AEWに参戦した22歳の里歩が“プロレスのお母さん”さくらえみとの所属最終戦を発表!「13年間の想いを込めて戦います」
4日、東京都・新木場1stRINGにて我闘雲舞『里歩生誕~りほと、しいたけと、ミルクティー~』が行われた。
この日22歳の誕生日を迎えた里歩は、8歳でプロレスを始め、当時小学生レスラーとして地上波で特番が組まれるほど注目を浴びた。その後欠場期間もほぼなくキャリア14年目に突入し、イギリス、タイ、台湾、香港などの団体にも参戦。先月には旧知の仲であるケニー・オメガらが旗揚げしたAEWにも参戦するなど世界を股にかけた活躍を見せている。
そして里歩は現在アイドルユニット『ガトームーブ』のセンターとしても活動しており、女子プロレス団体5団体13選手が参加した『アイドル×レスラー展』では大胆なグラビアを披露し、明治15年創業の老舗アパレルメーカー・福助の“足袋タイツ”のモデルに抜擢されるなどリング外でも引っ張りだこの人気選手。
さらにIWA三冠統一王座(AWF世界女子&IWA世界ヘビー&IWA世界ジュニアヘビー)が封印されたことを受けて新設されたスーパーアジア初代王者として一昨年9月に君臨して以降は絶対王者として防衛を続け、この日は8度目の防衛戦を迎えた。
この日里歩に挑戦したのは、我闘雲舞の新星・駿河メイ。メイは昨年引退した“ハッピーメーカー”希月あおいが体現していた“プロレスでハッピー”の後継者として見るもの全てをハッピーにする試合を行う選手であり、デビュー1周年を迎えたばかりのキャリアでありながら他団体にも多く参戦する期待の若手。
メイは圧倒的なキャリアの差をものともせずスピーディな動きからのアームドラッグなどで里歩を翻弄しエルボー連打から突撃(ヘッドロック状態のままコーナーに突っ込んで相手の頭を突き刺す技)2連発から、エプロン上から鉄柱にぶつける突撃も繰り出していく。
中盤からは地力で勝る里歩がじわじわとメイを追い詰めていくが、メイは得意のフルネルソンや身体の柔らかさを活かしたキャトルミューティレーション、プロペラクラッチ、ほうき星と貪欲に勝利を狙うが、最後は里歩がダイビングフットスタンプ、ジャンピングニー、前後からの蒼魔刀2連発と畳み掛け、3カウント。8度目の防衛に成功した。
試合後、エンディングライブを終えた里歩は自身が7月2日に我闘雲舞を退団することについて触れ、スーパーアジア王座を返上することを発表。そして、所属最終戦の相手について「私は対戦相手この人しかいないと思っています。さくらさん、私とシングルマッチで、シングルマッチをしていただけないでしょうか?その時は万全の体調で来てくださいねさくらさん」と8歳から連れ添っている師匠以上の存在であるさくらえみを指名。さくらも笑顔でこれを快諾した。
バックステージに戻った里歩は、メイについて「“我闘雲舞のこれからの人”と“我闘雲舞の今までの人”という感じで試合をしたんですけど、スタミナもすごいし、足りない部分はもちろんあるけど、これからを任せられると自信を持って言えるような人だったなって改めて思いました」と評価。
そして、王座返上ついては「やっぱりベルトがあると、ベルトへの気持ちっていうのもかかってきてしまうので、そういう気持ちを抜きにしてさくらさんとシングルマッチをしたいと思ったので、今回で返上させていただくことになりました。さくらさんには我闘雲舞だけではなくて、前の団体からお世話になってて、みんな“プロレスのお母さん”って言うんですけど、自分にとっては人間として育ててきてもらった人なので、その13年間の想いを込めてシングルマッチしたいと思います」と語り、さくらとの最終戦への覚悟を口にした。