【試合詳細】2・12 WRESTLE-1後楽園ホール大会 【W-1王座】中嶋勝彦vs芦野祥太郎 【CRUISER FES決勝】アンディ・ウーvsヒート 近藤修司&立花誠吾vs伊藤貴則&MAZADA

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『WRESTLE-1 TOUR 2020 W-IMPACT』
日程:2020年2月12日(水)
開始:18:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:918人

▼シングルマッチ 30分1本勝負
○カズ・ハヤシ
5分9秒 ファイナルカット→片エビ固め
●一

▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
○タナカ岩石/本田竜輝/土方隆司(フリー)
7分51秒 払い腰→片エビ固め
藤村加偉/●仁木琢郎/SUSHI(フリー)

▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
河野真幸/○アレハンドロ/児玉裕輔
8分43秒 ESO ES DOTO→片エビ固め
●頓所隼/エル・イホ・デル・パンテーラ/竹田光珠(666)

▼3WAYタッグマッチ 30分1本勝負
○稲葉大樹/土肥孝司
7分15秒 タイガースープレックス178
●ペガソ・イルミナル/田中将斗(ZERO1)
※もう一組は[#STRONGHEARTS]吉岡世起/入江茂弘(フリー)

▼シングルマッチ 30分1本勝負
○羆嵐
9分2秒 ダイビングセントーン→片エビ固め
●サイラス

▼タッグマッチ 30分1本勝負
●近藤修司/立花誠吾
8分19秒 ジャーマンスープレックスホールド
○伊藤貴則/MAZADA(東京愚連隊)

▼『WRESTLE-1 CRUISER FES 2020』トーナメント決勝シングルマッチ 時間無制限1本勝負
●アンディ・ウー
13分20秒 ヒザ十字固め
○ヒート
※ヒートが『WRESTLE-1 CRUISER FES 2020』優勝

▼WRESTLE-1チャンピオンシップ 60分1本勝負
【王者】○中嶋勝彦(NOAH)
27分37秒 ヴァーティカルスパイク→体固め
【挑戦者/Enfants Terribles】●芦野祥太郎
※第16代王者が初防衛に成功

中嶋勝彦が芦野を撃破しW-1王座防衛!カズが挑戦を表明し大田区総合体育館での決戦を要求!ヒートがCRUISER FESで優勝し王者・吉岡と睨み合い!

オープニング


 WRESTLE-1公式サポーターのCheer♡1が登場してパフォーマンスを行い、「GO! WRESTLE-1!」の掛け声で大会の開始を宣言した。

第1試合


カズに直訴したことで2カ月ぶりに本戦出場が決定した一は、そのカズとの一騎打ちに挑む。カズはリングに上がるなり一を突き飛ばす。そしてゴングと共にロックアップ。すぐさま両者エルボー合戦を始める。
 逆水平チョップを打ち合った両者だが、一がドロップキックを炸裂させる。そして場外に落ちたカズにプランチャを放っていく。リングに戻ると突っ込んでくるカズをアームホイップで投げて反撃を許さない。
 しかし、カズはショルダースルーで流れを変えると、一の足を畳みながらエルボードロップを投下。ボストンクラブでいためつけ、さらに厳しく顔面を蹴飛ばしていく。顔面も殴りつけたカズに対して、一もエルボーアタックで反撃する。
 そして、カズのケブラドーラ・コンヒーロをスカすとコンプリートショット。続けてブレーンバスターで追撃だ。一はカズを抱えあげてクチナシの体勢に。しかし、これを逃れたカズはエルボーを一に打ち込んでいく。
 一も打ち返し、スタナーで反撃。だが、カズは一がロープに飛んだところを捕獲して、ケブラドーラ・コンヒーロを炸裂させる。そして道場キックで蹴り上げると、ファイナルカットの体勢に。これを逃れた一にハンドスプリング式レッグラリアットを叩き込むと、最後はファイナルカットでトドメを刺した。

<試合後コメント>
カズ・ハヤシ
「いつも逃げてた一が、立ち向かってくる一に。逃げねえし。よかったんじゃないですか? こっちもガッとコンチキショウってならせてくれたから。ある意味、一の勝ちだったんじゃないですか?(笑)」


「久々にこんなに全開で全力で倒す気持ちで、スリー獲るつもりでいきましたが、社長に全然勝てなかった。でも、俺は子供の時からカズ・ハヤシが凄い好きで見ていて、その子供の時の俺が今日の試合を見ていて凄えって思われるような試合をしたくて、ふざけてばっかりじゃなくて、誰にでも凄えって思われるプロレスラーに俺はなります。ハヤシさん、ありがとうございました」

第2試合


若い本田と仁木がバチバチとぶつかり合えば、眉毛を剃った岩石も加偉を容赦なく投げる。だが、加偉もエルボーアタックで反撃だ。そして、全日本プロレスでは先輩後輩の関係にあった土方とSUSHIが対峙。
「へい、らっしゃい!」を決めるSUSHIに対して、土方は容赦なく蹴りを入れていく。続く本田は岩石と一緒にダブルのショルダータックル。さらに本田はエルボーでぶつかると、ストンピングで追撃だ。
 続いては岩石と土方がダブルのショルダータックル。岩石はヘッドバットを投下していくが、SUSHIもエルボーで反撃。ならばとSUSHIはフライングニールキックを炸裂させる。続く仁木はサイドバスターを岩石に決めると、SUSHIと加偉も入ってきてトレイン攻撃だ。
 さらにSUSHIがダイビングヘッドバットを投下すると、加偉もミサイルキック。そして仁木がバックドロップで叩きつける。しかし、続くトレイン攻撃をかわした岩石は、SUSHIと加偉を同士討ちに誘い、すぐさま土方がランニングジャンピングハイキックだ。
 そして岩石が仁木を脇固めに捕獲。加偉がカットに入り、土方と本田を一人で相手にするが、土方に蹴飛ばされ、本田にはスピアーを食らってしまう。さらに仁木も本田のアバランシュホールドの餌食に。最後は岩石が払い腰で仁木から3カウントを奪った。

<試合後コメント>
タナカ岩石&本田竜輝&土方隆司
土方「今月25周年を迎えるわけですけど、この2人と今年のスタートを切れたのはうれしいです。こいつらにこの場を借りて伝えたいことがあるけど。俺は鬱陶しい先輩だと思う。口うるさいし。こいつらの将来がわかるなら俺は何も言わない。若い頃を俺を見ているようです。本当は凄く長所がいっぱいあって、持ち味もあって。でも、そこに個人の欲や、プライド、建前、自分自身で可能性を殺してきたと思っています。このキャリアになって気づくことはあります。どんなに困難があっても、乗り越えるのは自分たちです。いつか僕の助言が役に立てばいいなと思いますけど、そういう助言がいらなくなるレスラーになってくれるほうが遥かにうれしいです。一つの過ちでリングに立てない。そんな苦難が来るかもしれない。でも、こいつらは若い。前向いてがんばってほしいと思います。久々に会って岩石の頭が凄いことになってて、このあと会議をして、『坊主だ、この野郎!』って言うかもしれないですね」
本田「自分は直接勝利できてないので、ハタチになって勝負の年だと思うので、勝利してW-1のトップ戦線で活躍できるようになりたいです」
岩石「加偉、あいつの串刺しドロップキック強烈だな。仁木、前橋で言いたかったこと思い出した。お前さ、自分が一番下の人間だって、立場だってことを改めて考えろ。改めて理解しろ。もう一回自分を見直せって。ちょっと上の先輩から生意気な説教です。土方さんから頭がどうとか言われたけど、あの人から毎試合言われたことは俺の中にずっとあるから。守り続けてるし、これから発展させるつもりだから。これはある意味、俺の中での発信だよ。これが俺だっていうね」

藤村加偉&仁木琢郎
加偉「今日は6人タッグでW-1の黒いタイツを穿いた若手が4人いて、僕はその中で突き抜けたいし、このW-1でもっと上のカードで組まれるように少しでも早く歩んでいきます」
仁木「今日、SUSHIさんと初めて組ませていただいて、土方さんとも初めてやらせていただきました。先輩方のいいところを吸収して強くなります。ありがとうございました」

第3試合


 頓所たちはアレハンドロを捕獲。ピンチを打開しようと、アレハンドロは竹田のタイツを掴んで半ケツを晒してしまう。それでも竹田はブレーンバスターを決めると、続く頓所がショルダースルーだ。
 パンテーラもダブルアーム式のバックブリーカーで続き、アレハンドロのミサイルキックも自爆させてみせる。だが、アレハンドロはセカンドロープを利用したミサイルキックで反撃して河野にタッチ。
 河野はパンテーラ、竹田、頓所を続けざまにジャンピングニーで蹴散らすと、児玉との連携からネックハンギングボム。そして、児玉を使ってのスーパーヒャッホーイの体勢に入る。しかし、なんとアレハンドロが嫉妬してこれを阻止。トレイン攻撃に切り替える。
 しかし、自身の攻撃をケブラドーラ・コンヒーロでパンテーラに切り返されると、頓所のミサイルキックを被弾。さらに竹田と頓所のサンドイッチトラースキックを食らってしまう。頓所はトドメのドラゴンスープレックスの体勢に。
 しかし、これを脱出したところで児玉が頓所にドロップキック。河野のチョークスラム、アレハンドロのヒャッホーイが連続で頓所に炸裂する。そしてアレハンドロはESO ES TODOを発射。頓所がかわすと、回転式のスタナーで叩きつけ、改めてESO ES TODO。今度こそしっかりと決めて、アレハンドロが勝利を飾った。

<試合後コメント>
河野真幸&アレハンドロ&児玉裕輔
アレハンドロ「やっぱり僕とまさゆきでスカイハイタワーズだ。」
児玉「それはいいから。河野さんだけアンファンに入ってもらいます。」
河野「勝ったのはよかったね。」
アレハンドロ「まさゆきのおかげで勝った。」
河野「俺は見てたよ。児玉が助けたろ?」
児玉「人に助けられたことはちゃんと憶えておいたほうがいいよ。」
アレハンドロ「 (しかとして)まさゆきありがとう。(児玉が持っているタッグベルトを指して)そのベルトをスカイハイタワーズで。まさゆき帰るよ、まさゆき帰るよ!」

頓所準&パンテーラ
頓所「この借りは絶対返す!」
パンテーラ 「(日本語で)おかしくね?」

第4試合


まずは入江が土肥を場外にスピアーで叩き落とすと、吉岡がケブラーダで追撃。#STRONGHEARTSが先制だ。吉岡は稲葉を南側の席の鉄板に叩きつける。一方、土肥は田中とチョップ合戦。その田中のパートナーのペガソを吉岡は鉄柱攻撃の餌食にする。
 リング上では入江が稲葉に串刺し式ラリアットからロープの反動を利用したボディプレス。一方のペガソは吉岡を前転式のフォアアームで迎撃するが、そのペガソを土肥がスクラップバスターだ。しかし、田中が入ってきて土肥も稲葉もラリアットで蹴散らし、スーパーフライの体勢に。だが、吉岡がこれをカット。対角線のコーナーに上がったペガソも入江が捕まえる。

 ここで稲葉と土肥も立ち上がり、それぞれコーナー上の2人をパワーボムで叩きつける。しかし、吉岡は土肥と稲葉の優勢を許さず。キック攻撃で蹴散らしてみせる。そこに田中が入ってきて吉岡と入江にまとめてだ。
 入江と田中はエルボー合戦を展開。先にヒザをついたのは入江。しかし、すぐさま頭突きで反撃。田中をブレーンバスターで投げる。しかし、ペガソがダイビングフットスタンプで入江に一撃だ。そこに土肥が入ってきて田中をハーフネルソンスープレックスからのラリアットで蹴散らすが、ペガソがミサイルキックを土肥に炸裂させる。

 そのペガソを稲葉と土肥はダブルインパクト式のDDTでマットに串刺し。最後は稲葉がタイガースープレックス178でペガソから3カウントを奪った。

 試合後にマイクを握った稲葉。「ちょっと無期限で海外に行こうかなと考えています。日本でこのままやっても自分の成長はできないかなと思っています」と海外行きを宣言した。これに対して、土肥がマイクを握ると、「今、この立ち位置でどういう選択だよ。お客さんも望んでないだろ! まず俺らタッグリーグあんな感じで終わらせちまったよな。タッグタイトル一緒に目指そう。どう? タッグ行こう」とタッグ王座挑戦を持ちかけた。これを聞いた稲葉は、「わかりました。最後に土肥さんとタッグを目指します。でも、僕も生半可な気持ちではできないので、獲れなかったら、今後W-1のベルトに一切挑戦しないです」と退路を断ちきっての挑戦を表明したのだった。

<試合後コメント>
稲葉大樹&土肥孝司
土肥「リングで言ったことが全て。海外に行くという選択もいいけど、ケツ拭いてから行こう。シングルはもちろんだけど、俺ら1月の後楽園のタイトルマッチで負けた同士だし、列の一番後ろにならんでいるから。タッグを巻いてからあいつが海外に行くのもいいし、まだタッグリーグは俺の中で終わってないから」
稲葉「ベルトなくしてから一つ出した答えが海外に行くという答えで。まあ土肥さんに言われて確かにタッグリーグが自分のヒザの怪我のせいで、初めてタッグベルトを獲ると思っていたのが、ああいう形で終わったのも確かなんで、土肥さんの気持ちを考えてないというのもあったので、土肥さんに言われて、まずタッグを獲りに行こうと。ただ、自分に甘えが出てしまうので、これでタッグのベルトを獲れなかったら、W-1のベルトは挑戦しないです。それぐらいの覚悟です」

ペガソ・イルミナル&田中将斗
ペガソ「今日はなれないタッグの3WAYで俺が獲られちゃったけど、俺はこれからも田中将斗さんと組んで勉強していきたいので、田中将斗さんが大丈夫なら、またW-1で組んで上がりたいです。」
田中「僕もそれぐらいの気持ちのある人とやっていきたいので、機会があったらよろしくお願いします」

第5試合


サイラスは序盤からボディプレスを投下して羆嵐をいためつける。たまらず場外に逃げた羆嵐に、サイラスはチョップで追撃だ。羆嵐がエルボーで反撃してきても、ラリアットで黙らせてしまう。
 そしてリングに上げるとエプロンから一回転してセントーンを投下。羆嵐もエルボーで反撃。ボディスラムを仕掛けていく。しかし、サイラスはなかなか持ち上がらない。なんとか持ち上がったが、その重みで潰れてしまう。

 サイラスは怪力で強引に羆嵐の首を捻っていためつける。ならばと羆嵐はドロップキックを発射したが、サイラスは仁王立ち。逆に羆嵐が得意とする処刑タイム(ロープ際での踏みつけ攻撃)を敢行する。そして、羆嵐を抱え上げたサイラス。これを脱出した羆嵐は今度こそボディスラムを決めてみせる。
 これで勢いに乗った羆嵐は串刺し式ラリアットからセントーンを連続で繰り出して、バックフリップの体勢に。しかし、サイラスはこれを阻止してチョークスラムで反撃。コーナースプラッシュで追撃してから、驚異のショットガンドロップキックも炸裂させる。
 そしてコーナートップから、なんとムーンサルトプレスを発射! 場内がどよめいたものの、羆嵐はこれを避けて自爆させる。そしてサイラスが立ち上がったところでラリアット。倒れないサイラスを5発目でようやくなぎ倒す。
 そしてサイラスを抱えあげてバックフリップ。続けてセントーンで追撃すると、セカンドロープからのダイビングセントーン。これをキックアウトしたサイラスに最後はトップロープからのダイビングセントーンを食らわせて、ついにサイラスから3カウントを奪ったのだった。

 試合後、羆嵐はサイラスと握手。そしてマイクを握ると、「サイラスから3つ獲ったぞ。大田区で必ず越えなきゃいけない壁があるんだよ。それはまだまだ話せないけどな。必ず越えなきゃいけない壁だ。会社、どうすんだ? 俺は結果出したぞ。お前ら、今日以上の闘いが見たいだろ? あとは会社、カードを決めやがれ」と会社に対して、3.15大田区大会でのカードを極めて曖昧に要求したのだった。

<試合後コメント>
羆嵐
「一丁上がりだな。とんでもない怪物くんだな。サイラス、半端ねえぞ。俺はちょうど明日で丸5年になるけど、今日が一番しんどかった。やっぱり外国人パワーとんでもねえよ。俺は積み重ねてきたもんを全て出しただけだ。そして勝利がついてきたということは、間違ってなかったってことだ。マイクで言ったけど、大田区、会社わかってんだろ? 結果出したぞ。組むのか組まねえのか? 今日以上の熱い闘い、大田区総合体育館がぶっ壊れるような闘いが見たいだろ? お客はは見たがってんだよ。会社、どうする? たまに俺の言うこと聞けよ。(誰ですか?)それは言えねえな」

第6試合


鬱憤の溜まっている立花と近藤はリングに上がるなり先制攻撃。しかし、伊藤はすぐさまニールキックで反撃。場外に出ると立花を客席に放り投げていたぶっていく。リングに戻すと伊藤は立花の背中にサッカーボールキックだ。
 続くMAZADAもロープを使った目潰し攻撃。立花もなんとかエルボーで反撃するが、伊藤はあざ笑うかのように急所にバックキックだ。さらに近藤も場外でいたぶる。なんとか伊藤にフロントキックを食らわせた立花だったが、タッチをしようにも近藤がいない。
 ならばと伊藤に対してエルボーで攻め込む立花。しかし、伊藤もブレーンバスターで対抗する。それでも退かない立花はエルボーを何発も打ち込みバックドロップ。伊藤もバックドロップで反撃し、両者一歩も譲らない。
 ならばと立花は渾身のイケメン落としを炸裂させる。そしてようやく近藤にタッチ。近藤は串刺し式のラリアットを決めてからブルドッキングヘッドロック。さらにランサルセで追撃すると、キングコングラリアットへ。
 しかし、ここでMAZADAが凶器を投げ込みレフェリーの注意を引きつける。その隙きに伊藤はイス攻撃。一度はイスごとラリアットでなぎ倒した近藤だったが、伊藤は再びイスをかざすと脳天に一撃。最後はジャーマンスープレックスで3カウントを奪った。

 試合後、立花が伊藤に襲いかかっていると、欠場中の征矢が登場。伊藤をラリアットでなぎ倒すと、「おい、伊藤。よくも欠場に追い込んでくれたな。俺のフラストレーションは超マックスですわ。あとお前、全部反則負けじゃねえか? 何がやりてえんだよ。今日はMAZADAさんが入ったから勝ったんだろ? そんなことはいいよ。一番のフラストレーションが溜まってんのはお客さんじゃねえのか? ということで、2月22日、新木場で俺が復帰して、俺のフラストレーション、お客さんのフラストレーション、全ててめえにぶち込んでやるよ。ということで、会社、2月22日新木場大会に征矢学の名前を入れておいてくれ」と復帰を宣言したのだった。

<試合後コメント>
伊藤貴則&MAZADA
MAZADA「こんなもんでしょ? 征矢はなんですか?」
伊藤「最後に出てきてフラストレーションがどうとか語って。新木場で復帰か? もう一度右腕を……」
MAZADA「あれ、良くなってないです。もう一発入れてプロレス人生なくしちゃいましょう。いろいろやり方があるんで。見とけ見とけ、勢力ドンドン拡大してくいから」

立花誠吾&征矢学
征矢「伊藤だけじゃないですよ、溜まってるのは。一番の問題は会場に見に来ているお客さんでしょう。勝敗のつかない試合、何が楽しいんだよ? あれだけでけえのになんでイスとかに頼るんだよ。納得できねえぞ。こんなの負けてもねえぞ」
立花「あんな勝ちであいつはうれしいのか? 何を目指してレスラーになったんだよ」
征矢「ルールがなくていいんじゃねえのか? あいつらが怖くないなら、ルールがなくてもいいぞ」

第7試合


『CRUISER FES』の決勝戦。まずはアンディが先制攻撃を食らわせるが、ヒートはエプロンからブレーンバスターの体勢に。アンディをエプロンに引きずり出す。そして蹴りで動きを止めると、エプロンの硬い板の上でアンディの左ヒザにニークラッシャーだ。
 さらにヒートは場外の床でニークラッシャーを決めると、鉄柱を絡めてアンディの足を、自身の腕を使って4の字に固めていためつける。続けて低空のドロップキックで左ヒザを狙い撃ち。ニードロップを投下すると関節蹴りから、低空のドロップキックで撃ち抜いてみせる。
 そして足4の字固めに捕獲したヒート。ここをロープエスケープしたアンディはエルボーで反撃を試みるが、ヒートはすぐさま低空のドロップキックでその動きを止めてしまう。そしてトップロープに上がったヒート。
 しかし、アンディは逆立ち式のヘッドシザースでこれを落とすと、ヒートが場外に落ちたところで三角飛び式のプランチャを発射だ。これで勢いに乗りたかったアンディだが、リングに戻るとすぐさまヒートのドラゴンスクリューを被弾。続けて低空のドロップキックを食らい、またも足4の字固めに捕まってしまう。
 悶絶しながらもロープエスケープしたアンディ。コーナーにいるアンディに突撃するが、アンディはこれを足を突き出して迎撃。スイング式DDTで反撃開始だ。続けてブレーンバスターを決めたアンディ。早くも必殺の飛鴻を繰り出す。
 しかし、ヒートはこれをキャッチしたと同時に後方にぶん投げ、続けざまにショットガンドロップキック。そしてアンディをコーナーに上げると雪崩式のブレーンバスターだ。さらにBDFで追撃したヒート。
 アンディにかわされてもすぐさまキックで動きを止めフォール。アンディがキックアウトしたと同時に足を掴んでヒザ十字固めだ。ここもロープエスケープで逃れたアンディ。裏拳でヒートの動きを止めるとカナディアンデストロイヤー。
 そして足を引きずりながら再び飛鴻へ。しかし、ヒートはこれも阻止して低空のドロップキック。そしてヒザ十字固めに持ち込む。だが、アンディはこれを許さない。丸め込みで回避し、ヒートの流れを断ち切るとハイキックを発射だ。
 しかし、ヒートはこれを避けると再びヒザ十字固め。ロープに近づくアンディを何度もリング中央に引きずり戻すと、ついにアンディも力尽きてタップアウト。ヒートが『CRUISER FES』優勝を飾ったのだった。


 試合終了後、クルーザーのベルトを持って、現王者の吉岡がリングに登場。しかし、マイクを握ったヒートは「言ったよな? 当たり前のように優勝して、当たり前のようにそのベルトに挑むって。もう一つ、俺がなんつったか憶えてるか? 当たり前のようにチャンピオンになる。次はそれを実行するからよ。俺がそのベルトを巻いたほうがお前が持っているよりも確実に盛り上がるからよ。ただ心配するな。俺は中嶋勝彦と違って、ベルトを獲ってももの凄い大事にするからよ。チャンピオン、わざわざベルトを持ってここまで来たんだからよ。よほど何が言いたいことがあんだろう。特別にしゃべらせてやる。ただし、今日は噛むなよ」と挑発した。
 吉岡もマイクを握ると、「あんたはさ、知らないんだよ。今のこのベルトの価値も#STRONGHEARTSとしての吉岡世起も知らねえんだよ。俺は旗揚げして7年間、ここで闘ってきた。ここ数年、このベルトの価値を上げるために闘って来たんだ。そのプライドと意地があんだよ。いいか、3月15日、大田区総合体育館、俺が当たり前のように防衛してやっから覚悟しとけ」と、こちらも宣戦布告だ。
 最後にマイクを握ったヒートは、「よく噛まずに言えたな。3月15日、あと1カ月後ぐらいか? 楽しみにしてるからよ」と吐き捨てて帰って行った。

<試合後コメント>
アンディ・ウー
「今日は完敗です。今日はそれだけです……」

第8試合


 中嶋はW-1王座のベルトを持たずに入場。本部席に置いたままで本人はベルト返還がコールされても取りに行く気はなく、小川リングアナが持っていく。会場からは中嶋から怒号が飛び交う。一度ベルトを受け取った中嶋はこれをリングに放り投げると、大きなブーイングだ。
 大芦野コールが鳴り響く中、ゴング。しかし、中嶋はスカすように場外に出る。一度戻りかけるが、すぐに再び出てしまう。この焦らしを見た観客からは「イケメン」コールが発生してしまう。ようやくリングに戻ると芦野がハンマーロック。ここはロープブレイクとなるが、中嶋も芦野の腕を獲ってやり返す。
 両者、グラウンドで攻防を繰り返したあと、芦野が中嶋の足をキャッチ。中嶋が蹴りを放ってくると、これを避けて投げっぱなしジャーマンだ。中嶋はたまらず場外へ。それを芦野は強引にリングに戻して俵返し。そしてスリーパーに捕獲する。
 さらにコーナーに追い込んだ芦野はストンピングを連発。コーナーでエルボースマッシュ、ショルダータックルを決めていく。しかし、中嶋は芦野が助走をつけて突っ込んできたところを避けて、鉄柱に自爆させる。
 そして、対角線の鉄柱にも同様に芦野をぶつけて、左肩にダメージを与えていく。動きの止まった芦野にボディブローを入れた中嶋はサミングを食らわせると、残っていた2方向の鉄柱に肩をぶつけ、場外に落ちた芦野をエプロンから蹴り飛ばす。
 中嶋は芦野を客席に投げ込み、続けて鉄柱攻撃だ。リングに戻った芦野は中嶋の胸板にチョップを叩き込んでいくが、これを中嶋は受け止めると、背中にサッカーボールキックを連発。さらにコーナーで串刺し式のフロントキックを食らわせ、ロープに寄りかかっての顔面踏みつけ攻撃だ。
 芦野も反撃に出るが、中嶋はコーナーに自爆させてトラースキックを連発。再び芦野をダウンさせると、ついに4方向のコーナーで踏みつけ攻撃を成功させた。芦野も殴りかかって反撃に出るが、中嶋はこれを避けてミドルキック。
 しかし、芦野は中嶋がロープに飛ぶとカウンターのフロントスープレックスで反撃に出る。エルボースマッシュでぶつかり、ジャイアントスイング。そしてマフラーホールドを仕掛けて、中嶋の足封じを仕掛けていく。

 中嶋がエスケープすると投げっぱなしのジャーマンで追撃だ。しかし、中嶋は回転して着地。芦野のヒザに低空のドロップキックを炸裂させて動きを止める。そしてSTFでギブアップを迫る。ここは芦野もロープエスケープ。
 そして中嶋の蹴りによる反撃をかわしてアンクルロックだ。これを中嶋も切り返すが、再び芦野が捕獲。その芦野をコーナーに激突させた中嶋は、下からターンバックルを蹴り上げてダメージを与え、真正面からPKだ。
 そしてヴァーティカルスパイクの体勢に。これを踏ん張った芦野に中嶋はミドルキックを連発。一度はダウンした芦野だったが、気力で立ち上がるとエルボーで反撃に出る。その芦野を中嶋は容赦なくバックドロップで叩きつけていく。
 2発食らっても立ち上がった芦野に中嶋はミドルキックから、3発目のバックドロップ。芦野にダウンカウントが数えられる。しかし、立ち上がった芦野は再びエルボーで反撃。中嶋もこれを受けて立ち、エルボー合戦だ。
 ここは芦野のエルボースマッシュが打ち勝つが、中嶋は張り手をぶち込む。ならばと芦野もその張り手を避けてお返しの張り手。そして投げっぱなしジャーマンでぶん投げる。しかし、突っ込んだところを中嶋のトラースキックを被弾。続けて垂直落下式ブレーンバスターを食らってしまう。

 しかし、芦野はこれをキックアウト。ならばと蹴り上げようとした中嶋の足をキャッチしてアンクルロックに捕獲する芦野。体勢を入れ替えて逃れようとする中嶋を、芦野もしつこく追いかけ放さない。だが、中嶋も執念でロープエスケープだ。
 芦野はその中嶋を捕まえるとロコモーション式のジャーマン。そしてT−ボーンスープレックスの体勢に入る。しかし、中嶋はこれを阻止。続く芦野のエルボースマッシュも避けるとキックをぶち込み流れを変える。

 そして座った状態の芦野の胸板と背中に蹴りを連発すると、助走をつけてのPKだ。芦野がキックアウトすると今度こそトドメのヴァーティカルスパイク。ついに3カウントが入り、中嶋が初防衛に成功したのだった。

 リング上にはユニットを越えてセコンドに就いていたW-1の選手たちが上がり、中嶋に詰め寄る。W-1の選手たちの目の前には中嶋が放り出したW-1のベルトが。そして、マイクを握った中嶋。W-1の選手たちに囲まれながらもしゃべり始める。

「これ、俺のだよ。ありがとう、拾ってくれて。みんな優しいね。どうした? こんなに大勢。選手だよね? どうした? (羆嵐を見て)お前、でっけえ身体して態度もでかかったな、試合中。俺と芦野選手が熱い試合をしているのに。まあいいや、ええっと、ちょっと整理しよう。こういう状況を整理しよう。俺が確か勝っちゃって、気づいたらこんなにいる。ということは、挑戦表明っていうやつかな? 俺からベルトを奪いたいか? そうか。でもな、でかいの。お前らのファンもいるんだよ。殺したいなんて言葉を使うんじゃない。みんなやりたいのか? 一人ひとりのベルトへの意気込みを聞きたいと思う。でも、時間がない。だから、ハッキリ言おう。でかいの、お前は俺はよくわかんねえ。あとお前ら、全員わかんねえ。お前らが強いのか弱いのかわかんねえ。でも、しょっぱいとは思っている。ベルトの挑戦への気持ちはわかった。ただ心残りというか、気になっている奴がいるんだよな。おまえたちと違って顔を知らない奴じゃない。SNSで俺にイチャモンをつけた大先輩がいたな。そうだ、社長だったな。『中嶋勝彦にがっかりした』んだよね? 確かカズ・ハヤシ社長だね。高みの見物かな?」

 中嶋が呼びかけると、ここでカズが登場。中嶋はカズがやって来ると、「僕の呼びかけにこうやって来てくれたってことは、このベルトをかけて勝負をするっていうことですか? いや、お忙しい中、来ていただいて申し訳ないんですけども、俺の答えはイエスかノーかで言ったらノーです」と呼びつけておいて、拒否だ。

 これに怒ったカズ。中嶋を蹴り飛ばすと、「俺の答えはこうだよ、お前! 次の挑戦者はカズ・ハヤシだ!」と、逆指名を自ら受け入れたのだった。

<試合後コメント>

中嶋勝彦
「ああ、効いたな、最後。W-1に上がって、一番効いたんじゃないのっていうぐらい効いた。やっぱりオトコの中の色男は一味違うね。ああ、懐かしいよ。またカズ・ハヤシ社長が俺の前に現れるなんて夢みたいだね。そうだな? 挑戦表明、もちろん答えはイエスだ。楽しみだな。次はどこだ? どこでやるんだ? W-1の意向としてはどこだ? 大田区か? じゃあ大田区なのかな? いつだ? 3月15日か。3.15だ。きっとそこに持ってくるぞ。俺、中嶋勝彦とカズ・ハヤシの久しぶりのシングルマッチだ。あと一番言いたいことはね、今日、W-1ファン、今日の後楽園よかったよ。そう、それだよ。これを待ってんだんだよ。ただな、もうちょっと熱いはずなんだよな。熱い声、熱いブーイング、もっとお前らのブーイングで俺を酔わせてくれ。まだまだ酔いきれねえな。だから勝っちゃったよ。次も頼むぞ。よろしく」

カズ・ハヤシ
「獲り返さないといけないとういう理由があります。僕が獲り返さなくちゃいけないんですけど、みんなで作ったベルトを投げられ、選手たちの気持ちを考えたら、作り上げた気持ちを考えたら僕が獲り返します。世界ジュニア? 10何年前かな? 選手一人ひとりの悔しさがわかっているからこそ出てくる感情ですかね。僕一人ではなく、W-1というチーム。そうですね、大田区? 3月15日、そこで決定してもらいたいですね」

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