【試合詳細】11・15 TTT新木場大会 【インディー統一無差別級】藤原秀旺vsガッツ石島 【インディー統一6人タッグ】バナナ千賀&塚本拓海&KURO-OBIvs大家健&ツトム・オースギ&トランザム★ヒロシ 藤田ミノル&瀧澤晃頼vs神崎ユウキ&中野貴人

『PROGRESS 9』
日程:2025年11月15日(土)
開始:19:00
会場:東京都・新木場1stRING
観衆:125人
▼「新木場闘会始」 15分1本勝負
○阿部史典(格闘探偵団)
7分35秒 十字架固め
●後藤恵介
▼「SURVIVAL TAG WAR」 30分1本勝負
マスクドミステリー/○橋之介
12分59秒 横入り式エビ固め
●定アキラ(AlmaLibre)/政岡純(フリー)
▼「新生ゴキブリ商会vsTTT&BASARA連合軍」 60分1本勝負
[ゴキブリ商会]藤田ミノル(フリー)/○瀧澤晃頼
11分34秒 チルト3→片エビ固め
●神崎ユウキ/中野貴人(BASARA)
▼「TTT認定インディー統一6人タッグ選手権試合」 60分1本勝負
【王者組/黒帯軍団】○バナナ千賀(フリー)/塚本拓海(BASARA)/KURO-OBI
11分44秒 黄龍
【挑戦者組】大家健(ガン☆プロ)/●ツトム・オースギ(フリー)/トランザム★ヒロシ(BASARA)
※第15代王者組が初防衛に成功。
▼「TTT認定インディー統一無差別級選手権試合ノーDQマッチ」 60分1本勝負
【王者】●藤原秀旺(アライヴアンドメジャーズ)
19分25秒 フェイスバスター on the チェア&VHS
【挑戦者】○ガッツ石島
※第13代王者初防衛に失敗。ガッツが新王者となる。
ガッツが秀旺政権を2週間で終わらせ再戴冠!黒帯軍団が初防衛しラッキートリガーズが挑戦表明!定の正規軍加入に反発し神橋が反旗?!
ゴキブリ商会握手会


大会開始前には、ゴキブリ商会による握手会が開催。
参加者が握手券を持っていたりいなかったり、ハガシ役が仕事をしたりしなかったり、握手する選手が代わったり代わらなかったりする牧歌的っでゆるゆるガバガバな運営も、観衆からクレームが来るどころか皆笑顔だったので全く問題なし。

しかし、大家健が列に並ぶと握手券を持っていなかったため参加を拒否されてしまう。
逆上した大家が秀旺にシングルマッチを挑み、リングに連れ込んでゴングを鳴らさせるも秀旺はさっさと控室へ帰宅。1人取り残された大家が6人タッグ王座奪取への思いをわめきながら去っていった。
第1試合

超ヘビー級の後藤と、ジュニアながらテクニックで勝る阿部のシングルマッチ。
ゴングが鳴るとロックアップで組み合うも、後藤がすぐさま馬鹿力で吹っ飛ばす。後藤がロープに押し込んで余裕のクリーンブレイクも、離れ際に張り手。
阿部はショルダータックルで4度ぶつかるも、後藤は微動だにせず。阿部はライオンプッシュアップで筋力を増強してからショルダータックルも、やっぱり後藤は倒れず逆にショルダータックル一発でなぎ倒す。

後藤がさらにショルダータックルを狙うも、阿部が場外に放り出してエプロンから空対地サッカーボールキックを発射。後藤がこれをキャッチして足払い。場外に転落した阿部をいたぶってからリングに戻す。

後藤は阿部を踏みつけながらのしのしとリング上を歩き回った上でエルボードロップ。さらにロープ際にボディスラムで叩きつけて全体重をかけての踏みつけ攻撃。
阿部はエルボー連打も、後藤は倒れずボディプレスのように体重をかけながら倒れるボディスラム。さらにボディシザースで絞っていき、阿部は後ろに倒れ込んでカバーするなど必死の抵抗を交えてなんとかロープブレイク。
後藤は阿部をロープに振るが、阿部が低空ドロップキックでヒザを撃ち抜いて延髄切り。さらに回転浄土宗からサッカーボールキック。さらに正面からサッカーボールキックを放つが、後藤がキャッチ。阿部は慌てて脱出も、後藤がすぐに担いでバックフリップ。

後藤が串刺しラリアットからランニング・クロスボディで圧殺。さらにブレーンバスターを狙うが、阿部が着地して張り手。倒れず耐えた後藤がショルダータックルで場外にふっ飛ばした……かと思われたが、阿部はアイル・ビー・バックで帰還して伊良部パンチ。さらにスクールボーイ、バックスライドと畳み掛けるが、キックアウトした後藤がショートレンジ・ラリアットで倒してセントーンを発射。これをかわして自爆させた阿部が十字架固めで捕らえて3カウントを奪った。
第2試合

“ゴキブリ商会”の看板を公開記者会見の場で秀旺に返却し、ユニット無所属となった定が政岡とタッグ。数多のヒールユニットで暴れる政岡と定が組むことで新勢力が生まれるのではないかという期待を感じさせていたカード。
ミステリーと定の対面でゴング。ロックアップでの力比べはミステリーが圧倒し、クリーンブレイク時には宇宙との交信ポーズで挑発。2度目の組み合いでは定が押し込み、ミステリーの豊満なお腹をポンと叩いてクリーンブレイク。
手4つからリストロック、ヘッドロックの応酬となり、定はランニングニーを、ミステリーはチョークスラムと大技を狙うも互いにかわして距離を取る。両者タッチ。
橋之介と政岡の対面。政岡が足払いからロープに飛び、橋之介がリープフロッグでかわしつつドロップキックで先制。橋之介がリストロックも、政岡が固められたまま走り回ることで橋之介を場外に放り出し、場外では定が痛めつけていくという悪の好連携。政岡はミステリーに見せつけながら橋之介に腕固め。さらに指と指の間をロープにこすりつけてから定にタッチ。
定は橋之介のヒザにストンピングを見舞い、指3本も同時に捕らえる腕固め。橋之介は痛む腕でエルボーを放っていくが、定は微動だにせず耐えてブレーンバスター。政岡にタッチ。

政岡は「来い、来いや」と自身のアゴを指さしてエルボーを打たせるが、政岡がかわして反撃のエルボー。このやり取りが数回繰り返される中、タイミングを見切った橋之介がエルボーバッドをクリーンヒット。ロープに飛ぶも、エプロンから定が捕獲。政岡&定が2人でロープに振ろうとするも、橋之介が攻撃をかわし、定のショルダータックルを政岡に誤爆させる形に。定は「俺があとで怒られんだよ!」とぼやきながらロープに飛ぶが、橋之介がカウンターのドロップキック。ミステリーにタッチ。

ミステリーはすぐにコーナーに上って定にダイビング・ラリアットを見舞って排除。政岡にはランニング・クロスチョップを見舞いエルボースマッシュ連打からブレーンバスター、セントーン・アトミコと猛攻。ミステリーは後頭部へのエルボースタンプを連打からブレーンバスターを狙うが、着地した政岡がロープに飛んでビッグブーツ連打からヒザへの低空ドロップキック。定へタッチ。
定はショットガン・ドロップキックでミステリーを吹っ飛ばすが、ミステリーはその先で手を伸ばして待っていた橋之介にタッチ。

橋之介は定にスワンダイブ式ミサイルキックから串刺しジャンピングニー、後頭部への低空ドロップキック。距離を取ってランニングニーを発射も、これをかわした定がトラースキックからエルボー合戦へと持ち込む。これを圧倒した定がロープに振るも、橋之介はハンドスプリングエルボーで反撃。ミステリーが飛び込んできて政岡を排除し、トレイン攻撃から暗闇脳天落とし。そこへ橋之介がライオンサルトを見舞うも政岡がカット。


橋之介がコーナーに上ってスワントーン・ボムを発射も、定がこれを回避しMADE IN NERIMA。さらに担ぎ上げるも、背面着地した橋之介が後頭部にエルボー。ロープに飛ぶが、定がこけさせてロープに倒し、定の串刺しランニングニー+政岡の場外からのビッグブーツの同時攻撃が炸裂し、カバーに入る。
これをミステリーがカットし、定&政岡にダブルチョークスラムを狙う構え。しかし、2人は同時に着地してサミングからダブルのヒザへの低空トラースキック+顔面へのダブルトラースキックを決めるという見事な連携でミステリーを排除。
定&政岡がトレイン攻撃を見舞うも、またも橋之介が定の攻撃を政岡に誤爆させる。
2度目の誤爆に定も「あっ、ごめんごめんごめん!」と謝るが、その隙を見逃さず橋之介がスクールボーイからランニングニーを発射。これをかわした定がショットガン・ドロップキックを放つも、橋之介がかわしたため政岡に3度目の誤爆。

流石にブチ切れた政岡は定に急所蹴り。政岡がリングから去って試合を放棄する中、すかさず橋之介がスクールボーイで丸め込んで定から3カウント。
第3試合

ゴキブリ商会に加入し型破りな言動に拍車をかけている瀧澤。対するは、かつては一緒にインディー統一タッグ王座を巻いた神崎、そしてラッキートリガーズの仲間である中野。みんな心の何処かで無理ではないかと思いつつ、瀧澤が真人間に戻ってくれることを期待させるカード。
藤田と瀧澤は、ゴングが鳴る直前になってからたっぷりと作戦会議を行い、あらゆるパターンを考慮した緻密な作戦を立案。

なんやかんやありつつも藤田と神崎の対面でゴング。
ロックアップからリストの取り合いが展開され、手4つから藤田が足払いからレッグロック。神崎は藤田のゴキブリマスクの触覚を引っ張ることで脱出。両者タッチ。
相手が神崎であると想定していたのか「話が変わってくる、話が変わってくる」と困惑しつつ中野と手4つからリストの取り合いを経てクリーンブレイク。再びバックの取り合いからリストの取り合いとなり、これを制した瀧澤が腰投げからヘッドロック。中野は自軍コーナーに押し込んで外し、串刺しドロップキックで反撃。神崎にタッチ。

背泳ぎのように場外に逃げようとする瀧澤の足を神崎が引っ張るも、瀧澤が手を上に掲げてサードロープに引っ掛けて妨害。中野が左手を下に下げてアシスト。同じやり取りが2回行われたのち、エルボー合戦が展開。瀧澤が打ち勝って藤田にタッチ。
藤田は神崎にショルダータックルからフライングショルダー。ロープに飛ぶが神崎が低空ドロップキックでヒザを打ち抜き、中野にタッチ。

中野は藤田のヒザへのストンピング連打からレッグロック。藤田は中野の長髪を掴んで脱出しロープに振るが、中野がスライディングで攻撃をかわし、クリストで組み付く。カットに行こうとした瀧澤を神崎がコブラツイストで押さえ、サブミッションの二重奏。
これを逃れた藤田は、中野へカウンターのトラースキックからニーリフト、さらに河津掛けで追撃して瀧澤にタッチ。
瀧澤は中野をランニングエルボーで倒し、コーナーに控える神崎にもエルボーを放つが、神崎がかわして瀧澤を羽交い締めに。中野が串刺しエルボーを放つが、瀧澤が回避したため神崎に誤爆。瀧澤はスクールボーイで転がしてからの低空ドロップキック。さらに足払いで倒してクロスレッグ式の変形ジャックナイフ。
瀧澤はジャイアント・バックブリーカーから腰投げで倒してクロスフェイスのような形でのコブラクラッチというテクニカルなグラウンドテクを見せる。瀧澤はチルト3を狙うが、中野が「ナメんな!」とコンビネーション打撃からドロップキック、神崎にタッチ。


神崎は瀧澤にエルボー連打から低空ドロップキックを見舞い、飛びつき式ネックブリーカー。さらにコーナーに上ってダイビング・クロスボディを決めるもカウントは2。
神崎は得意のフィッシャーマン・バスターを狙うが、瀧澤が必死の抵抗。神崎が技を解いてロープに飛ぶが、瀧澤はカニバサミから顔面へのスライディング・キック。ここに藤田が入ってきて2人でロープに飛ぶが、神崎は藤田にランニング・ネックブリーカー・ドロップ。瀧澤には中野がスワンダイブ式ミサイルキックを叩き込む。

神崎&中野のダブル619が決まり、神崎がハーフハッチ・スープレックス・ホールド。再びフィッシャーマンを狙うが、持ち上げるたびに藤田が瀧澤の足を掴んで下ろすという不可思議なアシスト。キレた瀧澤が藤田を排除にしようとするが、藤田がカウンターのエルボー。瀧澤も神崎にバイシクル・キック。中野が再びスワンダイブ式ミサイルキックを狙うが、瀧澤が回避。着地したところを藤田が場外へと放り出す。



瀧澤は神崎にRKOからチルト3を決めて3カウント。

前半戦を終え、休憩前に恒例となっているガッツグリルのお肉券の抽選コーナーが実施。
今回は阿部がくじ引きを引くことになったが、「なんか(本部席に)置いてあったから」とインディー統一タッグ王座のベルトを肩にかけながら登場。
当然怒った藤田が取り戻しに来るも、阿部は「挑戦させてくれるなら返します」とあまりに理不尽な要求。ゆる~い感じでタイトルマッチが決定され、藤田ミノル&X(吉田綾斗?)vs阿部史典&Xというふわっふわなカードが次回12月の新木場大会で行われることが決まった。
第4試合


前回大会で初タッグにも関わらずあまりにもあっさり6人タッグベルトを獲ることに成功してしまった黒帯軍団。
試合後には千賀が「絶対に俺たちみたいなイロモノが勝つと思ってなかった」と驚きながらも「もう最高のパートナーを見つけたんで、ツトム・オースギはもういらないです。大家健もいらないです。BASARAでトランザム☆ヒロシと組んでるんだけど、アレも多分いらないから。この3vs3でタイトルマッチ、やってやるぜ!」と、かつての仲間たちを切り捨てて新た仲間とやっていくことを宣言していた。
当然、いらない子扱いされた方の3人は激怒。20年来の付き合いも崩壊寸前となる中で試合当日を迎え、試合前には千賀がマイクを要求。
千賀「ギャーギャーうるさいのよ。息臭いから黙れよ。お前、赤いの(大家)、うるさい。息臭いし。僕はね、あなた達と一緒にやってた自分が馬鹿らしいです。馴れ合いはいらない。正直なこと言うと、ず~っとやりたいこともやれずに、俺、あなた達といるのストレスだったんですよ。見てよ、最高の仲間(塚本&KURO-OBI)!最高の仲間といるから今ノンストレスです。これ、いらないです(※SOSの揃いのコスチューム上着を足元に落として踏みつける)。あいつら、殺してしまいましょう!」

千賀の物騒な掛け声からゴングが鳴り、黒帯軍団は全員グラウンドをゴロゴロと寝ながら相手の足を狙っていくジュージュツスタイル。ならばと挑戦者側もジュージュツスタイルとなり、リング上をゴロゴロ。6人のおじさんたちがひたすらにリング上をゴロゴロするだけの光景が広がり、おじさんなのでスタミナが切れて全員天を仰いで倒れ込む。レフェリーのカウントが叩かれ始めると慌てて全員2で返す。

全員で場外になだれ込んでいって乱闘が行われるも、黒帯軍団は自身の帯で対戦相手をリング鉄柱や階段といった場所に縛り付けてリングアウト勝ちを狙う。カウントアウト決着は王座が移動しないルールのベルトということで、挑戦者だった前回と違って今回は有効な作戦。しかし、挑戦者組もなんとか振りほどいてリングに戻ってくる。


リング上でKURO-OBIとヒロシが対面すると、唐突にプロレスリング柔道の試合のように柔道対決が始まる。KURO-OBIがリストロックから下に引き込んで三角絞めのフェイントから腕十字に入る熟練のテクを見せると、ヒロシも一本背負って反撃。そのままレッグロックに入るも、大家&オースギがカット。

大家が「千ちゃん!千ちゃん!目ェ覚ませよッ!目ェ覚ませって!なあ・1思い出さないのか?!だったらこれで思い出させてやる!」と3人で交互に一本足頭突きを見舞っていく。これでなにかを思い出した千賀は全員に一本足頭突きをかましてか「「wow wow wow...バッコミニケーションッ!!」と4人同時に一本足頭突きを見舞って自爆&誘爆。再び6人がゴロゴロと柔術をバカにしたような動きで場外へ。
今度は挑戦者組が黒帯を使って王者組を拘束し、リングに戻って勝ち名乗り。しかし、カウントアウト決着は王座が移動しないルールのベルトだということを初めて知ったのか慌てて王者組の拘束を解いてリングに戻す。

塚本が大家をコーナーに叩きつけ、ボディブローの猛連打から張り手。投げっぱなしヒップトスから串刺しラリアットを狙うが、これをかわした大家がカミカゼを狙う。これを背面着地した塚本がジャーマンを狙うが、KURO-OBIが背後から黒帯で塚本の首を絞め上げて救出。そのまま2人で黒帯を使ったクローズラインを連発。大家、塚本はこの餌食となるが、オースギだけは側転で帯を飛び越えて大家にアームドラッグ、KURO-OBIにドロップキックを見舞う。

オースギは首を掻っ切るポーズからツキノイシを狙うが、KURO-OBIが足元からKURO-OBIロール。さらに黒帯で縛ったオースギを引き寄せながら塚本の小内刈り+千賀&KURO-OBIのクロスチョップの合体攻撃。

黒帯軍団がトレイン攻撃を狙うが、KURO-OBIの攻撃だけかわされ、超絵戦車組3人が合体カミカゼ。オースギがKURO-OBIにツキノイシを狙うが、ジャンプしたところを塚本が足をキャッチし、肩車に。塚本のパワーボム+千賀が黒帯で首を絞めながらコーナーからローリング・ネックブリーカー。

千賀がオースギに前転からの延髄切りを放つが、これをかわしたオースギがレッグロールクラッチ。これを千賀が返してエビ固めのシーソーゲームとなり、オースギがロープに飛んだところを千賀が黄龍で丸め込んで3カウントを奪った。

千賀「これで分かっただろ?俺が勝ったということは、お前らとは2度と組むことはない……って言えないよぉ!試合してみて分かったけどさ、アンタたちも大事!黒帯軍団も大事!試合してみてわかりました!本当に申し訳なかった!本当に申し訳ない!なので、これからも……だってちょうどいいじゃないですか!みなさんも黒帯なんですもんね?我々も黒帯。なにか大変なことがあったときは、僕のこと助けてくれますか!」
オースギらも千賀の謝罪を快く受け入れ、6人で握手ののちに肩を組んで円陣を組む。
千賀「おぉ~!ありがとう!ありがとう!みんなで!みんなで!黒帯軍団で!闘っていきましょう!」
ハッピーエンドで終わるのかと思いきや、この光景を眺めていた中野貴人が本部席からマイクを取る。

中野「おい、待て待て待て!お前らなにが黒帯だ!ふざけたプロレスしやがってよ!いいかげんにしろホントによ。俺と神野聖人と瀧澤晃頼のラッキートリガーズでその6人タッグのベルト、挑戦させろ!今日みてーなふざけたことやらせねーからな!」
千賀「やりますけど、いいですか?」
中野「会長、いいスか?(※石川会長が即快諾)おっしゃ~!お前ら覚悟しとけよ!12月6日の新木場大会で勝負だ!」

大家「やってやるよ!俺たちがよ、やってやるよ!オイ!オイ!オイ!決定だ!なあ?!……ゴメン!千ちゃん、俺、実は格闘技やったことなくて、黒帯どころか帯も持ってねーんだよ!でもさぁ!いいよね?!いいよね?!俺たちやっぱり心で繋がってると思うんだ!帯とかそういうのさぁ、必要ねーじゃん?!心の帯があればみんな黒帯軍団になれんだよ!(※このあたりで大家以外の5人はガン萎えといった様子で退場)あとここにいるみなさんも格闘技やったことないし、黒帯なんて持ってませんって方いっぱいいると思いますけど、そんなの関係ないですよね?!そんなの関係ないけど!心の帯があればみんな黒帯軍団!ねえ?!そうでしょう?!(※振り返るともう誰もいないことに気付く)えぇ~~ッッ?!ちょっと!なんで?!俺置いてかれた!置いてかれた!クソーッ!俺は帯持ってないけど、黒帯軍団として頑張っていきますんで、皆さん応援よろしくお願いします!行くぞーッ!オーッ!ガンバレ☆俺~ッ!」
第5試合


“バンクハウスVHSビデオテープデスマッチ”は互いに凶器の持ち込みが可、反則裁定無し、ロープエスケープも無しの完全決着のノーDQルールに。
ガッツは竹刀&イス、そしてメリケンサックグローブと思しきものを両手に装着して登場。秀旺は大量のVHS、モアイ像、福助人形、手のオブジェ、サーベル、十字架、なんらかの動物のツノ、鳩サブレーの缶蓋、羽子板、拳銃を持ち込む。

ゴングが鳴るとともに秀旺は場外に出て徘徊。これも慣れたものでガッツは追いかけるそぶりも見せずに静観。
秀旺がリングに戻ると、いきなりトップギアのチョップ合戦からラリアット合戦で正面衝突。ガッツが優勢も、秀旺がフライング・ラリアットでぶっ倒してチョップ&ナックル。
秀旺はガッツを場外に放り出し、鉄柱に叩きつけたあとにサーベル攻撃。ガッツが意識朦朧となる中、秀旺は100本近いVHSをリング上にばらまく。





秀旺は手のオブジェでサミング、羽子板での殴打、十字架を胸にかけたうえでの逆水平チョップ。
ガッツはガバリと起き上がってボディスラム。「立てコラ!」と鬼神咆哮から鬼神ナックルを連打も、秀旺はローブロー。
秀旺はモアイ像での首絞め、VHSの中から引き出したテープでも絞めるドラゴン・スリーパー、VHSの箱での殴打、なんらかのツノでの刺突。

秀旺はVHSの山の上にガッツをDDTで突き刺し、さらにブレーンバスターを狙うが、逆にガッツがVHSの山へブレーンバスター返し。ガッツはコーナーに振って串刺しラリアットからブルドッギング・ヘッドロック。


さらにガッツは竹刀を持ち込んで秀旺をビシバシと殴打して世直し。さらに竹刀を首に引っ掛けながらのWARスペシャルで気絶寸前まで追い込む。ガッツはラリアットを狙うが、秀旺は異様に打点の高いドロップキックでカウンター。

秀旺はリング中央にVHSの山を作ってブレーンバスター。そして自らの足にVHSを巻き付けてから放つチャンス of LOVEといった木村健悟オマージュと思われる攻撃。
秀旺はVHSの山へのバックドロップを狙うが、瀧澤がリングに上がろうとしてガッツの気を引く。その間に秀旺は鳩サブレーの缶蓋でガッツの頭をぶん殴り、藤田がパウダー攻撃。その隙に秀旺がスクールボーイも、ガッツがカウント2でキックアウト。アートコート大会の二の舞いにはならず。


藤田&瀧澤がリングに上がってガッツをリンチ。助けに行こうとしたミステリー&橋之介&神崎は藤田のパウダー攻撃を食らって救援に行けず。


絶体絶命の中、ガッツを助けに来たのはなんと定アキラ。
定はゴキブリ商会の3人を蹴散らし、秀旺へトラースキックからVHSで頭をぶん殴る。その後は瀧澤を拉致して去っていき、藤田もそれを追いかけていったためリング上は純粋な1vs1に。




2人は熾烈なチョップ合戦からラリアット合戦を展開。秀旺はサミングからラリアットを狙うが、かわしたガッツが延髄切りからラリアット。さらにVHSの山の上にゴーストバスターで突き刺すもカウントは2。
ならばとガッツはイスで幾度もぶん殴ってからVHSの山にイスを載せ、その上にフェイスバスターで叩きつけて3カウントを奪った。

ガッツ「勝ったぞ~!FACEでベルト獲って、すぐに11月3日に獲られたけど、相手のルール、完全決着で取り返したぞ~!そして1つ、お礼を言いたい男がいる。定アキラ、リングに上ってきてくれ!(※定がリングへ)今日は助けてくれてありがとう。お前も、行き場がないんだろう?なあ?なあ?俺んとこ来ていいんだぞ?ミっさん(※ミステリー)、正規軍の新しいメンバーです。正規軍もさ、今瀧澤がしれっと抜けて人数少ないし、KURO-OBIさんは黒帯軍団っつってなんか好きなことやってるから。本隊は我々5人しかいない。……あ゛?なんだお前、なんか言いたいことあんのか?」
不満な様子を前面に出した橋之介&神崎がガッツに詰め寄っていき、橋之介がマイクを取る。

橋之介「おかしいでしょ。なんで入れんだよ。なんで入れるんですかこんな奴。俺らが正規軍じゃないですか。俺はイヤですよ」
ガッツ「いや、助けてくれたじゃん!アキラが助けてくれたから今日俺勝ったんだよ。あそこでお前ら助けられなかっただろう?!」
橋之介「単純かよ?!」
ガッツ「だって俺チョロイもん。俺チョロイって有名だもん。ガッツチョロ島って言われてっからさ」
橋之介「ちょ……それは……ねえ?俺ら散々やられたんですよ!?そりゃあイヤですよ俺らだって!イヤですよ!絶対許さないです!」
ガッツ「おいおい、せっかく勝ったのに水差すなお前ら。なんだったらプロレスラー同士、リング上で決着つけようじゃねーか。話し合ってもしょうがねーからよ。12月6日、俺のこのベルトに挑戦してこい。やれんのかお前!」
橋之介「やってやりますよ!じゃあ!本気で獲りに行きますからね!」
ガッツ「お前首洗って待っとけよ。せいぜい2週間練習しろコノヤロー!ぶっ潰してやっからなコラ!なんだコラ!立てコラコノヤロー!」
橋之介「立ってるだろうがよ?!」
ガッツ「帰れコラコノヤロー!締めんだよ今から!(※神橋が退場)皆さんご来場ありがとうございました!今日から定アキラが正規軍の新メンバーということで加入……したってことでいいんだよね?!」
定「いいんだけど、誘い方がお父さんみたいなのよ(笑)」
ガッツ「お父さんか(笑)まあ、息子も非行に走っていましたが、こうして帰ってきましたので。ということでね、TTTに入ったということはやらなきゃいけないことがあるんですよ。締めを」
定「アレやんのぉ?!ヤダよぉ~!」
ガッツ「分かってるでしょ?」
定「分かってるよ!散々ダセーなと思いながら見てたよ!」
ガッツ「うるせーコノヤロー!これからお前のボスは俺だからな。いうこと聞けよ!」
定「わかったよもう……」
ガッツ「では皆さんご起立ください!行くぞー!オーッ!シングル!ダブル!トリプルT~!みんなで行こうぜ後楽園!ありがとうございましたッ!」


















