HEAT-UP 10.25王子大会 田村&アミーゴ&星誕期vs.新井&卍丸&無宿マスク、風戸vs.PSYCHO
Keep on Dream in 王子
日時:2014年10月25日(土)
開場:18:00 開始:19:00
会場:王子・BASEMENT MON☆STAR
観衆:90名
▼第1試合 "バチバチド根性ファイト"シングルマッチ20分1本勝負
○タケシマケンヂ(スポルティーバ)
8分09秒 逆片エビ固め
●近藤洋史
▼第2試合 "黒船来襲!?〜未知との遭遇の巻〜"タッグマッチ20分1本勝負
マサ高梨(DDT)/○趙雲子龍(新北京プロレス)
11分04秒 回転エビ固め
柴山貴哉(フリー)/●エディーフレンチ(フリー)
▼第3試合 "王子版異種格闘技戦〜空手vs.ハードヒット〜"タッグマッチ20分1本勝負
○岩本煌史(スポルティーバ)/服部健太(花鳥風月)
7分07秒 足取り式腕十字固め
たけむら光一(王子空手軍)/●中川達彦(王子空手軍)
▼第4試合 "Challenge Future〜明日へ向かってハイテンション!〜"シングルマッチ20分1本勝負
○風戸大智(ユニオン)
17分48秒 変形エビ固め
●PSYCHO(無宿)
▼第5試合 "Welcome to HEAT-UP!〜アミーゴ炎のカムバック〜"6人タッグマッチ60分1本勝負
○新井健一郎(DRAGON GATE/無宿)/卍丸(舎人一家)/無宿マスク(無宿)
17分20秒 ダイビング・ヘッドバット→体固め
田村和宏/●アミーゴ鈴木(フリー)/星誕期(DDT)
急遽復活!宏志塾
11月2日、枇杷島大会にて練習生である兼平大介が長井満也を相手にデビュー戦を行う。デビュー前の試練として渡辺宏志が兼平の前に立ち上がった。
午後6時、開場とほぼ同時にリング上では渡辺と兼平によるヒンドゥースクワットが開始された。身体能力は田村和宏のお墨付きである兼平、順調に渡辺についていくと思われたが……
400回目を過ぎた辺りから兼平のペースが落ちていく。『遅れてるぞ!』『脇を締めろ!』渡辺の容赦ない激を受けながら続ける兼平。
500回、600回と回数が増える毎にフォームが乱れる兼平。『デビュー戦の相手はこんなもんじゃないぞ!』渡辺の激に正気を取り戻す兼平。
午後6時40分、1000回のヒンドゥースクワットを完遂した両者は蹲踞(そんきょ)。呼吸を整えると次なるトレーニング。
渡辺愛用のプッシュアップボードを使ってヒンドゥープッシュアップ、首入れを1セット各30回。場内でこの様子を見ていたミスター村杉レフェリーも
「渡辺さんって、ホント化け物ですよね」と驚異の身体能力を見て言う。
翌日の26日、夢名塾で自身の格闘技生活20周年記念大会を行う渡辺。毎日続けているというトレーニングはいつしか彼を"哲人"へと変貌させた。いつしか兼平にもこうなって欲しい、そんな渡辺の願いも籠っているのか。
必死で食らいついていった兼平大介、宏志塾完遂後の表情は「やり遂げた」という感じ。大会終了後、兼平に聞いてみると
「心が折れそうになりました」と一言。ただその顔は、何かが一皮剥けたような気がした。渡辺のレスラー精神を注入され、兼平はデビュー戦を迎える。
オープニング
選手入場式に先立ち、田村和宏が山本裕次郎の新入団を発表(別記事参照)。
選手入場式。田村は館内の一部から湧き上がる熱狂的な「頑固」コールの中入場したタケシマケンヂをしきりに気にし、HEAT-UPマット初登場となるアミーゴ鈴木とはハイタッチを交わす。
挨拶を行ったのは近藤洋史。
「今日は二ヶ月ぶりの王子ということで、ワクワクしてドキドキして眠れなかったんですけど。
今日は! この会場に来ている誰よりも! 熱く! そして、ド根性を入れて! 第1試合盛り上げますので皆様応援宜しくお願いします!!」
第1試合
近藤のセコンドには宏志塾を完遂した兼平大介が、タケシマには新入団の山本裕次郎が就く。実は丁度4年前、バトラーツ北千住大会の第1試合で山本とタケシマは対戦しているのだ。運命の巡り合わせ。
握手を求める近藤の顔面をタケシマが張り飛ばす。ムキになってタケシマに詰め寄る近藤、試合開始。
やはりキャリアの差は否めない。バチバチ入るエルボーやグラウンドで近藤を翻弄するタケシマ。近藤も根性でやり返していく。
ショルダータックルでタケシマを倒した近藤だが、グラウンドに持ち込むとタケシマの餌食になってしまう。足首を取った近藤がアキレス腱固め、余裕で受け流していたタケシマだがポイントを極められると「いてー!」と叫んでロープに手を伸ばす。
いつしか近藤のセコンドには田村和宏の姿が。タケシマは田村の姿に発奮したのか、座らせた近藤に背後から走り込んでヘッドバット。スリーパーはスタンディングレッグクラッチと複合させる。チキンウイングアームロックは三本以上の指を極めてという形に移行。近藤を弄ぶタケシマ。
その場飛びのドロップキックからミサイルキック、ロープに飛ばしたタケシマにダブルチョップをフルスイングする新技"ド根性ホームラン(仮)"で反撃した野球部出身の近藤。もう一発ドロップキックを叩き込むとブレーンバスター。
しかし近藤の反撃も届かず。二度目のブレーンバスターをワキ固めに切り返したタケシマは腹固めに移行、張り手合戦を制しスピアを叩き込む。正面からのヘッドバットをモロに叩き込み、逆片エビ固めでフィニッシュ。
「勝ったぞー!」と全身で勝利をアピールするタケシマ、近藤の根性を認めたのか称える場面も。
「山本さんの復帰戦の相手はボク以外にいないでしょう!」とタケシマは告げた。運命の巡り合わせはHEAT-UPのマットで再現されるのだろうか。
第2試合
IGFマットでも戦績のあるエディーフレンチがHEAT-UPマット初登場。
コンビを組んだ柴山には館内のあちこちからコールが飛び、その度に柴山が「うっせえオラっ!」と返答。高梨も場外に出て柴山コール、返答する柴山……さすがに試合にならないので高梨と柴山が観客を抑える。
高梨とのタックル合戦を制した柴山がエディーと交代、高梨も趙雲にタッチ。場内解説の渡辺宏志が「世界初のマスクマンはフランスで誕生した」と豊富な知識を披露。その言葉を理解したのか、エディーはグラウンドで趙雲を圧倒。試合を有利に進めたまま柴山とタッチ。
田村和宏曰く「上手いけどなんか嫌な感じだよね」と称される高梨&趙雲のコンビ、連携で劣勢を覆す。防戦一方となってしまった柴山だが、連携を誤爆させジャンピング・ネックブリーカードロップで反撃。
交代したエディーは高梨にドロップキック、趙雲にエルボースマッシュ。趙雲の頭を脇に抱えた状態で高梨にネックブリーカードロップ。続けて高梨の右腕を両足を極めるストレッチ、カットに入った趙雲にはトライアングル・スコーピオンと大活躍のエディー。
続けとばかりに柴山が高梨のボディーにヘッドアタック、串刺しエルボーからブレーンバスターで追撃。後頭部へのキックで立て直した高梨、ここで両軍交代。
エディーに蹂躙されっぱなしだった趙雲がカンフーキックの乱れ打ちで猛反撃。トップロープからの一撃を放つとチャイニーズゴリーの体勢に。切り返したエディーは変形のバックブリーカー。
着地した趙雲を羽交い絞めにするが、趙雲はエディーの足を踏みつけて脱出。側頭部へのカンフーキックを放つが、ロープに飛んだエディーがスピア。再び羽交い絞めから何かを狙うが、体勢を切り返した趙雲が背後から急所打ち。そのままエディーを丸め込んで3カウント。
"HEAT-UPマットに混乱を起こす"という高梨、それをアシストする形で登場した趙雲。"嫌な感じ"と称する田村の予感は的中してしまうのか。
第3試合
花鳥風月の服部健太がHEAT-UPマットに初登場。パートナーの岩本煌史は青い柔道着を着用してリングに上がる。王子(キツネ)空手軍には道場で学ぶ子供達からやんやの声援が飛ぶ。
先発は中川と服部、打撃の間合いで服部をコントロールした中川がたけむらに交代。「出てこい」と岩本を挑発するたけむら。期せずしてHEAT-UPマットでジャケットマッチが見られる事となった。
気がつくと、ジャケット越しではあるが岩本の上半身が一回り大きくなっているのがわかる。8月の名古屋で風戸を破り、現時点で若手のトップに君臨している岩本に対したけむらが闘争本能をむき出しにしている理由もわかる。すかされた感じがしたのか、たけむらは中川に交代。
中川は柔道の心得もあり、岩本と対等に戦えるかと思われた矢先。岩本が小内刈りで中川を倒していく。柔道だったらこれで一本が取れるタイミング。そのままグラウンドで優位に立った岩本だが、スタンドに戻ると中川の中段蹴りを食らい表情が歪む。
ここで一気呵成に岩本を攻め込んでいく王子(キツネ)空手軍。岩本をロープに固定させて中段蹴りを代わる代わる打ち込み、ロープに振った岩本のボディーめがけて合体中段蹴り。たけむらはコーナーに詰めた岩本の額に付きを連打、中川は道着を掴んで岩本に絞め技。
なおも座り込んだ岩本の胸板に下段蹴りを叩き込んでいくたけむら、スタンドの廻し蹴りを放つがかわした岩本が払い腰。ようやく服部の登場。
服部はコーナーに詰めたたけむらにボディーへの掌打を連打。手裏剣エルボーはさすがに前置きが長かったせいかたけむらに阻止されるが、めげずにジャンピング・ハイ。不規則な動きからノーザン、コーナー最上段からのフライングボディーアタックと攻め込む服部。
しかし不用意に突っ込んだ所をたけむらは見逃さない。バック宙ドロップキックを服部の胸板に炸裂させると、なおも打ち合いで服部を凌駕する。
両軍交代、いつの間にか上半身の道着を脱ぎ去っている岩本。中段蹴りや寝技で優位に立った中川が豪快に胴廻し回転蹴り。勝機と見たたけむらが服部をカット、袈裟固めに岩本を捕らえる中川。
ところが体勢を逆転させた岩本、中川の右足をクラッチしたまま腕十字固め。不意の複合技に中川はギブアップし、不覚の一本負け。道場生である子供達から感嘆の声が漏れる。地元の雄である王子(キツネ)空手軍、再びHEAT-UPの中心となり輝く時は訪れるのだろうか。
第4試合
対無宿戦線に初出陣となった風戸、紙テープの舞う中PSYCHOに奇襲のドロップキックを放って試合開始。そのまま勢いに任せて責め立てるが、PSYCHOが場外にエスケープし間合いを整えると流れを断ち切る。
エプロンでの攻防を制したPSYCHOのプランチャは風戸がかわしたため、場外に膝を痛打してしまう。思えばこの自爆もPSYCHOの策略だったのか。優位に立った風戸がスワンダイブの攻撃を決めようとするが、ここでPSYCHOがパウダーを投げつける。場外に落ちまいと絡ませた左脚にPSYCHOが逆回転のドラゴンスクリュー、更に左膝目掛けて低空ドロップキック。そのまま場外戦へ。
散々場外戦でダメージを受けた風戸はカウント19でリング内へ。しかし待っていたのはPSYCHOによるマムシのように絡みつく脚への集中攻撃。グラウンドで、エプロンで、ロープ際で。ありとあらゆる手段を用いて風戸の脚を殺していくPSYCHO。
トーホールドに来たPSYCHOの臀部を蹴り、ドロップキックで反撃した風戸。しかし直後に放ったボディースラムを逆手に取り、前に落ちると同時に風戸の脚に絡みついてグラウンドに持ち込むPSYCHO。
風戸の脚をグイッと持ち上げ、膝を叩きつけようとするPSYCHO。そこを素早く丸め込んでいった風戸、PSYCHOの水面蹴りをかわしてジャンピングネックブリーカー。ようやく反撃に出る。
かち上げ式のエルボースマッシュ、後頭部へのジャンピング・ハイ、串刺しドロップキックと得意技を繰り出す風戸。流れを断ち切ろうとしたPSYCHOのハイフライバムを打ち崩すと、ラ・ケブラーダの体勢に。これを叩き落としたPSYCHO、素早くコーナーに駆け登ると風戸の左膝にミサイルキック!
リング内で両者ダウン、てっしー手島レフェリーのカウントが進む。ようやく立ち上がるとPSYCHOは再び風戸の脚狙い。エルボーで返す風戸、PSYCHOのシザースキックをかわしてジャーマンの体勢に。前方回転して逃れたPSYCHOはそのまま変形の四の字固め。左の足首をヒールホールドの状態で絞り上げると悲鳴を上げる風戸。
もう一度脚を取りに来たPSYCHOを下から丸め込んだ風戸、突っ込んだ所を担ぎ上げられコーナー最上段に据えられる。PSYCHOの雪崩式フランケンを踏ん張って耐えてミサイルキック。更にアトランティーナのような変形バックブリーカーの体勢からPSYCHOの顔面をマットに叩きつける新技を披露する風戸。
アピールからスライディングアックスボンバーを狙う風戸、ロープに走った所を狙って倒すPSYCHO。風戸が起き上がった所にドンピシャのタイミングで後頭部へのキック。シザースキックでダメ押しするとハイフライバム!風戸がこれをかわす。
倒れたPSYCHOにスライディングアックスボンバー。一度は足で阻止されるがめげずに斧爆弾を叩き込む。カウント2。スリーパーの状態でPSYCHOを立たせると、逆落としで投げつけるがスクッと着地されてしまう。
変形のチンクラッシャーで風戸の動きを止め、サソリ固めの体勢から体を反転させてクラッチホールドで固めるPSYCHO、カウント2。
PSYCHOのラ・マヒストラルをカウント2で跳ね返した風戸、突っ込んでくるPSYCHOにスクールボーイ。再び丸め込み技を狙ったPSYCHOを逆に丸め込む。カウント2で返されても再び同じ体勢で丸め込むと、殊勲のカウント3!
勝利を確信し、場内にアピールする風戸。しかしすぐ横には新井健一郎の姿が。無宿マスクと二人で風戸を痛めつけると、卍丸も参加してスーパーパワーボム。
金星を挙げたにもかかわらず、リング中央で大の字に横たわる風戸。マイクを握って風戸を罵倒するアラケン。メインイベントへのプロローグが始まる……
第5試合
「オイ兄ちゃん、えぇ!? アンタさぁ、もうちょっと空気読んで貰えますかねぇ? えぇ!?
だいたいこの試合でよぉ、兄ちゃんが勝って、何がどう変わるって言うんだお前、えぇ!?
ねぇ、PSYCHOちゃん、今明らかにレフェリーが早くカウント入れて、クイックカウントでしょ? んなインチキして。えぇ!?
まったくHEAT-UPさんは、えげつもなくとんでも汚い団体ですなぁ! えぇ!
兄ちゃん、オラ! カス!……のびちまったよ。
オイどうすんだ田村コノ野郎! えぇ! スタンバイしてんだろコノ野郎! 早く助けに来ねぇとな、取り返しのつかない事になるぞ!!」
アラケンの大胆すぎる挑発に飛び込んでくる田村&アミーゴ&星誕期。スッと場外に退却する無宿に対し、
「オイ! お前ら汚いんだよ! オイ! どう見たって今、風戸が勝ったじゃねーか!! なぁ!(場内拍手)
オイよく聞けよ、今日はなぁ、地獄から舞い戻った……アミーゴ鈴木! アルゼンチンの巨像、星誕期関! この二人の強力助っ人で、お前ら倒してやる。行くぞ!! Let's HEAT-UP!!!」
田村の掛け声で一斉に飛びかかる赤コーナー軍。場外戦からリング内に戦場が移ると、まず最初に田村和宏と卍丸の初対決。体格差のある田村に打撃で打ち勝った卍丸がロープに走る。するとアミーゴが卍丸をスライディングレッグシザースで倒す。すかさず田村が卍丸の背中にニードロップ、起き上がった額にアミーゴの低空ドロップキックから田村のミドルキック。
連携攻撃で打ち勝った赤コーナーサイドは星誕期にスイッチ、無宿はアラケン登場。アラケンが星誕期をかく乱するが、パワーでポイポイ投げ飛ばされてしまう。その腕力(かいなぢから)は、あろうことかネックロックで捻り上げたアラケンをそのままフォールの体勢に持ち込んでしまうほど。
今度はアミーゴとアラケンの取り組み。HEAT-UPのリング内に闘龍門出身者が三人揃う(アラケン→二期生・卍丸→九期生・アミーゴ→十一期生)のも珍しい。が、そんな事はどうでもいいとばかりに一度攻勢に出ると揺るがないのが無宿。アミーゴを捕まえるとアラケン・卍丸で攻め立てる。
毎回謎が謎を呼んでいるのが無宿マスク。この日もバイプレーヤー振りを如何なく発揮。アミーゴの動きを止めるためにニークラッシャーから逆片エビ固めと繋いでいく。
その後も無宿に捕まるアミーゴ。アラケンのラフ、卍丸のパワーがスイングし、アミーゴを追い詰めていく。何とか卍丸をカウンターのフェースバスターで叩きつけて田村に交代。
アラケン言う所の"スーパーベビーフェース"である田村、機動力を生かした攻撃で卍丸を揺さぶっていく。得意のヘッドシザースホイップやスリングブレイドを決めていくが、卍丸のビッグブーツが強烈にヒット。
交代したアラケンは田村に投げ捨てパワーボムを敢行するが、ウラカンホイップで逆に投げ飛ばす田村。そのまま走り込んでウルトラタイガードロップ。回数を重ねる毎に進化していく田村とアラケンの攻防。
アラケンのバックドロップを空中で切り返した田村、そのまま星誕期に交代。後ろにいるのが田村だと思っているアラケン、星誕期だとわかると「相撲で勝負だ!」案の定ポイポイ投げ飛ばされてしまう無宿の面々。どうだ!とリング内で両手を挙げる星誕期。
負けちゃいられない田村とアミーゴ。ダウンさせたアラケンに対し、「アミーゴ! 俺を投げろー!」と田村が叫ぶと、アラケンのボディーにブレーンバスターで田村を投げつけるアミーゴ。続けてスリーアミーゴス、フォールは卍丸がカット。
波状攻撃にダメージを負ったアラケン、フレアーポーズで待ったをかける。構わず攻め込んだアミーゴだったが、カウンターのマンハッタンドロップが待っている。一気にパイルドライバーで串刺しに。
コーナー最上段に登ったアラケン、星誕期のカットに逢いピンチに。しかしそこは無宿のボス。てっしーを抱き込むとPSYCHOも加わってアミーゴに串刺し攻撃。卍丸のフォローからPSYCHOのハイフライバム、アラケンのフォールをカットしようとした星誕期がアミーゴを押しつぶしてしまう。
満を持してとどめのダイビング・ヘッドバットをアミーゴに炸裂させたアラケンが余裕のフォール勝ち。先輩の壁を打ち崩す事は出来なかった。
エンディング
勝利が決まった瞬間、何故か引き上げてしまった卍丸。『別に何も言う事はねぇよ』と言わんばかり。それ程の完勝ぶりだった無宿。
マイクを持ったアラケンは
「オイ、オイ、オイ、卍丸ちゃん……どっか行っちゃったよ。照れ屋なんだろうねあの子、ねぇ?
しかしまあ何だ、今日試しに卍丸ちゃん、ね、助っ人頼んだら、えぇ!? ね。お客さんもわかるでしょ! あの田村和宏と卍丸が向かい合ったら、ホントに田村和宏、お前なんかホントに、卍丸にいじめられてるちびっ子小学生にしか見えなかったぞ、えぇ!?
オイ、HEAT-UPはよぉ、コンプライアンスヤバいんじゃないのか? オイ! えぇコラお前、クソチビがよぉお前、大体なんだ今日の助っ人! 星誕期? コノ野郎! オイ!(星誕期が詰め寄ろうとする)ちょと待て待て、終わったんだよ!
大体な、田村和宏! 連れてくる助っ人と言ったら、宮本裕向と佐々木貴、あんなバリバリのデスマッチファイター、あんなの連れてきてまともにやったら勝てるわけないからねぇ。そりゃあアナタ、姑息に行かせてもらいますよ!
そこで何だ今日改めて見たら、え? 星誕期? いくらちっちゃいからって言ってよぉお前、こんなデカい奴、そりゃあ姑息に行きますよと言いたい所だけど、しっかり俺は今日、その星誕期を逆に利用して、頭使って、完璧に3カウント取ったからなお前、えぇ!?
別に凶器だなんだって、何かありましたっけ?ねぇ、正々堂々とやって、今日勝ちました。アナタ、次あるんですかホントに?
今日のセミファイナル! 何だお前、えぇ!? PSYCHOちゃんが負けるってよぉ。オイ! 風戸、どこにいるんだお前まだいたのか。オイ、ちょっと待って下さいHEAT-UPさん。今日のあの、PSYCHOちゃんが風戸なんたら? 何か仮面ライダーで変身しそうな嘘臭い名前の野郎、ソイツに負けたって事が、週プロモバイルだとか、バトル・ニュースとかに(館内から「おおっ」という反応)行っちゃう訳ですよ。えぇ!?
ちょっとこれはね、私も見ててわかるけど、あんなのレフェリーがクイックカウントで、レフェリーとグルになって、汚い勝ち方だったんじゃないですか?公式の記録をね、取り消して貰いたいんですけどね。
オイ! 風戸、何なら入ってこいお前! お前みたいな負けてナンボみたいなレスラーがな、何勝ってんだよ。」
この言葉に怒りを露わにする風戸。
「うおおい! 新井! 言いたい事言いやがって! やりたい放題やりやがって! おぉい! そんなよぉ! そんなよぉ! 俺の事クソクソ言うんだったらよぉ! オイ新井! この! 俺と! 戦えオラァ!!!(場内拍手)
田村さん! もう我慢できないっすよ! この俺を、対無宿! 対新井健一郎! 名乗り挙げてもいいっすよね!!」
風戸の対無宿戦線名乗りに田村も「おう! いいよ! やってやろうぜ!」と歓迎する。HEAT-UPに出場する若手の中で、初めて無宿の一角を下した勢いは間違いなくプラスになると判断したのだろう。
「まあいいや、どうせ大した戦力にゃならねぇだろうからな。
それとあと一人、触れずにいられない男がいるな。オイ、アミーゴ鈴木! お前今日、HEAT-UP初めて出て、これでわかっただろお前。
……お前、ここに上がった所でな、田村和宏にいいとこ持ってかれて、上手いこと利用されるだけだぞお前。コイツはな、テメェの事しか考えてねぇんだ。お前なんか使い捨てにされるだけだぞ!
だったらお前、知らねぇ仲じゃねえんだ。……コッチ来てやってみねぇか?絶対に美味しいぞ我々無宿は!」
と告げ、アミーゴに手を差し出すアラケン。アミーゴの判断は……
「田村、お前が俺を信じてくれてる限りは、俺はお前を裏切らねぇぞ!」
と田村の援軍として残る事を告げる。風戸の名乗りもあり、11月23日は田村&アミーゴ&風戸がアラケン&PSYCHO&無宿マスクと対戦する事に。
「くそ〜、長々と喋りやがって……
風戸ー! アミーゴー! 次やるぞ無宿と! 熱くなって、王子をヒートアップさせようじゃねぇか!!
星誕期さん! 今日は有難うございました! また協力して下さい!
おっしゃー、どんどん仲間増やして、団体そして会場にいるみんな、そしてプロレス界をヒートアップさせたいと思います!!」
改めて団結し、打倒無宿を誓った田村和宏。プロレス界をヒートアップさせる、その発信地がここ王子になるのか。次回11月23日王子で何らかの答えが出るのかも知れない。
【記事提供/HEAT-UP】