曙が株式会社「王道」を設立!大晦日RIZIN出陣は新会社のため“やらなきゃいけない闘い”!いずれは興行開催や秋山・全日本との対抗戦も!?
11月2日付で全日本プロレスの取締役を辞任し、同団体を退団した曙が、12月4日、都内のザ・キャピトルホテル東急で記者会見を行った。
スーツ姿で登場した曙はまず全日本プロレスを退団してフリーになった経緯について「まず契約問題。今年の7月、1回契約を結んだのに、9月にまた違う契約を出されたんですけど、自分的にはあまり納得できなくてサインはしなかったんです。そしてまた11月1日から話が変わって、二転三転する中でこれはもうついていけないなと思って……。その中で逆に全日本を出てフリーになったほうがいいんじゃないのという話をいただきまして、フリーにさせていただきました。僕は全日本の選手、会場でやっていることは大好きです! それでもやっぱりリング以外のことが複雑すぎて、こういう形に至ったわけです」と説明。
フリーとなった曙は馬場元子さんと相談して、マネジメントの窓口となる株式会社王道を設立。この社名に関して曙は「プロレスを10年やってきて、リング上の答えはだいぶ分かっているつもりなんですけど、興行とかはまったく分からないので。元子さんに相談して、フリーになって会社を作ったほうがいいとなったんですけど、じゃあ次に名前をどうするかってなったときに、僕は全日本にいたときから王道を追いかけているというか、そういう道を歩みたいっていう気持ちもあったので。ある方から『王道でいいんじゃないの? 一番王道っぽいよ』って言われまして、王道という名前に決まりました」と語った。
なお、曙の考える王道とは「激しく、楽しく……僕の中で一番引っかかっているのは正直ですね。プロレスもそうなんですけど、人間として。王道は激しく、楽しく、正直なプロレスもあるし人間としてもある。いろんな人、いろんなプロレスがあります。その中で僕の考えているプロレスは諏訪魔さん、秋山(準)さんたちとまったく同じなんだけど、まったく違う考え方、感じ方だと思うんですよ。そこが一番面白いところではないかなと思います。ちゃんとした答えがない、やっている人一人一人の感性、感じたもの、気持ち、考え方はみんな違うんで、そこがプロレスのロマンだと思います」と熱っぽく語ると、観戦に来てくれたお客さんにハッピーな気持ちで帰ってもらえるようなプロレスをやっていきたいという。
ひとまず曙のマネジメントをする窓口として設立された会社だが、行く行くは王道で興行を開催したいという。所属選手に関しては同じハワイ出身の太陽ケアをはじめ、すでに何人かと話をしているということで、「出来るだけ(今の全日本に)納得出来ない人の受け皿って言うわけじゃないですけど、一緒に力合わせて何か出来ないかなという思いが強い」と語り、全日本退団組とも年明けから具体的に話をする模様。
現在の秋山・全日本に対しては「中では刺激を与えられなかったんで、外から刺激を与えたい。それこそ何か一緒に……王道vs.全日本(の対抗戦)が出来れば」という気持ちはあるという。そのほかフリーとして、上がってみたい団体を聞かれた曙は「日本のプロレス界で大体(の選手と)やってますけど、残っているのは……新日本ぐらいですね。でもどこでも、誰でも必要とされれば、行って王道のプロレスを見せたい」と答えた。
曙が“王道所属”として臨む初戦が、大晦日に開催される「RIZIN」、ボブ・サップとの12年ぶりの再戦だ。せっかくプロレス界で築き上げてきたものに傷を付けるかもしれない非常にリスクの高い一戦だが、「新会社を作るのにも金が必要。流れているような情報とは違う。プロレスが大好きだし、プロレスで思いきり暴れたいが、状況的に今は出来ない。大晦日に出て、そのファイトマネーで少しでもこの会社がやり繰り出来るようにしたい。やりたい闘いとやらなきゃいけない闘い、二つあると思うんですよね。今回はやらなきゃいけない闘いなんです! (築いてきたものに傷を付ける)危険性もすべて分かった上で返事をしたんで。12年前は喧嘩を売られたんでただ喧嘩を買ってK-1に出場したんですけど、今回はそういう気持ちはまったくないです。今回は勝って王道を日本全国に伝えていきたい」と力強く語った。
この日の会見を行った場所がジャイアント馬場さんと縁の深いキャピトルホテル東急なのも、「ここを用意してくれたのは馬場(元子)さんです。今日は新しい会社のスタートのお祝いとして。僕ら全然、それこそ口座に1万円くらいしか入っていない会社なんで(苦笑)。こういう素晴らしいところは借りられないです。もうやらなきゃいけないですよ!」とフンドシを締め直した曙は、馬場さんがやっていた16文募金のように、試合会場やイベント会場に募金箱を設置する「曙募金」を設立。自分の故郷であり、馬場さんも大好きだったハワイに少しでも恩返しが出来るように、ハワイや日本の困っている子供たちのために募金を募りたいとのこと。