クリス・ジェリコが棚橋弘至との東京ドーム戦を絶賛も「この試合が新日本プロレスのリングに上がる最後」
5日、新日本プロレス『バンドリ!Presents WRESTLE KINGDOM 14 in 東京ドーム』が開催。セミファイナルではクリス・ジェリコと棚橋弘至によるスペシャルシングルマッチが行われた。
11月の大阪大会にクリス・ジェリコはビデオメッセージを送り、棚橋に東京ドームでの試合を要求。もし棚橋が勝利したら、ジェリコの持つAEW王座への挑戦権を渡すことを約束していた。
試合はお互いマッチョポーズでの挑発から始まり、ジェリコは執拗なエアギターからのボディプレスを投下も棚橋はこれを避ける。棚橋はドラゴンスクリューからハイフライフローを投下するが、ジェリコは剣山で迎撃しライオンサルト。さらにジュダス・エフェクトも、ブロックした棚橋はパッケージジャーマンスープレックスホールドも2。
棚橋は走り込むが、ジェリコはスパインバスターからウォールズ・オブ・ジェリコ。これをなんとか回転して逃れた棚橋がスリングブレイドからハイフライフローも、コードブレイカーで迎撃したジェリコがウォール・オブ・ジェリコで捕らえて棚橋からギブアップを奪った。
バックステージに戻ってきた棚橋は「今回いろんなものが逃げていったからね。向こうのご厚意を無にしたから。こっからどうやって今の新日本のトップ戦線に戻っていくか?戻るというか食い込んでいくのか全くわかりませんけど、俺ならまだできるっていう変な自信はあります。ここでね、『まだまだ期待してください!』って言うと、ちょっと俺も心配だから、まだ棚橋に少し期待していてくださいよ」と苦笑。
ジェリコは「3年連続3回目の東京ドーム。今日の試合が一番好きな試合だったんじゃないかなと思う。WWEでアンダーテイカーとやった時と同じような気分だった。WWEでも10年経ってようやく実現した試合だった。その時にもこれまでの長い間、『お前はどこにいたんだよ』っていう気分で、リングの中で凄くいい気分になったのを憶えている。そのような心理戦が思い出されるぐらい、素晴らしい試合だったと思う。今日棚橋は勝たなかったけども、フィニッシュ以外は全て彼がもっていったんじゃないかという思いすらある。ただ、髪型だけは変えたほうがいいね。あれはあまりにもバカげている。バカハシって言ったことが、そのままになってしまったな」と棚橋を絶賛。
そして、「本来ならばリングの中で邪悪なことを叫んで終わっているものが、今日はそれもしなかった。なぜならば、この試合が今の自分の中で新日本プロレスのリングに上がるのが最後だからだ。いろいろな問題もあるし、政治的な問題もあり、自分自身、ビジネスとしてプロレスに集中するためにもこれからやっていかなきゃいけないことがある。今の時点で俺が日本に帰ってくるかどうかというのはわからないけれども、チャンピオンでありペインメーカーという立場で言わせてもらえれば、自分はビジネスをやり続ける。そして俺こそが、日本とアメリカの橋渡しという立場も担っているんじゃないかと思っている。できることなら日本に帰ってきたいし、そのような役割を続けられたらと思っている」と、新日本プロレスでのラストマッチであったことを明かした。