コリアンタウンに降臨した“唯一神”が王座を奪取!バンクハウスVHSビデオテープデスマッチで旧神を排除へ

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 3日、東京都・R’sアートコートにてTTTのプロレスリング『PROGRESS 8.5』が開催。“唯一神”藤原秀旺がガッツ石島からインディー統一無差別級王座奪取を果たした。

 TTTプロレスリングは、故・ターザン後藤さんが掲げた“インディー統一”の遺志を受け継ぐガッツ石島が旗揚げした団体。90年代インディーの空気を色濃く残したディープなメンバーが参戦しており、令和最新型の“平成”を創り上げている。
 2020年1月に旗揚げしたTTTは旗揚げ直後にコロナ禍に見舞われ、いきなり興行が出来なくなり解散の危機に瀕するという波乱の立ち上がりを見せる。
 しかし、TTTは同じくコロナ禍にあえぐ地元商店街とタッグを結成し、商店街振興のためのプロレスイベントを継続的に行うといった草の根運動で支持を拡大。この活動は行政にも認められ、東京都の商店街振興事業の一環として多数の商店街と合同で行われるようになるなど社会から高く評価。昨年12月には初の後楽園ホール進出、2026年1月9日に2度目の後楽園大会を決定しているなど上り調子だ。

 TTTの躍進を支えてきたのは、ガッツ石島と藤原秀旺の抗争の盛り上がりによるところが大きい。
 TTTは旗揚げ直後から秀旺ひきいる洗脳活動を主とする奇行系ヒールユニット【ゴキブリ商会】から侵略を受けており、秀旺による6年弱の布教活動が結実して多くの観衆が秀旺を支持する事態に。ついにはTTT所属の正規軍メンバーであった瀧澤晃頼、そして2AWのエースである吉田綾斗もゴキブリ商会に加入し人気はうなぎのぼり。
 ガッツら正規軍が試合で勝っても、秀旺らによるマイクや奇行によって美味しいところを持っていくという現象が多発しており、正規軍にとっては“試合に勝って勝負に負けた”という結果に終わることが多い。

 10月の新宿FACE大会でTTTの至宝・インディー統一無差別級王座を奪還することに成功したガッツであったが、その直後には秀旺がリングに上って挑戦を表明。
 今大会が行われた11月3日は秀旺の49回目の誕生日だと言い「この記念日にこのベルトを獲るために、私が挑戦者ということで決めさせていただきたいと思います」と勝手に挑戦を決定。ガッツも「お前の誕生日なんて知ったこっちゃねーコノヤロー!最悪の49歳にしてやっからなテメー!」とブチ切れながらもこれに応じた。


 試合開始直後には秀旺が無意味にリングを出入りするという独自の世界観を展開していくが、その後はヘビー級同士の重厚なレスリングが展開。ガッツはフェイスバスター、秀旺はロマンチックを突き抜けろ!(※変形バックドロップ)を必殺技に持つため、互いに首への一点集中攻撃で試合を組み立てていく。
 終盤には互いに得意とするラリアットで正面衝突していく意地の張り合いが展開されるが、秀旺が不利と見た瀧澤がリングに飛び込んで囮となり、その隙に藤田がガッツの顔面にパウダー攻撃を噴射。絶好のチャンスを見逃さなかった秀旺が横入り式エビ固めで3カウント。

 戴冠から約2週間、防衛回数0で秀旺に王座を明け渡す形となったガッツは「こんなやり方で勝って嬉しいかお前!もっかいやらせろ!」と激怒しながらリベンジを要求。
 これを受けた秀旺は“バンクハウスVHSビデオテープデスマッチ”なるルールを勝手に決定。VHS愛好家として数千ものVHSを所有しているという噂のある秀旺が、所持するVHSをすべて投入するという覚悟の一戦を突きつけた。2人のリマッチとなるインディー統一無差別級王座戦は、11月15日の新木場1stRING大会で行われる見込みだ。

 余談だが、今大会の会場となったR'sアートコートは定アキラ率いるAlmaLibreが今年2月に新たに発掘してきた港(プロレス会場)であり、JR新大久保駅から徒歩約8分という好立地。客席数は120程度が限界と思われ、照明の問題から写真を撮りたいファンには厳しい環境となっているが、どの方角からもリングが近く観戦しやすい会場。アクセスの良いプロレス会場として今後定着していくことを願いたい。

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