日菜太が「不倒王」廣野祐を破り、王者アラゾフへの挑戦権を獲得!「最後の挑戦を見に来てください」
12月27日、東京・後楽園ホールで「K-1WORLDGP2017JAPAN~SURVIVAL WARS 2017~」が開催された。2017年最後のK-1のメインを飾ったのは、スーパースターウェルター級次期挑戦者決定戦。勝者が、来年3月21日の「K’FESTA.1」(ケイズフェスタ・ワン。さいたまスーパーアリーナ)で王者チンギス・アラゾフに挑戦する権利を得られる、まさにタイトル戦線生き残りをかけた戦いを制したのは日菜太だった。
「不倒王」廣野が持ち前のタフネスで前進を続ければ、日菜太はジャブ、左ローで先手を取り、得意の左ミドル、左ハイ、三日月蹴りを打ち込んで中盤までは日菜太のペース。だが廣野は中盤からさらにプレッシャーを強め、日菜太のスタミナを削った。前半は日菜太、後半は廣野優勢の大接戦は、2-0で日菜太が勝利し、来年3月のタイトルマッチに駒を進めた。
マイクを持った日菜太は「今日は胸を張れた試合ではなかったですけど、来年3月に『K-1チャンピオンの日菜太です』と言えるようにこれから死ぬほど努力するんで。僕の最後の挑戦を見に来てください」とアピール。
バックステージでは「倒す試合は出来なかったですけど、自分の中ではフルマーク。でも説得力がなかったんでしょう。(廣野の印象は)凄くタフでした。狙ってきた攻撃が分かって、狙った攻撃も入ったんですけど。今日は左ストレートがいい角度で入ったんで、次は倒せるように修正していきたい。(タイトルマッチについては)僕、31歳でキックを始めて14年目で集大成となると思うんで。ラストチャンスかもしれないし、最後に唯一取ってないのがK-1のベルト。いい青春を送ったと思えるように、最大の努力をしたいと思います」
この日、もう一つの注目だったのが次代を担う10代ファイター、篠原悠人(19歳)、軍司泰斗(18歳)、西京春馬(19歳)の3人だった。来年のK-1タイトル戦線に浮上すべく、存在をしっかりとアピールしたいところだったが、この日は対戦相手の頑張りが強く印象に残った。
篠原を力強いミドルキックで苦しめた鈴木勇人、軍司に2度のダウンを奪われながらも闘志むき出しで逆転を狙った大岩翔大、そして西京の鋭い左ミドルに苦しみながらも最終回に攻勢を掛けて判定勝利した椿原龍矢。18歳の椿原はもちろん、鈴木、大岩、そしてこの日は思い通りの試合が出来なかった篠原、軍司、西京。さらに、ベテランの山崎陽一をKOした「スーパーウェルター級の新星」和島大海、K-1参戦初戦に勝利した村越優汰が、今後、K-1のタイトル戦線にどう絡んでいくか。来年のK-1も益々盛り上がることだろう。
次回は来年3月21日「K’FESTA.1」(さいたまスーパーアリーナ)。また、6月17日(日)と9月24日(月・祝)のさいたまスーパーアリーナコミュニティアリーナでの開催も発表された。
(スポーツライター茂田浩司)
『K-1WORLDGP2017JAPAN~SURVIVAL WARS 2017~』
日程:2017年12月27日(水)
開始:18:00
会場:東京・後楽園ホール
▼プレリミナリーファイト第1試合 K-1ライト級 3分3R
〇“バズーカ”巧樹
1R 0分34秒KO
●竹内 悠希
▼プレリミナリーファイト第2試合 K-1スーパー・ライト級 3分3R
〇FUMIYA
1R 1分11秒 KO
●眞暢
▼第1試合 K-1スーパー・ライト級 3分3R・延長1R
○篠原 悠人
判定2-1
●鈴木 勇人
*28:29/30:28/30:29
▼第2試合 K-1ヘビー級 3分3R・延長1R
○杉本 仁
2R 0分44秒 KO
●RUI
▼第3試合 K-1スーパー・ウェルター級 3分3R・延長1R
○和島大海
3R 2分6秒KO
●山崎 陽一
▼第4試合 K-1フェザー級 3分3R・延長1R
○村越優汰
判定2-0
●芦澤 竜誠
*29:29/30:29/30:29
▼第5試合 K-1スーパー・バンタム級 3分3R・延長1R
○軍司 泰斗
判定3-0
●大岩 翔大
*30:27/29:26/30:26
▼第6試合 K-1フェザー級 3分3R・延長1R
○椿原 龍矢
判定2-0
●西京 春馬
※29:29/30:29/30:29
▼第7試合 K-1 WORLD GPスーパー・ウェルター級次期挑戦者決定戦 3分3R・延長1R
○日菜太
判定2-0
●廣野 祐
*29:29/30:29/29:28