセットフリップを見舞い、土方にタッチ。
 チサコは大型の土方相手にも怯まずエルボーで向かっていくが、土方のエルボー一発で倒れ込み「いってぇ~!」と元気な悲鳴を上げる。さらに土方はフロントネックロックでギブアップを迫るが、チサコはなんとか自力でロープブレイク。
 代わる橋本はオブライトを狙うが、チサコが抵抗するとコブラツイストから滞空サイドスープレックス。さらにロープ際にボディスラムでたたき付けてから土方にタッチ。
 土方はロープに掴まりながらチサコを踏みつけていき、橋本と2人でダブルのショルダータックル。代わる橋本がオブライトを狙うと、振り払ったチサコがドロップキックで生還。
 神谷は橋本をショルダータックルで吹き飛ばすと、串刺しショルダータックルからボディスラムでセットし、コーナー上からダイビングエルボードロップ。さらに逆エビ固めで腰を落とすが、橋本は驚異の筋力でプッシュアップしロープにたどり着く。
 神谷は「立てコラ!」とストンピングを浴びせていくが、橋本は真っ向からラリアットで勝負。神谷は正面から3発受け止め、橋本のスピアーもキャッチしてブレーンバスター。さらに神谷はラリアットを宣言も、橋本が両腕でガードして投げっぱなしジャーマン・スープレックスで一矢報いて土方にタッチ。
 土方はミドルキック連打、サッカーボールキック、PKと畳み掛け、コーナーに振って突っ込んでいくが、神谷は「バカタレ!」とカウンターのショルダータックル。チサコにタッチ。

 チサコと神谷は2人で連携して土方をコーナーに叩きつけ、チサコの串刺しドロップキック、神谷のダイビングエルボードロップ、チサコのダイビングフットスタンプが続けて決まる。そしてチサコがホルモンスプラッシュを投下も、土方は剣山で迎え撃ち、ニーバッド、スライディング式の顔面蹴り。エルボー連打で粘るチサコの顔面に強烈なビンタを叩き込むと、チサコもビンタで応戦。土方はさらにビンタを見舞ってニーバッドからフェイスロック。チサコが身動きが取れないと判断したレフリーが試合を止めた。
 試合後、土方は倒れたままのチサコを引き起こして健闘をたたえてから退場。しかし自力では歩けないチサコは神谷に背負われた状態で退場していった。

第4試合


 那須と進の対面でゴングが鳴ると、ロックアップからバックの取り合い、リストの取り合いを展開し、那須がグラウンドに引き込んでダブルレッグロック。進も首を取り返していくと両者一旦距離を取る。進は那須の蹴りを警戒して一定の距離を保ちつつも隙を突いてバックを取るも、那須はすぐにロープブレイクして両者タッチ。
 河野と秀樹の対面となると、正面から組み合って秀樹がかんぬきに捕らえるが、河野もフルネルソンで対抗。秀樹もリバースしてフルネルソンで取り返しながらコブラツイストを狙うが、河野が倒れ込んで上から潰しながらキーロックへと持ち込む。秀樹がリバースして足をロックしながらのキャメルクラッチで反り上げると、河野は秀樹の手に噛み付いて脱出。那須にタッチする。
 那須は巨漢殺しの定石であるローキックで攻め込むも、秀樹が上から潰しながらグラウンドに引き込む。那須が腕十字を狙うと足を取ってニーロックで絞り上げ、進にタッチ。
 進むは秀樹とのダブルのレッグスプレッドを見舞い、那須へアキレス腱固め。那須はこれをダブルヒールホールドで取り返すと、両者揉み合いながらロープへ。那須が自軍コーナーまで押し込んで河野にタッチ。
 河野は進をコーナーに押し付けてストンピングを連打し、上に放り捨てるような高高度ボディスラムからジャンピングニー。進もエルボー連打で突っ張っていくも、河野はニーリフトで潰し、ロープに振ってバックエルボー。さらに河野は串刺しラリアットを狙うが、これをキャッチした進がコーナー上からぶら下がり式首4の字。反則カウント4で解放し、コーナートップからのダイビングクロスボディを見舞って秀樹にタッチ。
 秀樹は河野へ強烈なエルボースマッシュを狙い、ダブルアーム・スープレックスのフェイントからスイングネックブリーカー。さらに卍固めで絞り上げ、カットに来た那須には進むがコブラツイスト。那須は暴れて脱出し、秀樹にミドルキックを見舞ってカット。河野は秀樹をロープに振ってジャンピングニーを叩き込み、那須にタッチ。
 那須は秀樹にミドルキック連打からレッグラリアート。ここに河野が入ってきて秀樹にトレイン攻撃を見舞い、那須のミドルキックから河野がバックドロップ、那須が走り込んでPKも進がカット。那須はコーナーに上ってダイビングエルボードロップを発射もこれを回避した秀樹がワンハンドバックブリーカーからのダブルアーム・スープレックスで叩きつけて3カウントを奪った。

<試合後コメント>

鈴木秀樹&進祐哉
――天龍プロジェクトのリングはいかがでしたか?
鈴木「お客さんの声援がないから、雰囲気わからなくてやりづらかったですけど、まあでも、うーん、あんな感じですか?」
進「ちょっと状況が状況なんで」
鈴木「そうっすよね。純粋にもっとプロレスを見に来てるというか、お客さんが」
進「5年前は自分はドラゴンJOKERでやってて」
鈴木「そうなんすか!?」
進「はい。天龍さんの引退とともに脱いで、5年経ったんですけど、5年やってきたことを自分のFREEDOMSで生かして、どんどん先に行ってるんで、またみんなで集まれる時があれば」

――鈴木さん最初に着てきたやつは
鈴木「あれはジャージです」

――・・・
鈴木「ジャージです。ジャージです」

――ジャージ
鈴木「なんかラグビーのジャージらしいですね。ジャージです」

第5試合


 5年前の引退試合で天龍とタッグを組むはずだった火野&真霜が時を経て天龍プロジェクトのリングに登場。
 メインイベントに出場の6人はそれぞれ個別で入場し、先発を買って出たみのるが「誰でもいいから来いよ」と挑発すると、光留が「コイツの相手は任せとけ」と前に進み出てゴング。
 両者アップライトに構えながら小刻みなステップで距離を詰合い、光留はローキック、みのるは前蹴りを見舞っていくなどヒリついた空気がリングを包む。光留がローキックで刻んでいくと低空タックルに行くも、みのるが上からがぶってテイクダウンからアームロック、腕十字と続けていくも、光留も即座にアキレス腱固めへ。しかしみのるもすぐに立ち上がってスタンド式のアキレス腱固め。ならばと光留は全身でみのるの足に絡みついてヒザ十字を狙うも、みのるが指折りを仕掛け、反則カウント4で光留を解放。両者タッチ。
 拳剛と河上の対面となると、ロックアップで河上が押し込む。そして河上がリストを取っていくと両者ヘッドロックの奪い合いに。体格に勝る河上がショルダータックルでなぎ倒すと、拳剛はエルボーで反撃。河上はサミングからのエルボーで反撃し、火野にタッチ。
 火野は首投げからスリーパーホールドに捕らえ、相手コーナーに控えるみのるに中指をたててから拳剛を相手コーナーに放り投げ、真霜との対面を求める。
 真霜と火野はロックアップで組み合い、真正面からの力比べ。火野が押し込んで余裕の表情でブレイクすると、今度は真霜が押し込んで離れ際にビンタ。真霜が手4つを求めると、火野も応じて腕力勝負。一見互角も、将来的な不利を感じた真霜が自軍コーナーまで押し込んでみのるにタッチ。火野も自軍コーナーにみのるを押し込んで光留にタッチ。
 光留がみのるの胸板にチョップを見舞って「どうした鈴木みのるコラ!」と叫ぶと、みのるは「もっと来いや」と挑発。光留は「いいんだな?本当にいいんだな?」とチョップし、今後は自身が受ける姿勢を見せる。みのるは「言ったな?やれんのかやれんのか?」と強烈なチョップを叩き込み、光留は痛みに後ずさる。しかし光留は「全然痛くありません!」とあくまで正面からのチョップ合戦に持ち込んでいく。みのるは両手を身体の後ろに組んで光留のチョップを受け、同じ姿勢で受けようとした光留のがら空きのボディへみのるがトゥーキックを叩き込んで拳剛にタッチ。
 拳剛は光留をチンロックで絞り上げ、光留がブレイクするとフロントネックロックへ。光留は力づくで持ち上げてボディスラムで叩きつけると火野にタッチ。
 火野は拳剛を軽々とブロックバスターで放り捨て、セントーン。さらに拳剛の胸板に逆水平チョップを叩き込んでいくが、拳剛が火野のヒザを撃ち抜く低空ドロップキックを見舞って真霜にタッチ。

 真霜は串刺しバックエルボーからPKを叩き込み、火野の頭をペチペチ叩いて挑発。これに火野はヒノスープレックスで応えるが、真霜はすっくと立ち上がって「来いや」と胸を突き出して火野に逆水平チョップを要求。これを受けた真霜は一発で心が折れかけながらもチョップで反撃し、両者息もつかせぬチョップ合戦へ。真霜が中指をたてて火野を挑発すると、ミドルキックで火野を怯ませる。続けて火野の逆水平チョップと真霜のミドルキックの打ち合いとなり、火野は両手を身体の後ろで組んで真霜のミドルキックを受けながら鼻歌交じりの余裕の態度を見せ、怒涛の逆水平連打も、これをキャッチした真霜が脇固めから無道。しかし火野はこれをぶっこ抜いてバックフリップで叩きつける力技を見せる。火野はラリアットを狙うが、これをかわした真霜が真剣。火野もなんとか耐えてラリアットを叩き込み、両者ダブルダウンからタッチへ。
 みのると河上の対面となると、両者正面からエルボーで打ち合っていき、みのるの強烈なフルスイングエルボーから串刺しビッグブート。河上はサミングからコーナーに押し込んで逆水平チョップとエルボーのコンビネーション。みのるもリバースしてコーナーエルボーを怒涛の連打。河上は逆水平チョップ+ナックルのコンボで応戦し「大したことね―じゃねーか」と吐き捨てると、みのるはニタニタ笑いながら河上のチョップ+ナックルを受け止め、強烈なエルボーバッドで怯ませてからフロントネックロック。河上はこれをエクスプロイダーでぶっこ抜き、光留にタッチ。
 光留はみのるにミドルキックを連打し、ソバットからロープに飛ぶが、みのるがスリーパーホールドで捕らえて自軍コーナーまで持ち帰り、拳剛にタッチ。
 拳剛は光留をコーナーに振って突っ込んでいくが、光留がブートでカウンター。追撃を狙う光留を拳剛がカニバサミでロープにもたれかからせた上でのドロップキックから串刺しラリアット、ブレーンバスター、さらにフィッシャーマンを狙うがここに火野&河上がカットと分断に成功。3人でトレイン攻撃を叩き込み、光留のジャンピングハイキックが決まるもこれはみのるらがカットと分断。今度はみのる&真霜が2vs1で光るにエルボーを見舞っていき、真霜の真剣がクリーンヒット。そして拳剛がダイビングフットスタンプを突き刺してフォールも、火野&河上のカットが間に合う。ならばと拳剛は垂直落下式ブレーンバスターからフロッグスプラッシュを発射も、光留が剣山で迎撃しそのまま腕十字に移行。拳剛がギリギリでブレイクすると、光留は左右のミドルキックを連打からジャンピングハイキック。さらにバックドロップから体固めに入り、キックアウトの際に拳剛が挙げた腕を取って即座に足極め逆腕十字に入ると、拳剛は無念のタップ。

 試合後もみのると河上は互いの頭を掴みながら殴り合い、さらなる因縁を感じさせた。

<試合後コメント>

鈴木みのる&真霜拳號&拳剛
拳剛「これでお前、天龍プロジェクト終わりやと思うなよ。え!まだ俺ピンピンしてるから、佐藤光留、続きがしたいな続きがよ!おい!今日で終わりちゃうぞ、今日からがスタートや!全日本プロレス乗り込んでもええねんぞコラ!覚悟しとけ!」

鈴木「佐藤、何?火野?なんかいるね、刺激的な面白いやつ。そしてもう一人、刺激的な奴見つけた。こいつだ!真霜!久しぶりやな!」
真霜「久しぶりですね!」
鈴木「お前、いいね」
真霜「自信になりますよそれ。俺よ、欠場してから少し調子悪くてよ、どうなんだろうなって思ってたけど、お墨付きついたからよ、またこのタッグどっかで組めよ!またやってやるぞ、相手誰でもいいぞオイ!」
鈴木「おいおいおい、また火野が出てくるかまた佐藤光留が出てくるか、そして、かかってくるなら誰でもいい。天龍プロジェクト?そんな名前な、俺にはどうでもいいんだよ。ぶち殺すぞ」
真霜「同じく、火野裕士久しぶりだな!相変わらず、見えね―とこで汚い攻撃してくる奴だよテメーはよ。今ZERO1だったか?俺と火野の対戦組めよ」

天龍源一郎vsオカダ・カズチカ トークバトル

天龍が両手にそれぞれ杖を突きながら入場し、リングインすると観衆は大喝采で歓迎。
対するオカダはスーツの正装に身を包んで登場し、天龍とグータッチを交わしてからトークバトルへ。

――まず最初に、皆さん気になっていると思うので率直にお聞きしますが、天龍さんの体調はいかがでしょう
天龍「いやーやっぱり、脊柱管の手術をして、この試合出てから5年間なんにもしたくないからしなかったから、今までは筋力でカバーしていたところが、ちょっと弊害が出てきて、ちょっと大変だけど、まあ杖ねーときはこうして頑張ってます、ハイ(笑)」

――5年ぶりに自力でリングに上がられたと思います
天龍「そうですねえ。なんか、おこがましい感じがするね。みんなが戦った後だから。そんな感じしますよ。今ね、オカダ選手が入ってくるのを見て、俺今素直にね『ああ、かっこいい』と思ったんだよね、。高田延彦とね、今、『おぉっ!』と思ったのは、高田延彦のときもカッコ良かったけど、ちょっと引っかかったね」
オカダ「ありがとうございます!」

――オカダ選手、5年ぶりに天龍さんと対面するということですが、5年ぶりにお会いしてみていかがですか
オカダ「そうですね、まだ全然5年前と何も変わらない感じで、今ゴングが鳴ったらいつでも試合ができるんじゃないかなという感じはしますし、僕さっき控室にもいたんですけど、背もたれにもたれることも出来ずに緊張して座ってましたね(笑)」

――オカダ選手も緊張するんですね
オカダ「今日はトークバトルということで……トークはちょっと、すみません、不安な部分はありますけども(笑)そういう緊張もあったのかなと思いますね」

――今回は天龍さんの引退5周年大会を開催するに当たり、再び対戦相手にオカダ選手を選んだことについてはいかがでしょう
天龍「あのー、なんて言うんすか。彼は俺に試合が終わった後、過ぎ去っていったので、あのときどういう心境だったのかなということをもう1回振り返ってというのと、なんていうのかなあ。あんとき俺はアレでもう、THE ENDになったわけだけど、あれからもオカダ選手はずっと継続してるわけだからね。その間の経緯をちょっと聞きたいなと思っただけですよ。これしかないでしょ!今日、トークショー、こんな、天龍の試合挙がってメインイベントって言ったら俺とオカダ選手の対談しか無いでしょう」

――オカダ選手、5年前の引退試合は一騎打ちまでに色々なことがありましたが、今回はすぐにオファーを快諾したと聞いています
オカダ「そうですね。でも、まず『もう5年か』っていうのはありましたし、5年経ったということで。もうリング上で戦うことは出来ないので、トークバトルで再戦するしか無いなということで。天龍さんとの引退試合については深く話すこともなかったので、ここで皆さんにお聞きしてもらえるなら、すぐそれはやりたいなと。あと、天龍さんとお話する機会ってそんなにあった訳ではないので、そういう機会も自分は欲しいと思ったので、すぐ決めさせていただきました」

――振り返ってみると、オカダ選手は1987年11月8日まれ
オカダ「そうですね、先週誕生日でした(笑)」(※観衆が拍手で祝福)

――天龍革命を始めたのは1987年6月ですから、オカダ選手はそのときまだ生まれてない……
天龍「そうですねえ。オヤジの体内にいたわけですね」

――ジェネレーションギャップもあるかと思いますが、オカダ選手の周りには、ウルティモ・ドラゴン校長であったり、レッドシューズ海野レフリーであるとか、今は敵になりましたが外道選手&邪道選手、石井智宏選手など、天龍とゆかりある方がいたと思います。周囲から天龍さんについてのエピソードを聞くことはありましたか
オカダ「僕、一番初めて天龍さんのエピソードを聞いたのは、アメリカ修行行ってたときなんですよ。キング・ハクさんに、天龍さんアメリカ来られてるときに、『関取、飲みに行きましょうよ!』って毎日のように訪ねていったって話をして、すごい天龍さんにごちそうしてもらうんですけど、キング・ハクさんが天龍さんに返そうと思ったら『俺にはしなくていいから下の者にしてあげてくれ』という風に言ったというエピソードが初めて聞いたエピソードで、『天龍さんカッコいいな』って思ったんすよね。それで、色々お世話になった人には違う形でお返しして、下の者に良くしていかなきゃダメなんだなと思いましたね。それが初めての天龍さんのエピソードでしたね」

――天龍さん、キング・ハクとかにもよくしておくものですね(笑)
天龍「そうだねえ、人にはよくしとくもんだねえ(笑)」

――5年前の試合前には、天龍さんはオカダ選手へ非常に怒っていました
天龍「あぁ、そうですねぇ。ホントに怒ってたよ。あんときね、オカダ選手の発言を聞いて、うちの代表に『ちょっと新日本の方からオカダ呼べ呼べこの野郎!』って言ったからね」

――オカダ選手は2012年、2013年と連続でMVPを取っていました
オカダ「そうですね。MVP取ったときですかね」

――その時点でMVPを連続で取ったのは、アントニオ猪木さん、ジャンボ鶴田さん、天龍さんの3人しかいない中でオカダ選手が……
オカダ「言いましたね。『僕と同じ時代じゃなくてよかったですね』って。ふへへへへ(笑)」
天龍「今、す~っと右から左へそよ風のように入っていったよ(笑)だからここでブロックしてんだ」

――天龍さんがオカダ選手へ怒ってるということは知っていましたか
オカダ「そうですね。僕はもう天龍さんに怒られても、そんだけの今のプロレスに自信があったというか。もちろん、天龍さんは天龍さんで『俺が一番だ!』って思ってるでしょうし、それを僕たちが『いや、過去には勝てませんよ』って言うのもおかしいことだと思ったんですよ。自信があったので、その言葉は自然と出ましたし、別に怒られてるとかも気にしなかったですね。怒られても、『いや、僕たちの今のプロレスはスゴいんです』ってしっかりと口にしないとダメだなと思っていたので。でも、その怒ってくれたおかげで5年前のことがあったわけですから、良かった……ですよね(笑)」

――それだけオカダ選手は自分のファイト、自分たちの試合に自負を持っていたと
オカダ「そうですね」

――天龍さん、あの当時怒る前のオカダ選手の印象はどういうものでしたか
天龍「すごいコメントとかマイク聞いてないから、ただ新日本プロレスの中のトップ選手として試合見てただけだから、どうのこうのとも思わなくて、『やっぱセンスがあるなあ』っていう程度しか思わなかったですけどね」

――では、あの一言がなければあの試合は生まれなかったんですね
オカダ「そうですね、ハイ」
天龍「たまたまね、俺の引退試合にオカダ選手との一騎打ちがって聞いたときに、俺達の幹部の人が『変わってるねぇ源ちゃん。よりにもよってあのオカダと一騎打ちやんの?』って言われたと聞いて、『あれっ?そんなに不思議かな?』って俺自身が感じたことはありましたね。普通だったら同年代の人を並べるとかって思ったと思うんですけどね」

――初対面は、G1の両国に天龍さんが行かれて、リング上でお会いしたときだと思います
天龍「あれはウチの代表が『行こ行こ』って言ったから行っただけの話ですよ」

――初めて目の前にしたレインメーカーはいかがでしたか?
天龍「うーん、やっぱ大きかったですよ。やっぱ背がでかいとか、見た目もあるけど、よくあそこで出てきて面と向かってくれたなっていうのを言いたいですね」

――オカダ選手、あのときはこわ~い顔をした天龍さんが目の前にいてどう思われましたか
オカダ「そうですね。あのとき僕は試合前だったんですけども、試合前に天龍さんが来られて、呼んでるんで『どうしようかなあ』っていうのをまず(笑)『自分の試合もあるしなあ。でも行かなきゃ帰らなそうだな』と思ったんで、まあ行きましたけど、その当時の新日本プロレスの選手が醸し出してないオーラっていう、天龍さんの出すオーラをそこで感じることが出来ましたね」
天龍「うまいねえ(笑)」
オカダ「ありがとうございます(笑)」

――そして天龍さんは、対戦受諾を受けて思わずリング上で後ろ受け身を取りました
天龍「あのねぇ、自分でも不思議なんだけど、あんときは脊柱管の手術をして、そんなにたてなくて、道場に行って受け身の練習やるんだけど、怖くてできないんだよね。バーンと。それを、大観衆とオカダ選手を目の前にして、スパーンと受身取って『あれっ?!出来るじゃない!』と思った俺がいて、あそこで吹っ切れたんだよね。すごいなんか、なんかすごく自分でも吹っ切れた、なんか、プロレスに対して向き合える形になりました」

――そして、5年前の今日一騎打ちを迎える形になりました。オカダ選手にとって見れば、あんなにブーイングを受けることもあまり無いと思います
オカダ「そうですね、ホントに僕1人だったんじゃないかなって感じでしたけど、両国の会場に来られてる方たち、みんなに天龍さんは愛されてるんだなって。そこに経つことが出来たっていうのはいい経験が出来ましたね。僕が引退するからといって、あんなに全国から人が集ってくれるかって言ったら分からないですし、ホントに『天龍さん流石だな』って。またその中で試合できて……ブーイングも気持ちよかったですね」

――天龍さん、あのときの入場を振り返っていかがですか
天龍「入場するときは、なんて言うのかな。高揚感すごかったですね。ホント最後だっていうのと、ラストマッチに向かう、プロレス人生に終止符を打つっていう観点でリングに向かうときの気持ちは、高揚感がすごかったですね」

――実は私も昨日改めてあの試合の映像を見たのですが、まず面白いのは天龍さんがレインメーカーポーズを先に取ってしまったこと
天龍「あれはやろうと思ったのよ。かましてやろうと思ってよ(笑)」

――最初からしてやったりだったと
天龍「そうですね」

――細かく映像を見ていくと、ロックアップでロープに詰めたときに、オカダ選手が普段は使わない逆水平チョップを出した
オカダ「あぁ~そうですね」

――意外に細かくかましているのかなと(笑)
オカダ「そうっすね、生意気ですね、5年前のオカダ・カズチカ(笑)今はそんなことも無いっすけどね?」

――実はさりげなくオカダ選手も狙っていた?
オカダ「そうですね。やっぱり一番熱くなってほしいのはお客さんではなくて、天龍さんに熱くなってもらいたかったので、どんどん挑発してやろうと思って色んな事考えてましたね。僕が普段使わないからこそ、お客さんも、僕の逆水平よりも天龍さんのを見たいはずなのに、敢えてちょっとやるっていう、そういうのはありましたね」

――2人共相手のことをじつはよく研究していた
天龍「それはやっぱり、対戦相手が決まったときから色んなことを、これやったろう、あれやったろうって思うのは全レスラー同じだと思いますよ」

――天龍さんは当時、「引退試合は映像も一切見ない」とおっしゃっていましたが、実際はどうでしたか
天龍「あのね、アレ
10回以上見ました。その映像が出てくるときにね、印象ありますよ」

――いざ時代の最先端を走るトップレスラーと戦ってみていかがでしたか
天龍「俺ね、最初はそうは思わなかったんだけど、減らず口でウチの代表と2人で『引退試合で勝っちゃったらアントニオ猪木以来でかっこいいね』なんて話してました。最初始まって、5,6分経ったときにドロップキックかなんか食ったときに、パッと見たらオカダ選手が客席を見渡してるのを見て、余裕があるっていうのと、『これ俺が若いやつとやったときにやってた仕草だな』って見たときに、余裕かまされて、俺の気持ちの中で生半可で勝てるのどうのこうので勝てる相手じゃないってのは、7,8分経ったときに芽生えてましたよ。それと同時に身体が大いに思い切り熱くなってる俺自信がいましたからね。ワーってなって、『今日はキツいな』っていうのがありましたね」

――想像以上だったと
天龍「そんなことじゃなくてね、ドロップキックとかいいの全部入ってましたけど、自分が仕掛けた後に余裕持って客席見渡したり、横目で見ると、やってるオカダ・カズチカがいるわけですよ。で、それで前だったらパッと起き上がって行ったところが行けなくて、『ああ、ダメージがあるな』と思ってる自分と、相まって、『ちょっと今日は厳しいな』っていうのが芽生えてきました」

――オカダ選手にとっては新日本プロレスの先輩たちとはまた違ったタイプのベテラン選手だと思います。どういう気持でリングに上ったのでしょう
オカダ「そうですねえ、ほんとに何もわからないと言うか、リング上で戦ってみないとわからないっていうのはありましたね。ホントに天龍さんが今まで戦った選手の中で、一番天龍さんが先輩じゃないですかね。ホント1番のレジェンド、レジェンドですね(笑)」

――天龍さんを体感してみていかがでしたか
オカダ「そうですね、天龍さんとやって、本当に1番思ったのが『天龍さんがバリバリのときにやりたかったな』っていう。今までそんな感覚になった先輩レスラー居ないんですよ。
いないんですよ。他の選手もいないですけど、天龍さんだけは戦って、『本当にお互いが全盛期のときにやったらどんな試合になったんだろうな』っていう、そっち側が僕はぐっと出てきていて、なんか、そのイメージですね、僕の中では」

――映像を見ていくと、喉元へのチョップやグーパンチなどが厳しく入っています
オカダ「そうですね、靴紐の痕が付いたりとか(笑)でも、それを食らって立ち上がらないと、なんか、『よし!これからのプロレス任せた!』ってならないと思うんですよね。それで僕が『キツいです』ってふうになってたら、『ホントに大丈夫なのか?』って思われると思ったんで、全部食らって、それでも返してっていうのは思ってましたね」

――グーパンチと顔面蹴りと喉元チョップだけで勝負してやる、という言葉もありました
天龍「あぁ、まあ、そうですね。そんな感じになっちゃいましたね。もうちょっと色恋ごとがあったらもっとキツくイケたんだけどね(笑)」

――引退試合ということで、オカダ選手は天龍さんの延髄斬り、パワーボムを最後に食らう相手となりました
オカダ「でもなんか、パワーボムに関しては天龍さんの意地を感じましたね。『最後の試合で決めてやるんだ』っていう。結果的に垂直落下みたいに落ちましたけど、やっぱりそこもかっこいいなって感じましたね。天龍さん、そこまで完璧に上がらないとやらないよっていうレスラーの方が多いと思うんですよ。完璧主義と言うか、その中であそこをやって、決まらなくても最後だからやるっていう、天龍さんの漢を……ちょっと喋りすぎですかね?大丈夫ですか?喋りが苦手っていうアレなのに 」
天龍「心地いいよ、俺は(笑)」
オカダ「ありがとうございます(笑)そうっすね、その辺は、それまで対戦したこともないですし、天龍さんの技をすべて味わってやろうというか、美味しく頂いてやろうじゃないですけど、全てを感じて、それを味わうことが出来た。色んなレスラーが天龍さんの引退試合をやりたいと思っていた中で、それを僕が最後に味わうことが出来たので、たっぷりと味わえましたね」

――天龍さん、パワーボムはどのような気持ちで出されたのでしょう
天龍「そうですね、あれはもう、自分の中でも上がるか上がらないか……そのへんでもっと話をすると、全日本の道場に行って復帰戦に向けてやるときに、ボディスラムの練習をしたときに持ち上げられなくて、それはやっぱり腰に負担が来てて、最後パワーボムはイチかバチかで、不完全だったから逆にオカダ選手の首が鋭角に入ったっていうのもあったんですけどね、アレは最後の意地ですかね」

――延髄斬りも本当に久々でした
天龍「あれはもう、ホントに手ぇ付いてね(笑)これもプライドって感じでしたよ(笑)」

――天龍さんがオカダを味わった感想はどのようなものでしたか。ドロップキックもガンガン受けていました
天龍「あれはもう、60のオッサンにあんないいドロップキック食って、よく立ち上がったなって自慢してますよ、ホントに。ホント。あれは交通事故かってくらい破壊力ありましたからね」

――天龍さんはジャンボ鶴田さんやブルーザー・ブロディさんとか色んな人のドロップキックを食らってきましたが、その中でもオカダ選手のドロップキックはすごかったと
天龍「あれはいい記念ですよ、俺の中で。ホントに。全部こっからここ、入りましたからね、1発もミスがなかった」

――胸板をぶちぬくドロップキックと顔面を捉えるドロップキックを使い分けていたように見えました
オカダ「いやいやいや、そんなことは無いですね……あっ、ハイ。大丈夫です。あっ、使い分けてました、あっ、使い分けてたら顔面入れてたら……あっ、ハイ。すみません……」

――レインメーカーはいかがでしたか?
天龍「僕が思ってた新日本の選手の感じじゃなくてね、アメリカのプロレスも知ってて、新日本プロレスのプロレスを混ぜ込んだような選手って感じでしたよね。今まで色んな新日本の選手と闘ったけど、やっぱい新しい新日本カラーの選手だっていう感じでしたよね、俺は戦ってみて」

――天龍さんがカウント2で返し続けて試合を続行する中で、オカダ選手はこれから時代を背負っていく中で完璧に天龍さんを倒さなければらならない状況だったと思います
オカダ「そうですね。ばっちりレインメーカーで……多分あのときしかフォールしてないんじゃなかったでしたっけ。最後の1回だけフォール……じゃなかったでしたっけ。確かそうだと思うんですけど、なんで、そこまでに至るまでに天龍さんがどんどん起き上がってくるんで、それも最後の意地だと思うんですけど。最後にレインメーカー一発で3カウントはいるようにっていうのがありましたんで、多分いいレインメーカーが入ったと思いますね」

――それまではかなりブロックされていました
オカダ「そうですね。色々と返されて、研究されてたんだなって思いましたね」

――勝利したときの感想は
オカダ「そうですね。引退試合っていうのは初めて『あぁ、プロレスラーってこうやって引退されていくんだな』っていう。……引退試合あったかな?(笑)やっぱ、3カウント取って、そういうレジェンドが、今まで築いてきた方が僕の手によって終わったんだなっていうのは感じましたね。やっぱ、お客さんの中でもあった、寂しい感じっていうのもありましたね。天龍さんは、この闘いが続けばまだ続いていくじゃないですか。それで、3カウント入ったんで『あぁ、終わっちゃったんだな』っていう会場の雰囲気も感じましたね」

――そして試合後には一礼しました。正直あれは意外でした
オカダ「ホントですか。一礼はしましたねえ。色んな思いがあっての一礼ではありましたね」
天龍「もう負けて、チキショー!っていう気持ちばっかりで、彼が礼してるときは全然わかんなくて、あとでビデオ見て『おぉ、オカダ選手が一礼してくれたんだ』っていうのは後になってから知ったんですよ」

――思わず天龍さんは『負けた~!』と
天龍「なんか……気持ちが収まらなくて自分で出ちゃったと思うんですけど」

――腹いっぱいにはなりましたか?
天龍「いい介錯してくれたと思ってます」

――25分経過
オカダ「そんな喋ってたんですね。ほぼ僕じゃないですか(笑)」

――天龍さんが色々あった中で、オカダ選手を引退試合の相手に選んだことは間違いなかった
天龍「俺は最後にこれから……これからってのもアレだけど、あのときは、色んな事があって、自分の中で彼の発言とか、新日本プロレスの若くてバリバリの、って色んな意味も込めて俺の怒りをぶつけていく相手としては最高だったよ。色んなベテランとラインナップ組むのも1つかもしれないけど、リングに上がる限りはなにかをぶつけて相手に。自分の鬱憤を晴らすっていう意味では、あのときの彼の発言が本当に辞めていく俺にとってはピッタリ符帳したっていうのかな。そういう意味ではリングの中で勝っても負けても悔いがなかった相手だと、俺は今でも思ってますよ」

――オカダ選手も、天龍さんの引退試合なので、もしも負けたらリベンジできない状況でした
オカダ「あのときもIWGPのベルトも持ってましたし、やっぱり天龍さんに勝つだけじゃなくてですね、天龍さんが今まで見てきたファンの方たちにも今の新日本プロレスを見せたいという、そういう闘い方もしていたと思うんですね。なんで、『最近のプロレスは見てないけど』っていう人たちにも、『今のプロレスラーってスゴいんだね』っていうものを見せなきゃいけないと思ったので、そういう闘いもあった中で、激しく行った部分っていうのはありましたね。やっぱり、今のプロレスもナメられたくないっていうのがあったので、なんで、ハイ。顔面の方に飛んで、ドロップキックを、させて、いただきました……」
天龍「いいドロップキック喰らいましたよ(笑)」

――結果的に、この試合は2015年のベストバウトに選ばれました
天龍「いや、なんか、うーん……。最後の引退だからくれたのか、本当に嬉しくてありがとうっていう気持ちもあったんですけど、それは、俺でいいのかなって オカダ選手は別にして、いいのかなって。多分オカダ選手も加味した上での、俺に回ってきたベストバウトかなって思ってます」
オカダ「僕はですね、最初ベストバウトなんで、『ベストバウトとはちょっと違うのかな』と思ったんですけども、やっぱりベストバウトの1つに、人の心を動かすこともすごい大事なことかなと思いまして。ただいい試合を見るだけじゃなくて、どんだけ見てる側の気持ちが動いたかって、そういうのを2015年では、天龍さんの引退試合が、両国にお客さん来て天龍さんの引退試合を見るっていう気持ちがすごい動いた試合の1つだと思ったんで、『あっ、こういうこともベストバウトには大事なんだな』っていう。だからホントにいい試合したってだけではなく、そういう気持ちが動いた部分もベストバウトに含まれるんだなって、すごい。最初は『ベストバウトではないのかな』と思ったんですけど、時間が経つにつれて、人の心を動かすプロレスも大事だなって思いましたね。ベストバウトに相応しい一戦だなと思いました。あの試合に勝るものはなかったんじゃないかと思います」

――天龍さんは言いましたよね、「オカダは俺と同じ時代に生まれてよかった」と
天龍「ははは(笑)減らず口だね、相変わらず(笑)」
オカダ「良かったです(笑)」

――あれから5年経ち、オカダ選手に感じることは
天龍「俺がどうのこうのじゃないけど、俺を介錯したって気持ちを持ってるか持ってないか分かんないんだけど、発言とか色んなコメントを聞いてると、新日本プロレスの上に方に立っているって気持ちがわかるような発言とか、会社の若い人とか色んなことを考えながら発言してるってのはよく感じますね。引退のときに比べると」

――オカダ選手は、天龍さんの引退後の活躍については注目されていますか
オカダ「はい。週刊プロレスの天龍さんの記事も『僕のこと書いてくれてるな』とか、天龍さんは引退されてからも今のプロレス界を見て頂いてるんだなって思うので、そういう意味では『オカダ全然ダメだ』って書かれないようにしっかりやらなきゃダメだなと思ってますね

――ということは、まだまだ勝負は続きますね
オカダ「そうですね。どんどん、天龍さんが飽きないプロレスの闘いを、新日本プロレスだけではなくプロレス界がどんどん上がっていくような戦いを見て、天龍さんがワクワクしてもらえるような闘いをしていきたいなと思ってますね」
天龍「俺はね、オカダ選手と最後に戦ったってことで、最低あと15年は『お父さんが最後に戦ったプロレスラーだよ』ってことは語り継いでいけるから、しめしめですよ(笑)」
オカダ「逆もそうですよ(笑)僕もやっぱり、『天龍さんと引退試合をさせていただきました』って言うと、『おぉ!そうなんですか!』ってなりますから……お願いします(笑)」

――天龍さんは、これからのオカダ選手に期待されていることはありますか
天龍「俺は、彼もこれから練習とか色んなキャリアを踏んでいけばもうちょっとボリュームアップした身体になって風格が出てくるとは思うんですけど、それだけですね。ぱっと見た目、今は若いから、自分の中で色んな、あんなんじゃない、こんなんじゃないってあるんだろうけど、レスラーって、見た目とか行動とか大事だから、そこに責任を持ってやっていってほしいなとは思いますよね」

――オカダ選手はこれからの天龍さんに期待すること
オカダ「やっぱり、僕も怒られるというか、アドバイスもそうですし、そういうのをもうしてもらえなくなったというか。なんで、週プロや東スポもそうですし、直接は中々言ってもらえないんで」
天龍「言ってやるよ(笑)でも俺がいらんこと言うと坂口征二に怒られるから(笑)」
オカダ「ありがとうございます(笑)やっぱり、そういう風に色々言って貰う機会もないので、そういう風に色々言ってもらいたいですし、プロレスは引退はされてしまいましたけど
プロレスと一緒にいてほしいなってのはありますね」

――今はコロナで大変な時期ですが、これが収まったらお2人で会食なり飲みに行くということはありますか
天龍「話が合わないよ(笑)だってこれは、色んなプロレスの質問があるからね、かろうじて今は持ってるけど、個室でなに話すかって、共通の話題が無いじゃないですか(笑)」
オカダ「天龍さん、でも話はしなくてもご馳走になるだけなら行けますんで(笑)」
天龍「俺がご馳走になるよ(笑)」
オカダ「いやいや(笑)僕、先週誕生日でしたんで(笑)」

――先程のキング・ハクさんの話もありましたし(笑)
天龍「じゃあちょっと、自宅に押しかけて行ってごちそうになってきますよ(笑)」
オカダ「それもそれで楽しいですけど、是非!」

――ちなみに、オカダ選手はお酒は強いんですか
オカダ「強くはないですね。家で飲むってことは無いですね。みんなと……」
天龍「メキシコでテキーラ飲んでたんだよ?強い決まってんじゃん」
オカダ「メキシコいたとき、僕未成年です(笑)」

――最後に、ファンの皆様に一言お願いします
オカダ「皆さんこういう状況の中、こんなにたくさんのご来場ありがとうございます。天龍さんの引退試合から5年経ちましたけども、やっぱり今、今こういう状況で、席の間隔も開けて、マスクもして、声も出せないという状況なので……この状況が良くなったら、もう1回トークバトルやらないとダメですよね?やっぱり僕らだけで喋って、皆さん聞いてるだけじゃなくて、ホントにワイワイガヤガヤ出来るようなトークバトルをまた出来たらいいなと思いますので、そのときにはまた天龍さん、トークバトルお願いします。今日はどうもありがとうございました!」
天龍「……あのね、小佐野さん。こんだけキレイに喋ったあとに何をしゃべるんだ俺は(笑)よどみなく喋られたよ(笑)ただ一言、こういう状況で、日曜の昼間から催しました大会に皆さんホントに足を運んでいただいて本当にありがとうございました。先ほどオカダ選手が話してくれたように、またこういう機会を持てたらいいなと思っていますので、ぜひまたこういう機会を作っていただけたらと思います。今日は本当にありがとうございました!」

 全選手でリング上で記念撮影を行い、改めて天龍がマイクを取る。

天龍「みなさん今日はオカダ選手とのトークバトルならびに、天龍プロジェクト提供のプロレスを観戦いただき誠にありがとうございます。南側ばかしで、北側の人たちには背中しか見せられなかったことも、重ねてお詫びいたします。またいろんな団体がプロレスをやると思いますので、必ず皆さん、時間がありましたら足を運んでプロレス界を盛り上げてください!よろしくお願いします!……私あの、立つと後楽園ホールに迷惑かけますので、座ったままで『エイエイオー!』行きますので、ご唱和お願いします。みなさん頑張っていきますよ!エイエイオー!エイエイオー!もういっちょ!エイエイオー!ありがとうございました!」

<大会後コメント>

天龍源一郎&オカダ・カズチカ
――オカダ選手と楽しそうに話されてました
「いやでもよくあんなお話されましたよいっぱい。よくあのね、大事な時期に」

――改めてリングで向かい合いましたけどどうでしたか
天龍「俺はもうオカダ・カズチカっていう選手が、あれから5年経ってるけど、なんか、余裕綽々って感じだね。なんかそれは感じましたよ」

――リングで戦うのとトークでは違いましたか?
天龍「あれからすっかり、あの時はね、こんなあんちゃんにって思う気持ちが俺にあったけど、今は、なんていうのかな?水戸黄門と助さん格さんの関係だね」

――この例えに関しては
オカダ「そうですね、なるほどなって僕は思いましたねもちろん。はい」

――オカダ選手はリングで話してみてどうでしたか
オカダ「そうですね、トークバトルは僕の完勝だったんじゃないかなと思います。でも、前回、5年前の時は僕が先に入場して天龍さんが後だったじゃないですか?今回は僕が後に入場してきて、天龍さんリングにいる時こういう感覚なんだなとすごく感じましたし、でも、5年、まああっという間でしたけど長いじゃないですか?そのぶんのレスラーとしてもそうだし人間としての成長も天龍さんにお見せできたんじゃないかなと思います」

――その部分は感じましたか?
天龍「いやあの、レスラーってね、言葉どうのこうのじゃなくて、醸し出す雰囲気があるんだよね。レスラ―同士じゃなきゃわからない威圧感とか。出てきてましたよね。喋ったけど、彼が出てきた時に思ったのは、カッコイイなと。貫禄出てきたなというところは俺は感じた。今日オカダ・カズチカと俺は双璧だったなということですよ」

――成長を感じたと
天龍「今日トークでも言ったし、今日あの、なんていうのかな?話聞いててオカダ選手も自分の中で、ちゃんと猪木さんは別にして、猪木さんの名前も出たりしてるけど、そういうのも踏まえて、プロレス界のエース、新日本プロレスのエースでオカダ・カズチカだなと、責任持って行動していってほしいなと思うし、それも出てきてるから今日の言葉になったんだと思います」

――新日本プロレスもそうだし業界全体で盛り上げて天龍さんをという言葉もありましたがそういう責任感はありますか?
オカダ「僕で言えば新日本プロレスの人間ですし、新日本プロレスのことしか考えられてないですけど、天龍さんほんとにいろんな団体見られてて、天龍さんが他の団体褒めれば僕たちも負けないようにやらなきゃだめだと思いますし、最近新日本プロレス全然褒められてないなと」
天龍「某週刊誌?某週刊誌?某週刊プロレス?」
オカダ「まあでもそんな事が起きないようにしっかりと活躍もしていきたいですし、ほんとにプロレス界をモットモット大きくなっていけるようにですね、そしたら天龍さんもどーんとそこのレジェンドとして居られるように僕がモットモット広げていきたいなと思いますし」

――またコロナが緩和されて天龍さんともう一回という言葉もありました
オカダ「そうですね試合でも勝って今回も勝っちゃったんで、次はまた」

――のぞむところですか?
天龍「そんな今日はね、彼のことを見てもう十分に業界のトップになってきてるんだなと感じたから、そこから先は、トップ同士で、もう今はわだかまりもなく、心地いい感じでトークを聞きましたよ」
オカダ「落ち着いたらトークバトルと食事を」
天龍「代表に言ってちゃんと、お中元とお歳暮も含めて言っておくよ(笑)」

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