アックスボンバーズの木高イサミと田村和宏が11年ぶりの一騎打ちも衝撃の結末!「この試合はプロレスの教科書」
1日、東京都・高島平区民ホールにて『ヒートアップジャッジメントvol.4』が行われ、アックスボンバーズの同期である木高イサミと田村和宏のシングルマッチが行われた。
アックスボンバーズとは、大森隆男が2005年にZERO1-MAXで若手育成を目的として結成したユニットであり、現BASARA代表の木高イサミ(当時はisami)、後にイサミとの名タッグ“ヤンキー二丁拳銃”として数多のベルトを獲得する宮本裕向に加え、ユニオンプロレスで活躍した726、そして現HEAT-UP代表の田村和宏の4名が所属していた。
この2人の対決は、11年前に当時STYLE-E無差別級王座を持つisamiに田村和宏が挑戦し王座を奪取した試合以来であり、この試合後には「次は後楽園ホールのメインでやろう」と誓い合っていた。
この大会は、全試合10分1本勝負のシングルマッチにて行われ、制限時間内に決着がつかなかった場合にはそれぞれの選手に向けられた観衆の拍手の大きさで勝敗を決める“ジャッジメントルール”にて実施。
興行冒頭で田村は会場に持ってきたはずのコスチュームを紛失したと嘆いていたが、イサミが田村のコスチュームを着て入場。これに怒り狂った田村がゴングを待たずに奇襲をかけるが、イサミはスリングブレイドやアンドレといった田村の技まで奪って応戦。
さらにイサミは場外戦でリングの下から凶器のスリッパを取り出し田村に殴りかかるが、田村がこれを回避すると本部席の弥武芳郎リングアナに誤爆。イサミはそのまま弥武アナをリング上に引っ張り込み、弥武アナを守ろうとする田村にビッグブートを放つが、弥武アナはこれをキャッチしてドラゴンスクリュー。次いで田村にもドラゴンスクリューを見舞って脱出し本部席に戻ると「もう10分経過してました」と終了のゴングを鳴らした。
ルールにより観客によるジャッジメントが行われる際、弥武アナへ最も大きな拍手が贈られ、弥武アナが勝者となった。
バックステージに戻ったイサミは、「こういう心を忘れちゃいけないと思いながら試合しました」と笑顔で語り、田村も「忘れちゃいけないね。団体の代表同士で無茶できないけど」と相槌を打つ。
そしてイサミはこの試合について「この試合をHEAT-UPの後輩にもBASARAの後輩にも見てもらいたい」と真剣な面持ちで語り、田村も「これはお手本。プロレスの教科書」と頷き、改めて再戦を誓いあった。
最後の対決から11年の時を経て互いに自らの団体を率いるまでに成長した2人の対決がこういった趣旨のものになったことには、インディープロレスシーンを牽引してきた2人のメッセージが感じられる。
2人の意志を継ぐ若手選手が現れた際には、後楽園ホールのメインで両者の再戦が行われることを願いたい。