カシンの要求で会見中に平井代表が『輝きながら』を熱唱!初代タイガーは「一触即発の関係は望ましい」
- 2016-9-1
- ニュース
- リアルジャパンプロレス
30日、東京・興義館でリアルジャパンプロレスが記者会見を行い、9・10ディファ有明大会『GOLDEN AGE OF THE TIGER~初代タイガーマスク35周年記念YEAR~』を前に、セミファイナルの6人タッグマッチで激突するスーパー・タイガー&折原昌夫(パートナーは間下隼人)と“はぐれIGF軍”鈴木秀樹&将軍岡本(パートナーはケンドー・カシン)が現在の心境を語った。
流浪を続ける“はぐれIGF軍”のケンドー・カシン、鈴木秀樹、将軍岡本の3人は6・23後楽園からリアルジャパンに参戦。カシンが団体の中核を担うS・タイガーをまんまと丸め込み、継続参戦に繋げた。
そして、9・10ディファ有明大会ではS・タイガー&折原&間下組と対戦することに。今回の記者会見は対戦に向けて意気込みを語るために行われたが、そこは勝手放題のはぐれ軍団。またも記者会見を欠席したカシンが鈴木を通じ、メールで無法要求をぶつけてきた。
「平井(丈雅)代表は、『輝きながら』(徳永英明)を歌え。歌わない場合はギャラを倍払ってもらう。将軍岡本は平井代表が歌い終わった後に、“はー、どすこいどすこい”と締めろ」
前回もカシンは記者会見の席で出場拒否をちらつかせると、平井代表に『壊れかけのRadio』熱唱を要求。仕方なく平井代表は記者団の面前で歌うという辱めを受けた。それに続き、今回も対戦カード発表が発表された後に無理難題を押しつけてきたのだ。だが、そんなカシンの言葉に折原が不快感をあらわにする。
折原は前回大会でカシンが身体に自身の興行のポスターをペイントし、勝手に宣伝したことを問題視。「私個人の頭の中では『必要のない軍団だな』と思っています」と吐き捨て、あえて普段は敵対しているS・タイガーたちとのタッグを了承し、外敵排除を宣言していた。
そんな折原は平井代表に熱唱を迫るはぐれ軍に横やりを入れ、「聞きますけど、もしこちら側のチームが勝利した時は、お前らにリングの上で『壊れかけのRadio』を歌ってもらうからな。ディファ有明で」と逆要求をぶち上げる。さすがの鈴木も困惑。折原は「それでもいいんだったら、平井社長、この公約を飲みましょうよ。俺たちが負けると思います? この前、恥をかかされた分、俺たちがしっかりと仕返ししてやりますよ。どうだ?」と激しく挑発した。
鈴木と岡本は顔を見合わせたが、最終的に鈴木が「やりましょう」と同意。折原の援護射撃を受けた平井代表は懸命に『輝きながら』を歌いきり、カシンの出場とリング上での熱唱という逆要求を認めさせた。
異様な空気を漂わせる記者会見となったが、もちろん出席した4選手にはそれぞれ思惑がある。岡本は「私はS・タイガーさんをとりあえず狙いたいと思います」と本人を目の前にして断言。鈴木は「リアルジャパンのチームというものを目的としてやってますんで。そこで初代タイガーマスクが入ってくるのか、S・タイガーがいるのか、誰がいるのかわからないですけど、リアルジャパンと戦っていきたいと思います」と総力戦を希望した。
対するS・タイガーははぐれ軍団との抗争を更なる自分の進化に繋げる構えだ。現在は全日本マットにも継続して参戦しており、諏訪魔率いるEvolutionに加入。新たなステップアップを見据えて奮闘している。もちろん外敵との対戦で連敗は許されない立場だが、「チャンスがあれば、船木(誠勝)vs大谷(晋二郎)のレジェンド選手権の先にいる人とやりたいです。でも、その前にもっともっと僕自身が実力を付けたい。そういった部分でも、カシン選手のインサイドワークや上手さ、鈴木選手、将軍選手のしっかりとしたレスリング力。そういった部分で、僕自身をしっかりとぶつけて、レスリング力を上げていきたい」と勝つだけでなく、はぐれ軍団との対戦を踏み台にするつもりだ。
S・タイガーが静かに闘志を燃やしている一方、折原はカシンに対して敵対心を剥き出しに。新日本マットで対戦経験があるだけに「次に何が出てくるかわからないような選手ですよね。試合をしてて楽しかったですよ。自分の実力が見えるというか」と一定の評価を示したが、「あれから何年も経っているんですけど、僕はずっとリングに立ってますし。彼はしばらくリングを去ってましたよね? その辺の違いが今回出るんじゃないかなと思いますけどね」とプロレスに対する姿勢の違いを強調。「ちょっとリングを甘く見ているんじゃないかなと思いますね」と糾弾すると、はぐれ軍団も「一体何をしたいのかわからない」「どこも隙がある」「ハッキリしない奴ら」とバッサリ斬り捨てた。
だが、はぐれ軍団が一筋縄ではいかないのもまた事実。折原の激しい言葉を聞いても、鈴木は「仰る通りハッキリしない軍団だなと僕がそう思っています」とニヤリ。折原がぶち上げた熱唱の逆要求についても、すんなり受け入れるとは思えない。
しかし、会見に同席した初代タイガーは「一触即発の危険性のあるファイトを、この場ではなく、リングの上で表してもらえたら凄くありがたいなと思います。危ない状態の場がリングですから、そのリングの厳格さを守ってもらうためにも、一触即発の関係は望ましいことです」とそんな雰囲気を歓迎。「なんかまとまりがないように思うけれど、そういうのが特色みたいなところなんで。それがリングの上になるとまるで変わってくるという。リングに自信があるからそういう風にやるんだと思うので、それに惑わされちゃいけない」とリアルジャパン軍にゲキを飛ばした。
リアルジャパンvsはぐれ軍団の第2Rはまたもや様々な思惑が交錯する状況に。とはいえ、6選手とも実力者揃い。ストロングスタイルらしい戦いが期待できそう。リアルジャパン軍がキッチリとリベンジを果たし、平井代表の屈辱を晴らすのか? それともはぐれ軍団が2連勝を飾り、リアルジャパンマットをさらに侵攻するのか? 注目のセミファイナルとなりそうだ。