里歩が13年間プロレスラー生活をともにしてきた師匠・さくらえみから卒業!「これからは一人で胸を張ってプロレスをしていきます」
2日、新宿FACEにて我闘雲舞『Last song for you』が開催され、里歩が師匠・さくらえみ相手に所属最終試合を行った。
里歩は2006年に9歳でプロレスデビュー。現在は最古の女子プロレス団体となったアイスリボンだが、さくらえみが旗揚げした当初はキッズレスラーが多く、里歩(当時:りほ)もその中の一人だった。2007年には姉の聖菜とのタッグ『ライト姉妹』で地上波で特集が組まれ、2010年にはケニー・オメガとともにタッグ王座を戴冠。その後さくらえみが2012年にアイスリボンを退団すると、りほも同年退団し我闘雲舞に移籍。それから7年間、我闘雲舞のエースとして団体を牽引してきた。
そんな里歩が今年3月、13年プロレスラー生活をともにしてきたさくらえみのもとを離れフリーとなる事を発表。この日が所属ラストマッチとなった。
我闘姑娘OGである高橋李佳や牧場みのりなどが客席で見守る中、試合が始まるとお互い手の内がわかりきっているため切り返しあいが続く。すると里歩はりほ時代から続けているニコニコ印から「オー!」の掛け声つきのジャンピングニーを発射し、これを受けたさくらは「なんで辞めるんだオラ!」と叫びながらのモンゴリアンチョップを叩き込み、「裏切り者ー!」と叫びながらの顔面ウォッシュ。
里歩とさくらはかつてないほどの強烈なエルボーの打ち合いから、里歩がビンタを打ち込むとさくらもビンタで返し里歩は崩れ落ちる。さくらが掟破りのジャンピングニーを発射すれば、里歩も掟破りのさくらえみ70kg。里歩はくるくるリボンを狙うが、切り返したさくらとラ・マヒストラルの応酬。しかし最後は里歩の蒼魔刀を返したさくらが、逆さ押さえ込みからのラ・マヒストラルで丸め込み3カウントを奪った。
里歩は涙をこらえながら「いつも我闘雲舞は私達に幸せな時間を作ってくれました。さくらさんから13年教えていただいたものは全く無駄にはせず、これからはしっかり背負ってさくらさんが理想とするレスラーにこれから私がなっていけるようにもっともっと頑張っていきます。本当に今までこんなちっちゃい頃から教えていただいていたのでもうほんとに全然実感ないんですけど、これからは一人で胸を張ってプロレスをしてさくらさんが喜んでくれるように頑張ります。一つだけ叶えられなかったことがあって、今のメンバーでもう一度後楽園ホールで試合をすることが私にとっては夢でした。それが叶えられなくて悔しいし、申し訳ない気持ちが正直あります。でも、次みんなと会った時には、私が後楽園に立てば超満員になるような選手になれるようにこれからもっともっと頑張っていきます」と宣言。
これを聞いたさくらは「私は、里歩さんにとってのお母さんと呼ばれることがとても嫌いでした。そんな簡単なことではないし、お母さんなんて大変じゃないですか。今日はたった一人のために試合をしました。それは、里歩さんでもなく私自信のためでもなく、今日会場に来てくださってる里歩さんのお母さんです。13年間プロレスを信じて預けてくださって本当にありがとうございました。無事にお家に帰せること心からホッとしています。本当にありがとうございました」と客席のお母さんに向け頭を下げた。
そして「『あぁ、女の子って変わっていくんだな』ってことをホントに教えてもらって、ホントに感謝の気持ちでいっぱいです。……どうせ私の言うことなんて聞きやしないですよ。色んな新しい人に出会って、色んな人の声を聞いて、ホントに里歩ちゃんが言ってたんですけど『私は負けず嫌いなんで皆さんが思ってる以上の里歩を皆さんにお見せします』って言ってくれたんで、それを楽しみにしたいと思っています。我闘雲舞の収益の半分は里歩さんだったんで……ヤバい。これからがヤバイ。頑張ります(笑)」と涙を流しながら笑顔を見せた。
エースが抜けた我闘雲舞だが、この日の最後に4人の練習生を発表。8月28日新木場1stRing大会にてデビュー戦を行い、純正メンバー興行として新生・我闘雲舞のスタートが切られるとのことだ。