【試合詳細】11・11 全日本プロレス後楽園ホール大会 宮原健斗&青柳優馬vs諏訪魔&石川修司 ゼウス&崔領二vsTAJIRI&KAI 関本大介&ボディガーvs吉田隆司&ギアニー・ヴァレッタ
『2019世界最強タッグ決定リーグ戦 【開幕戦】』
日程:2019年11月11日(火)
開始:18:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:1003人
▼シングルマッチ 20分1本勝負
●青柳亮生
7分0秒 逆片エビ固め
○UTAMARO(フリー)
▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
○大森隆男/西村修(フリー)/大森北斗
12分9秒 ラクダ固め
渕正信/吉江豊(フリー)/●田村男児
▼世界ジュニアヘビー級王座決定トーナメント直前 スペシャル6人タッグマッチ 30分1本勝負
岩本煌史/ブラックめんそーれ/●岡田佑介
8分6秒 澤宗紀直伝お卍固め
丸山敦/佐藤光留(パンクラスMISSION)/○阿部史典(BASARA)
▼2019 世界最強タッグ決定リーグ戦 スペシャル8人タッグマッチ 30分1本勝負
ジョー・ドーリング/秋山準/ヨシタツ(フリー)/●ジョエル・レッドマン
6分33秒 ヘブン・オン・アース→片エビ固め
ジェイク・リー/野村直矢/パロウ(EVOLVE)/○オディンソン(EVOLVE)
▼2019 世界最強タッグ決定リーグ戦 公式戦 30分1本勝負
●関本大介(大日本)/ボディガー(フリー)
16分6秒 ラリアット→片エビ固め
吉田隆司(DRAGON GATE)/○ギアニー・ヴァレッタ(マルタ)
▼2019 世界最強タッグ決定リーグ戦 公式戦 30分1本勝負
●ゼウス/崔領二(ランズエンド)
6分10秒 TAJIRIのグリーンミスト→首固め
TAJIRI(フリー)/○KAI(フリー)
▼2019 世界最強タッグ決定リーグ戦 公式戦 30分1本勝負
[NEXTREME]宮原健斗/●青柳優馬
25分42秒 ラストライド→体固め
[EVOLUTION/暴走大巨人]○諏訪魔/石川修司
世界最強タッグリーグ開幕戦で崖っぷちの諏訪魔&石川が新技を解禁し貫禄勝利!世界タッグ王者のゼウス&崔、BJWタッグ王者の関本&ボディガーがまさかの黒星発進!
2019世界最強タッグ決定リーグ戦 入場式
全日本プロレスの晩秋の風物詩である世界最強タッグリーグが今年も開幕。
ゼウス&崔領二、諏訪魔&石川修司、秋山準&ジョー・ドーリング、宮原健斗&青柳優馬、関本大介&ボディガー、ジェイク・リー&野村直矢、TAJIRI&KAI、ヨシタツ&ジョエル・レッドマン、吉田隆司&ギアニー・ヴァレッタ、パロウ&オディンソンの10組がリングに勢揃い。
開会宣言の後にはリング上で全選手たちによる乱闘が起き、会場は大歓声を贈った。
第1試合
全日本生え抜きの期待の若手・亮生と“ニュー・ワールドフェイマス”のUTAMAROのシングルマッチ。
ゴングが鳴るとUTAMAROが亮生へのコールを煽る余裕を見せ、ロックアップからリストの取り合いとなり、グラウンドでのヘッドシザースからクリーンブレイク。再び向き合ってロックアップから押し込み合い、UTAMAROが押し込んで離れ際に頭をなでて挑発。
これに怒った亮生がエルボーを連打していくと、UTAMAROはじっくりとヘッドロックで痛めつける。さらにUTAMAROがショルダータックルでなぎ倒すが、亮生はUTAMAROの追撃をリープフロッグでかわしてドロップキック。さらにドロップキックを追加で見舞い、ミサイルキックを放つがUTAMAROが回避。自爆した亮生をUTAMAROがボディスラムで叩きつけ、さらにロープに振ってヒップトスから低空ドロップキック。これを返されると逆エビ固めに持ち込み、これをブレイクされるとブレーンバスターを狙うが、逆に亮生がブレーンバスターで投げ返し、串刺しドロップキックを2連発。さらにミサイルキックを見舞ってバックドロップを狙っていくが、UTAMAROがこれを耐えるとエルボー合戦を挑む。
これに打ち勝ったUTAMAROは亮生をコーナーに叩きつけてから後頭部へ串刺しジャンピングニー。さらにブルーサンダーで亮生を叩きつけ、逆エビ固め。亮生が抵抗するとリング中央に引き戻して逆片エビ固めに捕らえると亮生は無念のギブアップ。
第2試合
先発は北斗と男児でゴングが鳴ると、首の取り合いからグラウンドにもつれ込み、足首を取り合う濃密なグラウンド戦へ。クリーンブレイクすると今度は男児が低空タックルで組み付いて行くが、がぶって潰した北斗がヘッドロック。両者正面からショルダータックルでぶつかり合い、そのままエルボー合戦へ。これに打ち勝った北斗が追撃を狙って走るが、男児はカウンターのバックエルボー。北斗も負けじとドロップキックを放ち、北斗が男児を押し込んで西村にタッチ。男児は西村を押し込んで渕にタッチ。
西村と渕はロックアップで組み合い、西村が押し込んでクリーンブレイク。続けて渕がリストを取っていき、サーフボードストレッチに持ち込んでいく。これをブレイクされると渕はサミングからのボディスラムで叩きつけ、疲弊して座り込む。観衆の「もう一回!」コールが起きるともう一度ボディスラムを狙うが、西村がスリーパーホールドで切り返し、そのままコブラツイストへ。渕がこれをブレイクすると大森にタッチ。
大森が渕にエルボーを見舞うと観衆は大ブーイング。大森がブレーンバスターを狙うと渕は首固めで切り返し、グーパンチ。抗議する大森に対し、観衆は「パー!」の大合唱で渕を支持。吉江にタッチ。
吉江は大森をコーナーに振って串刺しボディスプラッシュ。ここに北斗と西村が救出に来るが、吉江は西村と北斗もコーナーに振って2人まとめてボディスプラッシュ。さらに3人にそれぞれスティンクフェイスを見舞っていく。さらに吉江は大森にエルボードロップを放ち、男児が「俺が行きます!」と猛烈にタッチを求めたため試合権利は男児へ。
男児は大森にビッグブートを受けながらも諦めずにショルダータックルで吹き飛ばし、俵返で投げ飛ばしてフォールもこれ北斗がカット。男児はミサイルキックを狙うが、北斗が下から足にすがりついて妨害すると大森がデッドリードライブ。さらに男児のエルボーを受けきった上で張り手で圧倒し、ショルダースルーから逆エビ固め。これを男児がロープに逃れるとキャメルクラッチ。これで男児はたまらずタップアウト。
第3試合
ジュニアヘビー級王者決定トーナメントを前にしたジュニア戦士たちによる前哨戦。
固い絆で結ばれている岩本と阿部が半ば強引に先発を買って出てゴングが鳴ると、素早いリストの取り合いからグラウンドの攻防となりクリーンブレイク。再び向き合ってロックアップも、阿部が押し込むとめんそーれがタッチしてリングに上がる。これを見た阿部は無理矢理光留にタッチ。
めんそーれは光留を「シャーッ!」と威嚇していくが、光留は鬱陶しそうに睨みつけた後ガットショットを連打。めんそーれは「バカにすんな!」と低空ドロップキックを放つが光留はこれを回避して延髄斬り。しかしめんそーれは光留にサミングを見舞い、場外飛びのフェイントから「1!2!3!シャーッ!」とポーズを決めて挑発し、突っ込んできた光留にドロップキック。さらに場外に逃れた光留へトペ・スイシーダを狙うが、光留が地対空延髄斬り。光留はめんそーれをコーナーに押し付けてミドルキックから水車落とし。めんそーれは逆水平チョップを放って対抗していくが、光留のミドルキック一発でなぎ倒されてしまう。丸山にタッチ。
丸山はめんそーれをコーナーに振って延髄切りからトラースキック。さらにブレーンバスターを狙うが、めんそーれがこれを着地してフランケンシュタイナー。岩本にタッチ。
岩本は丸山に串刺しエルボーからショルダータックル。さらにロープに丸山の足を引っ掛けてマジックスクリューを見舞い、ドラゴン・スープレックスを狙っていく。これを丸め込みで切り返した丸山は阿部にタッチ。
再び岩本と阿部の対面となり、エルボーの打ち合いから阿部が回転浄土宗からドロップキック。さらにロープに飛ぶが、岩本は一本背負いでカウンター。さらに払い腰を狙うが、阿部がバックを取って高速ジャーマン・スープレックス。これで岩本が自軍コーナーまで吹き飛ぶと、これまで一度もタッチをもらえていなかった岡田が自主的に岩本にタッチして飛び出していく。
岡田は「このタコ坊主!」と阿部に串刺しジャンピングエルボーを連打し、さらにランニングエルボーからブレーンバスターを狙う。阿部がこれを耐えると振り払ってドロップキック。さらにダイビングボディプレスを投下するが、阿部はこれを回避し、お卍固めを狙う。これが決まり切る前に振りほどいた岡田は阿部の伊良部パンチを耐え抜いてヘッドバッド。さらに阿部がグラウンドにひれ伏すほどのヘッドバッドを連打しダイビングボディプレス。さらに必殺のフィッシャーマンズスープレックスホールドを狙っていくが、これを振り払った阿部がお卍固めに持ち込み、岡田が抵抗の素振りを見せるとグラウンド式のお卍固めへ移行。たまらず岡田はギブアップした。
その後、決戦を前にいがみ合う選手たちはそれぞれ小競り合いを起こしながら退場していった。
<試合後コメント>
佐藤光留&阿部史典
佐藤「阿部、グーパンチは反則だよ!ここをどこだと思ってるんだ?全日本プロレスだよ!全日本プロレスの世界ジュニアを決めるトーナメントだよ?反則だよ!反則だけはやめろ。あんなヤツはトーナメントにいらない。」
阿部(佐藤に伊良部パンチを食らわせて)「全日本プロレス、グーパンチが反則。そんなことは知りません。教わってないから。来週から始まるトーナメント、ものすごく勢いがつきましたね。世界ジュニア、必ず獲ります。まずは岩本煌史を絶対に倒して、佐藤光留を必ず倒して、俺がベルトを巻くとしか言えません。必ず巻きます、オス!南無!」
佐藤(阿部が去ってから)「反則だよ、あれは・・・」
第4試合
世界最強タッグリーグ出場選手かつ本日公式戦のない選手たちによる前哨戦。
レッドマンとパロウの対面でゴングが鳴ると、レッドマンは体格差に一瞬怯む素振りを見せ、ショルダータックルでぶつかっていくもパロウはビクともせずスリップダウン。レッドマンはすぐにジョーにタッチ。
ジョーとパロウは正面からエルボー、ショルダータックルとぶつかり合い、両者お互いのコーナーに吹き飛ばされてヨシタツとオディンソンの対面に。
オディンソンはヨシタツをショルダータックルでなぎ倒すが、ヨシタツはアームドラッグの連発からドロップキックを見舞い、パートナーのレッドマンを呼び込んで丸め込みの連携攻撃。
そのままレッドマンに代わり、オディンソンをコーナーに追い込んでいくが、オディンソンはダイビング錐揉みエルボーで反撃し野村にタッチ。
秋山と野村の対面となると、野村が感情的にエルボーを連打していき、秋山も正面からエルボーで対抗。これを制した野村がロープに飛ぶが、秋山はラリアットで迎撃しランニングニー。秋山はヘッドバッドからエクスプロイダーを狙うが、これを耐えた野村が秋山にジャンピングエルボー。さらに担いでいこうとするが、秋山がエクスプロイダーで放り捨てる。それでも野村はすぐに立ち上がりスピアーを突き刺して牙を向くと両者タッチ。
ジェイクとレッドマンの対面となり、ジェイクがレッグラリアートやPKなどで優位に立つとヨシタツが入ってきてレッドマンを救出。2人でトレイン攻撃を見舞ってからレッドマンがダイビングニードロップを投下する。レッドマンは追撃を狙ってロープに飛ぶが、ジェイクはキチンシンクでカウンターし、ジャンピングDDT。オディンソンにタッチ。
オディンソンはレッドマンに串刺しエルボーから変形スイングネックブリーカー。さらにパロウがレッドマンを救出に来たヨシタツを捕縛し、パロウ&オディンソンがヨシタツ&レッドマンをパワーボムの形で放り投げて空中で衝突させる強烈な合体攻撃を見せ、最後は2人の合体技であるエンド・オブ・ザ・ワールドで3カウントを奪った。
<試合後コメント>
ジェイク・リー&野村直矢
ジェイク「(ジ・エンドとは)試合が終わったから(勝利の喜びを)分かち合いたいけど、リ-グ戦では戦う相手だからね。なかなかそういう風にはいかないよね。オレは以上です。」
野村「今日いた人たちは全員公式戦で当たるんで、一緒に勝ち名乗りをしてられるかって。」
パロウ&オディンソン
パロウ「ひとつメッセージがある。俺たちが戻って来たのにはひとつ理由がある。優勝トロフィー、それがすべてだ!ジ・エンドが死をもたらすぞ!」
オディンソン「ジ・エンドが来たぞ!」
第5試合
吉田&ヴァレッタの野獣タッグと、大日本プロレスのBJW認定タッグ王者である関本&ボディガーが対峙する試合。
先発はボディガーとヴァレッタでゴングが鳴ると、ヴァレッタは「アーオ!」と叫んで威嚇しながらロックアップで組み合っていき、ボディガーが押し込んでクリーンブレイクするとヴァレッタは離れ際にボディブローからヘッドバッド。さらにヘッドロックで絞り上げていき、ボディガーがロープに振ろうとしても振り返して再びヘッドロック。さらに顔面に噛み付く反則攻撃を見舞っていく。これをチンクラッシャーの形で抜け出したボディガーはショルダータックルでなぎ倒してチンロック。しかしヴァレッタはボディガーの指に噛み付いてこれを抜け出すと吉田にタッチ。ボディガーも関本に繋ぐ。
関本と吉田が対峙すると、パワーファイターとしての矜持を持つ2人は正面からロックアップで押し合い、互角と見るや今度は手4つで力比べ。吉田が関本をひざまずかせるが関本がこれを押し返していくと「シャラップ!」と地獄突き。さらにショルダータックルを仕掛けていくが関本はこれを耐えきり、何度もぶつかりあった末にショルダータックルで吉田を吹き飛ばす。関本はロープに飛んでラリアットを狙うが、ヴァレッタが場外から関本の足を引いて場外へ引きずり出すと、4人入り乱れながら南側客席のど真ん中までもつれ込む激しい場外戦へ。
吉田が観客から奪った傘を使っての凶器攻撃で優位にこれを終えると関本をリングに戻すと、関本は弱々しくエルボーを放っていくが吉田は強烈な地獄突きを連発し、ヒザへのドロップキックから「潰れろ!」とセントーン。足で踏みつけてフォールもレフリーの和田京平はこれを認めず。ならばと吉田は関本の頭を蹴飛ばしていくが、関本は怒りのエルボー連打。吉田は地獄突きで迎え撃ち、ヴァレッタにタッチ。
ヴァレッタは関本をロープに振ってバックエルボーを見舞い、吉田にタッチ。吉田が自身のバンテージを剥がして関本の首を絞めあげていく。さらに吉田は倒れる関本を蹴飛ばして挑発していき、起死回生を狙った関本のセカンドロープからのミサイルキックも回避。さらにブレーンバスターを狙うが、関本が逆にブレーンバスターで投げ返し、ボディガーにタッチ。
ボディガーは吉田にマシンガンラリアットを見舞っていき、さらに正調ラリアットを狙うがヴァレッタがエプロンからのキックで妨害し、吉田が地獄突き。吉田とヴァレッタはボディガーにトレイン攻撃を狙うが、ボディガーは二人をそれぞれラリアットで吹き飛ばし、吉田にラリアットを狙う。吉田もこれをラリアットで迎え撃ちラリアットの打ち合いに。吉田はこれを地獄突きのラッシュでやり返して延髄斬り。ボディガーもラリアットでやり返してダブルダウン。両者タッチへ。
ヴァレッタは関本とのロープワークの攻防を制して後頭部にラリアットを叩き込むとバックドロップから必殺のタイガードライバーを狙うが、関本はこれをショルダースルーで切り返してサソリ固め。これは吉田が地獄突きでカットするが、ボディガーが猛ダッシュしてきて吉田を排除。関本とボディガーは2人でヴァレッタにトレイン攻撃を見舞い、ボディガーがスピンキックを叩き込み、関本のジャーマンに合わせてボディガーがラリアットを叩き込む合体攻撃。さらに眉山を狙っていくが吉田がこれをカット。吉田は二人を相手に地獄突きを連打し、ダブルラリアットで2人を吹き飛ばす。アシストを受けたヴァレッタはバックフリップを狙っていくが、着地した関本が延髄斬り。関本はラリアットを狙ってロープに飛ぶが、吉田が場外から関本の足を掴んで妨害。レフリーがそちらに気を取られている間にヴァレッタはチェーンを持ち出して関本へチェーンハンマー。ふらふらと起き上がった関本にヴァレッタが強烈なラリアットを叩き込むとこれで3カウント。
BJW認定タッグ王者がリーグ初戦で敗北するというまさかの展開となった。
<試合後コメント>
関本大介&ボディガー
関本「うおおおお!反則だろ反則!」
ボディガー「反則だ!認めへんぞ!」
吉田隆司
「オラー!おい、関本、ボディガーをシャラップさせたぞ!オレたち、野獣コンビ、誰も止められんぞ、オールジャパン!シャラップ!」
第6試合
ゼウス&崔が入場してくると、先に入場していたTAJIRI&KAIがトペ・スイシーダで奇襲。そのまま場外戦にもつれ込む中でゴングが鳴る。
リングに戻ったゼウスと崔は2人同時のリフトアップスラムを狙い、これを着地されるとダブルのショルダータックル。
崔とTAJIRIの対面となり、必死に逃げようとするTAJIRIを崔がリング中央に引き戻し、TAJIRIがナックル連打で応戦すると崔はショルダータックル一閃。ゼウスにタッチ。
ゼウスはTAJIRIをボディスラムで叩きつけていき、ナックル連打で応戦するTAJIRIを逆水平チョップ一発でなぎ倒す。ゼウスはチョークスラムを狙うが、TAJIRIはアームドラッグで切り返してKAIにタッチ。
KAIはゼウスへ延髄斬りを放つとラリアットを狙っていくが、ゼウスもラリアットで応戦。互角と見るやKAIはブレーンバスターからバズソーキックを放ち、TAJIRIとともにゼウスをロープに振っていくがゼウスはダブルラリアットで2人まとめて吹き飛ばし、崔がKAIを雪崩式ブレーンバスターで叩きつける。さらにゼウスがKAIをチョークスラムで叩きつけ、さらにロープに飛んでラリアット。ダメ押しのジャックハマーを狙ってKAIを持ち上げるが、ここへTAJIRIが崔を振り払って飛び込んでくるとゼウスへグリーンミストを噴射。体勢を崩したゼウスにKAIが空中で組み付き、そのまま首固めで3カウント。
BJW認定タッグ王者に続き、世界タッグ王者までもが黒星発進する波乱の展開となった。
<試合後コメント>
ゼウス&崔領二
ゼウス「クソッ!クソッ!」(視界を塞がれてふらつきながら吐き捨てて退場)
TAJIRI&KAI
TAJIRI「型にハマったね。想定外が装丁できるから、ゼウスってすごい超人的パワーだけを警戒していればいいって。」
KAI「崔さんもすごいキックだけど逆に・・・。」
TAJIRI「もうウチらはこういう戦いを続けていくしかない。入場式も周りはガリバーみたいで(笑)。」
KAI「肩をすくめるしかなかった(笑)。恐ろしいです。恐ろしいですけどなんかワクワクしますね。」
TAJIRI「まぁ殺されるわけじゃないから。」
KAI「でも明日はジ・エンドですから(笑)。怖いけどゾクゾクしますね。」
ーー今日は顔にペイントしていましたが?
TAJIRI「昨日”JOKER”っていう映画をKAIが「見たらいいですよ」って言ってたんで見たんですよ。顔にペイントしたジョーカーが・・・弱者なんですけど、金持ちたちを倒すヒーローになっちゃって、すごい感化されちゃって塗りたくなっちゃったんだよね(笑)。この最強タッグ中、おれらがどんな進化をしていくのか・・・。」
KAI(ペイント部分を指さして)「ここにも注目してもらえれば(笑)。」
第7試合
メインイベントは、現三冠ヘビー級王者である宮原と盟友・青柳のNEXTREMEタッグに、チームの進退をかけて今リーグ戦に臨む諏訪魔&石川の暴走大巨人。
宮原と諏訪魔でゴングが鳴ると、両選手に激しいコールが飛び、わずかに諏訪魔コールが上回ったと感じたか、宮原は不満顔で観客席を見渡していく。
改めて向き合ってロックアップで組んで押し込み合い、宮原がクリーンブレイク。再び組み合うが諏訪魔がショルダータックルで宮原を吹き飛ばし、宮原も即座に起き上がってフロントハイキック。両者距離を取ってブレイクし、タッチへ。
青柳と石川の対面となると、ショルダータックルで両者ぶつかり合い、石川がビクともせずに青柳を受け止めてショルダータックル。青柳もドロップキックで反撃していくが石川はこれを耐え、ラリアットを狙う。これをかわした青柳はロープを引き下げて石川をエプロンに出すとドロップキックを見舞い、そのまま場外に落として4人入り乱れた場外戦へ。
宮原と青柳は石川へ場外でヘッドバッドのコンビネーションを決めていくが、石川もダブルラリアットでなぎ倒し、ここに諏訪魔も加勢。東西の客席までなだれ込んで暴れ回っていく。石川は青柳をリングに戻してストンピングを連打すると諏訪魔にタッチ。
諏訪魔が青柳の頬を張っていくと、青柳はエルボーで反撃。これを涼しい顔で受け止めた諏訪魔はダブルチョップでなぎ倒し、コーナーに押し付けて串刺しのダブルチョップを連打。さらに宮原にアタックをかけて場外に落とし、石川にタッチ。
石川は青柳をカナディアンバックブリーカーからヒザに落としていき、エルボーを怒涛の連打。膝をつく青柳に串刺しラリアットを狙うが、青柳はブートでカウンターしてミサイルキック。しかし石川は倒れずにこらえ、宮原にタッチを求める青柳を踏みつけて妨害すると自軍コーナーまで引きずっていって諏訪魔にタッチ。
諏訪魔は青柳をロープに振ってラリアット。グロッキー状態の青柳がギリギリで肩を上げると急角度バックドロップで叩きつけ、さらに急角度逆エビ固めへ。青柳がなんとか自力でブレイクすると、諏訪魔は青柳をコーナーで串刺しチョップ。さらに串刺しラリアットを放ってスロイダー。諏訪魔はブレーンバスターを狙っていくが、これを耐えた青柳が逆にブレーンバスターで叩きつけ、宮原にタッチ。
宮原はフロントハイキックから得意のドロップキックコンビネーションを見舞い、諏訪魔へ串刺しジャンピングエルボーからノーザンライトスープレックスを狙う。これを諏訪魔が耐えると両者正面からエルボーを打ち合っていき、諏訪魔がダブルチョップに切り替えれば宮原もフロントハイキック。これを耐えた諏訪魔がスロイダーで投げ捨てて石川にタッチ。
石川は宮原に串刺しラリアットからダイビングフットスタンプ。これを返されるとファイヤーサンダーを狙うが、宮原が着地してブラックアウト。石川はこれを耐えて追走串刺しラリアットを放ち、正調ラリアット。耐えた宮原がブレーンバスターで叩きつけるとダブルダウンから両者タッチへ。
青柳は諏訪魔のラリアットをかわしてフライングフォアアームを叩き込み、コーナーを踏み台にブーメランアタック。さらに追撃を狙うが諏訪魔がカウンターのフライングショルダーを放つと、石川とともにサンドイッチラリアット。カットに来た宮原を石川が捕らえ、2人で並んで「投げるぞオイッ!」とダブルのラストライドを狙うが、宮原と青柳は同時にショルダースルーで切り返し、2人で諏訪魔にトレイン攻撃を見舞ってから青柳がダイビングクロスボディ。続けて青柳はエンドゲームで諏訪魔にギブアップを迫るが、諏訪魔はなんとか自力でロープへ。ならばと青柳はジャーマン・スープレックスを狙っていくが、振り払った諏訪魔がパワースラム。ここに石川が入ってくると2人で青柳に境川を叩き込み、諏訪魔がスロイダーで投げ捨てたところへ石川がランニングニーで追撃。諏訪魔は続けてラストライドを狙っていくが、青柳はフランケンシュタイナーで切り返し、ここに宮原が飛び込んできてフロントハイキックで追撃。そして青柳のドロップキック&宮原のブラックアウトを同時に叩き込む連携攻撃を見舞って青柳がジャーマン・スープレックスホールド。これを返されるとロックスター・バスターで叩きつけるが諏訪魔はこれをキックアウト。ならばと青柳はコーナーに上っていくが、石川が下から追いすがって妨害し、復活した諏訪魔がコーナー上で組み付くと石川が下から回り込み、昨年の最強タッグ参戦時に編み出した合体技、アルティメット・デストロイを放つ。青柳の窮地に宮原が飛び込んできて石川へフロントハイキックからブラックアウトを放つが、これを耐えきった石川がランニングニーを叩き込んで宮原を場外に放り出す。
リングに残された諏訪魔と青柳は正面からエルボーを打ち合い、これを制した青柳がロックスター・バスターを狙うが、こらえた諏訪魔がバックドロップ。さらに串刺しラリアットからジャーマン・スープレックスで叩きつけ、これを宮原がカットすると石川が宮原へファイヤーサンダーで排除。
そして諏訪魔と石川は、今年の最強タッグのために編み出した新技“ロケット・ブロッサム”(2人がそれぞれ隣り合ったコーナーに並び立ちクロスする形で同時にドロップキック)を叩き込むと、諏訪魔がラストライドを狙う。これを回転エビ固めで切り返した青柳だったが、キックアウトした諏訪魔の振り返りざまのローリングラリアットがクリーンヒットし、そのまま諏訪魔がラストライドで叩きつけて試合を決めた。
諏訪魔「皆さん!若い奴らにはまだまだ負けねえぞオイッ!最強タッグ、石川選手、絶対優勝してさ、また業界のさ、トップに躍り出ようよ。石川選手もそうでしょう?じゃあなんか言ってよ!」
石川「俺たちが日本一の、いや、世界一のタッグチームで、まだまだ全盛期っていうのを今日、このコスチュームとガウンで示しました!もっともっと俺たちはギラギラして貪欲に優勝目指しますんで、応援よろしくお願いします!」
諏訪魔「石川選手さ、なんか自分のほうが光ってない?合わせればよかったけど、俺は俺のスタイルで行くんで、これからもみなさん応援よろしくお願いします!最後に宮原の“最高”じゃなく“俺たちは全盛期だ!オイッ!”で締めたいと思いますので皆さんご起立お願いします!後楽園ホールの皆さん、そして最強タッグ、優勝した暴走大巨人は全盛期だ!オイッ!」
<試合後コメント>
諏訪魔&石川修司
諏訪魔「貴重な一勝!しかもさ、宮原&青柳っていうのは若手の代表格なんだよ。ここを獲れたっていうのは、まだまだ俺たちが全盛期に返り咲いたほうがいいって結果だと思うよ」
石川「俺たちは、優勝して全日本をもっと面白くするっていう使命があるから。ただ『優勝しました』ってチームじゃないんだよ。俺たちが全日本プロレスを面白くしていくから。いやあ、でも青柳、しつこかったね。いやあ~メチャクチャやってて成長を感じたというか、まあまあいいことは言うべきじゃないかも知れないけど。最後の最後まで、サンセット、ちょっと焦りましたね(笑)」
諏訪魔「そ~お?」
石川「余裕でした?流石ですね(笑)」
諏訪魔「大丈夫だよ!(笑)当たり前だ!まだまだ若いやつらにゃ負けねーよ。俺らがギラつかないで、このまま下の奴らに調子こかしてちゃ、全日本プロレス面白くないんだよ!もっともっとさ、色んな事言うよ。もうなんか、遠慮したくないんだよね。俺らも遠慮したくないんで。それだけだね」
――開幕前に新技を考えるという言葉がありました
石川「対角線からのダブルのドロップキック。“ロケット・ブロッサム”。ラグビーのスクラム見て考えて『これは行けるな』と。ラグビー日本代表がスクラムで強いチームに勝ってるのを見てね、『これはいいな』と思って考えたんですけど、『俺たちスピアー使わねえな』ってんで。諏訪魔選手が強力なドロップキック持ってて、俺もたまに使うし、それを足したら倍以上になるかもしれない。一気に攻勢になるなと思って、今日上手く言ったんじゃないですか?」
諏訪魔「ラグビー日本代表にブチ込むしかないね!出てこいコラ!お前!……こんな感じになっちった。ゴメン」
石川「あぁ、いいっすよ。じゃあ一つ言うけど、この最強タッグに向けてなんか新しい技考えたチームあんのかって。こんなこともできないやつがエントリーしてくるんじゃねえよって。俺たちが優勝するのは当たり前だよ。俺たちがもっともっと全日本を面白くしていくから」
諏訪魔「俺らが優勝できなかったら他のユニットも解散しろお前。そんくらいのお前、イイんじゃないか?」
石川「負けたらもうね、来年の1月2日、3日、宮原&諏訪魔&渕ってユニットが出来るかも知れないから」
諏訪魔「勘弁してよ~ヤダな~」
石川「自分で言ったんじゃないですか(笑)」
諏訪魔「解散するけど組むわけねえよ~お前~」
石川「ホントっすか(笑)」
諏訪魔「ヤダよヤダ」
石川「優勝すればいいんすよ!まず一勝!」
(2人で固く握手)
宮原健斗&青柳優馬
宮原「こっからだこっから。“青ちゃん&健ちゃん”はこっからだ!」