【試合詳細】10・29 スターダム後楽園ホール大会 【ワンダー】ジュリアvsひめか 【フューチャー】舞華vs上谷沙弥 岩谷麻優&スターライト・キッドvs朱里&なつぽい 飯田沙耶&羽南vs中野たむ&白川未奈
『第10回GODDESS OF STARDOM~タッグリーグ戦~』
日程:2020年10月29日(木)
開始:18:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:472人(コロナ対策限定人数)
▼5WAYバトル 15分1本勝負
[STARS]○吏南
5分19秒 横入り式エビ固め
[Queens Quest]●妃南
※他の3選手は[STARS]ルアカ、[大江戸隊]鹿島沙希、[STARS]ゴキゲンです☆
▼GODDESS OF STARDOM タッグリーグ公式戦 20分1本勝負
[STARS/wing★gori]飯田沙耶/●羽南【0勝2敗=0点】
11分48秒 バイオレット・シューティング→片エビ固め
[STARS/DREAM☆H]○中野たむ/白川未奈(フリー)【2勝1敗=4点】
▼クイーンズ・クエストvs大江戸隊 6人タッグマッチ 20分1本勝負
林下詩美/○渡辺桃/里歩(AEW)
9分39秒 反則
[大江戸隊]ビー・プレストリー/小波/●刀羅ナツコ
▼フューチャー・オブ・スターダム選手権試合 15分1本勝負
【王者/Donna Del Mondo】○舞華
11分18秒 炎華落とし→片エビ固め
【挑戦者/Queens Quest】●上谷沙弥
※舞華が初防衛に成功
▼STARS vs DDM タッグマッチ 30分1本勝負
[STARS]岩谷麻優/●スターライト・キッド
13分20秒 青龍
[Donna Del Mondo]○朱里/なつぽい
▼ワンダー・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負
【王者/Donna Del Mondo】○ジュリア
19分47秒 グロリアス・ドライバー→片エビ固め
【挑戦者/Donna Del Mondo】●ひめか(Donna Del Mondo)
※ジュリアが2度目の防衛に成功
ジュリアがひめかとのDDM対決を制して白いベルトV2!舞華が上谷からフューチャー王座を防衛し飯田と睨み合い!新入団の朱里は白星スタート!吏南がSTARSを裏切り大江戸隊へ加入!
第1試合
この日の5WAYオープニングマッチは、8月22日&23日に予定されていた横浜武道館大会で復帰予定であったルアカの復帰戦。
ゴングが鳴ると、ゴキゲンはSTARSのルアカと吏南と手を組み、妃南に3人でトレイン攻撃。そして3人で組体操のように陣形を組み、ゴキゲンが苦戦しながらも上に登ってポーズ。鹿島は観客席の空いているイスに腰掛けて気だるげにこの様子を見守る。
3人でさらに吏南を囲んでぐるぐる回っていると、鹿島がリングインして蹴散らしていき、妃南をロープに押し付けて吏南と一緒に顔面踏みつけ。2人で妃南をロープに振っていくが、妃南が攻撃をかわすとルアカが2人まとめてクロスボディでなぎ倒す。
妃南とルアカのエルボーの打ち合いとなり、妃南がロープに振るとルアカがショルダータックル。これをゴキゲンがカットするとルアカの腕をとってコーナーに上がり、コルナ渡りから雪崩式アームドラッグ。さらにコーナーに振って「デース!デース!」とポーズを取っていくが、ルアカが決めさせずにランニングニーを叩き込み、ノーザンライトスープレックス。これを鹿島がカットすると、妃南&吏南がダブルの大外刈で鹿島をなぎ倒し、さらにダブルのブレーンバスターも、2人でフォールを奪い合っていがみ合い。吏南と妃南がエルボーでバチバチと打ち合っていくと、吏南の強烈なビンタが決まるも、妃南はレインメーカー式の払腰。ならばと吏南は卍固めを狙うが、妃南は外道クラッチで切り返す。そこへゴキゲンとルアカが突っ込んできてカットすると、鹿島がゴキゲンとルアカを2人まとめてフェイスクラッシャー。さらに鹿島が妃南にビッグブートを叩き込むと、鹿島が吏南へフォールを促し、倒れ込んだ妃南を吏南が抑え込んで3カウント。
鹿島と吏南は手をつないで仲良く退場していった。
<試合後コメント>
鹿島沙希&吏南
――鹿島が握手を求めて吏南が応じたというのはなにを意味している?
鹿島「いやぁ~!先喋らせてもらってもいいかな?自分はね?STARS……元いたユニットを裏切って大江戸隊に入ったわけなんだけど、なんかね……匂ったんだよね。おんなじ匂いがしたんだよね、吏南から!うん。その辺どうなの?」
吏南「まあ、自分の求めてないSTARSというユニットにいても成長出来る気がまったくしなかったし、あんなキラキラしてるの自分に合わないし。自分はもっと成長するために大江戸隊で、もっと強くなって。自分の夢は大江戸隊でしか叶えられないと思っているから、自分のやりたいように出来る大江戸隊に入りました」
(鹿島が拍手で歓迎)
――吏南選手はもう大江戸隊に加入した?
鹿島「もう大江戸隊だよ!だって『大江戸隊に入りたい』って言ってんだから、拒む理由がない」
――吏南選手はSTARSへ加入したときからSTARSへ不満があった?
吏南「まあ自分が求めていないユニットですから、STARSは。自分の求めているものがないSTARSにいたって、成長は出来ないから」
鹿島「その点、大江戸隊はね?なにも縛られるものもないし、もう自由!自由でいいんだよ!自分のホントやりたいことをやって、存分に暴れてくれたらいいから!(吏南は)大江戸隊!大江戸隊だぁ!」
第2試合
タッグリーグ公式戦となるこの試合は、若手タッグの飯田&羽南と元芸能人タッグのたむ&白川。
両組しっかり握手を交わすが、たむ&白川が背を向けた瞬間に飯田と羽南が奇襲。たむをロープにくくりつけて交互にドロップキックを放ってからのダブルドロップキックを決めて先制。羽南とたむの対面となると、羽南がじっくりとトゥーホールドで絞り上げてから4の字固めとたむの蹴り技を封じに行く。たむがブレイクすると飯田にタッチ。
飯田は膝裏へのガットショット連打から膝へのエルボードロップ、レッグロックと足攻めを引き継ぎ、監獄固めに入るがこれは白川がカット。
羽南に代わると、羽南がボディスラムからダブルレッグロック。さらにコーナーに振っていくが、たむは足が痛んで途中で倒れ込んでしまう。しかしたむは羽南の突撃を交わしてエルボーを放つが、背後から飯田がミドルキックを入れてアシストし、羽南が払腰。飯田と羽南が交互にフットスタンプを見舞ってから飯田が羽南を背負ってボディプレス。
代わる飯田は、たむへボディスラムを見舞うも、たむはヘッドハンターで一矢報いてタッチを狙う。これを羽南が妨害して阻止すると飯田がたむへマシンガンチョップからのダブルチョップを叩き込み、雄叫びを上げてドラミング。さらに小野崎玲皇から受け継いだスライディングバックエルボーを叩き込むが、たむは「ふざけんな!」とエルボーをたたきこみ、低空ドロップキック。羽南にはRKOを見舞って白川にタッチ。
飯田と羽南は2人で白川をロープに振るが、白川はダブルのランニングネックブリーカーで蹴散らしていき、「チャンス~!」と飯田にロメロ・スペシャル。飯田は「ナメんな!」とチョップで反撃していき、白川も雄叫びを上げながらのエルボーで応戦。そのまま正面からの打ち合いとなり、連打でこれを制した白川がドロップキックを放つも、飯田はこれをかわしてドロップキックを突き刺し、羽南にタッチ。
羽南は白川にドロップキック2連発からボディスラムを狙うが、白川が腰を落として耐え、ロープへ飛んだ羽南へ空中胴締め落とし。たむにタッチ。
たむは羽南にソバットからロープに飛ぶが、羽南がカウンターの払い腰。さらに大外刈からチキンウイングアームロックで捕らえてから飛びついての腕十字に移行するとたむは長時間捕まりつつもなんとか自力でロープへ。
羽南は「決めるぞ!」とノーザンライトボムを狙うが、たむは着地。そこへ飯田がミサイルキックで飛んできてたむを吹き飛ばすと、羽南はダイビングクロスボディで続き、さらにノーザンライトボム。これを白川にカットされると羽南はロープに飛ぶが、たむはバックを取ってバックドロップで叩きつけ、バズソーキックをクリーンヒットさせるも羽南は根性でキックアウト。ならばとたむはジャーマンを狙うが、羽南は起死回生のビクトル投げ。あわや3カウントかと思われたが、白川のカットがギリギリ間に合う。さらに白川が飯田をバックブローで排除すると、たむはロープへ飛んだ羽南にカウンターのスピンキックを叩き込み、たむ&白川が「チャンス~!」と叫んで、たむのトラースキック+白川のバックブローを同時に叩き込む連携攻撃。最後はたむがバイオレットシューティングを叩き込み、羽南から3カウントを奪った。
たむ「DREAM☆H 、2勝目!2つ目のチャンスをゲットしました!ちゃんみな?今日は助けてくれてありがとう。ちゃんみなもSTARSに正式加入したところで、私から皆さんに1つお知らせがあります。夢と希望がたくさん詰まったDREAM☆H。これを大爆発させるためにもう1つのピースを次回の後楽園ホールに、たむが用意しました!そうだ、H……ではない。I……ではない。G……いや、例えるなら、ZZ(ゼットゼット)です!皆さん、お楽しみにっ♪チャンスゥ~♪」
<試合後コメント>
DREAM☆H
白川「いやぁ~!たむさんが今日は『私に任せた』と言っときながら、頑張っちゃった(笑)」
たむ「『頑張っちゃった』?!」
白川「頑張ってくれちゃった(笑)」
たむ「頑張っちゃった!ちゃんみなのために(笑)ちゃんみな、助けてくれてありがとう!」
白川「いや、ホントやっと私たち息が合うようになってきた気がしているので」
たむ「そうだね。『チャンス~!』はなんとか合うようになってきた」
白川「そうですね!」
たむ「息も合うようになってきたところで、もう一爆発、ビッグバンを起こしたくないですか?!」
白川「私が足りなかった、爆発」
たむ「お前めんどくさい女だなあお前」
白川「あはは!(笑)私めんどくさい女なんで」
たむ「めんどくさいなあ?!
白川「足りなかったかあ~」
たむ「そういうんじゃないけど、2人の時間をよりよいものにしていくために、子供産むじゃん?
白川「はい」
たむ「そういうことですよ」
白川「産みますか」
たむ「産む?」
白川「産みましょう」
たむ「次回の後楽園ホールではDREAM☆Hの子供が産まれる。そしてビッグバンを起こすという……で、どうですか?」
白川「いいと思います」
たむ「楽しみだね」
白川「楽しみですね。出産に備えないと」
たむ「今日もありがとう」
白川「頑張ってくれたんで、あとで“ぱふぱふ”ですね」
たむ「ぃやったぁ~!!ぱふぱふだぁ!早く早く早く!!」
第3試合
大江戸隊の選手コール中にQQの面々が奇襲し、全員入り乱れての場外戦へ突入する中でゴングが鳴らされる。
ラフファイトには一日の長あるナツコが桃を痛めつけながらリングに戻すと、コーナーに押し付けて顔面を踏みつけてから小波にタッチ。
小波は倒れたままの桃の胸へローキックを連打し、大江戸隊の3人で顔面踏みつけ。
代わるビーも桃の顔面を罵りながら踏みつけたあとにボディスラムから踏みつけフォール。ビーは桃の顔面を踏みつけながらナツコにタッチ。
ナツコは桃をヘアホイップでロープ際まで放り捨てると、葉月から受け継いた顔面ウォッシュ。さらに執拗に顔面を踏みつけてからデスバレーボムを狙うが、桃が着地すると「ナメんな!」とドロップキックを叩き込んで里歩にタッチ。
里歩はナツコにダイビングクロスボディを叩き込み、小波を踏み台にビーへスイングDDT。さらにナツコへカサドーラフットスタンプを見舞う大暴れを見せるが、ロープに飛んだところでナツコが担ぎ上げてバックフリップ。小波にタッチ。
小波はスライディングキックを叩き込んでいくも、里歩はミドルキックをかわしてノーザンライトスープレックスで叩きつけ、詩美にタッチ。
詩美は小波に串刺しバックエルボーから後頭部への低空ドロップキック。さらにスリーパーホールドで絞め上げ、小波がブレイクするとそのままジャーマン・スープレックスを狙っていくが、小波がクラッチを切って腕十字で捕らえ詩美が抵抗するとアンクルホールドへ。ここへ里歩と桃がカットに来るも、ナツコが里歩をカバージョで、ビーが桃をスリーパーホールドで捕らえてサブミッションの三重奏。詩美がロープに逃れようとすると小波はバックを取ってジャーマン狙い。これも詩美が抵抗すると小波がハイキックを狙うが、これをかわした詩美がバックを取ってジャーマン・スープレックス。小波も即座に起き上がってジャーマン・スープレックスでやり返すと、両者大の字になり、ともにタッチへ。
桃とビーの対面となると、両者突っ込んでいきながらも互いの蹴りをかわし合い、両者正面からゴツゴツとしたエルボー合戦を展開。これを制した桃がミドルキックをビーの腹部に突き刺し、さらに串刺しドロップキック。ここへナツコ&小波が入ってきてカットすると、ビーが桃の側頭部へトラースキック。アシストを受けたビーはカミゴェを放つも、桃はこれをかわしてテキーラ・サンライズの体勢へ。これを振り払ったビーがハイキックを叩き込んでコーナーからダイブするも、これを桃がキャッチして裏投げで叩きつける。さらに桃がチキンウイングフェイスロックで絞り上げるも、ナツコがカット。リング上は6人入り乱れた混戦となるも、詩美がビーをトーチャーラックからのバックフリップで叩きつけ、桃と里歩がサンドイッチ蒼魔刀。さらに桃がビーを日テキーラ・サンライズで叩きつけるも、大江戸隊のセコンドに付いていた鹿島がレフリーの足を引いてカウントを妨害。
その隙に脱出したビーが桃にVトリガーを叩き込み、ここでナツコがチェーンを持ち込んでチェーンラリアット。レフリーがまだ場外にいるとミルや、さらにナツコが桃を絞首刑にし、桃がぐったりとして動けなくなると解放。ビーがチェーンが首に巻き付いたままの桃を担ぎ上げてクイーンズ・ランディングで叩きつけるがレフリーはチェーンの使用をしっかりチェックしており、大江戸隊の反則負けをコール。
この最低に納得行かないナツコはレフリーとQQに暴行を加えてからマイクを取る。
ナツコ「おい。渡辺桃。お前、何回同じ手で負けてんだよ。学習しねえなあ?お前、おバカレスラーじゃないの?……そうだ。吏南!(ナツコが呼び込むと、大江戸隊Tシャツを着た吏南がリングイン)お前は、若くて勇ましい!大江戸隊にふさわしいやつだ!一緒によろしく!(ナツコと吏南が握手)OK!で、ウチらはアーティスト戦のために備えてーから、しばらくQQとの戦いは終わり!もう飽きたしね?……ビー、いつもの言ってやってよ!」
ビー「QQダイジョーブ?リホ、ショッパーイ。ウタミ、モットショッパーイ!モモ!イチバンショッパーイ!ハハハッ!」
<試合後コメント>
大江戸隊
――吏南選手が大江戸隊に加入しました
ナツコ「まあ、大江戸隊にもやっぱり若い力って必要だと思った。他のユニットを見てて、どこにも若い奴はいるし、それが活気になってたりとか、新しい……なんだろうな。闘争心?新しい若い力がいると思ったから入れた。吏南は今中学2年生で、キッズレスラーって言われてる。他にも妃南とか姉貴の羽南、あと今日復活したルアカ。正直見ててみんなモッサリしてる。初めて見た人は誰が誰だか分かんない。そんな中で吏南はずば抜けて惹かれる存在だと思ってる。今までTCSにいても、いつも花の真似……“ミニ花”みたいな?そんなんじゃなくて吏南は吏南で輝けるってことを大江戸隊に入って証明してほしい。そういう同世代の奴らと戦って。吏南はまだ若くて時間があるから、今の内から調教していったら、吏南が私たちと同じ世代になったとき、アイツはスターダムでヒールとして天下取れるから」
――DDMの持つアーティスト王座挑戦に向けて
ナツコ「こっちはもうメンバーも決めてるし、どんなことをするかもうワクワクしてしょうがない。まあ相手がね、誰と闘いたいのかわからないし、誰を望んでるのか知らねーけど、ウチらの試合は基本的に、ウチらが舵を取るというか。アイツらの好きなようには微塵も動けない。恥さらして終わるだけ、DDMが」
第4試合
両者ゴングを待たずに額を突き合わせてにらみ合い、その状態でゴングが鳴ると正面からエルボーを撃ち合う真っ向勝負。上谷がドロップキックでこの打ち合いを制すと、場外に逃れた舞華へエプロンからの奈落式ムーンサルト・プレスを敢行。しかし舞華も場外ボディスラムでやり返し、舞華優位の形で戦いは再びリング上へ。
舞華はロープに掴まりながら上谷を踏みつけていき、払腰、巴投げ、大外刈と柔道技を連打。さらに串刺しラリアットを放つも、上谷がこれを回避。舞華は上谷のエルボーをキャッチして逆打ちからキャメルクラッチ。上谷はなんとかこれをブレイクすると、舞華のラリアットを側転+バク転でかわしてドロップキック。さらに串刺しドロップキックからロープに飛んでのドロップキックと突貫ファイトを見せ、逆エビ固め。舞華は苦戦しながらもなんとかロープブレイク。
上谷が舞華を引き起こすと、舞華は振り払って胸板へエルボーを見舞い、上谷にエルボー合戦を誘う。上谷はエルボーバッドで返していき、両者再び正面からエルボーの打ち合いに。舞華の連打に上谷は真後ろへバタリと倒れ込むが、舞華が「おい、まだやれるだろうが。こんなもんか?」と挑発しながら顔面を小刻みに蹴りつけていくと、上谷は舞華の髪を掴みながらゴツリと鈍い音が響くエルボーを叩き込む。舞華はラリアットで叩き伏せるも、上谷は即座に起き上がって雄叫びを上げながらのバイシクルキックを叩き込み、両者大の字に。
先に起き上がった上谷は怒涛のエルボー連打からロープに飛ぶが、舞華は風車式バックブリーカーで迎え撃ってから山茶花。そして炎華落としを狙うが、上谷はこれを振り払ってスター・クラッシャーを狙い、舞華が耐えるとニールキック。上谷はコーナーへ上がってミサイルキックを叩き込み、ランニングシューティングスタープレス、フットスタンプと続け、「終わり!」とスター・クラッシャー。これを返されると、「行くぞ!終わりだ!」とコーナーに上ってフェニックス・スプラッシュを狙うが、舞華がコーナーに追いすがり、コーナー上でのエルボー合戦を制して雪崩式ブレーンバスター。さらに舞華は滞空ブレーンバスターで叩きつけ、炎華落としを狙うが、上谷は回転エビ固めで切り返す。舞華はこれをキックアウトしてラリアットを叩き込み、最後は炎華落としで叩きつけて3カウント。
舞華はアーティストとフューチャーの2本のベルトを掲げて記念撮影を行う、ここで飯田がリングに上がってきて舞華の目の前に立ちはだかる。
舞華「やりてえのか?」
飯田「てめーと上谷の試合を見て、黙ってられっかよ」
飯田の無骨な挑戦表明を受けた舞華が黙ってグータッチを求めると、飯田もグータッチで返し、両者無言のまま王座戦の約束を交わした。
<試合後コメント>
舞華
――ベルトを取ってから防衛戦まで間が空きましたが、この期間はどのような思いでしたか
「まあ、ずっと待ってたんだけどね?『誰が噛みついてくるんだろー』って。んまぁ~中々来ない来ない、だぁ~れも来ない。『このベルトの価値ってそんなもんなんかな』ってホントに思った。だからゴッデスで負けた上谷に私から噛みついて。まあ今日、そんな上谷と今回がシングル初。色々アイツとは色々やってきたけど、これシングルは初で、やっぱアイツはね、楽しいね。ね?いつもヘラヘラしてたり泣き叫んでみたり、情緒不安定なんじゃないかってくらいホントに喜怒哀楽が激しくて。まあ、今日ももう1人の上谷沙弥が出てきたんじゃないですかねぇ?」
――上谷選手とは決着が付いたと思いますか
「いや、まだまだ。まあ今回は決着というよりか、勝負はついたけど、上谷、私、今日出てきたゴリ……あっ、飯田。同じ年デビューなんだよね、確か。多分これからもっともっと、まあライバルまでは行かないかもしれないけど、高め合っていける奴らかなって思います」
――今の所は、新王者決定戦の巴戦で戦った3人で王座を争っていますが、他の選手が入って来られる余地はありますか
「いやぁ、もちろんもちろん。ウェルカムウェルカム。誰でもいいよぉ~?でもこれね、色々条件あるからね。2年未満、そして、20歳以下。そう、まだまだ言えばいいんじゃないんですかね。言うだけタダだし。まあ、このベルトに挑戦出来る実力なのかって話ですけどね」
――舞華選手はこのベルトを“若手のベルト”と見ている?
「若手のベルトと言うよりは、これからスターダムのトップに立つ人が持つべきもの。そして、挑戦すべきものだと」
――舞華選手が意識してきた詩美選手が赤いベルトに挑戦しますが、フューチャー王者としてはどう思いますか
「まあね、詩美は詩美で、自分の行きたいところにいって、発言したいようにして、やりたいようにやって。で、自分のやるべきこと、やっていかなきゃいけないことを、ちゃんと詩美は理解している。それはもちろん悔しいけど、私は私でやるべきことはあるから。この会社でさえも小さい価値だと思われているこのベルトをもっともっと価値上げて、いつかね、大舞台でメイン張れるくらいにこのベルトを大きくしてく。それが今の私のやるべきことだと思ってる」
第5試合
互いを強く意識し合う岩谷と朱里でゴングが鳴ると、ロックアップでの押し込み合いからスピーディなリストの取り合いを展開し、両者クリーンブレイクからタッチへ。
キッドとなつぽいの対面となると、両者めまぐるしいロープワークから攻撃をかわし合い、互いにトリッキーなアームドラッグを掛け合っていくも、キッドが「ナメんじゃねえ!」とドロップキックで制すると岩谷&キッドがトレイン攻撃から顔面へのダブル低空ドロップキックを叩き込む。キッドはロープに飛ぶが、朱里がエプロンからキックを見舞うとなつぽいがヘッドハンター。さらにキッドの髪を掴んでヘアホイップ2連発から串刺し低空ドロップキックで顔面を貫いてお返しし、ボディスラムで叩きつけてから朱里にタッチ。
朱里はキッドにサッカーボールキックを叩き込み、ロープにくくりつけてスタンドのキャメルクラッチ。さらにくくりつけたままの背中へミドルキックを叩き込み、連続フォールでキッドの体力を消耗させてからなつぽいにタッチ。
なつぽいはキッドの膝へのストンピング連打からレッグロック、リバース・インディアンズ・デスロック、鎌固めと続け、カットに来た岩谷は朱里がコブラツイストで捕縛。なつぽいは余裕たっぷりにキッドにエルボーを誘い、自らもエルボーを速射していくが、キッドがサマーソルトキックからのドロップキックでやり返し、岩谷にタッチ。
岩谷はなつぽいにドロップキック、スクールボーイからの「ばかやろ!」とバカタレスライディングキック。ここに朱里が入ってきて岩谷を2人でロープに振ろうとするが、岩谷はロープを踏み台にダブルのアームドラッグで放り捨て、キッドとダブルの619からその場飛びムーンサルト・プレスの編隊飛行。岩谷はなつぽいにノーザンライトスープレックスホールドを叩き込むが、引き起こしたところでなつぽいのトラースキックが決まり、朱里にタッチが回る。
朱里は強烈なミドルキック連打からフロントネックチャンスリー。岩谷がエルボーで反撃すると両者正面から胸板へエルボーを打ち合っていき、朱里がミドルキックに切り替えると、岩谷はソバットでやり返す。さらに両者ハイキックを狙い合い、同時に放ったハイキックが相打ちに。両者たたらを踏むが、朱里はジャーマン・スープレックスで叩きつけ、岩谷は即座に起き上がって飛びついてのドドンパでやり返し、側頭部へのトラースキックを叩き込んでキッドにタッチ。
キッドはコーナーに駆け上ってダイビングクロスボディ。さらにコルバタからヘッドシザースホイップ、串刺し低空ドロップキックと畳み掛けてロープに飛ぶが、なつぽいが飛び込んできてドロップキック。アシストを受けた朱里がキッドにハーフハッチスープレックス。朱里&なつぽいが交互にサンドイッチキックを見舞い朱里がPKも岩谷がカット。朱里は山折りを狙うが、キッドが背面着地すると岩谷がトラースキックを叩き込んでアシストし、キッドがスイングDDTからキッチャーマン。これを返されると岩谷が加勢に入り、キッドのバッククラッカーに岩谷がダイビングフットスタンプを合わせる合体攻撃。さらにキッドが旋回式フロッグスプラッシュからキッちゃんボムの体勢も、なつぽいがドロップキックでカットすると朱里がランニングニーを叩き込み、サソリ固めでどっしり腰を落とすが、岩谷がカット。なつぽいは岩谷を場外に排除するとコーナートップから場外プランチャで飛んでいき朱里に勝負を託す。
朱里はキッドに山折りを狙うが、キッドは回転エビ固めで切り返し、朱里もひっくり返してエビ固めの応酬。両者離れるとすかさず朱里がハイキックを叩き込み、青龍(変形ストレッチプラム)で絞り上げるとキッドは無念のタップ。
朱里「私、朱里は、11月1日付で、スターダム所属になることになりました!スターダムのリングで、一番輝く選手を目指し、頑張ろうと思います!そして、この間、ビー・プレストリーとも因縁が生まれました。私は、スターダム所属の記念として、ビーとのシングルを要求します!ビー、1vs1で勝負だ!以上ッ!」
<試合後コメント>
朱里&なつぽい
朱里「所属会見をして、一発目の試合。STARS、岩谷麻優。なつぽいとキッチリ勝利することが出来ました。まあこれからどんどん自分はこのリングで輝いていくので注目してください」
なつぽい「今日も朱里ねーちゃんがしっかりとギブアップ取りました。いやぁ、自分もただヘコヘコと着いていくだけだったら面白くないので、これからどんどんどんどん、色んな闘いに乗り込んでいきたいなと思っています」
朱里「あと、今日、フィニッシュで出したのは朱雀に続いて、青龍。まだ白虎、玄武と出してない関節技があるので、お楽しみに。以上!」
第6試合
たむが北側に設けられた記者席の脇の床に座ってリングを見守る中で両選手が入場。
レフリーによるボディチェックの最中にひめかが奇襲してジュリアにラリアット。さらにランニングパワーボムを狙うが、ジュリアが暴れて脱出し、ひめかの髪を掴んで動きを止めてからアームドラッグで放り捨て、ドロップキックでロープ際に吹き飛ばしてからビッグブートで場外に蹴落としてみせる。ジュリアはひめかのラリアットを潰すべく鉄柱や場外鉄柵を使って腕への一点集中攻撃を展開。
戦いの場がリングに戻ると、ジュリアはロープを使ったアームロックで痛めつけ、足を固めながら「さっきの勢いどうしたんだよ!」と叫びながら変形キャメルクラッチ。さらにサーフボードストレッチに切り替えつつ後頭部を踏みつけ、コーナーに振って串刺しビッグブート。さらにスイングネックブリーカーからフロントネックロックにとらえていくが、ひめかが担ぎ上げてネックハンギングボム。ひめかはすかさず逆エビ固めで腰を落として呼吸を整える。
ジュリアがこれをブレイクすると、ひめかは串刺しランニングニーからシュミット式バックブリーカー。腰へのダメージを蓄積させてからアルゼンチン・バックブリーカーを狙うが、ジュリアが空中で姿勢を入れ替えて蜘蛛の巣。ひめかが耐えきれずに倒れ込んでも話さずグラウンドで絞り上げるも、ひめかはなんとか足を伸ばしてロープへ。
ジュリアは腰を抑えながらもコーナーに上がり、ふらふらと立ち上がるひめかの後頭部へミサイルキック。ジュリアは倒れたままのひめかをコーナーに追い込んで顔面を踏みつけていくが、ひめかはターンバックルへ叩きつけるネックハンギングボムから串刺しラリアットで反撃。
ひめかとジュリアは正面からのエルボー合戦を展開すると、両者ゴツリという音が響き渡る強烈なエルボーが繰り出されていく。ひめかがふらつくとジュリアは怒涛の連打を見せ、ひめかが尻餅をつくと「ひめか起きろ!」と叫んでロープに飛ぶ。ひめかはこれをカウンターのラリアットで叩き伏せると、今度は膝立ち状態でのエルボー合戦ラウンド2が開戦。両者楽しそうに笑いながらエルボーを打ち合っていき、ひめかが往復ビンタに切り替えるとジュリアも同じ往復ビンタで返礼し、ジュリアは頭蓋骨と頭蓋骨がぶつかり合う音が響くヘッドバッドを叩き込むと両者バタリと倒れ込んでダブルダウン。
先に起きたひめかがジャンピングニーからランニングニーを放つも、ジュリアはこれをキャッチして顔面へビッグブート。さらにバックドロップを狙うが、ひめかが抵抗するとレインメーカー式ビッグブートからみちのくドライバー。ジュリアはコーナーに上がっていくが、ひめかが追いすがって雪崩式ブレーンバスターを狙う。ジュリアはこれを振り払うとコーナー上での蜘蛛の巣で絞り上げるが、ひめかは「ふざけんな!」と担ぎ直して雪崩式バックフリップ。
ひめかは雄叫びを上げながら立ち上がるとアルゼンチン・バックブリーカーでゆさゆさと揺さぶってからJPコースター。これを返されると、ひめかは満を持してパワーボムで叩きつけるが、ジュリアが下から組み付いて三角絞め。ひめかはこれをぶっこ抜くが、ジュリアは腕十字に切り替えてひめかをグラウンドに引き込むとSTFからステルスバイパー。これをロープブレイクされると、ジュリアはグロリアスドライバーを狙うが、ひめかは強引にバックドロップで叩きつけてスライディングラリアット。さらにひめかは「終わりだ!」とランニングパワーボムの体勢に入るが、ジュリアはウラカン・ラナで切り返してからのケンカキック。ひめかも即座に起き上がってラリアットを叩き込むが、ジュリアもひねり式バックドロップで反撃。ジュリアはビッグブートを叩き込むとシャイニングケンカキックを叩き込み、バックドロップからグロリアスドライバーで突き刺して死闘に終止符を打った。
ジュリア「デカいデカいひめかに2度めの防衛戦!勝ったぞ~ッ!!デカいは強い?デカいは正義?私はそんなのどうだっていいよ。このベルトを持っている。それが事実だろ?ひめか、散々生意気な口叩いてくれたよね。もう1回出直してこいよ。そしたらま戦ってやってもいいけど。生意気なやつ、嫌いじゃねーけどな。次のこのベルトの挑戦者は?私から指名したいと思います。悪の女寝業師?あたしもね、寝技、だぁ~い好きなんですよ。小波!……小波ぃ!あっ、来た……。次、この防衛戦、あたしとやれよ」
小波「ジュリア、ジュリア!ジュリア~~~ッ!!お前は、そのベルトとお別れだ!ジ・エンド!またな!」
ジュリア「OKということでしょうか。OKです。3度めの防衛戦もジュリアが必ず防衛して、このベルトの価値は私っが高めていくから。みんな目を離さず、ジュリアを見とけよ?」
DDM勢がリングへ上がる
ジュリア「ジュリアがスターダムに来て、1年が経ちます。あの頃のジュリアは正直、なんとも言えない、ボロボロだったけど、でも、ここにいる仲間と……まあジュリアのことが大ッ嫌いなやつもいっぱいいると思うけどね?でも、でも、好き勝手にやらせて見守ってくれてるお客さんたち……まあ、あんまこういうの言うの好きじゃないけど、ありがとう!」
では、締めます。なつぽい!舞華!朱里!ひめか!そしてジュリア!世界に弾ける女達!Donna Del Mondo!アリーベ・デルチ!またな!
<試合後コメント>
ジュリア
「ひとまず、2度目の防衛に成功して……なんだろ。このベルトをかけて試合するごとに、『すげーもん持っちまったな』って。うん。シングルのチャンピオンってのは初めてだから、スゲェ、それでナメられたくないし、だからって。だから余計に気持ちもどんどんどんどん強くなっちゃうよね。まあ、よくさぁ、茶番とか言われちゃうんだけど、仲間だろうと仲間じゃなかろうと、ムカつくもんはムカつく。ひめかに於いては特にね?インタビューのときは本当に『なんだコイツ?!』みたいになったし。でも調印式のときはちょっと嬉しかった。だけど、試合のときのひめかはこえーよ。それはホントだよ。でもだから、こうやって感情剥き出しになって殴り合って、それがあるからこのベルトの価値っていうものは、なにが正解か分かんないけど、私はこんな手でしか出来ないけど、こんなジュリアだけど、それでもこのベルトを最高のベルトにするって私は決めた。3回目、小波。3度目の防衛戦、小波。んまぁ~、やりづらいけど、1回負けてるしね。ここで必ず私、防衛します。借りは返さなくちゃいけないし。あとはスターダムに来てちょうど1年。……ロッシー、好き勝手にやらせてくれてありがとう。お客さんたちも、お前ら(マスコミ)も、今日だけは言ってやるよ。ありがとう。アリーベデルチ、またな」