【インタビュー】帰ってくる“熱い男”亀井晨佑!2年半ぶりのパンクラス出陣、フェザー級戦線をどう見ていたか?意気込みを語る

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 “熱い男”亀井晨佑がパンクラスに帰ってくる!
 2018年NBT優勝、そして2度のタイトルマッチを闘った亀井晨佑(パラエストラ八王子)が、『PANCRASE 363』(6月28日、ニューピアホール)で2年半ぶりの復帰を果たす。
 対戦相手はパンクラス初参戦となる畠山祐輔(ボンサイ柔術)。朝倉未来一年チャレンジを経てボンサイ柔術に移籍、DEEPを主戦場に4勝3敗の戦績を持ち、4勝は全て一本勝ちという選手だ。
 首と膝の怪我により、2年半のブランクを余儀なくされたという亀井。治療と練習をしながら復帰の機会を窺ってきた。ジムでの練習もフル参加ではなく、マイペースで休憩を入れながら身体を動かしている。しかし、決して軽い練習ではなく、壁際での粘り強い攻防、多彩な打撃は次第に熱を帯び、衰えなど感じさせなかった。
 復帰戦を前にした心境を亀井に聞いた。

――お帰りなさい! 『PANCRASE 363』で2年半ぶりに復帰されます。復帰を決めた理由はなんだったのでしょうか
亀井「ありがとうございます。ずっとやりたかったんですけど、ずっと首がヘルニアだったのと、膝もずっと悪くて練習が全くできないっていうのが続いて、ずっと治療はしつつ、もうそろそろ出ようかなということで、6月復帰を決めました」

――前回の試合が2023年の12月(平田直樹戦)になりますが、その頃の体調はどうだったのでしょうか
亀井「首は多分、透暉鷹戦(※2022年7月)の前くらいからですね。膝はもともと弱かったんですけど、最初はとにかく首がひどすぎて。透暉鷹戦……首が痛すぎて、もう夜も寝られなくて。最初、背中と肩甲骨が痛かったんで、ずっとおかしいなと思いながら続けてたんですけど、そうしながら、平田くんが終わった後に右半身が痺れ始めちゃって。これはちょっとおかしいってなって、調べたらヘルニアだったんです」

――そんな中で試合をされていたんですね
亀井「最初、首には来てなかったので痺れもなかったから、まあ何か筋が痛いのかなって放置してたら、痺れが来てヘルニアだってなって」

――そんな状態では、お仕事も大変だったのでは
亀井「ずっと痺れて、右の手首がずっと冷たいんですよ、もう」

――利き手だから、大変ですね……
亀井「はい。それで、かばってたりしたら、色んなところがどんどん悪くなって、握力も、自分で握ってる感覚がよくわからなくなっちゃって。それで休んで、っていう感じですね。
 膝は、新井すぐる戦(※2023年9月)の前に、ほぼ断裂のちょっと手前までやっちゃって。だから、新井すぐる戦は直前まで松葉杖とギブスして、試合当日はぐるぐる巻きにしてもらって、とりあえず試合したって感じで。そういうのもあって、そのあと練習しててもまたプチッてなったりして。それで、ずっとタイミングが合わなくて、ちょっと良くなってきて。これ、もう完全には治らないから、6月とりあえずやろうっていうことになりました」

――なかなか、完全に元通りっていうのは難しいですよね
亀井「無理ですね。2年半休んで、繰り返してるし。その中で一番良さそうっていうことで6月にやりたいと」

――2年半、長かったですね
亀井「長いですね。(最初は)すぐできると思ったんですよ。練習しても、1ヶ月休んで1回2回やったらまたすぐダメになって。首も膝もどっちも繰り返しちゃう。練習とかも前とはちょっと違うんですけど、やれることをやってコンディションを作るっていう感じですね」

――本当に大変だったんですね
亀井「そうですね。結構ボロボロだったんです(笑)。まさか、首に来て膝に来て……。首は、すごいストレスが溜まりますね。ちょっと腕を上げても痺れちゃったりするんで。しかも、患部も2箇所ぐらいあって、けっこうひどかったらしくて。椎間板が出て神経を圧迫しちゃって、それが2箇所あって、結構ひどい、休もうってなって。自分はそうやって2年ぐらい症状があるから手術したい、この日常生活、寝られないのが嫌で、すごく疲れて。でも、『手術をすると、そのあとがまた長くなっちゃうから安静に』って言われて、なんとか」

――一度メスを入れてしまうと……
亀井「そうですね。引退された、元フライ級KOPの小川徹選手も昔、首の手術したことがあるって言ってて。それで良くはなったけど、自分では気づかなくても可動域が悪くなってるらしくて。でも、先生に『保存で行こう』って言われて、今は良かったと思ってます。パンクラスでリングドクターをやってる久富(輔)先生に定期的に検査してもらって」

――お休みされている間、どんなお気持ちでしたか?
亀井「最初、悔しかったし、早く試合したいなあって。自分の中では、長くても1年くらいで戻れると思ってたんで、そこらへんぐらいまではまあ良かったんですけど、後半は焦りすぎたんですよね。戻れないんじゃなかって。練習1回やってすぐダメになっちゃうんで、ちょっと、辞めたいな……とかそういう気持ちもありました。やりたい気持ちはあるけど、練習ができなかったら意味ないし、っていうので。その間、若い子もどんどん強くなってくるし、そういう子のサポートに回ったり、見たりしてるだけでちょっと満足しちゃうところもあって。でもまあ実際、気持ち的には『やりたい』があるんで。ずっと戻るタイミングは探してた感じですね」

――そんな中、気持ちを休めることはできたのでしょうか
亀井「一昨年、結婚して。去年の10月、子供も生まれました」

――なんと!  おめでとうございます!
亀井「ありがとうございます。それで、家のことと子供のことで充実してますね。いっぱいいっぱいってことはないんですけど、楽しいし幸せなんで、そういうことがあるから、あんまり滅入ったりすることはなくて。育休も会社で取らせてもらってるんで、トータル半年取れてるんで、一緒に出かけたりとか育児したりとかで、すごく楽しいです」

――素晴らしい! 落ち込んでらっしゃるのじゃなくて良かったです
亀井「はい。楽しいです」

――ちなみに、男の子、女の子どちらですか?
亀井「男の子です。もちろん女の子が生まれても嬉しいんですけど、僕は男の子がよかったんで、嬉しいです」

――大きくなったら、趣味のキャンプに一緒に行かれたり。これからも楽しいですね
亀井「はい。楽しみです」

――さて、今回、試合が決まったのはどのような経緯でしたか?
亀井「(パンクラスから)オファーはちょこちょこもらってはいたんですけど、怪我の状態を話したら、だったら出られるタイミングで連絡をいただければいいですよって感じで言われたんで、6月で、ということになりました」

――皆さん、亀井選手を見たいと思ってますよ
亀井「いやあ、戦績があんまりなので」

――いやいや、タイトルマッチまでされている選手じゃないですか
亀井「ありがたいことに。レコードは綺麗じゃないですけど、2回やらせてもらって」

――今回の対戦相手、畠山祐輔選手についてはどのような印象をお持ちですか?
亀井「実はまだ映像を見てないんです。でも、組みの選手ですよね。そういうざっくりしたイメージはあるんですけど。映像はさすがに今週ぐらい見ようと思ってるんですけど」

――粘り強くテイクダウンを狙ってくる選手なのかな、というところはありますね。作戦的にはいかがですか?
亀井「もう(体調が)こんななんで、そんなにハードな練習はやってなくて、やれることをやってる感じなんですけど、でも、ジャブとミドルをどんどん効かせていこうかなと。確かサウスポーなんで、基本に忠実なジャブ、ミドルだけで、なんならそれで完封できたらいいなと思ってます」

――パンクラス初参戦の相手に負けるわけにはいかないですね
亀井「そうなんですよ。作戦とかは特にないですけど、ちょっと試合が久々なので、フレッシュな気持ちでガンガン前に出られたらいいなと思ってますね」

――亀井選手がお休みされている間、栁川唯人選手がKOPになり、UFCに挑戦ということで、今回復帰される大会で暫定王者決定戦が行われます。こちらはどのように思われますか?
亀井「もう、そんなこと言える立場に今ないんで。ランキング外だし、休んでるんで。でも、自分としては木下(尚祐)くんに勝って欲しいっていう。木下くん、21とか22のときぐらいに、5〜6年前だと思うんですけど、トライブ(※TRIBE TOKYO M.M.A)で一時期練習してた時があって、それで一緒にみんなで飲みに行ったこともあるんで(笑)。そういう繋がりもあるので、木下くんには頑張ってほしいという思いはあります」

――前大会で三宅輝砂選手が復帰したこともあって、今のパンクラスフェザー級って層が厚いですよね。その中で意識する選手はいますか?
亀井「意識する選手は……三宅くんは、彼がNBT獲った後やらせてもらって(※2021年9月)、試合しててすごくやりづらいというか、すごく巧くて。でも、彼には勝ってるんで。透暉鷹選手も戻ってきたじゃないですか。でも、自分の中では外国人選手、ラジャボフ(・オタベク)もそうだし、カリベク(・アルジクル・ウール)もどこかでやりたいですし。その中で、やっぱり自分が負けてる透暉鷹選手と平田(直樹)選手とは、どこかで再戦できたら。あと、敢流選手、めちゃめちゃいい選手ですよね。今4位とかになりましたけど、その前は結構低かったですよね。でも、自分の中ではトップ3に入る選手だとずっと思ってたんで、結構気になりますよね」

――見たいですよね
亀井「いやいや、もちろんみんな簡単に倒せる相手じゃないですから。敢流選手は1回オファーがあったんですけど、どうしても身体の調子が悪くて受けられなくて」

――でも、こんなに層が厚いところで復帰、良いタイミングじゃないですか
亀井「本当に、良い選手が揃いましたね。いやー、でも、しんどいですよね(笑)。恐ろしすぎます。強い人が多いですね。じゃあ、平田くんに勝った選手に勝てれば、間接的に……(笑)」

――今回復帰されて、その先も楽しみになってきます。以前、海外でも闘ってみたいとおっしゃっていましたが、そちらの方はいかがですか?
亀井「その気持ちはありますね。海外もそうなんですけど、やっぱり外国人選手とやってみたいです。せっかく格闘技をやっているキャリアの中で、強い外国人選手とやってみたい。もちろん日本人も強い選手がたくさんいるんですけど、そういう強い選手に勝っていって、強い外国人選手とやりたい、という。選手として思います」

――パンクラスで言えば、今度暫定王座戦をやるオタベク選手、それからカリベク選手がいます。このところ台頭してきている東アジアの選手はどう思いますか?
亀井「やりたいですね。実はラジャボフも、最初のオファーで来たんですよ。去年ぐらいかな、でも体が全然ダメでできなかったんですけど。だから、今度の暫定王座戦、もちろん木下くんに勝ってほしいっていう気持ちはあるんですけど、一番最初に自分が倒したいっていう気持ちもちょっとあるんですよね。すぐには行けないんですけど」

――栁川選手がカリベク選手を倒した時のことを考えると……
亀井「ラジャボフは俺が欲しい、っていう気持ちは。でも、まだまだそこに辿り着けないんで」

――さて、2年半の間に、パンクラスも新しいお客さんが増えました。どんなところをアピールしたいですか?
亀井「やっぱりちょっと意地はありますよね。ちょっとダサいかもしれないですけど、ちょっと前までは自分もランキングの上の方にいて闘ってた選手なんで、まだそこにはいるんだぞっていう意地が見せられる試合がしたいですね」

――あの亀井選手の熱い試合を知ってほしいですね
亀井「そうですね。試合は相手によるところもあるので、噛み合うかどうか、相手次第というところもありますけど」

――試合に勝ってお子さんとケージインとか見られますか?
亀井「まだまだ、さすがに復帰戦ではできないです(笑)、タイトルぐらいに絡んでいかないと上げられないです」

――いつか、そのシーンを楽しみにしています。どうもありがとうございました

(聞き手・写真/佐佐木 澪)

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