アイスリボン11.22道場マッチ 藤本&希月vs.くるみ&優華、.STAPvs.都&メアリ
アイスリボン606
日時:2014年11月22日(土)アイスリボン道場
開場:13:30 開始:14:00
会場:埼玉・アイスリボン道場
観衆:86人
▼第1試合 シングルマッチ 10分1本勝負
○つくし
4分02秒 トゥインクルスター→ギブアップ
●藤田あかね
※つくしは2カウントで負ける特殊ルール
▼第2試合 シングルマッチ 10分1本勝負
○つくし
2分48秒 弓李のジャパニーズレッグロールクラッチを切り返し→エビ固め
●弓李
※つくしは2カウントで負ける特殊ルール
▼第3試合 シングルマッチ 10分1本勝負
●つくし
4分52秒 逆さ押さえ込み
○235
※つくしは2カウントで負ける特殊ルール
▼第4試合 タッグマッチ 15分1本勝負
○成宮真希/世羅りさ
12分47秒 ユルネバ零→エビ固め
●松本都/内藤メアリ
▼第5試合 タッグマッチ 20分1本勝負
●藤本つかさ/希月あおい
15分05秒 ラ・マヒストラル
○くるみ/優華
第1試合
11.24横浜リボンの第1試合でトリオを組み、美央から2カウント・フォール勝ちを狙う3人がそれぞれつくしとのシングル戦に挑んだ。受けて立つつくしは9.6つくし17th生誕祭でシングル11人がけを行ってはいるものの、この日は横浜での美央同様に2カウントフォールで負けとなる変則ルール。一瞬の隙も見せられない厳しい戦いを強いられた。先発はあかね。試合はスタートからつくしが主導権を握った。体格差のあるあかねに対して真正面からぶつかっていったつくしは、串刺しドロップキック、ダイビング・フットスタンプ、そして最後はトゥインクルスターでギブアップを奪い、まずは1勝を挙げた。
第2合
つくしはそのままリング上に残った状態で弓李がリングイン。いきなりドロップキックを放ち秒殺を狙ったつくしだが、この攻撃をしのいだ弓李はネックブリーカードロップ、ワキ固め、腕十字、キーロックとつくしのスタミナを奪い、側転ボディプレスでフォールを狙う。なんとかカウント1で返したつくしは、フィッシャーマンズ・スープレックスを切り返しての丸め込み、さらにはジャパニーズ・レッグロールクラッチを崩しての丸め込みでカウント3を奪っての2連勝。
第3試合
2試合が終了した時点でコーナーで235の入場を待つつくしの表情はやや苦しげに見えた。2カウントルールによる緊張感が思った以上につくしのスタミナを奪っているようだ。一方、開始早々のつくしのドロップキックを素早い動きでかわした235は、得意の丸め込み、さらにボディアタックの連打でつくし相手に積極的な攻防を展開。つくしのダイビング・フットスタンプ、トゥインクルスターもしのいだ235は、つくしの突進をうまくかわしながらの逆さ押さえ込み。やや形は崩れたものの、そのまま強引に押さえ込み、つくしから遂に2カウントを奪取。横浜での美央戦に向けて大きな1勝を手にした。
第4試合
3日前の世羅りさ生誕祭のタッグ戦で都のフットスタンプをみぞおちに浴び動けなくなった成宮は、屈辱的なレフェリーストップ負けを喫してしまった。大事には至らなかったものの、ちょうど翌日がボジョレーワインの解禁日だったにも関わらず、内蔵の損傷を懸念して2日間の禁酒を命じられたことで成宮の都への怒りはMAX!
一日も早いリベンジを果たすべく会社側に当初予定していたカードを変更し都との再戦を要求し、世羅との.STAPでこの日の一戦に臨んだ。スタートから気合十分の成宮は、横浜での対戦相手である内藤、そして都に対して厳しく攻め込んでいく。中盤、自信満々の都の攻撃にペースを乱される場面もあったが、.STAPらしい爆発力を随所に見せ、最後はアルゼンチン・バックブリーカーから前方に叩き落とすユルネバ零で成宮が都をフォール。前回の屈辱を自らの手で晴らした。
座談会
試合後の座談会で都が「今日、タッグチャンピオンと当たって思ったことですけど、今のタッグチャンピオンは先日、プロレスのルールの範囲内で負けたにも関わらず、ぎゃーぎゃー言って、すでにリリースされていたカードまで変えて(実際はリリース直前に変更)本当に余裕無いな、必死だなと思って、チャンピオンなのに。全然プロレス楽しんで無いと思って、痛々しい気持ちになってしまって、私はこういうチャンピオンにはなりません。24日、タイトルマッチやりますけど、誰よりもプロレスを楽しんで、皆さんを楽しませて、余裕のあるチャンピオンになりたいと思ってます」と.STAPの戦い方を「余裕がない」と語ったことに対して、成宮は「都さん。余裕がないチャンピオン…ないですよ。.STAPはチャンピオンだけど、余裕なんて常に無いです。常に必死です。常に貪欲に勝ちを狙ってます。私達がどんな思いでこのベルトを巻いて、今までの6回、防衛してきたか、余裕なんて無いですよ。アイスリボンを引っ張っていきたい。私達でこのベルトを守っていきたい。いろんな覚悟を持って、余裕なく必死にもがいているんです」と反論。
「プロレスは気持ちだけじゃ勝てないって言う人はいるけど、技におぼれてても勝てないと思います。(今までのプロレス人生で)ベルトを巻けなかった内藤メアリのチャンス…トシキテルでベルトを獲ります。だから私はその為に横浜のリングに立つ」とタイトル戦に向けての決意を語った内藤に対しては、「引退する、ベルトを巻けなかった、気持ちは色々あると思うんですけど、私も今後のアイスリボンのことを考えると、今、.STAPがベルトを落とすわけにはいかないと思っているので。引退する人に絶対に渡しません。」(世羅)「引退するからベルトが欲しい。気持ちは分からなくはないけど、私達の覚悟のほうが大きいと思います。そんな人にベルトは渡さない。少なくとも私たち以上の覚悟を持って、明後日挑んできて下さい」(成宮)とチャンピオンとしてのプライドを見せた。
第5試合
藤本のちょっとした一言から実現したタッグ戦。横浜リボンで対角コーナーに立つ2人が、大会前最後の前哨戦で、それぞれタッグを組んで試合に臨むのだ。試合中どのようなことが起こっても不思議はない前代未聞の一戦となった。入場もそれぞれのテーマ曲で1人ずつのリングイン。さらに同じコーナーではなくリング四方のコーナーに1人ずつ陣取り、パートナーとは目も合わせないまま試合開始のゴングが鳴った。と同時にそれまでけん制し合っていたくるみと優華が藤本、あおいに奇襲攻撃。藤本の機転で鉢合わせになったものの、仲間割れするかに見せてのダブルドロップキックと、スタートから積極的に好連係を見せる。一方の藤本、あおいは試合が始まってもぎくしゃくムードは変わらず。タッチ代わりに藤本があおいの頬に張り手を見舞えば、あおいも強烈なエルボーを藤本に叩き込んでタッチと共闘には程遠い戦いをみせる。いくらキャリアで勝る藤本とあおいとはいえ、チームワーク無しでは苦しい。最後も同士討ちを誘ったくるみが藤本をラ・マヒストラルで丸め込んでの快勝。試合後も揉め合う藤本とあおいを尻目に笑顔で勝ち名乗りを受けた。
「今日の勝因は大人力です。(藤本が「何、それ?」と尋ねると)知らないんですか? 勉強してきてください。今日、勝ったので明後日の横浜、優華から勝ちたいと思います」と試合後のくるみ。優華は「横浜前にくるみさんと組むのは嫌だなって思いましたけど、勝ったので気持ちは高ぶっています。くるみさんとの横浜でのシングルマッチの事を考えて、ずっと今週の学校はアドレナリンが止まらなくて、わくわくしています。すごく楽しみです。ジンクスなんか関係ないと思います。私がジンクスを破ってみせます」と試合後は気持ちを切りかえて横浜への抱負を語った。
一方、終始険悪ムードだった2人は、挑戦者のあおいが「タイトル戦前に対戦相手と組むと本当に嫌だなって、ずっとプロレスやってきて初めて思いました。明後日の横浜ではメインエベントで藤本つかさのベルトに挑戦します。ベルトが巻けると思うとすごく楽しみなんですけど、正直、限界です。でも今回は自分、マジなんで、自分の全てを捨ててリングに立ちたいと思っています。」と語れば、「挑戦の段階で限界ですって言っている人には負けませんね。なんならくるみのほうに興味を持ってしまいました。この借りは必ずどこか然るべき所で返したいと思います」と藤本。この日の2人の敵対する感情はさらに激しさを増して横浜のリング上でぶつかり合うことは間違いない。
【記事提供/アイスリボン】