新宿のど真ん中にゾンビ・ドラゴンが登場しカナダのベルトを強奪!
5日、東京都・新宿三丁目末広通り商店街特設会場にて『新宿三丁目末広通り商店街プロレス』が行われた。
新宿三丁目末広通り商店街プロレスとは、同商店街会長の石川国由氏が音頭を取って行っている商店街活性イベントの一環であり、公道にリングを立てて行われる。当該イベントではガッツ石島がガッツワールド時代から主導して大会を開催しており、この日もオールスタンディングながら大勢の観客が詰めかけ、ラグビー・ワールドカップを冠戦に来日したと思われるラガーシャツを着た外国人観光客の姿も見られた。
メインイベントでは、現在抗争を展開している真GUTS軍とアライヴァルの対抗戦で現CCWカナディアンヘビー級王者であるTORUとゾンビ・ドラゴンが対峙。
ゾンビ・ドラゴンは黒い肌と常人離れした身体のバネを持つ長身痩躯のマスクマンであり、セコンドには派手なスーツに身を包み度々試合に介入する謎の中国人マネージャー・アランを帯同して現れるすべてが謎に包まれた海外の強豪選手であり、現在インディープロレス界を騒がせるダークホース。8月の真GUTS軍主催興行では両者が同王座をかけて対戦し、TORUが勝利して戴冠していた。
“真GUTS軍”ガッツ石島&TORU&木下亨平vs“アライヴァル”藤原秀旺&木村太輔&ゾンビ・ドラゴン with アランという6人タッグマッチで行われたこの試合では、ゴングを待たずにアライヴァルが奇襲し、アランが鳩サブレーの缶のフタで木下を殴りつけたり、ゾンビが特設会場の外までTORUを連れ出して一般通行人が驚きの声を上げたりと会場は大混乱。
そして、2039年に滅亡するという人類に向けての啓蒙活動や、リング上でマトリョーシカを分解して並べるなどの奇怪な言動と確かなプロレス技術のミスマッチが話題を呼びインディープロレス界でカルト的人気を誇る秀旺が独特な世界観を展開してリング上を支配してアシストし、TORUとゾンビの対面を作り出す。
ゾンビはゾンビであるため痛覚が無く、TORUの激しい打撃にも無反応。そして驚異的なバネを生かしクリストやホイールバローからのブルドッグなど立体機動的な攻撃を仕掛けていく。ガッツと木下のアシストを受けたTORUはシャイニングウィザードを叩き込み、必殺の垂直落下式ブレーンバスターの体勢に入るが、アランがエプロンに上がりTORUの気を引くと、ゾンビがグリーンミストを噴射。秀旺が100%メロ~ンジュースで叩きつけてアシストしてからゾンビがダイビングギロチンドロップを投下し3カウントを奪った。
試合後、人語を話すことが出来ないゾンビに代わり秀旺がマイクを取ると、CCW王者からフォールを奪ったゾンビの王座挑戦を宣言。そして秀旺はTORUのベルトを奪い取りゾンビに手渡すとゾンビはアランとともに不気味な雄叫びを上げて闘志を燃やした。
CCWカナディアンヘビー級王座はかつて存在した新東京プロレスに縁を持ち、新日本プロレスやWWFで活躍したバッドニュース・アレン、現在はCMLLで活躍する奥村茂雄(現:OKUMURA)も戴冠歴のある由緒ある王座。
現在インディープロレス界で権威あるベルトの1つとして数えられつつあるこの王座の行方に注目していきたい。