アイドルグループをクビになった女子レスラーが「クビになる全てのサラリーマンをプロレスで応援します!」とエール!
26日、東京女子プロレス『BRAND NEW WRESTLING~新時代の幕開け~』が後楽園ホールにて開催された。
第2試合では、アイドルグループ『LinQ』を6月にクビになった伊藤麻希が、白百合女子大学ミス・キャンパスに選ばれながらもアナウンサーになる夢を叶えられずに地下アイドルとして活動していた滝川あずさと対戦。
現役アイドルがリング下を取り囲む『アイドルランバージャックデスマッチ』ルールが採用され、まずは男子レスラーアイドルユニットNωA(大石真翔、勝俣瞬馬、MAO)が登場しライブ。三禁の女子プロレス団体のリングに男子アイドルが上がるという状況に若干の困惑が客席におきる中、続いて“筋肉アイドル”才木玲佳が所属する応援アイドルCheer1(永友春菜、尾崎礼香、如月さや)が登場。さらにこの日お披露目されたアップアップガールズ(プロレス)のらく、ひなの、ひかり、みゆの4人がピコピコハンマーを持ち入場する。
あずさはアナウンサー衣装ではなく、現役女子大生アイドルユニット『Aime』時代を彷彿とさせる衣装で「なんてったってアイドル」で入場。伊藤麻希が入場しようとすると会場にLinQの曲が流れるが、伊藤は会場に走り込むと「ちょっと待った!LinQはクビになったから大人の事情でその曲使えないの!もう伊藤が歌ったほうがよくないですか!?聞いてください槇原敬之で『もう恋なんてしない』」と涙が流れそうな感情のこもったアカペラを披露しながらリングへゆっくりと上がる。
歌い終わる前にあずさが容赦ないランニングエルボーを後頭部に叩き込んで伊藤が場外に転げ落ち試合が開始。NωAがピコピコハンマーのハンマー部分が壊れるほどに伊藤をボコボコにすると、キレた伊藤がリング上のあずさを場外に叩き出し「お前らもボコボコにしてやるからな」とNωAを巻き込んでのダイビングクロスボディをエプロンから場外に発射。さらにピコピコハンマーを奪い全力で後輩アイドルを追いかけ回しボコボコにしていく。
リングに戻った伊藤は“顔がでかいアイドル”で地上波に出た長所を活かす一本足頭突きを連発し、あずさはあずさでコーナーに登ると「結婚したい!」とアラサーの本音を叫びながらダイビングエルボー。最後は伊藤が抱え込み式逆エビ固めで捕らえあずさはギブアップ。伊藤がプロレスデビュー後見事初勝利となった。
伊藤はマイクを握ると「伊藤、LinQクビになった途端勝ったやったー!クビになってよかった!みんな、万歳三唱しよう!(観客とともに)クビばんざーい!クビ、ばんざーい!クビ、ばんざーい!うるせー!!!!!明日は我が身、お前ら明日クビになるかもしれねーんだぞ調子乗ってんじゃねーこのハゲ。でもね、伊藤、今日の試合で、そのクビになりそうな社会人に、一つアドバイスできるようになった気がする。もし、お前らが明日クビになったとしても、伊藤の試合を見ればなんとかなる!おい!そして、電車に飛び込もうとするやつも、その前に伊藤を見ろ!アイドルとして居場所のなかった伊藤が、プロレスでそんな奴らにチョットでも希望を与えることが出来ると思う!伊藤は、クビになる全てのサラリーマンをプロレスで応援します!学生にも同じこと言えるかなって。ほら、夏休み終わるじゃない?いじめられてる学生とか学校行きたくなくて自殺しちゃう子とかも8月は多いんだけど、でも、自殺したくなったら東京女子プロレスを一回見てほしい!そしたら、伊藤が絶対『明日も生きてもいいかな』って思えるくらいの希望は絶対にあげるから!だから、死にたくなったらいつでもおいで!」と、22歳とは思えない説得力のあるエールを全世界に送る。
伊藤がある種感動的なマイクを終えても当然帰るためのテーマ曲は鳴らず、改めてマイクを握った伊藤はアカペラで「ゆーめーじゃないあれもこれも~」と歌いはじめリングを振り返らず入場ゲートへ歩を進める、最後は
曲名である『ultra soul』を叫び、会場の一体感を背に会場を後にした