【試合結果】3・5 WAVE新宿大会 【Regina】水波綾vs春日萌花 【WAVE認定タッグ】桜花由美&宮崎有妃vs飯田美花&志田光vs米山香織&チェリー
- 2017-3-6
- 試合
- プロレスリングWAVE
『Sunday WAVE』
日時:3月5日(日)
開始:12:00
会場:東京・新宿FACE
観衆:348人
▼ヤングWAVE 20分1本勝負
白姫美叶(仙女)/○橋本千紘(仙女)
12分44秒 変形水車落とし固め
●長浜浩江/山下りな(OSAKA女子)
▼メンズWAVE 15分1本勝負
○中津良太(BASARA)
7分19秒 腕ひしぎ十字固め
●後藤恵介
▼スクランブルWAVE 20分1本勝負
○山縣優/朱崇花
10分7秒 クロスフェースロック
フェアリー日本橋(OSAKA女子)/●宮城もち(アイスリボン)
▼チャレンジWAVE 15分1本勝負
○大畠美咲
8分53秒 スカイブルー・スープレックス・ホールド
●沙紀(フリー)
▼DUAL SHOCK WAVE〜WAVE認定タッグ選手権試合〜JIGSAW GAME WAVE〜 30分1本勝負
<一組目>
【挑戦者組】飯田美花/○志田光(魔界)
9分27秒 魂のスリーカウント→片エビ固め
【挑戦者組】米山香織(YMZ)/●チェリー(DDT)
<二組目>
【王者組】○桜花由美/宮崎有妃(フリー)
16分53秒 ビッグブーツ→片エビ固め
【挑戦者組】●飯田美花/志田光(魔界)
※第17代王者組3度目の防衛に成功
▼Regina di WAVE認定シングル選手権試合 30分1本勝負
【王者】○水波綾
19分37秒 ホットリミット→片エビ固め
【挑戦者】●春日萌花
※第5代王者が2度目の防衛に成功
春日萌花の初のRegina挑戦は全力玉砕!宮城もちがCATCH THE WAVE参戦決定!
第1試合
センダイガールズプロレスリングの美仙女・白姫美叶と前センダイガールズワールドシングルチャンピオンの橋本千紘がWAVEに参戦。今後の女子プロレス界を担うべき、山下りなと橋本の新世代対決に注目が集まる。
まずは白姫のミドルキック、長浜のドロップキックがそれぞれ炸裂。そして注目の山下vs橋本。ショルダータックル合戦で沸かせていく。さらに山下は白姫をジャイアントスイングでブンブン振り回していく。長浜がフットスタンプで射止めようとするも、これは未遂。すぐに山下は逆片エビ固めに捕らえたが、なんとか白姫もブレイクする。
長浜が出ていき、串刺しドロップキックで追撃。白姫もキックでやり返してブレーンバスターへ。さらに白姫は山下にPKで追撃。意地を見せる山下が受けまくるが、白姫が圧倒して橋本にスイッチする。橋本はヒップアタック連発からサマーソルトドロップを放つが、これは山下も回避する。
橋本vs長浜となり、長浜がドロップキック、焼豚で追い打ち。橋本もサマーソルトドロップを放つも、キックアウトされると、山下のラリアットからサクラ落としにつなげる。
劣勢の橋本だったが、このピンチを乗り切ると、両腕ラリアットで山下&長浜をぶったおし、長浜に照準。セカンドロープからのサマーソルトドロップ、ラリアット、変形水車落としと畳みかけ、トドメを刺した。
第2試合
WAVE初の男子レスラー・後藤恵介。今回の相手は、BASARA所属の中津良太。ゴングと同時に中津が猛ダッシュでフェイント。PKキックなどで主導権を握っていき、ステップキックで追撃する。
防戦一方の後藤だったが、セントーンで反撃。中津も腕攻めで再び流れを変えるとブレーンバスターへ。
これを後藤が首固め、バックフリップで切り返すも、中津はキックでやり返し、最後は腕十字固めでギブアップ勝ちを収めた。
第3試合
第3試合は山縣優と朱崇花のLas Aventureras対フェアリー日本橋&宮城もちとの一戦。
山縣はどうやら星ハム子と宮城の区別がつかないようで、先発した宮城を「ハム子でしょ?」と勘違い。気分を害した宮城だったが、セクシーな自己紹介でリセットしようとする。ところが、今度は背後からフェアリーがステッキでお仕置き。十八番の自己紹介を奪われ、気にくわなかった様子。強引にチェンジしたフェアリーが自己紹介をはじめようとすると、今度は山縣が背後からスリーパーで捕獲する。
ここからフェアリーが孤立し、リレー方式ボディースラムでダウン。心配した山縣が引き起こすと、フェアリーは隙をついたロケットパンチをお見舞いするが、山縣がかわして自滅に。
フェアリーのダウンがトラップだと知ったラスアベは連係で追い打ち。朱崇花のその場ムーンサルトが決まり、ムーンサルトの体勢となる。するとフェアリーは「お待ちになって! 私はまだ自己紹介をしていない…試合を終わらせる前に自己紹介をしてから仕留めてください」と懇願。自己紹介タイムを獲得したフェアリーは、自己紹介をやりきると自ら仰向けに!? 朱崇花が改めてムーンサルトで飛ぼうとするも、フェアリーは寸前でかわして自コーナーへと逃げ込んだ。
騙される格好となった朱崇花は躍動感のある串刺しエルボー、ブーメランアタックでやり返すと、山縣のバッククラッカー、クロスフェースで捕獲。これはフェアリーがカットに入られたが、最終的には山縣のクロスフェースが宮城にガッチリ決まり、タップするほかなかった。
宮城「みなさん、こんにちはー! アイスリボンのお色気担当、宮城もちでーす。今日ここにやって来たのは理由があります。CATCH THE WAVE!4月からやるんですよね、GAMIさん!! お客さんは、わからないかもしれないですけど、私、去年、桜花さんのバースデー興行で桜花さんに負け、年末には水波綾&大畠美咲に負け、今日、山縣さんにも負けました……。アイスリボン代表で、このリングに上げさせていただきたいです。そして! どんな手を使ってもいい。まずは1勝、誰か先輩から取るーーー!」
二上社長「いいよ」
宮城「ちなみに私、どこでも出ますから、どこでも呼んでください!」
二上社長「それは社長と相談します、アイスリボン優先で」
宮城「はい、わかりました!」
二上社長「あとリーグ戦中は真剣にやってください」
宮城「真剣です!」
二上社長「お色気、いらんからね」
宮城「わかりました。そして、くれぐれも星ハム子と宮城もち、間違えないように選手に言っておいてください」
二上社長「ハム子でしょ?」
宮城「宮城もちだって! もう、帰る!!」
第4試合
初シングルとなる大畠美咲vs沙紀。スタートはお互いに慎重モード。様子を見る展開が続くも、大畠が顔からバン!で試合をリードする。
一方の沙紀も変形サーフボードクラッチでやりかえすと、ショルダータックルやブルズアンヘリート、リバーススプラッシュなどで追撃。攻め込まれた大畠だったが低空ボディーアタックでやり返すと、ダイビング・クロスボディーでカウント2。ジャーマンもカウント2止まり。
沙紀もブレーンバスター、ダイヤル固めで応戦するも、大畠がカウンターのバックブローからスカイブルー・スープレックス・ホールドで3カウント勝利。
大畠「おい、みっこ(二上美紀子社長のこと)! さっきのマイク聞いてたけど、何あれ。『いいよー』ってバカみたいに! 簡単にOKしてさ。私のキャッチ出場は!? ずっとアピールしてるじゃん。沙紀ちゃんも出るんでしょ? もちも出るんでしょ? もち私にリベンジしたいと言ってたよ。私、出なかったら意味ないじゃん、ね?(ファンが拍手すると)ほら! 」
二上社長「ほらって……。どこの世界に、テメーのところの社長に『みっこ』というボケがおるんじゃ。出すか、こんなもん!」
大畠「うわー、大人げなー。じゃあ逆に聞きますよ。私が出る理由いっぱいあるじゃないですか。試合のクオリティーだってあがりますよ、私が出たら。もちだって私にリベンジしたい。沙紀ちゃんだってきっと今日のリベンジしたい。私、最多でフル出場中。次出たら9回目。10回でたら凄い」
二上社長「おお。すっごいいっぱい理由ありますよね。すっごいいっぱい理由あるんですけど、レジーナと波女は出さないんです!」
大畠「だからその理由として、巻いたことない人にチャンスを与えたいってことですよね? だったら波女除外でいいじゃないですか」
二上社長「それはちょっと」
大畠「そんなだって、波女除外って言ったからって歴代の波女全員くるわけじゃない。私だけなんですから」
二上社長「それはちょっと……私のポリシー曲げるのはイヤなので」
大畠「逆に出さない理由を聞きたいんですよ。GAMIさんの都合じゃないですか。みなさんも求めていますよ、大畠のキャッチ出場を!(大拍手)ほら!!」
二上社長「残念ながら、私はポリシーを曲げたくないんで。残念」
大畠「……大人げない社長だわー。(セコンドの山下に)山下、あとで言っといて!」
二上社長「無理ですよー」
大畠「GAMIさんが、二上美紀子社長が! お社長がOK出すまで、へりくだってへりくだって、ゴマすって、どうにか出られるように頑張ります。みなさんも応援してください」
第5試合
OVER SUN(桜花由美&宮崎有妃)のベルトを巡り、ゴキゲンBBA(米山香織&チェリー)と、即席タッグの飯田美花&志田光の2チームが挑戦。試合は3WAYタッグ形式で、リング上で試合の権利のある選手は2人。負け抜け、勝ち残りルールで争われる。
勝ち残ったチームがタイトル奪取ということもあり、1本目は体力を温存する作戦に出たOVER SUNとBBA。先発争いならぬ、先発を譲り合う。シビレを切らした志田が強引に宮崎とチェリーを引っ張り出し試合がスタートする。
三つ巴状態からチェリーが志田を落として、試合権利は宮崎vsチェリーに。志田に恥ずかし固めをかけたい宮崎が不満を露わにするなか、試合が進む。逆に恥ずかし固めをかけてもらいたいBBAは自ら恥ずかし固めを志願しOVER SUNを翻弄していく。これで主導権を握ったチェリーは春爛漫で飯田を捕獲。さらに飯田と志田の同士討ちを誘うと、米山の千豚♪→チェリートーンボムで追撃していく。
飯田がなんとか耐えきると、志田が反撃開始。志田はバックブリーカー、ファルコンアローでチェリーからカウント2。ここでなぜか宮崎が竹刀を志田にパス。だが、この竹刀をチェリーが奪って、まずはレフェリーを強打。次々と他の選手も襲ったあと、自らも仰向けになり、志田に濡れ衣を着せる作戦に出る。だが、この作戦で志田の怒りを買い、魂のスリーカウントが炸裂! BBAのタイトル奪取の夢は潰えた。
試合が続行され、宮崎は志田を捕獲。念願の恥ずかし固めへ! リップロックのあと、合体DDTからコーナーに登るが、これは飯田が足止め。逆に志田が宮崎に雪崩式ブレーンバスターでカウント2。
続いて飯田が宮崎を卍固めで捕獲。桜花にカットされると、エルボースマッシュで蹴散らしていきコーナーへ。追いついた宮崎が雪崩式フランケンシュタイナーで振り落とすと、桜花がDDT、カカト落としで畳みかける。
だが、志田の竹刀で流れが変わり、飯田がミサイル発射。キックアウトした桜花がコーナーに登るも、追いついた飯田が雪崩式ブレーンバスター。OVER SUNも合体ライガーボムを決めるも、これは志田がカットに入り、スリーカウントで飯田のアシスト。
攻撃の手を弛めないOVER SUNは、宮崎のリップロックからの桜花が投げっぱなしジャーマン! すかさずビッグブーツで飛び込むも、これは志田がカット。桜花は正調ビッグブーツを決めたが、飯田が切り返してカウント2。さらにヨーロピアンクラッチで怒濤の追い上げをみせるも、桜花がカウンターのビッグブーツで3カウントを奪い、王座防衛に成功した。
飯田「ちょっと待ったー! 米山さん、米山さーん……あの、寝たままで本当に申し訳ないんですけど、私やっぱ負けちゃったけど、タッグのベルト諦められないんです。あの志田さんとのタッグもいいかもしれないんですけど、今日やって思ったのは、コメ山さんとのタッグのほうがいいのかなって」
チェリー「ちょっと待って! 米米クラブじゃなくて、いま私たち、ゴキゲンBBAっていうタッグチーム、組んでるの」
飯田「あの、米山さん、こんなオバサンより自分と組んだほうが絶対いいと思います」
チェリー「ちょっとあのね、私たち、こちらのワンオバサン、ツーオバサン、OVER SUNたちに負けてないから。私たちもね、まだ挑戦する権利があるの。ゴキゲンBBAで」
飯田「米山さん、こんなオバタリアンと組むのやめたほうがいいですよ
チェリー「ええ、オバタリアンって言われちゃった。恥ずかしい! この続きは控室で」
米山「米米クラブとゴキゲンBBA? でも私Las Aventurerasだし、ユウちゃんに聞いてくる!(退散)」
このあと何事もなかったかのように二上社長がOVER SUNにベルト&認定証を授与し、ファンの笑いを買った。
▼試合後コメント
OVER SUN
――防衛とはなりましたが、今後、BBAも飯田選手もまだベルトを諦めていないようです。
桜花「私たちが狙っているのは女子プロレス界のかわい子ちゃん。恥ずかし固めの似合う選手なんですけど、向こうがコスチュームをきわどいのにしてくるとか、お客さんの需要があれば」
宮崎「ようはニーズですよね」
桜花「そう、お客さんのニーズ」
宮崎「だからヨネちゃんとチェリーはちょっと勘弁してもらいたいけど、1回やったし、みたいなね」
――BBAの主張としては、自分たちはOVER SUNからは取られてない、と。
宮崎「1本目は負け抜けだから出ないという作戦もあったし。どっちかといったら志田とかに、タイミング違ったみたいだけど」
桜花「もし本人達が恥ずかし固めをされる需要があると思うのであれば、受けてあげる。お客さんが望めば、アンケート取ってもいいですよ」
宮城「あとチェリーの動画のリツイート数が毎回、いくついけばみたいな」
桜花「需要があれば答える。お客さんの見たいに答えたいから。やる必要がなければやらないし」
――目星を付けている若いタッグは?
桜花「若い、タッグがなかなかねー」
宮崎「タッグがね、個々にはね」
桜花「でも次、仙台でアイスリボンのリボンタッグ戦があるので、それでウチらが取ったら、ウチらがアイスリボンをかき回すことができる」
――あくまでも今回かけるのはリボンタッグだけ?
桜花「リボンタッグだけです。アイスリボンに上がりたいです、私たち。呼ばれないので」
――そのためにベルトを巻きたい?
宮崎「そう、出ないとならないようにね」
第6試合
レジーナ・水波綾からの逆指名で実現した春日萌花とのタイトルマッチ。これまで心の中にモヤモヤとしたものを抱えていた春日にとって、やっと訪れた大チャンス。多くの春日ファンがサイリュームで迎えるなか、春日が登場する。春日が「お願いします!」と握手を求めると、水波も応じてゴング。
静かな立ち上がりから水波がヘッドロックで主導権を握り、キャメルクラッチで捕獲する。
春日も噛みつきで攻守を入れ換え、DDTへ。ヘッドシザースホイップで水波を場外へと送り込むと、エプロンからのヒップドロップ。そしてトップロープからの場外フットスタンプを投下する。
リングに戻った春日はセカンドロープからのフットスタンプを投下。さらにクリストを狙うが、水波が切り返すと、グラウンド卍固めに切り返す。そしてミサイル弾を4連発。
だが水波もフロントスープレックスで流れを変えると、串刺しラリアット、イチジクへ。なんとか脱出した春日はコーナーへ。水波が食い下がると、ブラ下がりフットスタンプを投下! そしてダイビング・フットスタンプにつなげる。
さらに変形ニーリフトで追い込む春日だったが、水波も紅の豚、裏投げで反撃開始。エルボーを放つと、春日は張り手。ならばと水波がエルボーで打ち負かすと、ファンは春日コールを送る。その気持ちに答えるように立ち上がった春日は再び張り手。これを受け止めた水波がラリアットでカウント2。タワーハッカーボムも返されると、水波はホットリミットを予告。これをウラカンで切り返した春日はエビ固め。あわやのシーンを作ったが、水波がカウンターのラリアットから、最後はホットリミットでジ・エンド。
エンディング
水波「春日さん! 自分、シングルのチャンピオンなんで、超・スーパー・メチャメチャ偉そうに言わせてもらいます。春日さん、熱いものあるじゃないですかー! 春日さんが今日という日をどういう日と捉えるのか勝手ですが、もし! 今日一つのきっかけとして捉えてくれるのなら、これからも春日萌花、その内に秘めたメチャメチャ闘志でWAVE、駆け上がっていきましょうよ。それを自分は今日、感じました。以上です」
春日「水波、今日、こんな素敵な舞台とチャンスをくれてありがと……。私はプロレスをもっともっと広めていくためにはプロレス以外のことだって全部大事にしないといけないと思っているの。でも、そういう私を嫌う人がいる。嫌うお客さんがいる。嫌う選手がいる。アンタも、私はそうだと思ってた。だけどアンタは、リングの上の姿だけを見て今日私を評価してくれた。お客さんがどう思ったか、アンタがどう思ったか、わからないけど、偉そうに上から言わせてもらうと、紙一重のところもあったと思う。だから次、こうやってシングルのベルトをかけて闘う機会があったら私は絶対、アンタからベルトを取る。今日、はじめてプロレス来た人とかもいっぱいいるけど、次、水波と私がベルトをかけて闘う時は絶対みんな、来るよね? だからそのベルト、東京オリンピックの、父ちゃんの金メダルぐらい、ピカピカに光らせておいてください」
水波「ということで、今日も勝ったので自分が締めますね。来月からはCATCH THE WAVE、はじまります。でも、キャッチはじまっても自分はまだまだ逆指名でReginaでいっぱいやりたい人がいるので、キャッチ開催中も自分はどんどん逆指名して、防衛していきたいです。そして今年は10周年、もうおわかりだと思いますが、8月12日、大田区体育館で10周年やります。その大田区体育館まであと! 160日です。来週はWAVE仙台大会で、WAVEの大会だけど、アイスリボンのタッグのベルトをかけて、大畠と組んでOVER SUNとやりますので、来てくれたらうれしいです。そして関東だけじゃなくて、日本全国、自分の熱さでこのWAVEというものを盛りあげて大田区大会まで突き抜けていきたいと思います」
そして最後は恒例の「これがWAVEだ!」で大会を締めくくった。
▼試合後コメント
水波綾
――おめでとうございます。振り返っていかがですか?
「わからないけど、何から言えばいいかな……。自分はわかりません。ただ感じたままリングでしゃべっただけ。あと何を言ったのか、いま覚えてないし、ただ、なんか防衛戦ってただ強い人とやればいいってものも、もちろんあると思うし、ベルトの価値も高まっていくこともあると思います。だけど、そこにはそこに向けての気持ちっていうものが、勝ち負けもそうだけど、ベルトに対する気持ち、対戦相手に対する気持ちってものがこのベルトの価値を上げるものだと思っているので、なんかそういう闘いっていうものもやっていきたい。チャンピオンとしてやっていきたいというのがあったので。春日さん、勝たないと思った人ももちろんいると思うし、自分が勝つって思っている人がいると思ったけど、今日の試合で。でも今日の試合見てもらえた人にはわかったと思います。そういうとこだけじゃない部分、それは言葉として表せないから、見た人が率直にそれをどう感じてくれたかが、自分の中の答えだと思います。今日の闘いで、それを一番感じました」
――春日選手の奮闘はどうだった?
「奮闘とかそういうものよりも、レスラーとして奮闘した、頑張ったなんて、凄く上からの闘いを自分はしたわけじゃないし。気持ちと気持ちの勝負ってものを一番にしたかったので。そういった部分では、でももっとできると思うし。もっともっととやっていけばお互い高まっていく部分もあると思うし、春日さんには春日さんにしかできないプロレスがあって、いろんな宣伝の仕方がもちろんあると思うし、それを今日という日をきっかけにもっとなって、もっとお互い高まった状態でまた対戦できたらいいと思います」
春日萌花
――はじめてのレジーナ挑戦だったが。
「いや、もう何ですかね。水波があんなに懐が深いと思わなくて。WAVEのお父さんんみたいなポジションにいて。本当に一人ひとりをちゃんと見てるんだなっていうのが。しかも偏見もなくというのが……」
――リング上で、春日萌花というレスラーを出せましたか?
「やりました。全部出しました。全部出して、砕け散りました。現在、持っている力はこんなもんだと思います」
――今後の自信になりそう?
「毎回、本能のままに闘うと人はこんなに汚い言葉を言うのかなって。すべての試合が大の字で終わるくらいやりきりたいなって思いました。アイツ凄いですね」
――会場が満員になるほど、春日ファンが詰めかけていたが? このファンの期待をどう受け止めた?
「その気になれば自分でもまだまだできることがいっぱいあるんだなってことが、今回の試合ではなくて、お客さんを呼ぶっていうことでは実感しました」
――入場の際、会場がピンク色に染まったが、それを見てどう思った?
「凄く嬉しかったです。試合前にみんな泣かせないでよって思いました。涙もろいのに(苦笑)」
――WAVEに入ってメインでシングルというのは?
「私の記憶にはないですね」
――景色は違いましたか?
「はい。これだけのプレッシャーをいろんな選手が味わってきたんだなって。プレッシャーです、とにかく。プレッシャーのことが一番強かったですね。正直、みんなが応援してくれて気持ちよかった、酔っちゃったみたいなことは絶対言いたくなくて、嬉しいは嬉しいんですけど、気持ちいいという言葉は絶対出てこないですね。プロレスって技を決めてお客さんの歓声言ってくれたらそれが気持ちよくてやめられないとか言うんですけど、私はそれはないかな」
――試合を楽しめた?
「いつもはいくら自分が、自分の中で頑張っててもお客さんがシーンとしてて、私のファンはいつも必ず来てくれるし、いてくれるんですけど、それでもなんだろ……。プロレス大好きな人たちと距離があるなといつも思っていて、結局ほかのことばっかやってて、アンタはチャラチャラしてるだけでしょっていう。実際言われることもありますからね」
――そういうファンにも満足してもらえる試合ができた?
「そういう人達に振り向いてもらいたいという気持ちはぶっちゃけないです。全部の仕事が全部大切で、何かを一番って決めたら一番じゃないものに失礼でしょってなるので」
――これまでと同じスタンスでやっていく?
「やっていきつつ、もっともっと自分を出し切るためにはどうしたらいいのかってことに主軸を置いて、中心に食い込んでいける。メインを務めるのが当たり前と言ってもらえる選手になりたいな、と」
――今回来てくれたファンに声かけられたりした?
「『楽しかったです』『初めてきました』『プロレス感動しました!』って言ってもらえたら、それが最高の賛辞です。『でしょ? 楽しいでしょ? また来てね!』って」
――今回は逆指名だったが、次は自分で勝ち取るしかないが。
「仙台で志田光戦が待ってたりとか、自分のなかでは私がベルトを取って、志田と闘って、私が志田にまた勝って、志田が『アンタのベルトが欲しい』と言ってきて……みたいなのを勝手に想像してたんですけど、まったく違いましたが、次の試合に気持ちが行っているというか、プレッシャーです。正直、重圧感がありますし、どうやったらただでさえ引っ込み思案なのでそうではない自分を出せるかなって、いまこの瞬間からはじまっているのかなって思います」
――水波が言っていたようにこの試合は「いいきっかけ」になりそう?
「はい、もちろんです。今日が新たなスタートかなって思っています」