【試合詳細】12・21 PANCRASE立川ステージガーデン大会 【ウェルター級KOP】佐藤生虎vsゴイチ・ヤマウチ 【フェザー級KOP】栁川唯人vsカリベク・アルジクル ウール 【バンタム級KOP】井村 塁vs田嶋 椋 【ミドル級KOP】コシム・サルドロフvs佐藤 龍汰朗 【ストロー級QOP】KARENvs本野美樹

『PANCRASE 360』
日時:2025年12月21日(日)
会場:立川ステージガーデン
開始:13:30
〜試合結果〜
【プレリミナリーファイト】
▼第1試合 フライ級戦 5分3R
○齋藤楼貴(暁道場)
判定3-0
●小澤武輝(NO FACE GYM)
【メインカード】
▼第2試合 フライ級戦 5分3R
○菅 歩夢(THE BLACKBELT JAPAN)
判定3-0
●クーパー・ロイヤル(MMAFFT/オーストラリア)
▼第3試合 ライト級戦 5分3R
●松岡嵩志(パンクラスイズム横浜)
2R 1分05秒 TKO(腕の怪我によりレフェリーストップ)
○神谷大智(BRAVE GYM)
▼第4試合 フライ級戦 5分3R
●浜本“キャット”雄大(クロスポイント大泉&TEAM CAT/9位)
1R 2分41秒腕十字固め(タップアウト)
○岸田宙大(パンクラス大阪 稲垣組/10位)
▼第5試合 バンタム級戦 5分3R
―松井斗輝(THE BLACKBELT JAPAN/6位)
試合中止
―荒田大輝(パラエストラ八王子/12位)
▼第6試合 ウェルター級戦 5分3R
○内藤由良(リバーサルジム横浜グランドスラム/5位)
1R終了時 コーナーによるストップ
●髙橋攻誠(RIGHT THING ACADEMY)
▼第7試合 ライト旧 5分3R
○天弥(和術慧舟會HEARTS/2位)
1R 1分37秒 チョークスリーパー(タップアウト)
●クリストフ・キルシュ(Southside mma/ドイツ)
▼第8試合 ライト級戦 5分3R
○粕谷優介(総合格闘技道場CROWN/3位)
1R 0分44秒 チョークスリーパー(タップアウト)
●ISAO(NEVER QUIT)
▼第9試合 フェザー級戦 5分3R
○オタベク・ラジャボフ(TAJMMAF GYM/タジキスタン共和国/4位)
1R終了時 TKO(コーナーストップ)
●Ryo(グランドスラム/RINGS/7位)
▼第10試合 クイーン オブ パンクラス チャンピオンシップ ストロー級 5分5R
●KAREN(THE BLACKBELT JAPAN/1位)
判定0-3
○本野美樹(リバーサルジム横浜グランドスラム/2位)
※本野が第6代クイーンとなる
▼第11試合 キング オブ パンクラス チャンピオンシップ ミドル級 5分5R
○コシム・サルドロフ(Dorob Fight/タジキスタン共和国/1位)
4R 1分08秒 チョークスリーパー(タップアウト)
●佐藤 龍汰朗(阪口道場一族/2位)
※サルドロフが第16代王者となる
▼第12試合 キング オブ パンクラス チャンピオンシップ バンタム級 5分5R
●井村 塁(ALMA FIGHT GYM PUGNUS/1位)
1R 3分42秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
○田嶋 椋(OOTA DOJO/2位)
※田嶋が第6代王者となる
▼第13試合 コーメイン キング オブ パンクラス チャンピオンシップ フェザー級 5分5R
○栁川唯人(K-PLACE/1位)
1R 2分45秒 KO(スタンドpのパンチ)
●カリベク・アルジクル ウール(Olymp Gym Bishkek/キルギス共和国/2位)
※栁川が第12代王者となる
▼第14試合 メインイベント キング オブ パンクラス チャンピオンシップ ウェルター級 5分5R
●佐藤生虎(UNITED GYM TOKYO/第17代同級KOP)
2R 1分47秒 チョークスリーパー(タップアウト)
○ゴイチ・ヤマウチ(Yamauchi Team/1位)
※ヤマウチが第18代王者となる
今年最後のパンクラスは5試合がベルトをかけ対決!ヤマウチ、柳川、田嶋、サルドロフが新たなKOPとなり、本野はストロー級QOPを戴冠!
第1試合

当初組まれていた前川慧が出場辞退。齋藤桜貴が代打出場した一戦。
1R。プレッシャーをかける小澤。齋藤はロー。小澤がジャブ。齋藤は組んだが離れた。齋藤がバックスピンキックからバックを取りケージへ。投げて片足を取る齋藤。しかし立った。
プレッシャーをかける小澤。齋藤は蹴り。小澤が組んだが齋藤はすぐ離れる。齋藤がローから組み、後ろへ投げバックマウントへ。小澤はヒジ。
残り1分で小澤が一気に正対し立つが、齋藤はケージへ押す。両者離れ、齋藤が入ってロー。けりを出しながら組もうとする小澤だが、齋藤は付き合わない。小澤が入ってくるところへ齋藤が蹴りを合わせたところで終了、
ジャッジは3なとも10-9齋藤。
2R。プレッシャーをかける小澤。齋藤はロー、バックスピンキックで相手を入らせない。齋藤がロー、左パンチ。小澤は入れない。
齋藤がタックルに入るが小澤は切った。小澤はプレッシャーをかけていくが、手が出ない。齋藤がタックル、小澤が切る。齋藤がロー、バックスピンキック。さらにタックルに入るが小澤が切った。終了。
ジャッジは1名が10-9小澤、2名が10-9齋藤。
3R。また小澤がプレッシャーをかけていく。齋藤がハイキック、さらに蹴っていく。小澤がパンチ。齋藤はジャブ、ロー、ハイキックと攻める。タックルに入るが、小澤は付き合わず。小澤は圧をかけていくが、手が出ない。齋藤がタックル。小澤は付き合わない。
体勢を立て直した齋藤はスライディング。しかし足を取れずすぐ立つ。止まらずバックスピンキック。タックルからケージへ押し込んだ。ヒザ連打。
小澤は離れてジャブ。小澤が右ジャブを放ったところで終了。
ジャッジは1名が29-28齋藤、2名が30-27齋藤の3-0で齋藤が勝利。
齋藤は止まらず最後まで攻め切った。小澤はグラウンド出なくスタンドで攻撃したかったようだが、プレッシャーはかけ続けたものの、思うように攻められなかった。
第2試合

菅は2023年より参戦、同年NBT優勝。昨年12月、NBT以来1年ぶりの出場を果たしたが、岸田宙大にプロ初黒星を喫した。今回、そこから1年ぶりに再びケージに上がる。
パンクラス初参戦のクーパーは、ONEでの2勝1敗を含む7勝1敗の好戦績を持つ。打撃でも寝技でもフィニッシュできる両選手、パンクラス・フライ級戦線へ一歩前進するのはどちらか。
1R。菅がロー。クーパーは距離が近い。ローを放つ。かんが前蹴り、クーパーは左ミドル。右に回る菅。組んでケージへ押し込む。お互いヒザ。脱出しそうなクーパーだが、菅は逃さずボディを殴る。入れ替えそうなクーパーを菅が倒し上に。首を抱えているクーパー。
菅が立つと、クーパーも立つが首は離していない。菅が蹴って投げ! 上になるが、クーパーはまだ首を離さない。
菅がボディ連打、ヒジも打ち込む。さらにパウンドを打ったところで終了。
ジャッジは3名10-9官。
2R。お互いロー。菅がジャブ、右ミドル。お互いパンチ、蹴りを出していく。クーパーが左右パンチを振ると、かんが組んで倒した。サイドポジション。菅はケージ際で鉄槌連打! さらにハーフマウントから肩パンチ。クーパーは下から菅の口を手で塞ぐが、菅は頭を振って離させた。
右腕で首をかかえるクーパー。しかし菅は頭を抜いて殴る。クーパーが頭部にヒジを落とす。クーパーはガードポジション。
鉄槌を落とす菅。片足を抜いてパウンドを落としたとこロデ終了。
ジャッジは3なともに10-9官。
3R。お互いロー。前に出る菅。クーパーも下がらず間合いが詰まる。クーパーが左フック。菅が組みつくとクーパーがテイクダウン! バックに回り殴る。首を狙うが、菅が首を抜いた。向き直り上に。
クーパーは首に腕をかけているが離した。菅はヒジを落とす。肩固めに入るか? 立とうとするクーパーだが、管は押さえ込む。ハーフマウントから肩パンチ。サイドに移り、さらにハーフマウントに。
残り1分。クーパーは立とうとするが、菅が殴る。残り10秒でクーパーが起き上がり殴るが終了。
ジャッジは3名よも30-27の3-0で菅が勝利。
第3試合

2011年より参戦している松岡。今年4月、オタベク・トキロフとの対戦が予定されていたが、自身の怪我により欠場となった。今年最初の試合が2025年最後の試合となるが、良い結果で来年につなげたいところ。
一方の神谷は2022年より参戦中。初参戦より4連勝。今年5月にはROAD TO UFCに参戦するも、キム・サンウクにキャリア初の黒星を喫した。
再浮上のきっかけをつかみたい両者、激戦は必至だ。
1R。開始すぐ、松岡が右ハイキック2発! さらに右の蹴りを放つ。神谷は組んでケージへ押し込む。ヒザ。松岡は細かく殴る。神谷はヒザを打ち込む。
神谷は足をかけるが崩せない。さらにヒザを入れていく。また左足をかけるが、松岡は倒れない。剥がして投げる神谷。松岡はすぐに立つ。神谷はバックに回る。投げを狙うが、松岡は耐える。
松岡立った。ヒジ。神谷は投げてバックマウントへ。神谷が殴って終了。
ジャッジは3名とも10-9神谷。
2R。松岡が右ハイキック、右ロー。神谷もローを返す。松岡がタックルに入ると、神谷が首をかかえた。膝をつく。松岡はケージへ押し込む。神谷が内股で投げを狙うと、投げで右手をついた松岡。体重が乗り、肘を脱臼してしまう。負傷で神谷のTKO勝ちに。
もっと展開を見たかった場面だっただけに、負傷での終了は残念。松岡は怪我からの復帰戦だっただけに負傷程度が気になる。しっかり治し、来年の復帰を待ちたい。
神谷にとっても意外な終了となったが、復帰を勝利で飾った。来年以降の動向が楽しみだ。
【神谷 ケージ上コメント】
「BRAVE GYMの神谷大智です。結果的にはアクシデントというか、技をかけたときに(あのように)なっちゃったんで、申し訳ないですけど、でも、(松岡の)強さはわかったんで、どうもありがとうございました。
僕はパンクラスに1年半ぶりに帰ってきて、今日この日のために努力してきました。パンクラスを代表してRoad To UFCに出たんですけど、申し訳ない結果になってしまって。ここからまた、パンクラスから実力をつけて、もう一度チャレンジするので、応援よろしくお願いします。ありがとうございました」
第4試合

2024年より参戦している浜本は、初参戦時にベルト獲り宣言。しかしその後、眞藤源太、大塚智貴に2連敗中。ここで勝利し、存在感を強くアピールしたいところ・
対する岸田は昨年より参戦。柔術全日本選手権優勝の実績を持ち、22歳の若さで黒帯を獲得した寝技のスペシャリスト。昨年のNBTでは優勝は逃したものの、そのポテンシャルは高く、期待の若手だ。
今年11月に組まれる予定だったが、事情によりいったん流れたカードが実現。タイトル戦線へ頭一つ部蹴るのはどちらか。
1R。岸田が前蹴り。浜本も蹴る。プレッシャーをかける岸田。浜本が左の蹴り、右ミドル。岸田も蹴りを出しながら圧をかけていく。岸田はキレのある動き。
浜本が入ってボディ。フェイントをかける。しかし岸田が両足タックルからテイクダウン! バックマウントから殴る。浜本は正対するが、岸田はマウントから強烈なヒジ! 岸田はさらにバックに回り腕十字へ! これが極まり、浜本がタップ。
【岸田 ケージ上コメント】
「こんにちは、大阪から来ました稲垣組の岸田宙大です。前回、3R漬けられて負けて、今日ちゃんと動き続ける練習もしてきて、極めも磨いてきたんで、そこを出せてよかったです。来年ベルトを狙っていくで、これからも応援よろしく願いします。ありがとうございました」
第5試合

今年は井村塁、山口怜臣に連敗中の松井。記者会見では、今まで寝技の展開がなかったが次はそこを見せたい、一本で勝ちたいと離していたが、計量当日に会場に現れず、残念ながら試合中止となった。
12位の荒田は上位ランカーとの対戦でランキング浮上を狙っていたが、来年へ持ち越しとなってしまった。
試合がなくなってしまった荒田がケージインし、ファンに挨拶した。
「来年はもっとパワーアップして努力します。来年は絶対にベルトを獲るので期待しといてください。今日、面白い試合がたくさんあると思うので、楽しんで行ってください。以上です」
第6試合

内藤は、2020年から参戦中。幼少時からパンクラスジムでレスリングを学んだパンクラシストでもある。デビュー以来6戦6勝5フィニッシュと圧倒的な強さで第15代ミドルKOPとなった。しかし、昨年9月、UFCを目指し挑戦した DWCSで、アテバ・ゴーティエに無念のTKO負けを喫した。世界を見据え、ウェルター級に下げて挑んだ4月大会では、ゴイチ・ヤマウチにTKO負け。再び、世界を目指し一歩を踏み出す再起戦だ。
対する髙橋は2022年より参戦。しかし、2023年3月の長岡弘樹戦以降、ケージから遠ざかっていた。今回は約3年ぶりの復帰戦。ブランクを一気に払拭できるか。
1R。髙橋がジャブ、蹴り。内藤も左右ジャブ。髙橋の前蹴りを捉え、内藤がケージへ押し込む。投げてバックを取った内藤。髙橋は立ち上がる。内藤がさらに投げ、バックを取る。再び立ち上がる髙橋。また内藤が投げてバックから殴る。
立ち上がる髙橋。内藤はバックをキープ。後ろからヒザを打ち込む。正対した髙橋だが、内藤がケージへ押し込む。入れ替えたい髙橋だが、内藤はさせず強烈なヒザ!
入れ替えた髙橋だが、内藤はすぐに戻す。お互いヒザ。髙橋が入れ替えるが、内藤がまた戻す。内藤は首相撲に捉えるが、髙橋はパンチを入れて離れる。
内藤が右ミドル、ロー、そしてハイキック。髙橋がローを蹴ると、内藤は蹴り足を取りケージへ押し込む。バックに回る内藤。内藤はバックマウントから強烈なパウンドを連打! 終了。
ジャッジは3名とも10-9内藤。髙橋はけっこうダメージを受けていそう。
2Rに入るかと思われたが、髙橋側からストップがかかり、内藤のTKO勝ちとなった。
組みで圧倒した内藤は、再起戦を見事な白星で飾った。さらに力をつけ、世界で暴れてくれるのが楽しみだ。
髙橋は打撃が良く、パンチも当てており、もう少し試合を見たかった。負けはしたものの、ポテンシャルの高さw感じさせる一戦だった。次戦に期待したい。
【内藤 ケージ上コメント】
「本日もご来場いただき、誠にありがとうございます。自分、去年UFCに「挑戦、コンテンダーシリーズに挑戦したんですけど負けて、その後ゴイチ(・ヤマウチ)選手にぶっ飛ばされて、結構この試合に向けて、この試合も不安だったんですけど、僕のスポンサー、応援してくれてる友達、家族、パンクラスに来てくれる皆さんのおかげで勝つことができました。ありがとうございます。
まだ階級変更して2戦目なんですけど、どんどん試合して実績積んで、来年こそはコンテンダーシリーズ、絶対ラスベガスでやり返そうと思ってるんで、必ずUFCに行って、パンクラス、いま外国人とかいっぱいいて、国内で一番強いのはパンクラスだと思ってます。なので、このパンクラスに注目するとともに、僕が先陣を切って世界に挑戦、来年もしていくんで、皆さん、今後とも応援よろしくお願いします。
このあたも、5大タイトルマッチ、面白い試合が目白押しになってるんで、楽しんでください。以上です。ありがとうございました」
第7試合

2023年より参戦している天弥は、昨年末本光志、葛西和希を破り、今年4月、雑賀ヤン坊達也の持つタイトルに挑戦。「ライト級日本最強ストライカー対決」と注目を集めたが、KO負けを喫した。この試合でアゴを骨折するという大怪我を負ったが、8ヶ月を経て復帰。まだ練習を再開して間もないというが、再びトップを目指し、初の国際戦で再起を図る。
一方、外国人旋風が吹き荒れるパンクラスに、ドイツ出身・タイを拠点にしているキルシュが初参戦。MMA戦績は1勝1敗だが、ムエタイ28勝6敗、ベアナックルボクシング4戦4勝のキャリアを持つ。激しい打撃戦になるか!?
1R。天弥がジャブ&ロー。なんと両足タックルからテイクダウン! ケージへ押し込むとキルシュが立ち上がったが、天弥は投げて再びテイクダウン。バックを取ると、後ろからキルシュの首に腕を回し絞めると、キルシュがタップ。
時間が早かったため、キルシュの力はよく分からなかったが、打撃のイメージが強い天弥の意外なフィニッシュに、会場は大きく沸いた。
【天弥 ケージ上コメント】
「どうも、天弥です。なんか、求められてたのと違ったかも知れないですけど、まあ寝技も一応できるんですよ。なので、これを機に、前回の対戦が大きく僕の格闘技人生を変えたと思うんで、今回の試合内容を踏まえて、どんどん次のステップに行こうと思うんで、皆さん僕のことを応援してください」
第8試合

粕谷とISAOの前対戦は2017年12月、8年前のこと。粕谷のパンクラス2戦目のことだった。この時は判定でISAOが勝利している。
両者ともに前戦では、パンクラスで旋風を起こしている強豪外国人選手に敗れている。しかし、粕谷はUFC、ISAOはBellatorと世界レベルを知る両選手。8年越しの再戦では、ISAOが再び勝利するのか、粕谷がリベンジを果たすのか。
1R。お互いロー。粕谷が前蹴りを放つと、その圧でISAOが一瞬膝をついた、しかしダメージはなさそう。
粕谷はなおもロー、前蹴り。ISAOが飛び込んでタックルに入り、ケージへ押し込む。粕谷は立ち上がるが、ISAPOはさらにケージへ押し込む。粕谷が相手の腹部へヒザを打ち込む。ISAOも蹴りを返すが、これがローブローとなりタイムストップ。2分ほどで再開された。
プレッシャーをかけるISAO。粕谷は蹴り、ISAOは左右ジャブ。ISAOが両足タックルからテイクダウン! 粕谷はガードポジション。ISAOはパウンドを落とす。ISAOは立ち上がろうとする粕谷を上から押さえ込む。SAOがバックを取ると粕谷が脱出した! 会場から拍手が湧き上がる。
スタンドに。粕谷がミドルを入れるが、ISAOは蹴り足をキャッチしテイクダウン! ハーフマウント。殴る、肩パンチ。粕谷は細かく殴って終了。
ジャッジは3名とも10-9でISAO。
2R。ISAOがパンチで出る。粕谷はジャブ、ボディブロー。粕谷の右パンチがヒット! 効いている。粕谷はすぐに距離を詰め、ISAOをギロチンにとり甲府に投げた。ISAOは上を取ろうとするが、先に起き上がった粕谷がバックマウントからチョーク! ISSAOは腕をつかんで耐えていたが、タップアウト。
【粕谷 ケージ上コメント】
「(後ろを向き)泣かないよ(と自分に言い聞かせる)。ISAO選手、8年ぶりの再戦を受けてくれてありがとうございました。ダメだ、ありがとうございました」
泣きそうになった粕谷は、それ以上のコメントはせずケージを下りた。
第9試合

ラジャボフは昨年7月より参戦中。初戦で高城光弘をチョークスリーパーで絞め落とし勝利。2戦目の今年9月は、フェザー級に上げ参戦。遠藤来生に膝でTKO、パンクラスに吹き荒れる外国人扇風の一端を担う存在となった。
対するRyoは2020年より参戦。激しい闘いで会場を沸かせてきた。平田直樹、山田歩夢に連敗中だが、パンクラススタッフとしても働く現在、パンクラスの強さを見せつけたいところ。「最初からガンガン行きますよ!」と語ったRyo。どのような闘いを見せるのか。
1R。宣言通り、開始とともに飛び出すRyo。ラジャボフの蹴りを警戒しながら回る。圧を掛けるラジャボフがボディにサイドキック、さらに右パンチ。Ryoもパンチを返し、ケージに押してヒジ。さらに飛びつき腕十字へ! しかしラジャボフは腕を抜いた。
Ryoは立ち際にバックにつこうとするが、ラジャボフが逆にバックに回る。引っこ抜けず。ラジャボフが投げるが、Ryoはすぐ立つ。しかしラジャボフはバックをキープしたままケージへ押し込む。ヒザを入れさらに投げるが、すぐに立つRyo。ラジャボフは激しくヒザを打ち込む。ラジャボフはさらに投げるが、Ryoはすぐに立ち、バックを取らせたままアームロックを狙う。しかし、ラジャボフは防いでいる。ヒザを打ち込み、さらに脇の下からアッパー!
Ryoはまた腕を狙ったが抜けた。ラジャボフはボディにヒザ、立ち際に顔面にヒザを打ち込む。ラジャボフが左ハイキックを放つとヒット、Ryoが後ろに倒れた!ラジャボフは追撃に入るが、ここで終了。
ホーンに救われたと思われたRyoだが、インターバル中にドクターチェックが入る。ヒザをもらった左目が腫れて開けられず、セコンドがタオルを投入した。
【ラジャボフ ケージ上コメント】
「コンニチハ。本日はご来場、そして応援してくださり大変ありがとうございます。日本の皆さん、東京の皆さん、私は大好きです。この試合を組んでくださったパンクラスの皆さんにも大変ありがとうございます。また、私のチームの皆さんもサポートしていただきありがとうございました。本日はフェザー級のチャンピオンシップがあります。私はその次を狙いにいくと思います」
第10試合

当初は9月大会でKARENがソルトの持つ王座への挑戦が決まっていたが、ソルトの怪我により試合は中止に。この度、ソルトが王座を返上したことにより、第6代女王を決する一戦としてこの試合が組まれた。
KARENは2019年よりパンクラスに参戦。12戦のうちソルト以外には負けなしで、2022年3月には藤野恵実を下し最年少でベルト獲得、第4代女王に。現在4連勝中で、再びの戴冠に向け燃える。
一方、DEEP JEWELSで活躍した本野は今年3月、パンクラスに電撃初参戦。藤野恵実を判定で下し、2戦目でこのチャンスをつかんだ。
両者ともにフィニッシュ力を備える一戦。KARENが至宝のベルトを取り戻すのか、本野がベルトを巻き世界へのステップとするのか。
1R。距離の近い両者。KARENはいつものサイドキックを出さずロー、ジャブ、本野も左右ジャブ、さらに右フックを振る。KARENが左右ジャブ、ロー。プレッシャーをかけながらジャブを打っていく。本野は左ストレート、ロー。KARENもロー、ボディブロー。
本野が組むが、KARENは倒れない。本野はケージへ押し込んで倒した。すぐに立つKARENだが、本野はバックを奪う。引っこ抜きたいが、こらえるKAREN、
本野が投げるが、すぐに立ったKAREN。正対した。本野がケージへ押す。KARENが入れ替え、ケージへ押し込んでヒザを打ち込む。本野が投げて上に。サイド、マウントへと移行し鉄槌!
カメになったKAREN、本野はバックマウント。しかしKAREN立った!パンチを落としたところで終了。
ジャッジは3名10-9で本野。
2R。KARENがロー、本野ジャブ。KARENがパンチから組もうとするが、ケージへ押し込んだのは本野。投げてバックを取りバックマウントへ。ボディを殴る。立とうとするKARENだが、本野はバックをキープ。下から腕を狙う。なおも立とうとするKARENだが、本野は後ろへ引き倒して上に。再びバックマウントになり殴る。
残り1分でKARENが立ち上がった。しかし本野はバックを取ったままケージへ押し込む。本野が正対した。KARENがヒザを打ち込む。本野がヒジ、ボディブローを打ったところで終了。
ジャッジは3名10-9で本野。KARENに少し疲れが見えるか。
3R。KARENが左右ジャブ。本野が左パンチ。KARENがパンチを出そうとすると本野がタックル。しかしKARENがバックを取った。腕を狙うがこれは入らず。本野は左足をかかえている。
両者立つ。本野がケージへ押し込んだが離れた。KARENがパンチを振りプレッシャーをかける。本野もやや疲れが見えるか。
パンチで押していくKAREN。バックを取りヒザ連打。そのまま相手を床に転がして殴る。本野が立ちそうになるが、KARENはバックをキープ。腕を狙う本野だが、KAREN腕を抜いた! バックは依然キープ。足りそうな本野に大きくヒザを連打し終了。
ジャッジは3名とも10-9 KAREN。1R、2Rポイントを取られたKARENの気迫がすごい。そんなKARENに本野はやや気圧されたか。
4R。開始直後に本野がジャブを放つ。KARENもパンチを返す。本野が片足タックルに入ると殴るKAREN。しかし本野はケージ際でバックを取りバックマウント! 殴る。
尻もち状態へ戻したKAREN。殴る。本野は鉄槌を落としマウントへ! 首を狙うが、KARENが外した、細かく殴る本野。顔を上げたKAREN。お互い殴る。
元男がバックから首を狙うが、KARENは防いでいる。殴る元男。
残り1分。お互い殴る。KARENがヒジ! 正対して殴る本野、回ってカメになったKARENは立とうとするが、本野がバックマウントのまま細かく殴って終了。
ジャッジは3名10-9本野。
ついに5Rへ、お互いジャブ。本野が組んでケージ際で投げ、サイドポジションに。返したいKARENだが、本野はバックを取る。KARENは逃れようとするが、本野はケージ際へ。
KARENが立ち上がった。しかし本野はバックを取ったまま。KARENの片足を両尺ではさみ。引き倒そうとする。そしてマウント! パウンドを落とす。なんとか立とうとするKARENだが、本野はマウントに戻す。パウンド連打!もがくKARENに本野は鉄槌。
立ちそうになるKARENに本野はバックマウントからパウンド、ヒジを打ち込んで立たせない。終了。
ジャッジは3名ともに49-46、3-0で本野が第6代女王の座に就いた。
【本野 ケージ上コメント】
「どうも、リバーサルジム横浜グランドスラムの本野美樹です。今日はたくさん応援ありがとうございました。今年の3月に試合して以来、なかなか試合が決まらず、やっと来たチャンスをつかめてホッとしているんですけど、正直もっと圧倒したかったなという気持ちがあるので、次はもっといい試合を見せられるように頑張ります。前に言ったんですけど、我が家には犬が3匹、今お留守番して待っているので、帰ったらおいしいご飯を食べさせてあげたいと思います。今日はありがとうございました」
第11試合

サルドロフは今年9月に初参戦。平田旭をスラムで叩きつけ、2分足らずでパウンドアウトした。それからわずか3ヶ月、2戦目でタイトルへのチャンスを手にした。
対する佐藤は2021年より参戦し、翌2022年NBT優勝。以降、高木健太、荒井勇二を撃破。今年7月には1年8ヶ月ぶりの参戦で元KOP・林源平を破っている。また、パンクラスを離れている間にFighting NEXUSで初代ミドル級王者ともなった。
サルドロフがベルトを巻くのか、佐藤が2本目のベルトを手にするのか。激闘は必至の一戦。
1R。プレッシャーをかける佐藤。押し込むような強い右パンチを放血、ケージへ押し込んだ。しかし、サルドロフの蹴りがローブローとなりタイムストップ。
2分ほどおインターバル後、再開。佐藤はプレッシャーをかけパンチを振りケージへ追い込んでいく。サルドロフはヒザ。入れ替えてヒザ。しかし佐藤が戻した。またサルドロフが入れ替えケージへ押し込んでヒザ。さらに投げると膝をつく佐藤。サルドロフがバックを取るが、佐藤は立ち上がった。オブさっていきバックマウントになるサルドロフ。下りた。佐藤は後ろへヒジを打つ。サルドロフが投げてバックを取る。佐藤は相手の左腕を抱えているが、サルドロフは腕を抜いて殴る。強いパウンドから首を狙うが、佐藤は防いでいる。このままサルドロフが殴り続けて終了。
ジャッジは3名とも10-9サルドロフ。
2R。佐藤がパンチで出る。打ち返すサルドロフ。深く効くまでは言っていなさそうだが強い。殴り合う両者、佐藤がしたから足を狙うが取れず。サルドロフがヒジを落とし、首をかかえた。極まるかに思えたがk、佐藤が頭を抜いた! 会場から拍手が起こる。しかし、バックを取ったサルドロフはケージへ押し込み殴る。さらに殴り、バックマウントへ移行。また首を狙う。
残り20秒。首は決められず。しかしまだバックはキープしている。首を警戒している佐藤。サルドロフが殴り、ヒジを落として終了。
ジャッジは3名とも10-9サルドロフ。佐藤にやや疲れが見えるか。
3R。佐藤が開始すぐから蹴り、パンチと攻める。サルドロフもジャブ、ロー。佐藤が右ストレート。両者打ち合うが、サルドロフがタックルからハーフマウントへ。殴り、肩パンチ。佐藤はボディを殴る。さらにヒジ、ボディを入れるサルドロフ。佐藤が上体を起こしたが、サルドロフはまた寝かせてハーフマウント。
残り1分。佐藤は殴り、起き上がりそうになるが、サルドロフがケージへ押し込みバックを取る。「うおー!!」と叫ぶ佐藤。サルドロフが殴って終了。
ジャッジは3名とも10-9サルドロフ。頑丈だ。
4R。両者パンチ。佐藤が首相撲に捉えようとするも、サルドロフは足を払い突き飛ばすように押し倒した。バックへ回るとチョークへ。佐藤がタップアウト!
【サルドロフ ケージ上コメント】
「コンイチハ! 本日は来場していただき、また応援していただき、ありがとうございました。また、チームの皆さん、タジキスタンから応援してくれた皆さん、ありがとうございます。本日は、私たちにとって歴史的な1日になりました。ただ、私たちはこれで成長を止めるつもりはありません。私たちのスタートとなります。
パンクラスの皆さま、どうもありがとうございます。このベルトを狙う人がいると思いますが、私たちはいつでも受けて立ちます」
第12試合

井村は2020年由参戦、同年、全て一本勝ちでNBT優勝。 2021年には中島太一との王者決定戦に臨むも敗れた。しかし、その実力は多くの知るところ。昨年3月、田嶋椋に勝利し迎えたカリベク・アルジクル ウール戦でTKO負けを喫した。今年5月、Road To UFCに参戦するも敗戦。しかし7月にはパンクラスで高城光弘を下し再起を果たした。
対する田嶋は2021年より参戦中。翌2022年、NBTで優勝を果たしている。同年12月、TSUNEを破り暫定王者に。しかし、2023年4月、中島太一との統一戦で敗れた。昨年3月、田嶋1位、井村3位で対戦。大激闘の末、判定で敗れている。
1年9ヶ月を経ての再戦はタイトル戦に。井村が退けて念願のベルトを巻くか、田嶋がリベンジして正規王者となるのか。
1R。田嶋がステップしながらロー、パンチ、またローと動く。井村は左ミドルを入れて距離を詰める。ケージを背負った田嶋に組みつきケージへ押し込む。ヒジで抵抗する田嶋。井村は両足をかかえて寝かせようとするが、田嶋は立ってワンツーを入れ離れた。
田嶋が右のオーバーハンド。左パンチが入り井村の腰が落ちた! 立つが、また田嶋のパンチがヒット、膝を着いた。効いている。井村はタックルに入り、ケージに押し込んで尻もちをつかせた。田嶋は井村の頭部へヒジ、下から殴る。
立ち上がった田嶋。井村も立ち左パンチ。ケージへ追う。井村は前に出ていくが、パンチをもらっている。田嶋の左フックが入フラつく井村。
田嶋が左右のパンチラッシュ! しかし、井村も左パンチをヒットさせる。下がった田嶋だが、前に出てきた井村に右パンチ! 井村がダウン! 田嶋がKOでリベンジを果たし、念願の正規王者となった。
【田嶋 ケージ上コメント】
「(涙声で)僕に関わってくれた皆さんのおかげです。ベルトを獲れました。どうもありがとうございました」
試合前「石渡さんが巻いていたこのベルトを石渡さんのもとに持って帰りたい。石渡さんが築いたバンタム級の時代を自分がもう一度作りたい」と話していた井村の入場曲は、石渡が現役時代に使っていたFireBallの「SUPERSTAR」だった。井村の石渡への信頼と、闘っていくことへの決意が表れていた。もちろんセコンドには石渡がつき、オールドファンの胸を熱くさせた。今回は敗れてしまったが、井村のポテンシャルの高さは誰もが認めるところ。さらに強くなって戻ってきてほしい。
ベルトを巻いた田嶋は、リベンジを果たすと同時に正規王者になり、しかも1RでのKO勝ちという最高の結果となった。今回も師匠・太田純一氏との名コンビぶりも発揮。人間には信頼というものがどれほど大切なものか改めて感じた。正規王者となったからには責任も重い。しかし、これからも太田氏とのコンビでさらに成長し、パンクラスの強さを示していってほしい。
第13試合

第11代王者・三宅輝砂の王座返上に伴い組まれたチャンピオンシップ。
栁川は2023年よりパンクラスに参戦、同年NBT優勝を果たしている。しかし、同年12月Ryoにうつかで一本負けを喫しプロの洗礼を受ける。その後、糸川敬人、名田英平を破りさらに格闘技への気持ちが高まり、消防官という安定を捨て、格闘技一本に絞ったという。今年6月には平田直樹を判定で下し、チャンピオンシップをつかみ取った。
対するカリベクは昨年9月に初参戦。井村塁に1R1分15秒でTKO勝ちし、ファンを驚かせた。その後もISAOを右フック、平田直樹をレッグロックと実力者たちを次々に破り、打撃もグラウンドもできる手強い選手とアピールした。
シルバーのベルトを腰に巻くのはどちらか。
1R。開始直後、いきなり右パンチを放った栁川。栁川がローを放つと、カリベクは蹴り足をキャッチ。パンチで押し倒して上になる。カリベクはボディ連打、パウンドを落とす。栁川は上体を引きつけ下から足関を狙うが、カリベクが足を引き抜き立った。寝ている栁川に対し、「立て」のジェスチャー。栁川も立ち上がる。
栁川はパウンドをもらった左目が腫れている。栁川のワンツーがヒット! カリベクも右のパンチを打ち込む。栁川のカーフキックでカリベクがスリップ。しかしすぐに立った。
出てきたカリベク。しかし栁川の右フックがヒット、カリベクダウン! 栁川がKOでベルトを獲得した。
【栁川 ケージ上コメント】
「今日はクリスマス前の日曜日、皆さんきっと楽しい時間を過ごしたいと思うんですけど、格闘技、パンクラスを見に立川まで来てくださってありがとうございます! 最後はちょっと覚えてないんですけど、右のフックが当たって。
俺、ずっと言ってるんですけどUFCに行きたいです! なんでUFCお願いします! だってね、2年間、2Rしかやってないカリベク倒したよ、俺、それ倒したよ、1Rで。だからお願いします。俺UFC行っちゃうよ! 俺が負けると思ってた奴、ファックユー!ありがとうございました!」
【栁川 試合後コメント】
――日本のマイナスイオンがキルギスのマイナスイオンに勝ちましたね。
栁川「ね、勝ちましたよね、ヤバイでしょ?(笑)」
――試合前に言っていた“秘密兵器”は、あの右フックだったんですか?
栁川「あれは違うんです。壁レスの展開に穴を見つけたんで、やろうと思ってたら、気づいたら自分が寝っ転がってたんで。でも、(カリベクが)『立て』ってこうやったから、だから調子乗りやがってって思って、足を効かせて、そしたら前に踏ん張って来たんで、あれ(右フック)が(出ました)」
――カリベク選手は自分が勝てると思ってたんでしょうね。
栁川「そう思います、調子に乗ってたんじゃないですか。調印式で、自分のことを『印象もない』って言ってたのを聞いて確信に変わりました。あ、こいつは何もわかってないって」
――あれはちょっと失礼でしたよね。
栁川「いや、全然、全然。金網の中でわからせてやろうと思ってたんで」
――本当に最高の勝ち方でした。やっぱりKOっていいですね。
栁川「いいクリスマスになりそうです! でも、スタンディングのKOって初めてなんです。(今までは)バスターとか、そういうのだったんで」
――本当におめでとうございました。
栁川「ありがとうございました!」
実は試合前、両足を負傷していたという栁川。しかしそんなことを全く感じさせず、最高の勝ち方で新KOPになった栁川。明るく華のあるキャラクターも新しいKOPにふさわしい。人を惹きつけ、人に愛されるチャンピオンに成長してほしい。
第14試合

2023年からパンクラスに上がっている佐藤。デビューから3試合連続で1ラウンドTKO勝ちを果たし、ファンを驚かせた。今年4月には押忍マンとの王座決定戦で、2ラウンドTKO勝ちで第17代王者に輝いた。5月にはRoad To UFCに挑むも、キット・キャンベルにキャリア初黒星を喫した。復帰戦が初防衛戦となる。
佐藤の持つベルトを虎視眈々と狙うのは、世界のトップファイター・ヤマウチだ。今年4月のパンクラス初参戦で、階級を下げた前ミドル級王者・内藤由良を1R1分10秒、左ジャブでマットに沈め、ファンを震撼させた。
これまで打撃で勝ってきた佐藤だが、ヤマウチを挑戦者に迎え「MMAをします」と話した。佐藤が新境地を見せて防衛するのか、ヤマウチがベルトを攫うのか。
1R。両者、距離は近め。ヤマウチがロー。プレッシャーをかける佐藤。入ってパンチ。また入って打つ。
ヤマウチは組んでケージへ押し込む、ヒジを連打しバックに回った。佐藤は後ろへヒジ。引っこ抜きたいヤマウチ、こらえる佐藤。ヤマウチはヒザを打ち込む。阿藤は手首を取っている。ヤマウチが崩すと片手をつく佐藤。¥ヤマウチはゆっくりとバックへ。
ヤマウチは逃さずヒジを入れながら首を狙う。回って鉄槌を落としたところで終了。
ジャッジは3名とも10-9ヤマウチ。
2R。佐藤が大きく左のオーバーハンド。突っ込んでいきパンチを打つ。ヤマウチの片足をかかえるが、ヤマウチはバックを奪う。殴りながら首を狙うとこれが極まり、佐藤がタップ。ヤマウチが新KOPとなった。
【ヤマウチ ケージ上コメント】
「コンバンハ。まず。日本のファンの皆さん、本当にありがとうございます。えあたしはようやくパンクラスのベルトを手に入れることができました。昔からパンクラスの選手何人かをとても尊敬していて、夢の一つが叶ってとても嬉しいです。ありがとうございます」
豪快な打撃で勝って来た佐藤だが、ベテラン・ヤマウチにはまだ届かなかった。しかし、これで終わりではない。この敗戦を糧として、一回り大きくなり戻ってくることを期待したい。
5人の新しいチャンピオンが生まれた今大会。チャンピオンシップ以外も魅力的なラインナップで、会場は何度も大きく湧き、2025年の締めくくりにふさわしい大会となった。
外国人旋風。若手選手の台頭など、来年以降のパンクラスがますます楽しみになってきた!
(写真・文/佐佐木 澪)
















