【試合結果】12・28 JWP後楽園ホール大会 藤ヶ崎矢子vs木村花 Sareeevsラビット美兎 中森華子vs中島安里紗
『JWP-CLIMAX 2016』
日時:2016年12月28日(水)
開始:18:30
会場:東京・後楽園ホール
観衆:730人
▼ヤングパワー炸裂!! 15分1本勝負
世羅りさ(アイスリボン)/○山下りな(OSAKA女子)
9分50秒 ラリアット→片エビ固め
●ライディーン鋼/柊くるみ(アイスリボン)
▼JWP認定ジュニア&POP選手権試合 30分1本勝負
○藤ヶ崎矢子
12分58秒 変形リバース・ゴリースペシャル
●木村花(ACE)
※木村が4度目の防衛に失敗、藤ヶ崎が第31代JWP認定ジュニア&第21代POP王者となる
▼スペシャルタッグマッチ 15分1本勝負
松本浩代(フリー)/○つくし(アイスリボン)
11分37秒 ハルカゼ
●KAZUKI/藤本つかさ(アイスリボン)
▼ラビット美兎引退試合 30分1本勝負
○Sareee(ディアナ)
16分35秒 裏投げ→体固め
●ラビット美兎
▼ラスト・ワイルドスナフキン スペシャルタッグマッチ 15分1本勝負
○コマンドボリショイ/木村響子(フリー)
11分9秒 ライムライト
●Leon/里村明衣子(仙女)
▼JWP認定無差別級選手権試合 30分1本勝負
○中森華子
15分26秒 彼岸花→エビ固め
●中島安里紗
※中島が初防衛に失敗、中森が第30代王者となる。
中森華子が退団する中島安里紗を倒しJWP認定無差別級王者に!ラビット美兎が引退試合!木村花を倒し矢子が新王者へ!
オープニング
2016年のJWP最終戦となる後楽園ホール大会。入場式ではコマンドボリショイが「今日、1番張り切っている選手、誰だ!?」と問うと、マイクを託された藤ヶ崎矢子が「最後に笑って輝くのは自分です!」と元気よく宣言して大会がスタート。
第1試合
オープニングマッチではライディーン鋼が柊くるみとカナディアン・バックブリーカーの競演を見せるなど見せ場を作りながらも、山下りなが鋼とのラリアットの応酬を制して勝ち名乗りを受ける。
第2試合
第2試合では木村花の持つジュニア2冠王座に藤ヶ崎矢子が満を持して挑戦。花の腰に攻撃を集中した矢子が変形のリバース・ゴリースペシャルでギブアップを奪い、ベルトを流出させてしまった9月の板橋大会でのリベンジを果たすとともに初めてのチャンピオンベルトを腰に巻いた。マイクを持った矢子は、「今日、美兎さんが引退する前にベルトを巻けて、すごく嬉しいです! ベルトを獲ったからには、これから自分のことを可愛いと思ってるヤツを成敗していきます! 鋼さんのようにジュニアを卒業するまでずっと防衛し続けますので、これからも応援よろしくお願いします!」と抱負を述べる。
<試合後コメント>
藤ヶ崎矢子
「やっと念願のジュニアのベルトを獲れたし、美兎さんにも自分がベルトを巻いた姿を見せられただけでも、すごく嬉しいです。プレッシャーはすごいもう…泣きそうだったんですけど、でもそんなこと考えずに自分の今まで通りのファイトスタイルを見せられたことがすごい嬉しかったです。ビジュアルハンターはこれからも続けていきたい。ベルトを守りつつ、成敗はしていきたいと思ってます」
第3試合
第3試合では『チーム・サファリパーク』として藤本つかさとタッグを組んだKAZUKIだが、「オー!」のかけ声をほかの3人に奪われてしまうなど連係もチグハグに。松本浩代の剛腕からつくしのハルカゼで3カウントを奪われてしまった。
第4試合
およそ5年間のプロレスラー人生に幕を下ろすラビット美兎は同期のSareeeと一騎打ち。持ち味であるテクニカルで思い切りのいいファイトで真っ向勝負を挑んだ美兎だが、最後はSareeeが裏投げの3連発で勝利。
セレモニーで関係者や選手たちから祝福された美兎は、「プロレスラーになって5年が経ち…今までたくさんいろんなことありました。ときには苦しいこともあり、楽しいこともあり…そして辞めたい、逃げたいと思ったことも…たくさん思ってきました。でも今となってはそれもすべて思い出です。プロレスラーになって本当に心から良かったと思っています! プロレスラーになれて本当に…本当に幸せでした! 第2の人生も幸せになります! 本当に5年間たくさんの応援、ありがとうございました!」とあいさつ。10カウントゴングに続いてピンク色の紙テープに包まれ、リングに別れを告げる。
<試合後コメント>
ラビット美兎
「終わっちゃいましたね(笑)。なんか自分の入場曲が流れるまで実感がなくて…“引退するんだな”って今日、朝起きてからずっと思ってました」
――最後の試合について。
「悔いなくできました! 当初、愛実だったんですけど同期が送り出してくれたので、悔いなく引退することができました」
――5年半を振り返って。
「ホントに楽しいことだけじゃなくて、苦しいこともあったし悲しいこともたくさんあったし…。逃げたい・辞めたいと思ったこともあったんですけど、ホントに今となってはこれもすべて思い出ですね」
――試合後に勝と抱き合っていたが。
「愛実が今、腰の負傷で欠場しているのでエールを贈りました(笑)」
――今後のJWPに期待をするところは?
「まず今日、矢子がジュニアのベルトをJWPに戻してくれたので、矢子に期待したいですね。もちろん鋼、愛実も応援してます」
――結婚式は?
「来年ですね。まだ詳しくは…」
――花嫁修業はしていた?
「ぼちぼち…(笑)」
――どんな結婚生活を送りたい?
「う~ん…笑顔が絶えない生活がいいですね」
――プロレスラーとしてやり残したことは?
「やっぱりアル☆ぴゅあでタッグのベルトを奪取することができなかったのが唯一の心残り…かもしれませんが、そのぶん愛実が腰をしっかり治してやってほしいですね。私のぶんまで頑張ってもらいたいです」
――将来、女の子が生まれてプロレスラーになりたいと言ったら?
「う~ん…それは旦那さんと話し合って決めます(笑)」
――1番思い出深い試合は?
「そうですね。愛実とのビクトリーロード最終戦(2016・11・3後楽園)かなと思います」
――これまで関わってきた皆様にメッセージを。
「ラビット美兎、無事に引退することができました。今まで5年間、自分に関わってくれたスタッフの方、関係者の方、そして応援してくださったファンの皆さん、本当に本当にありがとうございました。来年以降、一般人としてもしかしたら会場に顔を出すかもしれないので、その時は気軽に声をかけてください。本当にありがとうございました!」
第5試合
実力者4人がそろったセミファイナルは最後のタッグ結成となる『ワイルド・スナフキン』コマンドボリショイ&木村響子がLeon&里村明衣子に快勝。引退が近い木村にエールを贈ったボリショイだが「タッグのベルトを持ったまま引退させるわけにはいかないよ! 私が挑戦してもいいかな? 私のパートナー…いろいろ考えて1人しか思い浮かばなかった」とLeonを指名。長期欠場中のパートナー・Rayの帰りを待つLeonだが、ボリショイが「私はRayにはなれない。だけどRayにベルトを巻かせてあげることはできる。Rayはガンと闘ってるよ。だから私とLeonで力を合わせてタッグのベルト獲りにいこうよ」と説得すると、Leonも目を潤ませながら握手に応じる。続いてマイクを持った木村はLeonに対し、「オマエが背負うのはRayのぶんだけじゃねぇぞ。今日引退した美兎のぶん、欠場してる愛実のぶん、全部全部背負って来いよ。そしたらな、なんの実績もないけど挑戦者として認めてやるよ」と言い放ち、1・9ラゾーナ川崎大会でのタイトルマッチが決定した。
第6試合
メインイベントではこの日を最後にJWPを退団する中島安里紗に中森華子が挑戦。序盤から中森が場外戦に誘うと、怒った中島が倍返しするなど激しい攻防を展開する。鎮魂歌ドライバーをカウント2で返された中森は、背中から持ち上げてフェイスバスターのように叩きつける裏・鎮魂歌ドライバーというべき新技・彼岸花で3カウントを奪取。
エース中島を破りキャリア10年で初めてのシングル王座を獲得、さらには2冠タッグ王座と合わせて3冠王となった。マイクを持った中森は、「私は5年前にJWPに入団して、ずっとこのベルトを追い続けてきました。やっと今日、巻くことができました! このベルトは女子プロ界で1番のベルトです。そのベルトを中森華子が巻いたからには、中森華子が1番今、強いです。中島安里紗は今日でJWPを去ります。今日はどうしても勝たなきゃいけない試合だったけど、中島安里紗とJWPで一緒に闘ってきたということは事実です。お互いプロレスをやっていけばもしかしたらどこかで会うかもしれないし、会わないかもしれない。だけどまたリング上で会えることを楽しみに、私はしたいと思います。来年からのJWPは中森華子に任せろ~っ!!」。JWPの選手をリングに招いた中森は「これからのJWPを見ていてください!」と、「アイ・ラブ・JWP!」のかけ声で締めくくった。
<試合後コメント>
中森華子
「この景色が見たかったので! 5年間追い続けてきて良かったと思います。皆さんの応援があったし、JWPの選手も全力バタンキューの選手もセコンドに付いてくれて。今日は絶対勝たなければいけない試合だったので」
――試合を振り返って
「ずっと中島安里紗に勝てなくて…試合中に危ない場面もいっぱいあったし、中島安里紗は中島安里紗だったので。ホントにいっぱいいっぱいで闘ってたんですけど、お客さんの声とかセコンドの声が聞こえて、なんとか獲ることができました。プレッシャーとかは特に感じることはなかったんですけど、やっぱりJWPを辞めていく選手に(ベルトを)巻かせたまま辞めさせるわけにはいかないっていうのがあったし、JWPの選手としてJWPはもちろんお客さんも全部を背負って闘いました」
――タッグと合わせて3冠王になったが
「“3冠になる”って今日まで思ってやってきたけど、JWPを背負って私は立っていかなきゃいけないので。来年から中心となって、JWPの顔としてやっていこうと思います」
――トップに立ったことでJWPを変えていきたい部分などは?
「引退していく選手もいたし、退団していく選手もいたし、欠場している選手もいて。全員リングに上がった時にすごい少ないと思ってしまったんですけど、やっぱりみんな心が1つになってやっていかないと団体としては成り立っていかないし。来年から道場も亀有に新しくなるし、新生JWPを私が作っていかなきゃいけないので。まずは私が選手を1つにまとめたいと思います」
――JWPを背負う気持ちは、どの時点で大きくなった?
「私は入団してからJWPを背負ってきたつもりなんですけど、やっぱりそれは“つもり”だけで全然なんにもやってなくて…。でもタッグのベルトを巻いてから、最近になって10周年を迎えて節目の年で、今までを振り返ったりしていく中で強くなったと思います」
――中島の退団発言を聞いて強くなった部分も?
「なかったわけじゃないけど、中島が復帰してからもしかしたら…良くも悪くも中島安里紗がいたから私は負けたくないって部分から、JWPを背負う気持ちが芽生えたのかな? って。それが強くなったのかなって思います」
――2017年の開幕戦でタッグ王座を懸けてボリショイ&Leon組との対戦が決まったが。
「木村響子ももう引退してしまうし、ホントに短い期間の中で1回でも多く防衛戦をしたいという気持ちもあるし、それがJWPの選手っていうのもすごく大きいと思うし。無差別のベルトも巻いたし負ける気持ちももちろんないですけど、挑戦者として迎え入れる気持ちでいます」
――今日のフィニッシュ技は?
「今日のために、中島安里紗を倒すために編み出した技です。名前は彼岸花。まったく意味がないわけじゃなくて、花言葉は“また会う日を楽しみに”なんで」
――今後の無差別の防衛戦について。
「やりたい選手もいるし、JWPを大きくしていくためには、やらなきゃいけない選手もいるし。来年以降、期待してて頂けたらと思います」
中島安里紗
「中森華子がベルトへの想いがどうとか言ってましたけど、結局私が今日負けたのはベルトへの想いが弱いとか強いとかそういうことじゃなくて、中森華子が今日、私より強かったというだけだと思うので。これからもっともっと強くなって女子プロレスを引っ張っていけるように頑張りたいです」
――今日の中森は強かった?
「勝ったということはそういうことだと思いますし、私に勝った中森華子であればJWPをこれからも引っ張っていけると思うので。私は心置きなくJWPを辞めて、さらに高みを目指していきたいと思います」
――1・26シードリング後楽園での高橋奈七永戦まで試合はない?
「いっさい入れないです。特訓します! とにかく強くなるために残り約1ヶ月ですけど、年末年始もなくとにかくトレーニングを積んで、いまより何倍も何倍も強くなって…。今後は今まで自分が経験したことのないぐらいの努力をして、死ぬ気で強くなりたいと思います」