インディープロレス統一を目指すTORUが琉球の愛弟子を撃破しCCW王座を防衛!「全国で挑戦者を探してこのベルトの価値を高める」
29日、東京都・北千住シアター1010にて、『真GUTS軍主催興行 We are REAL GUTS ARMY vol.3』が行われ、TORUが琉球ドラゴンプロレスリングのウルトラソーキを相手にCCWカナディアンヘビー級王座を防衛した。
真GUTS軍とは、旗揚げから13年4ヶ月続けたガッツワールドプロレスリングを解散した後にHEAT-UPに合流し、別ブランドであるGOING-UPを13ヶ月運営した後に再独立したガッツ石島が組織した新たな集団。現在は自主興行という形を取っているが、近い内に真GUTS軍を正式に団体として旗揚げするべく足元を固めている段階だという。
TORUはプロレスリング紫焔や道頓堀プロレスといった大阪のインディー団体で活躍し、数々のインディー団体の王座を獲得してきた実力者であり、全日本プロレスでヨシタツの持つGAORA TV王座に挑戦するなどメジャー団体にも爪痕を残している急成長株。今年3月に道頓堀プロレスを退団して活動拠点を東京に移し、現在真GUTS軍に於ける最上級のシングル王座であるCCWカナディアンヘビー級王座を獲得するなど“真GUTS軍のエース”としてその名を関東にも轟かせ始めている。
そしてこの日は、TORUがかつて琉球ドラゴンプロレスリング(以下:琉ドラ)の旗揚げ時に関わった際に入ってきた練習生であったウルトラソーキがTORUの持つCCW王座に挑戦。
ソーキは琉ドラでデビューして6年で団体の次期エースとして期待を集める選手であり、今月25日の琉ドラ新木場1stRING大会ではグルクンマスクの持つ琉王&HWC王座に挑戦。惜しくも戴冠は逃したが、東京で連続して王座戦を行うソーキは今度こそ故郷に錦を飾らんと意気込んでこの試合に臨んだ。
試合は、恵まれた体格を持つソーキが圧倒的なパワーを以てTORUを圧倒し優勢に進めていくが、TORUはフィニッシャーの垂直落下式ブレーンバスターへの布石として隙を突いてのDDTやフェイスロックなど堅実に頭部への一点集中攻撃を展開。エプロン上での攻防を制して奈落式スイングネックブリーカーを決めてペースを掴んだTORUは、不敵に笑いながら両手を広げてソーキのエルボーを受け止める王者の余裕も見せていくが、ソーキもバウンスやエメリウムスプラッシュ、SSDなどの大技で一気呵成に攻め立てて行き、力皇公認の無双を狙っていくが、TORUはこれをDDTで切り返し、ドラゴンスープレックス、シャイニングウィザード、リバースフランケシュタイナー、カミゴェ式バズソーキック、垂直落下式ブレーンバスターと必殺技のすべてを叩き込むという、ソーキへの死力を尽くした闘いに返礼するかのような畳み掛けで試合を決めた。
試合後、マイクを取ったTORUは「6年前、2013年4月。僕は沖縄にいました。沖縄に新しいプロレス団体が出来るということで、旗揚げメンバーとしてデビュー5年だった僕は沖縄の地で全部捨てて1からプロレスをやることを決めました。そのときに、沖縄で初めてプロレスラーになろうという若い子たちが3人来て、その中の1人がこのウルトラソーキでした。もうそれは、もうね、アホでしたよ。常設会場まで3,4時間歩いてきて、『帰れないです』っつって。そらそうやろ!(笑)前回りも後ろ回りも出来ない、ただのデクノボウでした。そんな彼のデビュー戦を見届けぬまま、僕は大阪に帰りました。それから、6年。ソーキとタイトルマッチすることが決まって、嬉しかったよ。4日前な、琉ドラの新木場大会でグルクンマスクの持つ琉王のベルトに挑んだソーキの試合、それはもうスゴかったよ。俺は今までのお前のイメージとか全部捨てて、本気でこのCCWカナディアンヘビー級のベルトをかけて戦って、俺は紙一重で勝てた。ホントに心の底から気持ちいい試合ができた。それがあの日練習生で来たウルトラソーキっていうのが俺は信じられないし、ホントに嬉しい!今日は、ありがとう」と語りかけると、ソーキは号泣しながら「ありがとうございました!」と叫んだ。
売店にてインタビューに応じたTORUはソーキとの再開が満足の行く王座戦になったことについて「運命かな。ほんと今日はすげぇ特別な気持ちになりました」と笑顔。
そして、防衛ロードについて聞かれると「結構生々しい話、『誰でも挑戦してきていいよ』と言ったところで、団体同士の……あるじゃないですか(笑)会社同士の(笑)なかなか気軽に声を出せない業界の中、見つけに行きます!僕はありがたいことに色んな団体出させてもらってるんで、僕が見つけに行きます。もっといろんな選手を見つけて挑戦者にして、このベルト戦をやっていきます!」と、自身のベルトをインディー界で最高の価値を持つベルトにしていく覚悟を語った。