【試合詳細】3・23 全日本プロレス後楽園ホール大会 【三冠ヘビー級】宮原健斗vs諏訪魔 【世界ジュニア】横須賀ススムvsイザナギ 【アジアタッグ】ジェイク・リー&岩本煌史vs木髙イサミ&宮本裕向

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『2020 DREAM POWER SERIES ~ReOStaff株式会社 presents~【最終戦】』
日程:2020年3月23日(月)
開始:18:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:1213人(満員)

▼タッグマッチ 20分1本勝負
○大森北斗/花見達也(2AW)
6分49秒 原爆固め
●田村男児/ライジングHAYATO(愛媛)

▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
[Evolution]石川修司/岡田佑介/○佐藤光留(パンクラスMISSION)
10分34秒 捕獲式腕ひしぎ逆十字固め
ブラックめんそーれ/フランシスコ・アキラ/佐藤嗣崇(フリー)

▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
秋山準/●大森隆男/西村修(フリー)
8分6秒 ヨシタツ幻想
○ヨシタツ/TAJIRI(フリー)/新崎人生(みちのく)

▼The Road to 2020 Champion Carnival  6人タッグマッチ 30分1本勝負
ゼウス/青柳優馬/○KAI(フリー)
6分27秒 本家公認雁之助クラッチ
崔領二(ランズエンド)/吉田綾斗(2AW)/●ギアニー・ヴァレッタ(マルタ)

▼世界ジュニアヘビー級選手権試合 60分1本勝負
【王者】○横須賀ススム(DRAGON GATE)
8分35秒 夢限パッケージ→片エビ固め
【挑戦者/PURPLE HAZE】●イザナギ
※第52代王者が3度目の防衛に成功

▼アジアタッグ選手権試合 60分1本勝負
【王者組/陣】ジェイク・リー/●岩本煌史
12分24秒 勇脚・斬→エビ固め
【挑戦者組/ヤンキー二丁拳銃】○木髙イサミ(BASARA)/宮本裕向(666)
※第108代王者組が5度目の防衛に失敗。イサミ&裕向が新王者となる

▼三冠ヘビー級選手権試合 60分1本勝負
【王者/NEXTREME】●宮原健斗
31分25秒 岩石落とし固め
【挑戦者/Evolution】○諏訪魔
※第62代王者が11度目の防衛に失敗。諏訪魔が新王者となる

諏訪魔が宮原の記録更新を阻止し三冠ヘビー級王座最多戴冠記録更新&五冠達成!ヤンキー二丁拳銃がアジアタッグ王座返り咲き!ススムと光留がDRAGON GATEで世界ジュニア戦!

第1試合


 男児と花見でゴングが鳴ると、互いにグラウンドでの首の取り合いとなるレスリング線を展開し、花見が男児を自軍コーナーに押し込んで北斗にタッチ。北斗はHAYATOに出てくるよう挑発し、HAYATOもタッチを受ける。

 北斗はショルダータックル、アームドラッグとHAYATOを翻弄していくが、串刺し攻撃を狙ったところでHAYATOがひらりと北斗を飛び越えて回避し、アームドラッグでお返し。さらにブーメランアタック式のミサイルキックを叩き込む。両者はさらにエルボーで打ち合い、HAYATOがブレーンバスターを狙ったところを北斗がDDTで切り返し、花見とともにダブルのショルダータックル。
 花見に代わると、花見はHAYATOに串刺しバックエルボーから錐揉み式のかち上げエルボー。HAYATOもエルボーで応戦してゴツゴツと打ち合っていき、HAYATOがロープに飛ぶと花見が追走エルボー。花見がロープに飛ぶとHAYATOは追走ドロップキックと一歩も譲らぬまま両者タッチ。
 北斗と男児はエルボーで打ち合っていき、北斗の大ぶりの一撃をかわした男児が組み付いて俵投げ。さらに野人ラリアットを狙うが、北斗がカウンターでエルボーを叩き込み、ジャーマン・スープレックスを狙う。これを足を取って切り返した男児は回転しながらもう片方の足を獲りテキサスクローバーホールドを狙っていくが、決まり切り前に花見がカット。
 HAYATOが飛び込んできて花見を排除すると、HAYATOと男児がトレイン攻撃から男児がコーナーからダイビングショルダー。しかしここで花見が救出に駆けつけ、男児に延髄斬り、HAYATOへボディスラムでアシスト。北斗が男児へミサイルキックを発射し、最後は鋭角的な美しいブリッジで叩きつけるジャーマン・スープレックスホールドでトドメを刺した。

 北斗は、3月いっぱいまでの全日本プロレス定期参戦が発表されているHAYATOに握手を求め、2人は笑顔でガッチリと手と手を握りあった。

第2試合


 岡田とアキラでゴングが鳴ると、首の取り合いから首投げの応酬、テクニカルな腕の取り合いを展開し、アキラがコルバタからのドロップキック。両者タッチへ。
 光留とめんそーれの対面となり、めんそーれは手でハブを形作り「シャーッ!」と威嚇。光留は構わずミドルキックを放つが、めんそーれは「シャシャシャシャシャッ!」とハブクローで小刻みにサミング。光留は延髄斬りで反撃し石川にタッチ。
 石川が出てくるとめんそーれはチョップで戦いを挑むが石川はノーダメージ。後ずさるめんそーれにニーリフトを叩き込んだ石川は岡田にタッチ。

 めんそーれは岡田にサミングをかまして勝ち誇るが、岡田はドロップキックからダイビングヘッドバッド。光留にタッチ。
 めんそーれは光留をボディスラムで上げようとするが、耐えた光留がミドルキックで自軍コーナーまで蹴飛ばしていき石川にタッチ。石川は命乞いをするめんそーれをコーナーに振って串刺し攻撃を狙っていき、めんそーれがコーナーから放ったダイビング式のハブサミングを白刃取り。強烈なエルボーで吹き飛ばしてからエルボードロップを見舞い、2発目を放ったところをめんそーれが回避。タッチを求めるめんそーれを捕獲した石川だったが、めんそーれが延髄斬りのフェイントからのサミングを決めて佐藤にタッチ。
 佐藤と石川は正面からエルボー、ラリアットで打ち合っていき、佐藤がブレーンバスターを決めれば石川もアイリッシュカースで反撃し、光留にタッチ。
 光留はミドルキックで攻め立てていき、「投げるぞオイッ!」と水車落としを狙うが、これを脱出した佐藤がラリアット。アキラにタッチ。

 アキラは光留にスリングブレイドを見舞って場外に出すと、救出に来た石川にはめんそーれがドロップキック、佐藤がラリアットで場外へ。アキラがノータッチトペ・コンヒーロで飛んでいき、光留をリングに戻してミサイルキック。さらに回転エビ固めを狙うが、光留が耐えて腕をキャッチし腕十字へ。アキラがこれをブレイクすると光留はジャンピングハイキックを放つが、アキラは両手でガードして光留の顔面にトラースキック。さらに傘d-ラからのフットスタンプを放つが、光留が被弾しながらも足を取ってアキレス腱固めからアンクルロック。アキラが身を起こしてこれを外そうとすると足を離して延髄斬りからPK、バックドロップから捕獲式裏十字に入りギブアップを奪った。

第3試合


 秋山と人生でゴングが鳴ると、ロックアップで押し込み合い、秋山の突撃をリープフロッグや側転でかわした人生が秋山の腕を取って拝み渡りへ。人生がそのままブレーンチョップを放つが、秋山はこれをキャッチして組付きエクスプロイダーの体勢も人生は暴れて抜け出し、両者タッチ。


 TAJIRIと西村の対面となると、TAJIRIが満面の笑みで握手を求め、西村も警戒しながらもこれに応じる。その後ロックアップからTAJIRIがテイクダウンを奪いヘッドシザースで捕えると西村は伝統芸能の倒立での脱出を狙うが、西村が倒立する前にTAJIRIが自ら解放。観衆からブーイングが起きる中でTAJIRIが再び満面の笑みで握手を求めると、怒った西村がヨーロピアンエルボー。TAJIRIは西村をショルダークローで捕えるが、西村は瞑想して痛みを打ち消し、スリーパーホールドで捕らえてからのコブラツイストへ。TAJIRIがブレイクすると西村は大森にタッチ。
 大森はTAJIRIの顔面をコーナーで踏みつけ、串刺し攻撃を狙うがTAJIRIはこれをひらりとかわし、大森の尻に一発ケリを入れてからヨシタツにタッチ。
 ヨシタツは大森にビッグブートを叩き込み、フィッシャーマンズスープレックスホールド。さらに3人で大森にトレイン攻撃から人生とともに3人で地獄突きの競演。さらにヨシタツは大森にCBJでの決着を狙うが、大森が耐えてニールキック。今度は秋山と西村が入ってきてヨシタツに3人で集中攻撃をかけ、秋山がランニングニー、大森がニードロップからのアックスボンバーと叩き込む。しかしここで人生がブレーンチョップで大森に一撃入れてカットに入ると、秋山がジャンピングニーで人生を排除。その間にヨシタツがヨシタツ幻想で大森を捕らえてギブアップを奪った。

第4試合


 開催を控えたチャンピオン・カーニバルの前哨戦となるこの試合、6人目に入場したゼウスがリングインするなり吉田に殴りかかり、そのまま全員場外になだれ込んで乱闘に。
 最初にリングに戻った崔と青柳がエルボーで打ち合い、崔がこれをブレーンバスターで制すると吉田にタッチ。
 吉田は青柳へスピンキック、PKと叩き込んでからミドルキックを放つが青柳がドラゴンスクリューでカウンターしゼウスにタッチ。

 ゼウスはジャンピングラリアットからリフトアップスラム、ベアハッグスープレックスを畳み掛けるが、吉田はドロップキックで一矢報いると両者タッチ。

 KAIとヴァレッタの対面となり、KAIはヴァレッタに延髄斬りで先制するとコンビネーショントラースキック。しかしバレッタは倒れずに耐えてラリアットを叩き込み、吉田と崔をリングに挙げてトレイン攻撃。吉田と崔がダブルのブレーンバスターからヴァレッタがセントーン。さらにロックボトムで叩きつけ、チェーンを持ち出してチェーンラリアットを狙う。しかしこれをキャッチしたKAIが本家公認雁之助クラッチで丸め込んで勝利。

 試合後もリング上は荒れ模様となり、各所で乱闘が展開される中でゼウスと吉田がリング上で睨み合い。さらに殴り合いに発展し、リング上が無人になると青柳がこっそりリングに上がり、ちゃっかりと一人で勝ち名乗りを上げた。

<試合後コメント>
KAI「バケモンの集まりじゃないですか。なんだこれ。いやぁまぁでも・・・2年ぶりなんで。(カーニバルに)出るの。本当に楽しみですね。全日本プロレスのこのリングに入ったらオレ小さいんで。ちっちゃいなりに、ヘビーの中でもちっちゃいなりに。やっぱねぇ、TAJIRIさんと組んだ事で・・・ウワァ!」
(ゼウス登場。KAIは控室に退散)
ゼウス「おいおいおい!ナメてんとちゃうぞ!アー!チャンピオン・カーニバル!始まるぞ!今年はこの俺が優勝する!オラ、見とけよ!わかったか!」

第5試合


 試合が始まるとイザナギがエルボーで攻め込んでいき、ロープに飛ぶとススムがキチンシンクでカウンター。さらにロープに飛ぶが、イザナギのセコンドに付いたUTAMAROがススムの足を引いて場外に引きずり出して暴行。イザナギは延髄斬りとトラースキックのコンビネーションを決めると場外にススムを放り出し、再びUTAMAROとヴァレッタがススムを暴行。
 イザナギはススムの顔面を蹴飛ばしながら罵倒して挑発していき、エルボーで攻め込んでいくも、ススムはラリアットで迎え撃つ。さらにジャンボの勝ち!を狙ってロープに飛ぶが、場外からUTAMAROがイスでススムを殴打し、さらにエプロンに上がってススムを羽交い締めに。ここでイザナギが突っ込んでくるが、ススムはUTAMAROを振り払ってイザナギの攻撃を誤爆させると、イザナギにドラゴンスクリュー、足横須賀を2連発から足4の字固めに入り、イザナギがタップ。しかしこれをレフリーが確認する前にUTAMAROが足を引いてレフリーを場外に引きずり出しており、試合が終わったと勘違いしたススムは技を解いてしまう。


 勘違いに気づいたススムは場外のUTAMAROらに向けて抗議するが、この隙に背後から忍び寄ったイザナギがローブロー。さらに持ち込んでいた愛用凶器のトンファーを足に仕込んでのトンファーキック式バズソーキック。さらにタイガーススープレックスホールドからハイキックを放つが、ススムはラリアットでこれを撃ち落としてからジャンボの勝ち!。さらにトドメのジャンボの勝ち!を放つが、イザナギは腕に組み付いて絡め取り、ザトペックホールドから新技・イザナギドライバー。

 これを返されるとイザナギは再びタイガーススープレックスを狙うが、ススムが抵抗するとUTAMAROがイス攻撃でアシストしようとするが、これがイザナギに誤爆。ススムがバックを取るとイザナギは後ろ足を蹴り上げての急所蹴りを放つが、これを読んでいたススムはその足をキャッチして持ち上げると、がら空きの股間へ急所蹴り。そして最後はジャンボの勝ち!、横須賀カッター、夢限パッケージと畳み掛けて3カウント。

ススム「ありがとうございました!あの、1ついいですか?3vs1じゃなかったですか?(笑)それでも今日!この状況の中で、これだけのお客さんが集まってくれて、温かい声援をいただけたんで、今日このベルト守ることが出来ました!ありがとうございました!ホントいつもね、僕DRAGON GATEの人間で、ね、すみません。全日本プロレスの所属じゃないんですけど、いつもこうやって防衛戦やると、アウェイな空間なんですけども、そんなこと関係なく熱い声援贈ってくれて、本当に力になります。そして今日は!特に今のこういう世間的な状況がある中、さらに力になったと思います。ありがとうございます!今日はね、何劇3回防衛することが出来ました。ありがとうございます。今年の1月の頭にこのベルトを巻いて、なにげに長いおつきあいになってきました。まあ、いつも全日本プロレスのリングにこうやって来て防衛戦をやってます。ただ!僕はやっぱりDRAGON GATEの人間なんで、もし僕のわがままを許してもらえるならば、次はこのベルトをかけてDRAGON GATEのリングで防衛戦やるのいかがですか!どうですかお客さん!」

(ここで光留がゆっくりと会場に現れ、観衆からの大・光留コールを受けながらリングへ)

光留「お久しぶりです。長い時間が経ったって言いましたけど、俺、あの日の試合、1秒たりとも忘れたことはありません。僕の今度4月にやる岡山の記念試合、指名させてもらいました。ススム選手にたくさんわがまま聞いてもらったんで、今度はススム選手のわがままを聞きに来ました。DRAGON GATEでの世界ジュニア戦!この全日本プロレス代表、佐藤光留と勝負してください!お願いします!」
ススム「このお客さんの反応が全てじゃないかなと僕は思います。その、佐藤選手のちょっとだけ地味な上からの『挑戦してあげます』発言、俺は……受け止めます。だったらこの後ちゃんと全日本プロレスのオフィスに確認して、そして!DRAGON GATEには僕が責任を持って世界ジュニアのタイトルマッチ、DRAGON GATEのリングで組んでもらうんで、正々堂々、正月に負けない熱い試合をしましょう」
(ススムと光留ががっちりと握手)
ススム「音楽お願いします!」

<試合後コメント>

横須賀ススム
「まあね試合時間はね、そんなに、今までの中で一番短かったかなって思うんですけど、やっぱね、イザナギ選手のキャリアでしょうね。インサイドワーク、どこをとっても無駄がなかったし、ホントにああいうセコンドも使って、凶器も使って、ホントに頭を使って。それも今の彼らの戦術だったら、それも俺は受け入れるしか無いかなと思ったし。うん。その中で勝ってこそ本当に真のチャンピオンだと思ってますんで。今日はなんとか3回目の防衛に成功しました。はい。僕もどっかにあった、DRAGON GATEの所属でいる以上、この世界ジュニアを、ただね、いつもDRAGON GATEに帰ってもベルトを巻いて入場しているだけなんで。それじゃただの飾りになってしまうと。うん。やっぱDRAGON GATEと全日本は別かなっていうのはあったんですけど、こうやって何回も防衛を続けてきた以上は、僕の中に欲っていうのが出てきます。前回はそういう事をちょっと言ったら岡田選手が出てきてああいう感じになったんで。まあまあ、もう佐藤選手だったら逆に、決勝で戦った相手だし、でも、逆にホームのリングだったら負けることは許されないし。そんなプレッシャーが逆に掛かっていいと思うんで、相手に不足なし。佐藤選手と真っ向勝負して、自分のホームで守ってこそ本当に真の世界ジュニアになれるかなと思いますんで、絶対勝ちます。ありがとうございます」

佐藤光留
――横須賀選手がお客さんの拍手がすべてと言っていたように、今の全日本ジュニアの代表は佐藤選手が・・・
「いやいや。未来永劫、佐藤光留が全日本ジュニアの代表なんです。力で奪い獲ってみろよ。僕に勝ったヤツなんて何人もいるじゃないですか。僕はリーグ戦も優勝していないし、タッグはずっと青木さんと一緒だった。でも佐藤光留が出てきたら、全日本ジュニアの代表が出てきたって空気になった。ぞれがすべてですよ。必ず取り返します。全日本ジュニアのベルトは全日本ジュニアの人間が全日本ジュニアに取り戻しますよ。」

――決まったとしてですが、ドラゴンゲートのリングに上がるのは初めてになりますか?
「武勇伝には上がったことはあります。対戦もたくさんしたことあるし。怖いものは何もないです、」

――今回はアウェイでの対戦というかたちになります。
「でも僕、基本的には自分以外全部アウェイなんで。自分と自分を信じてくれる人がホームです。あとはアウェイなんで関係ないですよ。やってやりますよ。全日本ジュニアの佐藤光留が。」

――王者としての横須賀選手をどう見ていますか?
「強いです。やっぱり強さの象徴じゃないといけないじゃないですか。でも実際やっぱり強いんでね。今日の試合を見ていてもやっぱり思いますよ。ひょうひょうとしていますけど、やっぱり強いですよ。」

第6試合


 岩本と裕向でゴングが鳴ると、腕の取り合いからそのままグラウンド戦にもつれれ込み、形勢は互角のままブレイクして両者タッチ。
 ジェイクとイサミの対面となると、イサミがリーチの不利を間合いを詰めて首を取っていくことで解消し、腕を固めながらエルボー戦を挑むが、ロープに飛んだところでジェイクがカウンターのビッグブート。
 岩本に代わると、岩本がじっくりとスリーパーホールドで弱らせてからニードロップを落とし、ジェイクにタッチ。
 ジェイクとイサミはエルボーで打ち合っていき、場外戦も経てリングに戻ると岩本にタッチ。
 岩本はスイングネックブリーカーからキャメルクラッチ。そこへジェイクががら空きのイサミの上半身にPKを叩き込んでいき、そのままタッチを受ける。
 イサミはエルボーで突っ張っていき、ジェイクがミドルキックを放つと正面からこれを受け止める意地を見せる。そしてジェイクが大ぶりの一撃を放ったところでこれをキャッチしてドラゴンスクリュー。裕向にタッチ。

 裕向はジェイクにローキックを連打してソバット。ジェイクは後ろに下がった反動を使ってレッグラリアートで反撃してブレーンバスターを狙うが、裕向が逆にブレーンバスターで叩きつけてコブラツイストへ。ジェイクはこれをヒップトスで切り返してニーリフトを叩き込み、岩本にタッチ。
 岩本はショルダータックルで吹き飛ばしてからジャーマン・スープレックスを狙うが、裕向がクラッチを切ってスクールボーイからその場飛びムーンサルト式ダブルニードロップ。さらにラ・マヒストラル、豹馬殺しと続けてイサミにタッチ。

 イサミはダイビングクロスボディから稲妻脚、さらに雪崩式フランケンシュタイナー。さらにロープに飛ぶが、岩本がカウンターの背負投で叩きつけてハリケーンドライバーで反撃。そして岩本のマジックスクリューにジェイクがニーリフトを合わせる合体技も、ここに裕向がハンドスプリング式オーバーヘッドキックで飛び込んできてジェイクを場外へ排除。続けてイサミがトペ・スイシーダで追撃し、裕向が岩本へ串刺しの蒼魔刀。さらに正調蒼魔刀を叩き込み、イサミがダイビングダブルニードロップ。続けて岩本の頭頂部に踵落としを叩き込んでロープに飛ぶが、岩本がカウンターのラリアットからジャーマン・スープレックスホールド。これを返したイサミがジャンピングニーから八咫烏、絶槍、勇脚・斬と畳み掛けて3カウント。

 ヤンキー二丁拳銃が2015年以来のアジアタッグ王座戴冠を果たした。

<試合後コメント>

木髙イサミ&宮本裕向
裕向「アジアタッグ獲ったよぉ!」
イサミ「裕向が新宿FACEにいるころ、1人で全日本プロレスの新木場大会行って、挑戦表明して、岩本が飲んでくれて、ジェイク選手が飲んでくれて、ここが断ってたら今日は無いと思うんで、これくらいは感謝の気持ちがありますけど、僕にとっての岩本戦、全日本プロレスの岩本戦というのは、これでまだ1勝1敗だと思ってるんで、まだまだもっと戦いたい相手です」
裕向「2度目ね!2度目のアジアタッグ。しかもこの新しいベルト」
イサミ「新しいベルトになってから巻くのは僕らが初めて……あっ、ジェイク選手と岩本選手しか巻いてなかったから、2代目が俺たち」
裕向「かっこいいじゃん、これ。メチャクチャかっこいい。俺らがこのベルトと一緒に新しい時代を作っていきましょう。ね!新しいベルトとともに新しい時代を俺たちで作っていこう!」
イサミ「令和を駆け抜けるね。未だにヤンキーは現役だぞっていうのを見せつけてやるから。何回行こうか?目標は大きく設定しといてもいいから、100にしようか」
裕向「前は100って行って」
イサミ「17くらいで終わった?」
裕向「それは違う、大日本のベルトだから。でもでも他団体でもやっていいんじゃないですか?ベルト流出でしょ?全日本プロレスのベルト流出なんだから俺達は俺達で好き勝手防衛戦やりますよ」
イサミ「666でやるかもしれないし、BASARAでやるかもしれないし、大日本プロレスでやるかも知れないし。俺らの試合の前にさ、横須賀選手が言ってたじゃないですか」
裕向「DRAGON GATEでやるって?」
イサミ「だったら俺たちもいいってことでしょ?」
裕向「俺らもやらせてもらうぜ!」
イサミ「じゃあ挑戦者は誰でもいいよ。ただね、あと前回アジア獲ったときに1個だけ叶わなかった願いがあって、これを持ってるうちに世界タッグの人たちと、タイトルマッチじゃなくていいから、“世界vsアジア”を。このオリンピックが危ないと言われているこの段階で、アジアvs世界を俺はやりたいんだよ」
裕向「この間やったけどね、暴走大巨人」
イサミ「やったけど、まああのときはアジアを持ってなかったしアジアを持ってやりたいです」
裕向「もう一度全日本のリングで挑戦したいですね」
イサミ「アジアは世界に通用するのか、絶対に負けられない戦いがここにあるってやつです」
裕向「アジア舐めんなって」
イサミ「勝ち続けましょう」
裕向「見たか!イタリア!」
イサミ「ダメダメダメ!今のはカットだ!(笑)アジア舐めるなといい続けましょう」

2人「なぜなら、俺達は強い!」

ジェイク・リー&岩本煌史
岩本「アー!ごめんジェイクさん。」
ジェイク「大丈夫。岩本さん、動ける?」
岩本「あんまり動けないな。」
ジェイク「そりゃそうだな。あれだけ食らったんだから。」
岩本「クッソー!めちゃくちゃキツイ。見てたのかな、最後の孤高の芸術。」
ジェイク「タイミングはバッチリ合ってたよ。あの瞬間を待ってた気がする。」
岩本「そうだね。でも新しいものを見ていかなくちゃいけない。ジェイク・岩本組、もちろんこだわりはあるよ。自信はあるよ。ここまで防衛してきたからね。この2人で二回戴冠してるしね。ただこれより先に行くには一歩一歩進まなくちゃいけない。またジェイク・岩本組に戻るわけにはいかない。
(ジェイクは)一騎当千に出てるでしょ?チャンピオン・カーニバルに出るでしょ?三冠目指すでしょ?じゃあ俺の目指すところはひとつ決まってるよ。でも言わなくていい、そんなこと。そこを目指すよ。アジアは大事だけど。ジェイク・岩本組は大事だけど。そこを犠牲にしてまで進まなくちゃいけない道があるんだよ。」
ジェイク「はいとかいいえとかいるかな(笑)。ここまで長くやってるんだから、気持ちはわかるし、気持ちは汲みたい。これで終わりじゃなくて、これが転換期だって言えるような。ただ、ただ俺は負けっぱなしは嫌な性分だから。だからこそまたあのふたりに。」
岩本「もう一個いいか。アジアを獲り返した上で世界タッグも獲ろうよ。どうしても世界の下がアジアって見られがちでしょ?タッグはジェイク・岩本って言われるように、アジアも世界も。俺はまだまだ夢見るぜ。」

第7試合


 ゴングが鳴ると互いに一歩も動かず睨み合い、観衆は二人の名を呼んでコールするが諏訪魔がやや優勢。
 ロックアップでの押し込み合いから宮原が離れ際のエルボーで先制すると、諏訪魔がラリアットを狙い、宮原もブラックアウトを狙うスリリングな立ち上がりに。2人は額を突き合わせて睨み合い、ショルダータックルでぶつかり合っていくが、諏訪魔がこれを制すると宮原は続く諏訪魔の突撃をカニバサミで倒してからエプロンからのドロップキック。場外戦にもつれ込み、宮原はヘッドバッドを見舞いながら会場の四方になだれ込み、観客の一人が持っていた諏訪魔の応援うちわを取り上げて放り捨てて満面の笑み。
 しかし激怒した諏訪魔が大暴れして場外戦で盛り返すと、宮原をコーナーに宙吊りにして場外からスリーパーホールド。エルボーで反撃する宮原をスロイダーで投げ捨て、宮原の足をトップロープに引っ掛けながらのフロントネックロック。さらにバックドロップで叩きつけ、宮原をコーナーに追い込んで怒涛のダブルチョップ連打。さらにスロイダーで叩きつけてラリアットを狙うが、宮原は得意のドロップキックのコンビネーションでペースを取り返す。

 宮原は串刺しエルボーからブレーンバスターを狙うが、諏訪魔が逆に持ち上げて宮原をエプロンに着地させてからのスリーパーホールド。宮原もエプロンからスリーパーホールドでやり返し、諏訪魔を失神寸前まで追い込んでいく。続けて後頭部へのブラックアウトから正調ブラックアウト、続けてシャットダウン・スープレックスを狙うが、諏訪魔はこれを振り払ってスリーパーホールドで捕らえ、「投げるぞオイッ!」からのラストライドを狙う。これをフランケンシュタイナーで切り返した宮原は即座に組み付いてジャーマン・スープレックスも、諏訪魔はすぐに起き上がってお返しのジャーマン・スープレックス。さらに宮原のブラックアウトをガードしてからラリアットで叩き伏せる。

 両者は何度もよろめきながらエルボーでゴツゴツと正面から打ち合っていき、宮原がフロントハイキックで諏訪魔を怯ませると後頭部へのブラックアウトからジャーマン・スープレックス。さらに串刺しブラックアウトを放つが、諏訪魔が正面からこれをキャッチすると力任せに持ち上げてパワーボム。さらにうつ伏せの宮原の太ももあたりを持ってのぶっこ抜きジャーマン・スープレックスと怪力を見せつける。

 諏訪魔は満を持してラストライドを狙うが、宮原は後ろに着地してブラックアウト。諏訪魔はダブルチョップ連打からラリアットを連打も宮原はこれを倒れず耐える意地を見せてブラ連発からシャットダウン・スープレックスの体勢へ。これを振り払った諏訪魔はスロイダーからラリアット。さらにバックドロップ2連発からフォールもカウントは2。ならばと諏訪魔は必殺のバックドロップホールドで叩きつけ、これで死闘に終止符を打った。

諏訪魔「三冠ベルト、獲ったぞオイッ!タッグのベルトと合わせて五冠を達成した!これは正直に嬉しいよ!そして、今日対戦相手だった宮原!ホント、つえーな。今日はどっちが全日本の顔か決める試合だったんだけど、宮原、お前、全日本プロレスだよ。ただ、俺は五冠になったんで、これからは全日本プロレスの象徴として活躍していきたいと思う。まずは4月、チャンピオン・カーニバル、優勝するのはこの俺だよ」

(ここでチャンピオン・カーニバル出場予定選手たちが次々とリングへ上がり、ゼウスが諏訪魔からマイクをひったくる。そして次々とマイクリレーが行われていく)

ゼウス「おい、諏訪魔!勝手なこと言うてんちゃんぞ!ええか!今年のチャンピオン・カーニバル!このゼウスが必ず優勝する!」

ヨシタツ「ゼウス、お前はな、いつもマイクが長いんだよ。その前に俺が止めてやる。いいか、所属1年目、このヨシタツがチャンピオン・カーニバル優勝する!」

ヴァレッタ「ウガアアアアア!アーオ!アーオ!チャンピオン・カーニバル!アーオ!」

KAI「ば、化け物っ!化け物ばっかりのチャンピオン・カーニバル、俺も2年ぶりに出場します!もちろん決勝はTAJIRIKAIでやりますよね、TAJIRIさん?」

TAJIRI「(無言でグリーンミストを天に噴射)」

青柳「諏訪魔さん、お疲れさまです。とてもとても熱い試合でした。でも今日焦って『全日本プロレスとはなにか』って決める必要ないと思います。せっかくこれだけデカい人達が集まるリングなんです。チャンピオン・カーニバルでそれを決めようじゃありませんか!」

崔「おい、おい、よーく聞けよ。今年のリーグ戦はお前らが見たことないようなな……」

(吉田がマイクをひったくる)
吉田「なんかみんな一言ずつ順番に言ってるから俺も言わせてもらうけど、いいかお前ら。今年のチャンピオン・カーニバル、誰も見たこと無いような戦いを見せますんで皆さん期待しててください!次はジェイク・リーかな?(笑)」

ジェイク「俺は去年準優勝だったからさ、優勝しか見てねーんだ。以上です」

石川「諏訪魔さん、スゴい試合でした。スゴい、こんなときだからこそ、今日の試合を見て俺たちレスラーはリング上で生きるしかねーなって思ってます。だからこれからこのスゴいメンバーぶっ倒して、あなたもぶっ倒して、そのベルト挑戦するのは、この俺だ!」

(チャンピオン・カーニバル出場選手たちがリングを降りて退場していく)

諏訪魔「石川選手、石川選手とはさ、俺の夢でもある究極の五冠戦やりたいんだ俺は。チャンピオン・カーニバルあるんで、決勝で当たろう。チャンピオン・カーニバル後になるか分からないけど、それを楽しみに俺が優勝して、全日本プロレスを盛り上げたいと思います。それとね、それと、全日本プロレス、あと2年で50周年です!50周年までね、この三冠のベルト、世界タッグもそうだし、全日本プロレスという看板をもっともっと盛り上げて、50周年をね、成功に導きたいと思います!こんなときにこのベルト巻いて、今、全日本プロレス、他のスポーツも緊急事態だと思う。ただね、そんなときだからこそ、全日本プロレス。俺はプロレスを通じて守っていきたいと思うし、ドンドンドンドンみなさんも、ドンドンドンドン元気になっていきたいと思う。それは分かるんで、今日は最後、マスク付けて『全盛期だオイッ!』で締めたいと思うんだけど、どうですか?!(会場の四方に向けて)いいか?!そっちは?!そっちもいいか?!じゃあご起立ください!行きます!後楽園ホールの皆さん、そして五冠になった俺は全盛期だ!オイッ!」

<試合後コメント>

諏訪魔&雷陣明&岡田佑介
諏訪魔「おしっ!……あぁ、しんどい。相手が強いなあ。最後はどっちが全日本プロレスの顔なのかというその意地だけ。立って、技をかけても返すし、渾身の技を気持ち込めて仕掛けるし。宮原、こんなに改めて成長しているというより、もう俺が本当にチャレンジャーだったな。流石だな。アイツは全日本プロレスの顔で。かと言って、俺だって顔だよ。顔が何個あったっていいだろ?なあ?まず、全日本プロレスがあと2年で50周年なんだよ。それを聞いたときに『俺やんなきゃダメだな』って思ったんだよ。今日はその50周年を成功したい。その思いがこうして今、五冠というものに結びついたのかなって思います。以上です!」

――これでチャンピオン・カーニバルに向けて勢いづくと思います
諏訪魔「俺自身さ、やっぱリーグ戦の厳しさっつーのは分かるから。2008年から優勝してないんだ。それもう毎日あのひと月はさ、地獄なんだよね。今日は約1ヶ月ぶりに相手と一発勝負。だからこういう結果になってるんだけどさ。これが毎日やるってなったときには、俺の体が持つかどうかわからないんだ。ただ、俺自身チャンピオンになってさ、もう何回もなってるよ。今、俺自身ね、やるべきことはさ、究極の五冠戦というのは俺のわがままなんだけどね、全日本プロレスのことを一番考えているんだったらさ、下を底上げすると言うか、ドンドンドンドン俺が叩き潰してやるよ。下をドンドンドンドン底上げして、活性化していく?それが今、俺に残された役目なんじゃないかと思うよね。やっぱ今日みたいな意地の張り合いするのが全日本プロレスだと俺は思ってんだ。どっちが立ってられるのかのね。そこだよね。ただ、俺自身の中で目、今日はたまたま宮原と激しい試合になったけど、『これが全日本プロレスだよ!』っていう証明をした形になったということだけだね。ドンドンドンドン激しい、ぶつかり合うプロレスをやっていきたいと思いますよ」

――紙テープが禁止されるなといつもと違う状況での大会でしたが、リング上で感じたことはありますか
諏訪魔「いや、まずはお客さんが全員マスクしているという。すごい予防を心がけてるんだなって一番感じたし、マスコミさんもみんなマスクしてるしさ。ただ、マスクしてると当然ね、声も中々出にくくなっちゃうかも知れないけどさ、それでもみんなプロレスを見たい。その期待に応えるしか俺にはねーんだよ。みんな予防して、最後の『全盛期だ!オイッ!』やって、世界一清潔だよお前(笑)世界一清潔な締め方をしたプロレス、いいんじゃないですか?これ堂々と清潔にしてやるプロレスだっていいじゃん?換気だってすごいしてたよね。お客さんは寒かったかも知れないけど、それでもやっぱし見たいんだなって思ったよね。マスク越しの声援って貴重なことだったな、今日は。マスクなかったら本当に出来ないかも知んないよ。でも気気持ちは今日が一番“最高”だったんじゃないかな。宮原の言葉を使うとしたらさ。よかった。チャンピオンになれて」

(ここで雷陣明と岡田佑介が合流し、缶ビールをで乾杯)
雷陣「来ましたよ。自慢の同期。自慢の同期や」
諏訪魔「なんだよお前よ(笑)嬉しいなあ(笑)」
岡田「乾杯しましょう!諏訪魔さんが今日、全日本プロレスの顔になった日ですから乾杯しましょう!今日は雷陣さんも来ていただいたんで、諏訪魔さんの三冠を祝ってカンパァ~イ!」
雷陣「おめでとうございます!」
岡田「おめでとうございます!」
諏訪魔「なんだよお前よぉ(笑)嬉しいねえ(笑)」
雷陣「いやもうこんな記録のかかった一戦を見逃すわけにはいかないんで」
諏訪魔「なんだよ応援しに来てくれたんじゃねーのかよ(笑)」
雷陣「いやいや同期としてもちろん応援に」
諏訪魔「ウン。ありがとう。嬉しいなあ。ありがとう。まだまだ頑張ろうな俺ももっともっと頑張るよ」

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