【試合詳細】10・5 全日本プロレス後楽園ホール大会 【CC決勝戦】ゼウスvs宮原健斗 青柳優馬vs土肥こうじ 黒潮“イケメン”二郎&フランシスコ・アキラ&ライジングHAYATOvsイザナギ&入江茂弘&UTAMARO ヨシタツ&岡田佑介&力vs崔領二&石切&大門寺崇
『2020 Champion Carnival ~ReOStaff株式会社 presents~【優勝決定戦】』
日程:2020年10月5日(月)
開始:18:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:619人
▼世界ジュニアヘビー級選手権試合前哨戦 6人タッグマッチ 30分1本勝負
ジェイク・リー/○岩本煌史/TAJIRI(フリー)
5分51秒 孤高の芸術→片エビ固め
大森隆男/●ブラックめんそーれ/青柳亮生
▼タッグマッチ 30分1本勝負
佐藤光留(パンクラスMISSION)/●本田竜輝
4分33秒 腕ひしぎ十字固め
西村修(フリー)/○土方隆司(フリー)
▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
[ヨシタツ・キングダム]ヨシタツ/岡田佑介/○力(フリー)
9分35秒 セーバーチョップ→体固め
崔領二(ランズエンド)/●石切(ランズエンド)/大門寺崇
▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
[PURPLE HAZE]●イザナギ/入江茂弘(フリー)/UTAMARO(フリー)
4分59秒 ジャックナイフ式エビ固め
[健斗とイケメンとアキラとHAYATOの大冒険]黒潮“イケメン”二郎(フリー)/フランシスコ・アキラ/○ライジングHAYATO(愛媛)
▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
[Evolution]諏訪魔/石川修司/●田村男児
12分42秒 ダイビングセントーン→体固め
[Enfants Terribles]芦野祥太郎(フリー)/○羆嵐(フリー)/大森北斗
▼シングルマッチ 30分1本勝負
○青柳優馬
10分53秒 エンドゲーム
[Enfants Terribles]●土肥こうじ(フリー)
▼2020 Champion Carnival 公式戦 優勝決定戦 時間無制限1本勝負
【Aブロック1位/PURPLE HAZE】○ゼウス
31分5秒 ジャックハマー→片エビ固め
【Bブロック1位/健斗とイケメンとアキラとHAYATOの大冒険】●宮原健斗
※ゼウスがチャンピオン・カーニバル初優勝
ゼウスが史上3人目のCC全勝優勝を達成!HAYATO&アキラがアジアタッグへ、芦野&羆嵐が世界タッグへ挑戦表明!力がヨシタツ・キングダムのパワー大臣に就任!
アニマル・ウォリアーさん追悼セレモニー
試合前に今年9月23日に亡くなったアニマル・ウォリアーさんの追悼セレモニーが行われ、全選手がリング周辺に集合。
ホーク・ウォリアーさんとのタッグ“ロード・ウォリアーズ”の活躍が知られており、1985年に全日本プロレスに初来日してからは長州力&キラー・カーンとのAWA世界タッグ戦、ジャンボ鶴田&天龍源一郎とのインタータッグ王座戦などの激闘が知られており、ジャイアント馬場引退興行にも出場するなど全日本プロレスとの縁は深い。
観衆・選手ともに10カウントゴングを聞きながら黙祷を捧げた。
第1試合
世界ジュニア王者の岩本と、次期挑戦権を獲得した亮生との前哨戦。
大森とジェイクでゴングが鳴ると、バックの取り合い、腕の取り合いを展開し、大森が自軍コーナーに持ち込んでめんそーれにタッチ。
めんそーれは体格差のあるジェイクとの組み合いを避けてすぐコーナーやロープに捕まるが、ジェイクは「俺なんもしてないだろ」と腕をひねり上げながら自軍コーナーに連行し、TAJIRIにタッチ。
TAJIRIが出てくるとめんそーれは「シャーッ!」とハブクローで威嚇するが、TAJIRIはアームドラッグで放り捨ててからハブクローでの挑発返し。めんそーれが再び威嚇を始めるとTAJIRIはその尻を蹴っ飛ばしてコーナーに振るが、めんそーれはTAJIRIの突撃をかわしてコーナーでテンカウントハブクロー。TAJIRIがこれを抜け出すとお返しに10回尻を叩き、両者タッチへ。
岩本と亮生の対面となると両者ショルダータックルでぶつかり合い、岩本が打ち勝ってブレーンバスターの体勢も、亮生が逆に投げ返してその場飛びのムーンサルトプレス。さらに得意のハンドスプリング式のフォアアームを狙うが、ロープに跳ねた瞬間に岩本が低空ドロップキックを叩き込んで阻止。さらにロープに振って孤高の芸術を狙うも、亮生はサマーソルトキック。亮生がロープに振られたときにめんそーれがブラインドタッチを交わして試合権利が移っており、めんそーれが岩本をフォールし始め亮生は困惑。
めんそーれは大森のアシストを受けてセカンドロープからのスネークスパイクを見舞い、これをジェイクにカットされるとコーナートップからのスネークスパイクを投下も、岩本はこれをかわすとニーアッパーからラリアット。これを亮生がドロップキックでカットすると岩本は亮生に掴みかかるが、その隙にめんそーれがスクールボーイ。キックアウトした岩本に亮生がドロップキックで追撃し、めんそーれがトラースキックを見舞ってロープに飛ぶが、岩本は亮生をラリアットでなぎ倒してからめんそーれを孤高の芸術で叩きつけて3カウント。
勝利した岩本がジェイク&TAJIRIを勝ち名乗りを上げていると、その背後のコーナーから亮生が岩本へミサイルキックを発射。亮生は場外に逃れた岩本を見下ろし、王座奪取を宣言する挑発を行った。
第2試合
土方と光留の対面でゴングが鳴ると多大に身を低くしながら足を取っていき、そのままロープにもたれてブレイク。光留が離れ際に「お久しぶりです!」とチョップを放つと、土方も「久しぶりだなあ」と強烈なエルボー。光留がソバットから延髄斬りを見舞い、「投げるぞオイッ!」と叫んでから土方を掴みに行くが、土方はその腕を取って脇固めから腕十字。光留がブレイクすると土方は西村にタッチ。
西村はヨーロピアンエルボー連打からスリーパーホールド、コブラツイストと続けていくが、光留は腰投げで切り返して本田にタッチ。
本田は怒涛のエルボー連打で西村をコーナーまで追い込んでいき、西村がヨーロピアンエルボーで反撃してもさらにエルボー連打で勢いは止まらない。ならばと西村はダブルアーム・スープレックスで叩きつけ、土方にタッチ。
土方はサッカーボールキック、PKと叩き込むが、本田はPKをキャッチしてエルボー。さらに光留の延髄斬りのアシストを受けて土方をバックドロップで叩きつけ、ジャーマン・スープレックスホールド。土方はこれをキックアウトする際に本田の腕を取ってチキンウイングアームロック、本田が暴れると腕十字に切り替えてタップを奪った。
第3試合
ヨシタツ・キングダムvsランズエンドの対抗戦とも呼べる試合、岡田は所属チームを「ヨシタツ・キングダム」とコールされるといつものように嫌がって訂正を求める。
力は試合前から因縁の崔へ突っかかっていくも、岡田がなだめて下げさせ、岡田と大門寺でゴング。
両者ショルダータックルでぶつかり合い、これは体格に勝る大門寺が制すものの、岡田は即座にドロップキック連発で反撃。大門寺もショルダータックルでやり返し、両者距離をとってタッチへ。
崔と力の対面となると、力が何度もショルダータックルでぶつかっていくが崔は倒れず。力は逆水平と袈裟斬りのチョップを交互に乱れ撃つも、崔のビンタ一発で怯んでしまい、崔はPK、サッカーボールキックで追撃。さらにダウンする力の腹を蹴り上げる非情な攻撃を見舞う。
代わる石切はカミカゼからのその場飛びムーンサルトプレス。自軍コーナーに押し込んで3人で力を攻撃。崔は力の背中を何度もひっかき、力の背中は見るも無残な赤い爪痕だらけに。
崔に試合権利が渡るとサッカーボールキック連打からコーナーに振って赤川鉄橋を狙うが、力はカウンターのビッグブートで止めるとラリアットでなぎ倒してヨシタツにタッチ。
ヨシタツはミドルキック連打でコーナーに追い込み、顔面ウォッシュ。さらにCBJを狙って飛びつくが、崔がキャッチして投げっぱなしのノーザンライトスープレックス。石切にタッチ。
石切はヨシタツにミサイルキックを叩き込んでロープに飛ぶが、ヨシタツはキチシンクでカウンターして力にタッチ。
力は逆水平チョップを連打し、ブレーンバスターからコーナーチョップを連打。さらに串刺し攻撃を狙うが、助走をつけたところで大門寺が飛び込んできて力へブロックバスター。すかさず崔がサッカーボールキック&PKを叩き込み、大門寺が変形ダイヤモンドカッター。石切がスワントーンボムを投下し、力がギリギリで返すとムーンサルトプレスを発射するが、力はこれを回避。すかさず岡田がランニングエルボー、ヨシタツがCBJを叩き込んでアシストすると、力はコーナートップからのセーバーチョップで切り捨て、悲願の3カウント。
崔「ヨシタツ、オイ。よく分かった。お前らを見てよく分かった。ヨシタツ・キングダムがやりたいことがよく分かった。ちょっと考えてみたけどな、お前のチームとランズエンド、ちょっと似てるわ。面白いことを出来るから、それがなにかお前には教えてあげるから、よかったら、よかったら!どうや?」
ヨシタツ「崔。今ランズエンドの力って言ったか?崔。お前とは今まで色々あって、俺はお前とな、ホントはやり合いたいんだよ。でも!やり合うなんていつでも出来る。ただ!組むチャンスってのはなかなかないよな?しかも、お前からの申し入れとあったら、これは受けざるを得ないだろう。ヨシタツ・キングダムは国として正式にランズエンドと同盟を結ぶ!」
力「ゴッドファーザー!今の話からすると、これから自分はヨシタツ・キングダムとランズエンドの両方でリングに上ってほしいってことですね?!そして今日でヨシタツ・キングダムに入国をさせていただけるということで!ありがとうございます!ゴッドファーザー!ヨシタツ・キングダムに於ける自分の役職を決めてください!お願いします!」
ヨシタツ「……力」
力「ハイッ!!」
ヨシタツ「現時点のお前は、力道山先生の孫。それしか売るものがない!それしかヨシタツ・キングダムにはメリットはないんだ。しかし、それ以上の価値をヨシタツ・キングダムで付けたいって言うんだったら、入国を許可してやるよ。……役職は、パワー大臣だ!パワー大臣!」
力「ありがとうございます!」
ヨシタツ「もうずーっと『パワー!』って言ってろ」
力「パワーーーーッ!パワーーーーーッ!……パワーーーーッ!ウィーキャンドゥーイット!パワーーーーーーッ!」
第4試合
イケメンがいつものようになかなかリングインしない入場パフォーマンスを行っていると、しびれを切らしたPURPLE HAZEの面々が入場ゲートから猛ダッシュでリングに飛び込んできてイケメンを奇襲。3人でイケメンを袋叩きにするが、イケメンはUTAMAROを場外に放り出し、入江をジャンプ台にしてイザナギにドロップキック。入江へフランケンシュタイナーと躍動。
イケメンは「もう一回入場させろコラ!」と激怒しながら入江にイケメンサルトを投下も入江は剣山で迎撃しブラックホールスラム。両者タッチ。
アキラとUTAMAROの対面となると、アキラがカサドーラ式アームドラッグで先生するも、UTAMAROはドロップキックからの顔面かきむしりで反撃してバックドロップ。
イザナギに代わるも、アキラはスリングブレイドで反撃してHAYATOにタッチ。
HAYATOはブーメランアタック式ミサイルキックからフェイスクラッシャー。ここにアキラが飛び込んでくるとHAYATOを踏み台に串刺しジャンピングフォアアーム。続けてHAYATO&アキラがサンドイッチ低空ドロップキックを見舞い、カットに来た入江&UTAMAROをイケメンがドロップキックで場外に吹き飛ばしてトペ・コンヒーロ。HAYATO&アキラはイザナギをコーナーに振ってトレイン攻撃を狙うが、イザナギが2人の攻撃を誤爆させてHAYATOへ延髄斬り。すかさず入江がリングに飛び込んできてキャノンボールでHAYATOを圧殺し、イザナギがタイガーススープレックスを狙うが、アキラがこれをカットし、HAYATOのトラースキックからアキラがメテオラ。すかさずHAYATOがジャックナイフで押さえ込み、現アジアタッグ王者のイザナギから3カウント。
この大金星に大喜びのHAYATO&アキラはイザナギへアジアタッグ挑戦を要求。しかしここに入江が飛び込んでくるとHAYATOにはラリアット、アキラには自分が垂直落下式バックフリップ。イケメンが入江をジャケットパンチで撃退し、3人で勝ち名乗りを上げた。
<試合後コメント>
黒潮“イケメン”二郎&ライジングHAYATO&フランシスコ・アキラ
アキラ「信じられない!アジアタッグ王者から勝ったよ!3!1・2・3!イザナギから1・2・3だ!」
HAYATO「今アキラが言ったとおり、僕たちアジアタッグチャンピオンからなんと!3取ったので、アジアタッグに挑戦さしてもらいます!いや、します!」
アキラ「この2人ならやれるさ!このチームには勢いが来ている。この挑戦、俺たちなら絶対行ける!」
HAYATO「(アキラの英語に)……?OK、OK!多分、ハイ!凄いチームワークは間違いないと思うんで。この健斗とイケメンとアキラとHAYATOの大冒険に入れてもらったまではいいですけど、結果も出してないし、なんか『ローカルレスラーの星になる』とか偉そうなことを言った割には全く結果が出てないんで。ここで、アキラとちゃんとガッチリ勝利して、しっかり宮原さんとイケメンさんに続くような形になれたらと思います」
イケメン「出来る!お前らなら出来る!」
HAYATO「イケメン、見ました?僕らが勝ったの」
イケメン「見たよ。あっと言う間に終わってたよ。ビックリした。なんもしてないすよ俺は。でも、俺がなんかしたら目立っちゃうから、そこを堪能させないというのは最高だよ。だから、お前は来る。アキラは無理なら、絶対来るから頑張ろう」
HAYATO「はい」
イケメン「人のこと考えるな。人のこと考えんなよ」
3人口々に「頑張ろう!」
イケメン「で、俺ですね。2言だけ。『始まり、始まりぃ~』!フィニッシュ!」
第5試合
EvolutionvsEnfants Terriblesの対抗戦となるこの試合は、石川と羆嵐の巨体同士のショルダータックルのぶつかり合いに始まり、石川がショルダータックルで打ち勝つも羆嵐はドロップキックで反撃して両者タッチ。
北斗と男児の対面となると男児が気迫のエルボー連打。北斗もエルボーで返し、延髄エルボーからボディスラムを狙うが男児が逆にボディスラムで叩きつける。ここに暴走大巨人の2人が入ってきて北斗にサンドイッチラリアットを放つが、北斗が回避したため誤爆。これに怒った諏訪魔は石川を突き飛ばして口論を始め、レフリーがこれに気を取られている間に男児はEnfants Terriblesのコーナーで3人で袋叩きにされてしまう。
男児は孤軍奮闘して羆嵐にエルボーでぶつかっていくが羆嵐はノーダメージをアピールしてボディスラム。
代わる芦野はロコモーション式サイドスープレックスで叩きつけていき、諏訪魔は「お前レスリングやってたんだろお前やられっぱなしでいいのかお前」と発破をかける。男児は芦野のマフラーホールドをロープに逃れると、追撃を狙う芦野にカウンターのダイビングショルダー。男児がタッチを求めると諏訪魔は石川を場外に突き落としてタッチを受ける。
諏訪魔はフライングショルダーから「投げるぞオイッ!」と組み付いていくが、ここに羆嵐が入ってきて2人で諏訪魔にハンマーパンチ。諏訪魔は1vs2の状況をチョップ連打で打開しそれぞれにラリアット。諏訪魔は芦野にバックドロップを狙うが、バックを取り返した芦野がジャーマン・スープレックス。羆嵐にタッチ。
羆嵐は座り込んだ諏訪魔をぶっこ抜いてかぎあげてのバックフリップからセントーン。さらにアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げるも諏訪魔はスリーパーホールドで切り返し、自軍コーナーに連れ帰ると、石川は必要以上に強い力で諏訪魔をバチンと叩いて試合権利を得る。
石川は串刺しラリアットからダイビングフットスタンプ、そして「投げるぞオイッ!」と組み付いていくが、羆嵐が振り払ってラリアット。両者正面からラリアットを打ち合っていき、優位を掴んだ石川がブレーンバスターを狙うも逆に羆嵐がブレーンバスター。しかし石川はすぐに起き上がってランニングニーを叩き込むと男児にタッチ。諏訪魔は自分にタッチしなかったことに怒り、場外で石川を痛めつける。
男児は羆嵐の巨体をサイドスープレックスで投げきってダイビングショルダー。さらにラリアットでぶつかっていくが羆嵐はビクともせず、男児が助走をつけたところで羆嵐がカウンターのフライングクロスボディ。諏訪魔が慌ててカットするも、芦野がアンクルホールドで諏訪魔の動きを封じ、北斗がドロップキックで石川を排除。アシストを受けた羆嵐がダイビングセントーンで男児を圧殺して3カウント。
芦野「いつもは羆嵐に喋らせないようにしてんだよ。何言うかわからないから」
羆嵐「バウワウ!!」
芦野「ちょっと今日、リスクがあるかもしれないけど、コイツが『勝ったら絶対に言いたいことがある』って入場前に俺に言ってきたから。だから今日はクマにマイクを預けようかなと」
羆嵐「おぉい!暴走大巨人!俺たちEnfants Terriblesでその世界タッグのベルトに挑戦させろよオイッ!(諏訪魔のポーズを真似ながら)良い答えを待ってるぞぉ?オイッ!(諏訪魔のポーズを真似ながら)」
挑戦表明を受けた暴走大巨人だが、諏訪魔は石川との不和を根に持って石川を突き飛ばし荒々しく去っていった。
<試合後コメント>
Enfants Terribles
芦野(児玉に)「今日はセコンドありがとうございました。試合は組まれていないけど、今日一番活躍したセコンド。そして見たか。羆嵐のダイビング・セントーン。これは日本一だぞ。」
羆嵐「いやぁ世界一だよ(笑)。」
芦野「あれを食らったらよ、諏訪魔も石川修司もキックアウトできないぞ。」
羆嵐「泣いちゃうぞ、オイ!」
芦野「こいつはこんな感じでやってるけど、アンファンの中でも熱い思いでやってるから。チャンピオン・カーニバルで一勝三敗。俺は二勝二敗だよ。ここでは結果は出せなかったけどタッグで、いやアンファン・テリブルで世界タッグ。挑戦させろ、この野郎!」
羆嵐「諏訪魔。石川。お前ら宙を舞うぞ。俺の力で。投げられちゃうぞ、オイ!」
芦野「まぁふたりにはいい返事を待ってますんで。今日決まるんじゃない?挑戦させろ、以上だ!」
暴走大巨人
諏訪魔「なんで俺だけ置いてくんだよ!」
石川「ちょっと心が乱れてるんじゃないですか?」
諏訪魔「よく言うよ。自分が乱してるんじゃないか?他人のせいにしてない?自分ばっかさぁ。好きにやって。」
石川「どこが好きにやってるんですか(苦笑)。」
諏訪魔「陰でやってるんだよ。」
石川「やってないですよ。好き勝手にやってるのはそっちでしょう。女子を募集したりとかいろいろやってるじゃないですか。」
諏訪魔「自分の好みでやってるじゃない。」
石川「俺の好みじゃないですよ。やめてください。」
諏訪魔「暴走大巨人はダメだ。もう成立しない。」
石川「やりますよ!芦野とクマ。やりますやります。やるでしょう?やるでしょう?」
諏訪魔「なんで俺に言うんだ(笑)。そうやって笑いでごまかそうとして。」
石川「笑いでごまかしてないでしょう!やるんですかやらないんですかって聞いてるんですよ!」
諏訪魔「なんで俺に聞くんだよ!」
石川「じゃあPWFに決めてもらいましょう。諏訪魔さん五冠王なんだから逃げられないですよ。」
諏訪魔「なんで俺をそうやって追い詰めるの?」
石川「五冠王はそういうものだってことですよ(苦笑)。」
諏訪魔「そんなのわかってるよ!」
石川「やりますやります。いつやるかはわからないけど、芦野とクマとやります。」
諏訪魔「あの羆嵐というのはムカつくんだよ。人のをパクッて。おかしいんじゃねぇか。俺をディスってる感じがするな、あいつら。やっぱりWRESTLE-1出身のヤツは俺をディスってくるな。そう感じましたよ。芦野だって本当は俺とやりたいはずなんだよ。アイツはあんなおちゃらけの所にいるもんじゃないよ。俺はそう思うね。今回の戦いで叩き込んでやりたいな。全日本プロレスの戦いがどういうものかをね。アンタ(石川)にもだよ。アンタにも叩き込む!」
石川「なんでですか(苦笑)。ちゃんとやってますよ(苦笑)。」
第6試合
CC期間中になにかと青柳を付け狙っていた土肥に対し、青柳は「なんのテーマもなく全日本に上がってしまったアンタにチャンスをやる」と一騎打ちを要求して実現したこの試合。
先に入場した土肥が待ち受ける中、青柳はリングインするなりドロップキックで奇襲し、場外で鉄柵に叩きつけて痛めつける。大ダメージを負った土肥をリングに戻して挑発的に顔面をペチペチと叩いていると、土肥がガバリと起き上がって強烈なビンタ。
土肥はうずくまる青柳の後頭部へ容赦なく掌底、ナックル、エルボーを打ち込んでいき、低空ドロップキックで追撃。さらにグラウンドでのヘッドロックからサミング、スイングネックブリーカー、後頭部へのエルボードロップと一点集中攻撃をかけ、逆転を狙う青柳のブーメランアタック式ミサイルキックもスカして自爆させる。
土肥はさらに青柳にドロップキックを打たせて自爆させるも、青柳は意地の2発目をヒットさせ、ブーメランアタック、コーナートップからのダイビングクロスボディと続けてジャーマン・スープレックスを狙うが、土肥はこれをDDTで切り返し、カーフ・ブランディングから垂直落下式ブレーンバスターを狙うが、青柳はこれを首固めで切り返してトラースキックからエンドゲームの体勢へ。
これを決まり切る前に土肥がブレイクすると、土肥は再びジャーマンを狙う青柳の足へのカニバサミで倒すと南京錠固め。これをブレイクした青柳は土肥のラリアットをトラースキックで迎撃するものの、土肥は2発目のラリアットをクリーンヒットさせると垂直落下式ブレーンバスター。もう一発ラリアットを狙っていくが、青柳はこれをかわしてジャーマン・スープレックス。これをキックアウトした土肥の首と腕をエンドゲームで固めると土肥は無念のギブアップ。
<試合後コメント>
土肥こうじ
「あぁ負けたな。負けた。・・・何かある?このみじめな俺に対して。昔の青柳と違ったな。でもな、一個あの野郎のあの立場、主張に対して一個アンチテーゼをしてやるよ。全日本所属でお高くとまってるのかもしれないけど、団体なんかいつなくなるかわからない。そうなった時にお前ひと一倍苦労するぞ。あと一個思ったのは同じコーナーに立ってもおもしろいんじゃないかとすこーしだけ思った。このままじゃ終わらない。また来るぞ、全日本プロレス!」
青柳優馬
「僕と土肥こうじの過去を知る人がどれくらいいるか、いないかもわからない。WRESTLE-1で戦った時に何年も何年も味わっていた屈辱を半分だけ何とか返すことができたかなって思いますね。もう昔の俺じゃねぇよって。土肥こうじも変っていたけれど、もう青柳優馬ははるか先に行っているからな。でもやっぱさすが、強すぎる。まだまだこの先、当たるかも分からないけれど、昔みたいにはやりませんから。このままわたしが勝ち続けます。以上!」
第7試合
試合はロックアップでの押し込み合いから腕の取り合いとオーソドックスな攻防に始まるも、宮原がフロントハイキックで先制。ゼウスもすぐにショルダータックルでなぎ倒して今CCで無双を誇る三沢式フェイスロックを狙うと宮原は慌ててロープブレイク。
ゼウスは宮原を場外に出して逆水平チョップを打ち込んでいくが、宮原は鉄柵へのギロチンホイップや鉄柱を使ったフェイスロックで逆襲するが、怒りの形相で起き上がったゼウスがフライングラリアットで再び場外に叩き出し、場外でのベアハッグスープレックス。背中に大ダメージを負った宮原へリング上でヒザを腰に押し付けながらの変形逆片エビ固めから弓矢固め。宮原が脱出すると逆水平チョップを連打して攻め立て、今度は逆エビ固めで腰を落とすも宮原はなんとかロープへ。
ゼウスがラリアットを狙うと宮原はこれをローリングでかわしてドロップキックのコンビネーション。さらにゼウスとのエプロンの攻防を制して断崖式DDTでゼウスを頭からエプロンに突き刺し、さらにエプロンパイルドライバーを狙うが、ゼウスはこれをコウモリ吊り落としで切り返す力技を見せる。
宮原がよろよろとエプロンまで上がってくると、ゼウスはセカンドコーナーに足をかけながら宮原をぶっこ抜いて雪崩式ブレーンバスター。さらに串刺しラリアットを放つも、宮原は追走して串刺しブラックアウトで反撃。ゼウスは宮原の正調ブラックアウトをキャッチしてショートレンジラリアットでなぎ倒すも、宮原はゼウスをブレーンバスターで投げ捨て、後頭部へのブラックアウト、投げっぱなしジャーマン・スープレックス、正調ブラックアウトと叩き込んでシャットダウン・スープレックスの体勢も、ゼウスが振り払ってショートレンジラリアット。さらにゼウスはミサイルキックからフロッグ・スプラッシュを投下も、宮原はこれを剣山で迎撃し、後頭部へのブラックアウトからジャーマン・スープレックス。もう一度シャットダウン・スープレックスの体勢も、ゼウスは振り払ってドロップキック。
宮原とゼウスは正面からエルボーで殴り合い、宮原が一瞬ふらついて頭が下がると、ゼウスはその後頭部めがけて空手チョップを連打。宮原がダウンするとマウントを取りながらエルボー、ナックルを叩き込んでいくケンカ殺法を見せ、宮原を無理矢理引き起こしてショートレンジラリアット。もう一発を狙ったところで宮原がバックを取ってレッグロールクラッチも、キックアウトしたゼウスが三沢式フェイスロック。
宮原が意識を失いかけるとゼウスはジャックハマーを狙うも、宮原は着地してゼロ距離ブラックアウト。さらに正調ブラックアウト3連発からシャットダウン・スープレックス・ホールドを決めてみせるが、これがまさかのカウント2。
宮原はもう一発シャットダウン・スープレックスを狙い、これを振り払ったゼウスへブラックアウトを見舞うも、ゼウスは倒れずに耐えてバイセップス・エクスプロージョンを2連発叩き込み、最後はこだわりのジャックハマーで3カウント。
大の字になって動けない宮原のもとへ、宮原を裏切ってNEXTREMEを脱退した青柳が駆けつけて介抱。ゼウスが宮原に握手を求めると宮原はその手を握り返し、ゼウスは宮原を固く抱きしめて健闘を讃えた。
ゼウスのCC初優勝をPURPLE HAZEの面々がリングに上って祝福し、皆で記念撮影。そしてゼウスがマイクを取る。
ゼウス「ありがとう!特に喋ること無いんやけど、まあ、この試合に全て、みんなへの感謝の気持ちを込めて試合をしてるつもりやから、特にマイクで喋ることは無いんやけど、言葉で表すなら……ありがとう!」
(言葉に詰まったゼウスがイザナギにマイクを渡そうとするが、イザナギと入江が「祭りましょう!祭りましょう!」と合いの手)
ゼウス「それでは行きますよ!一発!いいですか?この1回きりの人生!人生は祭りやで!ワッショーイ!ワッショーイ!ワッショーイ!ありがとう!」
<試合後コメント>
ゼウス
「リングの上で自分の気持ちを全日本プロレスファンのみなさんに伝えたかった。マイクはあんまりしゃべりたくないけど(苦笑)。ただ言えるのは本当にファンのみなさんがあって、仲間がいて、こうして優勝を成し得たことにみんな心から感謝です。感謝します。」
――今回7回目の参戦で初優勝となりました。
「初めて出る時は正直言って5試合(リーグ戦が)あって、初めて出た時はここはあんまり言えないですけど、「半分勝てたらいいわ」ってそんな考え方してたんですよ。今になるとお前なに甘いこと言ってるんだってなるけど。それが三冠取ってからは、俺チャンピオン・カーニバルを取りこぼしてないかって。俺、全日本プロレスでまだまだやってないことあるなって。チャンピオン・カーニバル、絶対取ろうって。まぁ今年1月から8月まで練習してきたんで、その努力の結果が実を結んだんで。本当、言うなればこの10年の結果がね。今日のチャンピオン・カーニバルの結果になったと思います。」
――しかも全勝優勝ですから申し分ないですね。
「試合数が少なかったんでね。これで最初の予定通りデイビーボーイ・スミス選手とかいろんな他団体の猛者が出ていたらどうなるか分からなかったですけど。まぁ自分は一試合一試合勝つことしか考えていないんで。」
――初めてその大きなトロフィーを抱えた気持ちはどうですか?
「いやぁ重たいですね。リフトアップして持ち上げようかと思ったけど、古いから壊れそうでやめました。でもこの重さ以上にチャンピオン・カーニバル優勝というすごい重さがあるんで、その重さを武器にしてこれからのプロレスをレベルアップしていきたいと思います。」
――次の目標は当然三冠と・・・。
ゼウス「三冠ですよ。三冠しか見ていないですよ。一回取って、石川修司選手相手に防衛して、すごい猛者から防衛したんですけど、二回目に同じ相手に取られるというね。ファンのみんなもガックリしたと思うんですよ。ゼウスがこっから5回6回と防衛するんちゃうかと思われていたところで取られてしまったから。自分自身一番悔しくて、あの時の悔しさをずっと(心に)持っていて、あの試合をよく見るんですよ。今日も行きの新幹線で。2018年10月21日、自分が三冠戦で負けた試合を見ながら来ました。そういう悔しかった気持を持って三冠を。次は防衛を重ねてこの身体が限界が来るまで防衛したいと思います。」
――次の三冠瀬の舞台は前回ベルトを取った時と同じ大阪になります。
「まぁ有利ですよね。この今の流れの中で自分に来てるなって、自分はそう思ってるんですよね。勝つことしか考えていないです。毎日毎日。三冠まで勝つことしか考えていないです。三冠を取っても防衛を重ねていくつもりです。」
――今日のフィニッシュはジャックハマーでしたが?
「あれくらい長丁場になるとフェースロックをやる手にも力が入らなくなってね。やっぱり宮原健斗のスタミナはすごいですからね。フェースロックで締めきれないところがあったんで、カバーした後またフェースロックに行こうと思ったんだけど、逃げられるんじゃないかと思って。3カウント取りに行こうと思いました。
もうひとつ、本当はリング上で言いたかった。彼に、宮原健斗選手に。2018年10月21日の横浜文体の試合の後に彼に言われたんです。「ゼウスさん、俺たちで全日本プロレスを盛り上げましょう」って。これね、約束をずっと果たせなかった。ずっと覚えてるんですよ、胸に。彼に対する悔しい気持ちと、彼に対する尊敬と。彼が一緒に盛り上げようと言ってくれた言葉を忘れないですよ。絶対にこの全日本プロレスを。こんなもんじゃないんで。みんなでもっともっと盛り上げる。もっとできるんですよ!自分がいる。健斗さんがいる。諏訪魔さんがいる。石川選手がいて、ジェイク・リーがいて、青柳がいて、岩本選手がいる。いっぱいいる。レフェリーやスタッフもみんないる。みんなで力を合わせて切磋琢磨してもっと盛り上がるように、日本一の全日本プロレスにする。それが今の俺の夢です。ありがとうございました!」