ママさんレスラーが娘の前で勝利を飾り王座防衛に成功!「プロレスって勝っても負けても成長できるのが楽しい!」
8日、東京都・後楽園ホールにてアイスリボン『Oktober Iceribbon Fest2018』が行われた。
この日のメインイベントでは、インターナショナル・リボンタッグ選手権試合として、星ハム子&宮城もちvs柊くるみ&つくしの一戦が行われた。
ハム子ともちの“らぶりーぶっちゃーず”は息がピッタリ合った名タッグとして知られ、8月末の横浜文化体育館大会ではAvid Rival(大畠美咲&水波綾)を相手に防衛に成功している。
挑戦者のくるみ&つくしは、かつては“This is ICERIBBON”という団体の名を冠したタッグチームとして過去に幾度もリボンタッグ王座を戴冠していたが、昨年に紆余曲折ありつくしがキャリアをリセットして再デビューしたことから両者の間には溝が生じていた。しかし、8月末の横浜文化体育館大会でシングルマッチを行い和解した二人は、復活を証明すべく思い入れある同王座への挑戦を表明していた。
試合は、ハム子とくるみのヘビー級同士の激しい打ち合いに始まり、ハム子がもちとの息の合った連携攻撃でくるみを集中攻撃。さらにはつくしが放ったダイビングクロスボディも受け止めて放り投げるなど王者としての強さを見せつける。
挑戦者二人の同期であり、この試合を“精算マッチ”と語るなど複雑な心境で臨んだもちは、つくしにシャイニング腹ザード、リバーススプラッシュと厳しく当たっていく。つくしもカサドーラ、フットスタンプ、ハルカゼと畳み掛け、くるみとともに合体攻撃を見舞い、くるみもナッツボムや人でなしドライバーと果敢に攻め立てるが、もちはもっちりバディシザース(ルー・テーズ・プレス)を連発し、ブル中野から継承したダイビングギロチンドロップから雪崩式メタボリックサンドでくるみを圧殺し、3カウントを奪った。
試合後、もちは「つくし、くるみ、もち……この3人は、同期です。つくしがキャリアリセットするまでは、この3人は同期でした。プロレス人生、ずっと三人で歩いていけると思ったし、5年、10年、ずっとずっと突っ走っていけるもんだと思ってた」と語り、つくしの再デビューにより共にキャリアを重ねていけなくなったことを嘆く。しかし、「でもやっぱり、私のレスラー人生の中で、つくしは必要な存在です。くるみも、ハムさんもあかねも、ここにいるレスラーも、そしてプロレスを見に来てくれるお客さんに支えてもらわないと、宮城もちにはなれません!同期とは呼べなくなってしまったかもしれないけど、つくしは大事な仲間だから、これからもよろしく」と握手を求める。
つくしは泣きながら「そう言ってもらえて、言ってくれる仲間がいて、自分は幸せ者です。本当は今日の試合をするのが怖くて、もちさんに気持ちを伝えたら言い返されてしまって。でもその言葉には説得力があって。自分は気持ちを感情的にぶつけることしか出来なかった。だから今日の試合が怖かった。でも、また『自分がアイスリボンを引っ張っていきます』って堂々と言えるようなレスラーになります!今日は挑戦を受けてくれてありがとうございました!」と頭を下げる。ハム子ともちはつくしを抱き締めて“精算”を成した。
くるみは、「自分たちはまだまだ上に行けると思うんです。まだまだもっと強くなって、もっと大怪獣になれると思うんですよ。つくしも小さな大巨人になれると思うんですよ。自分たち一人で戦っていって、また強くなって今度こそは『うちらがThis is ICERIBBON』って胸を張ってみんなに、お客さんに言えるように頑張りましょう」とつくしに語り、将来的なチーム再結成を提案。つくしも笑顔でこれに応えた。
この日、アジャ・コングと対戦して薫陶を受け一皮むけた娘・いぶきの前で王座防衛に成功したハム子は、「プロレスって勝っても負けても成長できるのが楽しい!」と笑顔で叫び、「プロレスでハッピー!アイスリボン!」の掛け声で興行を締めた。