8・6 アイスリボン道場マッチ 世羅りさ&つくしvs雪妃真矢&水波綾 長崎まる子vs小林香萌
『アイスリボン740』
日程:2016年8月6日(土)
会場:アイスリボン道場
開始:13:00
観衆:88人
▼タッグマッチ15分1本勝負
○松本都/テキーラ沙弥
8分11秒 リバースタイガードライバー→片エビ固め
235/●尾崎妹加(フリー)
▼シングルマッチ10分1本勝負
●長崎まる子
7分5秒 まるころりんを切り返してエビ固め
○小林香萌(WAVE)
▼シングルマッチ10分1本勝負
○大畠美咲(WAVE)
7分28秒 フェアリーロック→ギブアップ
●弓李
▼タッグマッチ20分1本勝負
世羅りさ/○つくし
16分40秒 土蜘蛛
水波綾(WAVE)/●雪妃真矢
世羅と雪妃がタッグで対決しお互いの大切さを再確認!タッグ王者を狙うつくしが水波との前哨戦で勝利!
第1試合
前回、敗者年齢公開トライアングル戦で必死の攻防を展開した都と沙弥がタッグを結成し、235&妹加の異色タッグと対戦した。「もう何も隠すことはない!」と前回の試合後、開き直った沙弥は、序盤から都の動きを真似るなど、どこか試合を楽しむ姿勢も見られ、いい意味での余裕が感じられた。しかし、当の都は「プロレス、なめんな!」「まじめにやれ!」と沙弥に檄を飛ばしつつ、結果的にはいつものムーブを決めていく。そして必殺のマンマミーヤZを仕掛けようとコーナーに上るが、レフェリーのMIOは都の呼びかけを無視。逆にコーナーの都を妹加がアルゼンチンバックブリーカーで抱え締め上げるなど、相手チームの反撃を受けてしまう。
最後はその妹加を捉えた都がシャイニングから、MIOが現役時代に得意としていたリバース・タイガードライバーでフィニッシュ。試合後もMIOに突っかけていった都だが、その様子を見ていた沙弥から「今日も都さんがすごい面白かったです」と感想を述べられると、まんざらでもない表情を浮かべ「見習ってください!」と返した。
第2試合
昨年9・26『681』大会以来、約10か月ぶりにアイス道場マッチに参戦の小林香萌にまる子がシングルマッチで挑んだ。
まる子が提唱する猛スピードを香萌も意識したスピーディな動きをみせ、試合は序盤から目の離せない激しい攻防戦へ。しかし、猛スピードとはいえ、直線ファイトを信条とするまる子に対して、香萌は変化球の動きで応戦することで試合の主導権を握る。
まる子はまるコロリンを何度か仕掛けにいくが、これをことごとくかわした香萌は、最後もそのまるコロリンを巧く切り返してのエビ固めでカウント3を奪った。
試合後、まる子は「本日、猛スピードで頑張ってやったんですが、まだ自分の頭の中での猛スピードの構想に体の動きがついていかないので、そこをどうにか、体がついていけるように、頑張っていきたいと思います」と今後の課題を述べ、一方の香萌は「久しぶりのアイスさんの道場マッチ参戦で、まる子ちゃんとは2回目のシングルで、猛スピードいいなーっと思って、ちょっと猛スピードの座をまる子ちゃんが取る前に、私が奪いたいくらいです」と猛スピードがすっかり気に入った様子だった。
第3試合
前回の道場マッチで大畠とタッグを組んだ弓李は、入場時、大畠に光るカチューシャをつけさせることに成功。気をよくした弓李は、今度はシングルマッチでお互いにカチューシャをつけて対戦したいという希望を、試合後の座談会で大畠に伝えた。
明らかに拒否する表情をみせた大畠は入場時もカチューシャなしで登場。そして試合に入ると、弓李に対してグランドでの攻防を仕掛けていった。弓李も大畠の動きにしっかりとついていきながら、両者が関節技を極め合う。何度か弓李にも勝機はあったものの、インサイドワークで上回る大畠は試合運びで弓李のリズムを乱していくと、最後は弓李のレッグマフラーを切り返すと首と腕を同時に絞め上げるフェアリーロックでフィニッシュした。
試合後、弓李は「大畠さんと約1年ぶりのシングルをさせていただきました。あのときは大畠さんの腹黒に負けてしまって、先週、藤本さんがカチューシャといっしょにオファーするっていってくださあったのに、カチューシャはどうしましたか?(「会社的にNGだったんで…。」と答える大畠に)今度は青い妖精と緑の妖精で、タッグお願いします。今度は自分、青いカチューシャを用意しておくので、今度、藤本さんに提案しておきます」と大畠に改めてカチューシャをつけてのタッグ結成を希望。
一方の大畠は「今日、弓李とシングルで、つっかから、弓李は関節技を得意とするんですよって言われて、次、(14日の両国では)まる子とのシングルで、まる子は猛スピードを目指しているんですよって言われて、それって、イコールそれを引き出してくださいってことじゃないですか?だから若手のチャレンジマッチじゃなくて、私のチャレンジマッチになっている部分があるなと思って、今日は昔の引き出しから、いろいろ引き出してみたんですけど、関節技はまだわかるんですよ。でも猛スピード…って何?ハイスピードとは違うの?(まる子の「速いだけじゃなくて、なんか、うおーっ!みたいな感じです。」との答えに)じゃあ、両国はうおーっと!って感じで頑張りたいと思います」と語った。
第4試合
8・14両国大会で世羅を相手に7番勝負6番目としてアジュレボ対決を行う雪妃。その前哨戦のタッグマッチがこの日のメインに組まれた。ティーンズ好きの世羅はつくしと、雪妃はアニキ水波との初タッグと、興味深い顔合わせでの前哨戦は、つくしとアニキがWAVEの8・10新木場でタッグ対決(水波&大畠vsつくし&くるみ)をすることからダブル前哨戦となり、スタートから激しい攻防戦が展開されていった。
つくしとアニキは共に一歩も退かないエルボー合戦で大いに会場を沸かせ、2・11『707』大会でのシングルマッチ以来の対戦となった世羅と雪妃は大型ファイター同士のダイナミックなぶつかり合いをみせる。特に雪妃の動きがいい。世羅が一瞬、仕掛けを躊躇したところを逃さずに顔面に蹴りを叩き込んだシーンなどは、これまでの雪妃には見られなかった攻撃だ。
最後は雪妃とのエビ固めの応酬からMIOから伝授された土蜘蛛でつくしが3カウントを奪い試合に終止符を打ったが、両国での世羅と雪妃のシングル戦への期待が大いに高まった前哨戦だった。
エンディング
雪妃は「水波さんとは初めて組ませていただいて入場を間近で見れて嬉しかったです。それと世羅さんと対角線にいるのが全然慣れなくて、世羅さんがカンパーナとかしていると、世羅、絞れ!って言いたくなってしまう。けど、絞られているのは水波さんでして…ちょっと混同しました。14日は7番勝負で世羅さんとのシングルが決まっているので、敵視して日々を送ります」とコメント。
これに対して世羅も「雪妃と戦うのは久々だったんですけど、北海道で1回、当たっているんですが、敵ってことを一瞬忘れて、つくしさんとやり合っているときに、ユキ、しっかりしろよ!ってめちゃくちゃ叫んでいて、セコンドに止められるという出来事があって、重傷だなって思いました。それくらい、ずっと隣にいて戦ってくれてたんだなって思うと、大切にすべきはタッグパートナーだなって改めて思いました。だからこそ、両国大会では7番勝負の相手にせっかく選んでいただいたんで、立ちはだかるというか、絆を深めるというか、そんなあまっちょろいものじゃなくて、もっと素晴らしい雪妃を感じたいなと思っています」と語った。
またアニキは「(デビューから)9年経っても、世羅と雪妃とはリング上で触れ合うのは初めてでございました。何年経っても、そういう初めて出会う刺激というものは大切なものなんだなと、今日、思いました。あとつくしは今年の初めぐらいに、ハタチになるまでには、もうちょっと、ちゃんとしたオトナになってくださいと、私はこの座談会の場で言ったんですけど、やっぱりまだまだ黒い部分が見えてしまうのが28歳の水波としては、ちょっと悲しいところでございます。明日からWAVEは8日間、新木場を借りきって夏フェスタをやります。そして8月10日、(大畠との)アビットリバブのプロデュース興行が7時からあります。そこでメインのカードとして水波、大畠対つくし、くるみというカードを組ませていただきました」と語ると、このマッチメイクの理由を大畠に振る。
「えっ!何?すごくのびしろを感じる2人ってことでしょ?今、完成されているチームじゃなくて、これからどんどん伸びていくんじゃないかなっていうチーム、自分たちもまだまだ完成されてないので、そういう上を目指しているチームと戦いたいなということで、このカードにしました」と大畠。
続けて水波が「自分も今日戦って、つくし!こんな熱くなれる後輩ってあんまりいないんですけど、つくしはそうなる相手だと改めて思いました。8月10日はすげーメインをやりましょう!」と語ると、つくしが「お願いします!」と大畠に抱きつき、水波にも「お願いします!」と握手の手を差し出す。大畠との様子を見ていたアニキは「たぶん私もこれでいける」と、手を差し出し返すが、すかさずつくしは張り手、さらにけつキックまで決めニヤリ。「今日はすっきりしない悔しい勝ち方でした。つくしとくるみはアイスリボンのタッグのベルトを狙っていくので、ここでは負けられないし、エルボーが今日、効かなかったのは、体が小さいからという理由にしたくないので、大畠さん、水波さん、よろしくお願いします。」と語った。
(記事・写真提供 アイスリボン)