19歳のプロレス少女がプロレス卒業前に師匠とシングルマッチ!
7日、新木場1stRingにて開催された我闘雲舞『いいな、いいな、新木場っていいな!』にて、19歳のプロレス少女「ことり」が師匠・高梨将弘とシングルマッチを行った。
3歳から柔道を始め大会で優勝しながらも、2013年に「プロレスに専念します」と14歳でプロレスラーデビューした「ことり」。DDTプロレスの高梨将弘に憧れ業界入りした「ことり」は、145cmと体格は小さいながらハイスピードな動きとキレのある柔道技で活躍。我闘雲舞の生え抜き一号選手として他団体や海外でも活躍するようになってきたが、家庭の事情により12月21日に行われる新木場大会にてプロレスを卒業することが発表された。
そんな「ことり」をさくらえみとともに指導してきた高梨とこの日最後のシングルマッチ。試合前の握手もせず厳しく攻める高梨は、グラウンドで圧倒し足への1点攻め。しっかり立つこともできないほど足を攻められた「ことり」だったが、なんとか一本背負いで叩きつけるとコーナーからのダイビングクロスボディアタック。さらに小内刈りからの大外刈りと連続してリングに叩きつけていくが、高梨はアンクルホールドで捕らえ足4の字。得意の柔道技を潰されていった「ことり」は膝立ちで必死にエルボーを叩き込んでいくも、高梨は容赦ないラリアットからトラースキックを顔面に2発叩き込んで3カウントを奪った。
試合後「ことり」は「高梨さんとさくらさんのおかげで私はプロレスラーになれてこうして「ことり」としているんですけど、最後という意味で高梨さんに『この五年の夢が終わってしまう』と言われて、ショックと……今日、これで高梨さんと最後の試合なんだなって……とにかくつらくて、私もあと1ヶ月半しかプロレスラーとしていないので、自分の気持ちをすべて高梨さんにぶつけられたんじゃないかなと思います。自分の力は男と女の差というのもあると思うんですけど、それでも高梨さんには立ち向かえたし、高梨さんには感謝しか無いです。我闘雲舞を旗揚げして0期生が私で、卒業という形は自分が初めてだから、次の世界につなぐためにもあと1ヶ月半、12月21日の新木場大会は盛り上げて、私もお客さんもハッピーで笑顔でいられる1ヶ月半にしたいと思います」と涙ながらにコメント。
高梨はぶっきらぼうに「「ことり」なんて辞めちゃう奴なんだから。辞めちゃう奴とやってさ、なんか気持ち的にどうかって言われてもなんにもならないよ。辞めちゃうやつなんていっぱい見てきたよ。どいつもこいつも辞めて幸せになってっちまうんだよ。我闘雲舞に上がってる男子レスラーたち見てみろよ。新納刃、趙雲子龍、アントーニオ本多、結局社会に出られないやつがこの我闘雲舞ってリングに残ってってよ。精々幸せになっちまえばいいんじゃねぇの?そう思ったよ。わりぃけど俺はまだまだ辞めねーかんな!この業界に居座ってやるからよ!「ことり」のことは知らねーよ。幸せになれよ~!」とまくし立て、「ことり」の新たな人生の幸せを願い会場を後にした。
「ことり」というリングネームは『穴のあいたカゴの中の小鳥、自由に羽ばたいて欲しい!』という意味でつけられたもの。12月21日に5年間のプロレスラー生活を終え、「ことり」はプロレス業界から新たな世界へ羽ばたいていく。