4・16 HEAT-UP新百合ヶ丘大会 【HEAT-UPユニバーサル選手権試合】田村vs峰雄 藤波&LEONA&アミーゴ&近藤vsアラケン&PSYCHO&CHANGO&ISHIDA

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ドクターストレッチプレゼンツ 障がい福祉チャリティー大会
【Road to とどろきアリーナ~進め!新百合ヶ丘の希望の光~】
日時:2016年4月16日(土) 17:30開場/18:30開始
会場:神奈川・新百合トゥエンティワンホール
観衆:409名(超満員札止め)

▼第1試合“新百合ヶ丘Opening Fight!~兼平大介復帰戦~”シングルマッチ 20分1本勝負
○山田太郎(666)
7分53秒 羽根折り固め
【前途多難】●兼平大介

▼第2試合“HEAT-UP版あぶない夜会”タッグマッチ 30分1本勝負
くいしんぼう仮面/○星誕期(DDT)
13分22秒 新百合ケ丘夜明け前→体固め
渡辺宏志/●菊タロー(アキバ)

▼第3試合“我闘雲舞提供試合~桜の華びらたち~”6人タッグマッチ 30分1本勝負
中森華子(JWP)/○里歩/「ことり」
10分7秒 くるくるリボン
●さくらえみ/帯広さやか/藤ヶ崎矢子(JWP)

▼第4試合“STRONG-UP~強者の宴~”タッグマッチ 30分1本勝負
○佐野巧真/岩本煌史(スポルティーバ)
18分50秒 ノーザンライトボム→体固め
●那須晃太郎(前途多難)/上山龍紀(U-SPIRIT JAPAN町田)

▼第5試合“飛龍新百合ヶ丘伝説~悪の終焉★無宿解散マッチ~”8人タッグマッチ 60分1本勝負
○藤波辰爾(ドラディション)/LEONA(ドラディション)/アミーゴ鈴木/近藤"ド根性"洋史
14分17秒 ドラゴンスリーパー
【無宿】新井健一郎(DRAGON GATE)/PSYCHO/●CHANGO/SHINYA ISHIDA

▼第6試合 HEAT-UPユニバーサル選手権試合60分1本勝負
【王者】○田村和宏
26分36秒 ミノルスペシャル
【挑戦者】●藤田峰雄
※初代王者・田村が初防衛に成功

"灼熱の伝道師"田村和宏、地元新百合ケ丘でユニバーサル王座V1達成!7月の新宿大会で中村大介との対戦を発表!飛龍の前に無宿散る、同窓会マッチにあの覆面男が登場!

▼開場前

2016-04-16HEAT-UP_開場前
 川崎市の障がい者施設利用者による就労体験が行われる。利用者の皆さんは配布物の作成や新百合ケ丘駅前にて大会チラシ配布を行い、大会をサポート。人通りの多い中笑顔を見せてチラシを配布、開場時には自分たちで作成した配布物を入場客一人一人に対して声をかけながら手渡していた。尚大会後には、他スタッフと同等の賃金が支払われ生活を援助したHEAT-UP。今後も社会貢献の一環として就労体験は行われる。会場内では栗平HEAT-UP道場で実施されているキッズコース体験会、近藤"ド根性"洋史による教室が親御さんが見守る中元気に行われた。

▼オープニング

2016-04-16HEAT-UP_オープニング 午後6時、キッズコースに参加している3人の子供たちが近藤指導のもと日頃の成果を見せる発表会が行われる。マット運動から前回り受身、ロープの間を勢いよく駆け抜ける運動を大勢の観客が見つめる中元気に披露してみせた。セコンドに就いていた田村和宏も子供たちの元気な姿を見て笑顔を絶やしていなかった。

 午後6時20分、大会はてっしー&やぶちんのインフォメーションコーナーから始まる。当日のゲスト解説を務める須山浩継氏、そして麻生.TV番組MCのおさむ氏が紹介される。更に特別ゲストとして麻生区柿生のゆるキャラ「かきまるくん」が紹介される。かきまるくんはリングに入ろうとするが大きな頭部が入らず断念、エプロンサイドからオープニングに参加する事に。

 各試合の見所について、第3試合について須山氏は「パッと見てかわいいなと思われる方を応援していただいた方が非常に。パッと見ていただければわかりますから、応援していくチームを」と館内の笑いを誘う軽妙なトーク。
 そして忘れてはいけないてっしー手島による一発芸。王子大会で披露した「ボーリングからの西川さん」でリベンジを図ったてっしー、見事に会場内から笑いを取る事に成功してっしーの勝利となった。ちなみに西川さんとは時折兼平大介が似ていると言われているレギュラー・西川晃啓のこと。
2016-04-16HEAT-UP_オープニング2
 選手入場式ではHEAT-UPと縁のある川崎市議会議員・老沼純氏による挨拶。近くにいた菊タローが「俺よりでかい!」と驚く中老沼氏は「前回の新百合ケ丘大会からワンランク上の大会を行ないたいということで、何と田村さんが川崎市議会まで来てくださいました。そして一緒に麻生区区役所まで行って、区長の前で熱い思いをプレゼンしてくださいました。リングの上では見られないような滝のような汗をかいてプレゼンをしました。そして今回、川崎市麻生区の後援を取り付けることができました。本当に感謝を申し上げます。田村さんの、HEAT-UPの社会福祉に対する思い、とどろきアリーナへの思い、そしてプロレスに賭ける思い、是非本日ここ新百合ケ丘に集まっていただいた皆さんの思いを届けたいと思いますので、皆様楽しんでいただきたいです!」と語ると館内の大きな拍手を受ける。
 続いて地域の障がい者施設に興行売上の一部を田村がリング上で寄付。ビッグマッチでは毎回行っている社会貢献の一環に館内から再び大きな拍手。選手代表挨拶は田村和宏。とどろきアリーナまで半年と迫った当日、景気づけにリング上でダルマに目を入れようとしたのだが...「どっちに入れるんだっけ?」といきなりトホホな言動。星誕期が「(老沼)先生に聞きなさい」とアドバイス。サインペンを使う田村に菊タローが「筆じゃないんかい!」とツッコミを入れるなど、大勢の観客の笑い声がこだまするいつものHEAT-UPがそこにあった。

▼第1試合

2016-04-16HEAT-UP_第1試合
 負傷していた兼平の復帰戦、兼平が第1試合に登場するのも意外と珍しい。明訓王子学校を経ていない兼平にとって、山田とのシングルマッチも初めて。兼平のセコンドには前途多難の同士である那須晃太郎がセコンドに就く。
 山田は手四つで不利になるも、潜り込んでヘッドシザースから両足首で兼平の顎を絞める。エルボーの打ち合いで優位に立った兼平はボディスラムからその場飛びのボディプレスへ。コブラツイスト狙いを首へのエルボーで阻止した山田はネックブリーカードロップからダブルニードロップ。ネックロックやキャメルクラッチと兼平のスタミナを徐々に奪っていく。
ロープワークを逆手にとった兼平はスクープスラムで反撃。立ち上がる山田にジョンウーから串刺しエルボー、ブレーンバスターと繋ぐ。逆エビを狙う兼平だが山田は藤原固めというレアな技で丸め込んでいく。

 両者スタンドに戻ってエルボー合戦、打ち下ろす兼平に対し山田はヘッドバット。ぐらついた兼平に走り込んでのフォーアームからドラゴンスタンプ、後頭部へのニードロップと畳み掛けた山田、カウント2で跳ね除けられるとすかさずバタフライロックをガッチリ極めてギブアップ勝ち。

 実は兼平が負傷した際、応急処置をしていたのは誰あろう山田太郎であった。その時の光景が浮かんだのか、山田は「よく帰ってきたね」と兼平の健闘を称えるように抱擁。兼平にとっては前途多難での第二章の幕開けとなった。

▼第2試合

2016-04-16HEAT-UP_第2試合 渡辺宏志が正式にHEAT-UP所属となって初めての試合。若い頃から苦楽を共にしてきた菊タローとのタッグは新百合ケ丘名物。加えてくいしんぼう仮面と菊タローの対戦がHEAT-UPのリングで行われるという豪華なカード。

 関西地区ではお馴染みの「くいしんぼう!」「菊さん!」コールが館内から湧き上がり、ミスター村杉レフェリーも巻き込むお約束の展開。攻撃を食らっても立ち上がり、最後は「効いてるんかい!」。リストの取り合いからダンス、どうだと見せつけるくいしんぼうと菊タローの掛け合いに館内からは笑いと拍手が絶えない。

 星誕期と渡辺、タックルで押し負けたかに見せて「そんなわけねえだろ!」と思い切りぶちかます星誕期。再び両チーム交代、くいしんぼうのうまか棒をそっけなくかわす菊タロー。串刺し攻撃をかわしたくいしんぼうは他のメンバーをホイップ、くるりと回って欽ちゃんジャンプ。どっと湧く館内。

 昨年2月、HEAT-UP大阪大会以来の対戦となるくいしんぼうと渡辺。渡辺の攻撃に対し、くいしんぼうはスキンヘッドをパチンと一撃。場内にアピールする「もう一回」は最近のくいしんぼう得意のムーブ。ヘッドバットを食らってもペチン、たぎってたぎって「もう一回!」すっかりリング内の虜になる館内。

 首四の字の連結から星誕期の逆片エビ、リング中央でぶつかって四者同時フォール、追い越して逆に食らってしまうくいしんぼうの串刺し攻撃を経て試合は星誕期と菊タローへ。チョップの打ち合いに耐えた菊タローはブレーンバスター...で投げられ、星誕期の高角度チョークスラムから新百合ケ丘夜明け前(ランニング・ボディプレス)でピンフォール負け。

 敗れた菊タローはリング内で錯乱、マイクを渡されると「...フォーエバー!」と繰り返すテリー・ファンク最初の引退試合ムーブ。オールドファンにとって懐かしいこの動きをHEAT-UPマットで再現してみせた菊タローであった。

▼第3試合

2016-04-16HEAT-UP_第3試合
 JWPの藤ヶ崎矢子がHEAT-UPマット初登場。須山氏言うところの「パッと見てかわいい方」の逆チームが奇襲を仕掛けて試合開始。まとめて串刺し攻撃でダメージを与えると中森を捕まえて貼り付けの刑。負けじと赤コーナーサイドも帯広を捕まえて三方向から低空ドロップキック。
 首四の字の連結から矢子の逆片エビ...夕方なのに白昼夢が見られた後は里歩と矢子の対戦。里歩のボディアタックを受け止めた矢子は鎌固めへ、ヤングピュアハートが力強さを館内にアピール。続いて矢子と「ことり」。巴投げ連発からフロントネックロック、「ことり」が攻めるとドロップキックをかわした矢子が回転足折り固め、切り返した「ことり」がエビで丸め込むとあわやフォール勝ちまで追い込む。

 帯広と「ことり」、一本背負いで帯広を投げた「ことり」が中森にタッチ。攻められる帯広を矢子が援護するが、まとめてネックブリーカーでなぎ倒す中森。キックをかわした帯広、変則ロープワークで中森を幻惑しドロップキック。命中率の少ない地獄突きだが中森の右ハイをブロックして完璧に突き刺していく。

 さくらと中森、さくらがヘアーホイップからリバースフルネルソン。投げられそうになる中森にしがみつく「ことり」、結局振りほどかれて中森が「さくらえみ70キロ」の餌食に。よろめく中森の背中にさくらが飛び乗るとまとめて「ことり」をプレス。エプロンで横たわる「ことり」、さくらがロープに走ろうとすると足にしがみついて阻止。中森との連携を決めていく。
中森と里歩をまとめて潰したさくらだが、中森の雪崩式アームホイップを食らう。直後にリング中央で中森のフィッシャーマン、里歩のノーザン、「ことり」の巴投げの共演。中森が帯広、矢子、さくらの順に串刺し攻撃をぶち込むと、里歩と「ことり」はさくらにクロスボディーを時間差で打ち込む。

 しかし突っ込んでくる里歩にさくらは風車式バックブリーカーから逆エビへ。中森と「ことり」がカットに入るがさくらはムーンサルトへ。これをかわした里歩は「ことり」と一緒にさくらを丸め込む。矢子のダブルリスト・アームサルトや「ことり」の小内刈り、払い腰が決まる中、さくらに絡みついた里歩がくるくるリボンを決めてフォール勝ち。こちらも新百合ケ丘名物となっている我闘雲舞、里歩が嬉しい勝利をゲットした。

▼第4試合

2016-04-16HEAT-UP_第4試合 那須&上山入場時にミヤマ仮面が新百合ケ丘をジャック!?U-FILE時代田村も教えてもらっていたという上山龍紀の入場テーマがかかる中、那須と3人のミヤマ仮面が登場。ステージ中央で大きくアピールした後、「ミヤマトレイン」でリングイン。大団円を挙げた。そんな上山の対戦相手にはUWFインター時代の大先輩である佐野巧真、奇しくも新百合ケ丘のリングで世代を超えた同窓会が行なわれたかのようだ。

 存在感で負けていられない岩本、上山の距離感がつかめず苦戦してしまう。そして佐野と交代、元Uインター対決に館内が湧く。体重こそ差のある両者であるが、スピードで攻めていく上山。いつの間にか佐野の背後に絡みつき胴絞めスリーパーを決める。佐野のソバットが脇腹にヒット、アキレス腱固めに苦悶の表情をみせた上山。しかしクロスヒールで反撃、佐野もヒールホールドに移行。上山の逆片エビを決めさせず防いだ佐野、ブレークになると両者がリング中央で握手する。
 上山のキックに佐野がダウン!てっしーのダウンカウントが進む...カウント9で何事もなかったかのように立ち上がる佐野、この辺は駆け引きなのか。岩本と那須に交代、那須は重いキックを岩本の厚い身体にぶち込んでいく。上山はそんな那須に触発されたのか、鋭いローを岩本に打ち込む。ブレーンバスターで那須を投げ切った岩本、佐野に交代。コーナーに那須を詰めてソバットからダブルフットスタンプと攻め込む佐野、もう一発ソバットを叩き込みパワーボムを狙うが那須がリバース。

2016-04-16HEAT-UP_第4試合2 上山が出てくると佐野は鋭い片足タックルからグラウンドへ。上から掌底を打ち込むがガードする上山、両腕を掴んで変形の三角絞めから腕十字へ、ロープに足を伸ばす佐野。スタンドに戻ると佐野のソバットがボディに、耐えてキックを打ち込む上山だが、佐野のラリアットがヒットすると両者ダウン。

 両軍交代、岩本が那須の顔面にアストロブラスターから低空ドロップキック、串刺しエルボーと攻める。ハリケーンドライバーは阻止されたものの、ロープに走った那須に孤高の芸術から脅威の肩固め。カットに入った上山、那須とのダブルミドルを打ち込む。しかし那須が押さえた岩本への右ハイを誤爆、佐野が出てくるとソバットで那須を宙に浮かせる。
投げ捨てジャーマン→岩本のハリケーンドライバー→ダブルフットスタンプと那須を仕留めにかかるが上山が渾身のカット。岩本が上山をカットする間、ラリアットで打ち勝った佐野は投げ捨てパワーボム。カウント2で返されると問答無用のノーザンライトボム1発で那須からカウント3を奪った。

 新百合ケ丘大会の顔となりつつある佐野巧真、岩本煌史とのタッグ、上山龍紀との元Uインター対決、那須晃太郎との対戦は刺激的だったのだろう。勝ち名乗りを受けている時の表情は満足しているように見えた。

▼第5試合

2016-04-16HEAT-UP_第5試合 3月の王子大会で無宿の解散を宣言した新井健一郎、新百合ケ丘で解散マッチと銘打って行われたこの試合。相手に藤波親子がいようと全く関係ない。藤波のコール直後に奇襲を仕掛けた無宿、場外戦を仕掛けていく中リング内で藤波を攻めていたのは一番若いISHIDAであった。その後も連携を駆使して藤波辰爾をターゲットにしていく無宿の面々。
赤コーナーの三人がカットに入ると思わず「待った!」直後に藤波のコブラツイストが決まり近藤に交代。後ろに「ド根性」と大きく書かれた新コスチュームで登場した近藤はアラケンにボディスラム1発、大きく吠える。ところが無宿の連携にド根性が空回り。長い時間ローンバトルを強いられてしまう。

 チョップやエルボーで脱出を試みる近藤だが、その度に逆手を読まれてしまう。しかしアラケンの一撃をかわしてフライングショルダーをぶち込みようやくLEONAと交代。新百合ケ丘大会では対無宿の最前線に立っているLEONA、耐性ができてきたのか次々にランカシャー式ドラゴンスクリューで切って取る。PSYCHOとCHANGOが出てきた折には親子でのドラゴンスクリュー共演という大きな見せ場が。

 勢いに乗る赤コーナーサイド、アミーゴは雪崩式を狙うがアラケンが阻止、コーナーからのニードロップへ。ISHIDAはアミーゴにチンクラッシャーからスライディングキック。大きくアピールするがアミーゴはフォーアーム。ブレーンバスターを回避したISHIDA、形を崩しなからもコードブレイカー。△(デルタ)ドライブを狙うが切り返されてアミーゴの足狩り→背中へのエルボードロップを食らう。アミーゴはスリーアミーゴスへ。

 藤波が出てくるが物怖じしないISHIDA、ガウディングから串刺しエルボーを連発。かわした藤波が強引にスリーパー、カットに入ったアラケンは手首のテーピングを使ってチョーク攻撃。CHANGO→PSYCHOの順で串刺し攻撃を決めると、何とPSYCHOは藤波にハイフライバム!
 ダウンする藤波、リング内では目まぐるしく攻守が入れ替わる。アラケンをドロップキックで吹っ飛ばしたLEONAだったが、PSYCHOのソバットからCHANGOの延髄斬り、そして合体攻撃である画竜点睛をまともに食らってしまう。余計な者を排除した無宿、藤波を押さえたCHANGOにPSYCHOがブラックボックス攻撃を狙うがミスター村杉レフェリーが見事なカット。もたつく隙に飛び込んできた近藤が見事なスピアー!諦めないCHANGOは単独で藤波に挑むがここぞの場面で出る藤波の張り手で力が抜けてしまう。そこを藤波がドラゴンスリーパー、CHANGOはギブアップするしかなかった。

2016-04-16HEAT-UP_第5試合2 勝ち名乗りを受ける藤波親子&ド根性アミーゴス、アラケンがマイクを握る。

アラケン「いやいや、まあとりあえずね、今日俺たちの解散に付き合ってくれて、それに対しては感謝を述べるよ。とりあえずね、お前ら帰ってくれ(館内笑いと拍手)。いいかオイ!今回満員のお客さんに見送られて、無宿は幸せもんだなオイ、ええ?どうだお客さんよお!無宿の最高試合じゃねえか?(館内拍手と「解散しないで」の声)いやいやいや、ちょっと時間も押してるから手短に言うけどな(館内笑い)、まあ本心を言わせてもらえば、俺たち無宿を畳むと決めた理由、それは今年の1月、下北沢でやったなあ田村と。俺ら4度目のシングルマッチ。俺は当然ベルトを獲る気でいたし、最高の試合内容を見せる気満々だったよ。だけど結果は、お客さんが満員にならなかったんだよ。失笑が起きて当然だろうよ。さっきVTRで見てもらった通り『プロは結果が全て』だ。改めて言わせてもらうけど、プロは客入れてナンボなんだ。あのまま続けてたらそれは『自己満足』だからな。オイ!ここにいるレスラー、ならびにネットで反響を見ているインディーレスラー、どインディーレスラーに言うぞ!『自己満足』で続ける所が、インディーレスラー、どインディーレスラーの悪い所なんだよ!まあとりあえず終わりと決めたからには、俺らこのリングを降りたら『元無宿』って感じになるけど、オイ田村!裏で聞いてるだろお前!俺ら『元無宿』はバラバラになっても、必ずオイ、必ずとどろきアリーナはおいしい形で参戦させてもらうからな、オイ!必ず俺ら無宿は、『元無宿』は...誰がこのインディー引っ張ってきたかと思ってるんだこの野郎!オイ!それは当然、俺ら無宿だ。オイ田村!聞こえてんだろお前。まあそういうわけでとりあえず…(観客から「アラケン!」の声)...ありがとう。じゃあ最後の憎まれ口で、なあ!この後メインで、超満員のお客さんの前で、あのHEAT-UPのエース田村和宏が、最っ高の試合見せてくれると思うんで、なあ?年間インディープロレスの最高試合を獲るんじゃないかという、オイ!ネット上がざわつく位の試合をしてくれると思うんで、皆さんどうぞご期待ください。ありがとう」
解散マッチは終わった。だが無宿は死なず。プロ魂を遺憾無く見せつける彼らに改めて拍手を送ろうではないか。

▼第6試合

2016-04-16HEAT-UP_第6試合 HEAT-UPのリングで初めて行われるタイトルマッチ。挑戦者にはインディージュニア界最強の藤田峰雄が立っている。お膳立ては揃った。田村和宏の走り続けてきた道の大きなポイント、新コスチュームでそのやる気は頂点に達していた。

 静かなスタート、互いの技をかわす。思わず右手を差し出す峰雄、握る田村。股間への蹴り、掴んで「そうはいかないよ」と田村。お返しの蹴り、峰雄も掴んで両者片足立ち。チョップの応酬からロープに走る田村、待ってましたと峰雄はマンハッタンドロップ。さあ、宴の始まりだ。
 全身を震わせて田村の急所を鷲掴みにする峰雄、叫び声をあげて苦しむ田村。急所の痛みだけでなく、超満員に膨れ上がった地元・新百合ケ丘で陵辱されてしまう自分への苦しみ。てっしーがチェック、「ちんちん触っただけだろう!」全く引かない峰雄。
急所に膝を落とし、押さえ込む峰雄。返されると再びその手は急所へ、てっしーのチェックなどお構いなし。今度は急所への噛み付き、てっしーのチェック、「ちんちん噛んだだけだろうが!」地団駄を踏む峰雄。急所への攻撃はスタミナを大きくロスしてしまう。

 峰雄の手を掴んだ田村、アームブリーカーで反撃に移る。胸板へのミドルキック、コーナー際で倒れる峰雄は「反則だろうが」と理不尽な一言。腕をねじり上げる田村、必要以上にねじりあげると場内から悲鳴も起きる。「黄金の左腕封じ」ならぬ「金掴みの右腕封じ」と言った所か。ワキ固めに移行する田村。
 右腕を掴まれながらエルボーで反撃する峰雄、田村の一撃に倒れるがその右足はしっかりと急所を狙っていた。思わぬ一撃に場外へとエスケープする田村、そこに峰雄がトペ・コンヒーロで追い打ちをかける。椅子を使って急所をグリグリ、鉄柱に田村の腰を打ち付ける峰雄。
 リングに戻ってフォール、ボディスラムからギロチンドロップ、何度も押さえ込んでいく峰雄。フォールを返す度に田村のスタミナが失われていく。峰雄はワンハンドからジャイアントバックブリーカー、腰を攻めるふりをしながらまたもや田村の股間を鷲掴みにする。てっしーのチェックを掻い潜り、急所クローを混ぜた攻撃。急所へのニーと見せかけ、足をロックして弓矢固めへ。ここでも同じく右手は田村の股間へ。
 じわじわと股間攻めを受ける田村、逆襲のラ・ミスティカは峰雄に読まれてサイドバスター。不意にコーナーに振られたが、ウルトラタイガードロップで今度こそ逆襲へ。ロープに走って人工衛星ヘッドシザースで場外に放り出すと、狙いすましたドラゴンロケットを爆発させる田村。

2016-04-16HEAT-UP_第6試合2
 リングに戻ると右腕への串刺しミドル、串刺しエルボー、ロープに飛んでスリングブレイド。そして腕十字、狙うは金掴みの右腕。返されそうになると今度は左腕へ。耐えて何とかロープに逃げた峰雄、田村は観客を煽り始める。右ミドル、掴んだ峰雄は膝にエルボーを落とす。それでも田村右ミドル、掴んだ峰雄はドラゴンスクリュー。

 さあ、まだ宴は終わっていない。コーナーに田村を貼り付けにした峰雄、ちんちんウォッシュで金を磨き上げよう...しかしてっしーがここでもチェック。コーナーから脱出した田村、不意打ちのキックを放つが峰雄掴んでてっしーに叩きつける。邪魔者を排除した峰雄は超満員の観客の前でちんちんウォッシュ、股間へのドロップキックでゴールデンバットを完成させる。
ここが攻め時と感じたか、峰雄は雪崩式フランケン。カウント2で返されるが峰雄は笑っている。エプロンの田村を金具に打ちつけようとする峰雄、田村こらえて峰雄の額をターンバックルに。コーナーに登った田村、しかしまた峰雄の急所掴み。ヘッドバットで切り崩した田村、トップロープを使ってアームブリーカー。ロープを掴んだ峰雄の腕目掛けてダブルフットスタンプを放つ田村、ミサイルキックで追い打ちをかける。

 勝負!田村が観客を煽る。コンビネーションからミノルスペシャル狙いの田村、防いだ峰雄はバックドロップからフランケンシュタイナー。田村もアックスボンバーで峰雄をなぎ倒す。両者ダウン。セコンド全員がマットを叩いて田村を励ます。
ニーダウン状態でエルボーの打ち合い。ちんプラント狙いを回転エビで切り返した田村だが、逆にジャックナイフで丸めた峰雄。カウント3寸前で返す田村。蹴りを掴んでてっしーに打ち付け、その隙に急所攻撃。前かがみになった所を首固めで丸め込む峰雄、カウント2。一気にちんプラントで田村を串刺しにするがこれもカウント2。
 ならばとスワントーンを狙った峰雄、田村寸前でこれをかわす。直下式ブレーンバスターで叩きつけるとラ・ミスティカからアンドレで勝負に出る田村。峰雄は体勢を崩してエスケープ。ランニングミドル、バズソーを間髪入れずに打ち込む田村、それでもカウント3は奪えない。

2016-04-16HEAT-UP_第6試合3
 コンビネーションから伊良部パンチ、しかしかわした峰雄は雁之助クラッチ、カウント2。立ち上がろうとする田村にシャイニング、そして峰雄の隠し技であるタイガースープレックスホールド!カウント2でクリアした田村、峰雄はもう一発を狙うが必死に耐える田村。ならばジャーマン、田村反転してかわす。再び田村伊良部パンチ、かわした峰雄は雁クラを狙うが決めさせない田村。
隙を見た峰雄が延髄斬り、ロープに走るが田村がジャンピングハイ。ここでミノルスペシャルへ。峰雄クラッチして耐えるがそれを切った田村、左脇に峰雄の右腕を抱え込んで絞り上げると遂に峰雄はギブアップ。苦しめられた田村であったが、タイトルの初防衛に成功した。

▼エンディング

2016-04-16HEAT-UP_エンディング1 てっしーが田村の腰にベルトを巻く。右腕を押さえていた峰雄だったが、立ち上がって握手を求める。館内から「また来るぞー!」の声も上がっていたが、峰雄はしっかりと田村の手を掴み、抱擁。互いの健闘を称え合うように。田村の右手を掲げた峰雄は何も言わずにリングを去る。惜しみない拍手が会場を、峰雄を包んでいた。
田村「よっしゃ勝ったぞー!!あのね、普通タイトルマッチって、初防衛戦はね、『何となく勝てる相手』選ぶんだけど...いや~、マジしんどい。強い!みねぴょんさんね、あの、性欲だけかと思ったけど本当に実力あります。でも俺はその性欲にも勝ったぞー!!(館内歓声と拍手)とどろきまで絶対に負けねえぞ。
 よーし。今日勝ったからね、一つ言わせて欲しいことがあります。7月21日のビッグマッチ、新宿FACE。8月31日、新百合ケ丘ありますけど、7月の新宿FACEでね、ちょっと自分のわがままを言わせてもらって。戦いたい相手がいます。今日ちょっと呼んでいるので来てもらいたいと思います。お願いします」
 流れてきたテーマ曲は西部警察。現れたのは夕月堂本舗の中村大介であった。思えば中村は昨年1月の北千住大会でもHEAT-UPのリングに上がって挨拶をしている。

2016-04-16HEAT-UP_エンディング2
田村「中村さんとはU-FILEで色々練習してきて、スパーをやっている時に『コイツだけには負けたくない』と思っていました。そして、スパーをやっている時に会話ができる唯一の存在だと思っています。今、自分がピークの時にやっておきたいと思って中村さんを指名しました。中村さん一言お願いします」
中村「夕月堂本舗の中村大介です(館内拍手)。今田村さんが言ったように、自分もU-FILE CAMPの時は意地になってやってました。自分も総合格闘技を行ってきた意地がありますので、絶対負けません。7月は熱い戦いをして、盛り上げましょう。お願いします!」
田村「7月の新宿FACEで、バッチバチの、ガッチガチの試合しますんで、皆さん応援よろしくお願いします!」
中村退場、ここで参戦した選手がリングに集まる。

2016-04-16HEAT-UP_エンディング3
藤波「田村くん、(初防衛)おめでとう!いや~、いい試合するねえ。とどろきアリーナにとっておけばよかったね。羨ましいね~。出す技出す技ね。...俺も挑戦してみたくなったな(館内から「おおっ」と声が上がる)。30何年前を思い出したよ。以前『レジェンドを必ずこのリングに上げる』って約束があってね、是非今度のとどろきアリーナにね...藤原組長をね、挑戦させよう!とにかく登場させます。約束します!(館内拍手)」
田村「藤波さん...僕の許可なく色々オファーすると...僕も色々困るんですけど…(館内笑い)」
ここでスクリーンに藤原喜明の画像が。
藤波「ほら、この顔だよ。あれもまだ元気だよ~。是非、皆さんに藤原の元気な所を見せてやってもらいましょう」
田村「わかりました、組長オファーしますので、来られた際は是非皆さん来てください。よろしくお願いします!」

最後は全員による「新百合ケ丘ヒートアップ」で締められた大会。新たな章を迎えるHEAT-UP、とどろきアリーナへの道は果てなく続く

(記事・写真提供/HEAT-UP)

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