新日本9.4後楽園大会 棚橋&天山&小島&KUSHIDAvs.ファレ&アンダーソン&ギャローズ&ケニー
Road to DESTRUCTION
日時:2015年9月4日(金)
開始:18:30
会場:東京・後楽園ホール
観衆:1577人(満員)
▼第1試合 シングルマッチ 15分1本勝負
○デビッド・フィンレー
9分46秒 マフラーホールド
●ジェイ・ホワイト
▼第2試合 タッグマッチ 20分1本勝負
○永田裕志/田中翔
10分41秒 バックドロップホールド
中西学/●小松洋平
▼第3試合 6人タッグマッチ 20分1本勝負
本間朋晃/獣神サンダー・ライガー/●キャプテン・ニュージャパン
13分12秒 垂直落下式ブレーンバスター→片エビ固め
○石井智宏/YOSHI-HASHI/桜庭和志
▼第4試合 6人タッグマッチ 20分1本勝負
真壁刀義/柴田勝頼/○タイガーマスク
9分46秒 飛び付き回転十字架固め
飯伏幸太/内藤哲也/●ジュース・ロビンソン
▼第5試合 タッグマッチ 30分1本勝負
○オカダ・カズチカ/矢野通
8分17秒 レインメーカー
タマ・トンガ/●コーディ・ホール
▼第6試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
後藤洋央紀/田口隆祐/●マスカラ・ドラダ
9分07秒 ストロング・ゼロ→エビ固め
中邑真輔/ロッキー・ロメロ/○バレッタ
▼第7試合 スペシャル8人タッグマッチ 30分1本勝負
棚橋弘至/天山広吉/○小島聡/KUSHIDA
16分33秒 ラリアット→片エビ固め
バッドラック・ファレ/“ザ・マシンガン”カール・アンダーソン/●ドク・ギャローズ/ケニー・オメガ
タイトル前哨戦で激しく火花散らす中、テンコジがIWGPタッグへの挑戦表明!
飯伏が真壁と大乱闘!龍魂継承の柴田に対し、内藤は「喧嘩買ってあげるよ」
第1試合
外国人ヤングライオン同士の一戦。バックの取り合いから一旦離れた両者だが、腕を取ってハンマーロックに捉えたフィンレー。これをリストロックで切り返したジェイはヘッドシザースに捉える。ヘッドスプリングで脱出したフィンレーだが、腕を離さないジャ永は引っ張り込んで指にストンピング。
これに怒ったフィンレーはエルボーを返すとジャンピングエルボーから逆エビ固めを狙う。ステップオーバーされる前にロープに逃れたジェイだが、フィンレーはレッグロックとインディアンデスロックでジェイの足を痛めつける。
ロープに逃れたジェイをファイアーマンキャリーで担ぎ上げたフィンレーだが、回転エビ固めで切り返そうとしたジェイ。しかしフィンレーは頭を掴むとニードロップでマットにったきつける。スリーパーで絞め上げていったフィンレーはエルボースマッシュでカチ上げるとレッグロック。ロープに逃れたジェイはエルボーで反撃。
しかしフィンレーの鋭いエルボースマッシュに両ヒザをついたジェイ。それでも立ち上がってドロップキックを返したジェイはジャンピングエルボー2連発からリープフロッグでかわしてからのカウンターエルボー。
串刺し式のランニングエルボースマッシュを叩き込んだジェイはミサイルキックを発射。カウント2で返したフィンレーは、逆エビ固めを狙ったジェイを下から蹴り上げると、走り込んできたジェイをショルダースルーで投げ飛ばす。さらに大暴走からワンハンド・バックブリーカーで叩き付けたフィンレーは逆片エビ固めを狙う。
ここで下から足を絡ませていったジェイは回転。逆に逆片エビ固めを決めると、ロープに逃れようとするフィンレーを中央に引きずって逆エビ固め。どうにかロープに逃れたフィンレーにエルボー合戦を挑んでいったジェイ。
そこからフィンレーは横回転しての変形キドクラッチ。カウント2でどうにか返したジェイだが、フィンレーはカナディアンロッキーバスターで叩き付けると、そのままマフラーホールドに捉える。必死にロープに手を伸ばすジェイだが、フィンレーはマフラーホールドを決めながらジェイの頭部を踏みつけると、急角度でジェイの足を曲げていきギブアップを奪った。
試合後、フィンレーから握手を求めると、ジェイは悔しそうにしながら握手に応じた。
<試合後コメント>
デビッド・フィンレー
「結果を見てもらったとおり、自分にとって新日本で初めてシングルで公式戦で勝った。ジェイ・ホワイトとはこれからもライバル関係になっていくだろう。良いライバルでいたいと思う」
第2試合
ヤングライオンがそれぞれ第三世代とタッグを組んで激突。小松はエナメル系のリングシューズと光沢のある黒いショートタイツを新調。すうと小松と田中がお互いに先発を買って出て試合開始。まずは腕の取り合いから小松がヘッドロック。ヘッドシザースで田中が脱出すると、田中は永田にタッチ。
小松はタッチせずに永田に向かって手招き。すると永田は控えの中西にフロントキック。すかさず小松が永田に襲いかかっていき、タッチを求める中西にタッチ。永田とエルボー合戦から逆水平チョップでなぎ倒した中西は「行け、オラ!」と小松にタッチ。
チョップを叩き込んでいった小松にムッとした表情でサッカーボールキックを叩き込んだ永田は田中にタッチ。エルボーを打っていった田中をコルバタで投げた小松だが、田中も小松を抱え上げると、旋回式バックブリーカー。タッチを受けた永田はまたも控えの中西を攻撃してから小松にミドルキック。
受け止めた小松はジャンピングエルボーを返してから中西にタッチ。逆水平チョップを連打した中西は串刺しラリアット。だが、2発目をフロントキックで迎撃した永田は延髄斬り。タッチを受けた田中はジャンピングエルボー2連発からジャーマンを狙う。
中西が踏ん張ると永田がフロントキック。そこからダブルのブレーンバスターを狙ったが、中西が逆に永田と田中をまとめて投げる。すかさず小松が逆エビ固め。ロープに逃れた田中だが、中西が逆水平チョップからニードロップを投下。これをかわした田中は永田にタッチ。ミドルキックから串刺しフロントキックを叩き込んだ永田はエクスプロイダーを狙うが、中西が踏ん張る。
「重てぇなこの野郎!」と文句を言いながらエルボーを叩き込み、フェイントから張り手を見舞った永田だが、中西もスピアーを返すと「ホー」からの野人ラリアット。アルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げると田中がカットに入るが、中西は担いでいた永田を田中に投げつける。
ショートレンジラリアットを狙った中西をエクスプロイダーで投げた永田だが、ひとあし先にタッチを受けた小松が永田にエルボーで向かっていく。しかし永田は走り込んできた小松をガブって潰すと腕固め。すぐに中西がカットに入り、小松がホイップした永田に野人ハンマー。さらに小松がミサイルキックからハーフハッチスープレックス。
田中が入ってきてドロップキックで中西を場外に追いやるが、小松が田中を場外に投げ捨てる。その間に小松がランニングエルボーで永田に向かっていくが、永田はカウンターのフロントスープレックスからタイナー(=串刺しニー)。そしてバックドロップ・ホールドで3カウント。
<試合後コメント>
永田裕志&田中翔
永田「いやー、2週間ぐらいのオフで、あのG1のあと2週間後に開幕戦で、いやー、ちょっとしんどいけど、やっぱり田中と小松の最初ピリッとしたマットワークというか、レスリングの部分に、こっちもピリッとしましたよ。田中と小松に若さをちょっともらうことできて、フルパワーにできたかなと。出足で彼らいてよかったなと。まあ中西学すごいですね。田中もすごいし小松もすごい。その中で試合できて色んなパワーが俺に伝染してきて、力になりました。これぞ新日本。そういうリングだなと思って今日スタート頑張っていきます」
田中「今日の試合は勝ちは勝ちだ。でも、俺の力で勝ったんじゃない。いつも、付き人で世話になってる永田さん、すごい引っ張ってもらってほぼ永田さんの力で今日の試合勝てた。次は俺が、俺自身が取りに行かなきゃ。限られた、この黒パンもいつまでも履いているわけにはいかない。限られたヤングライオン生活、俺は悔いを残したくない。だからこそヤングライオンのうちにできることはなんでもやってやる! その中で結果が出ない、それでもいいだろう。積み重ねて結果を残す、このシリーズ勝ちで始まった、全部を勝ちで終わらせてみせる」
第3試合
WWE・NXT帰りのライガーに大歓声が飛ぶ。先発を買って出たキャプテンがなぜか桜庭を指名。桜庭が先発に応じると、キャプテンは片足タックルを仕掛けるが、ガブって切った桜庭。もう一度タックルを狙ったキャプテンだが、またもガブった桜庭はフロントネックロック。キャプテンがロープに逃れると、続いて石井と本間がリングイン。
ロックアップからロープに押し込んだ本間はクリーンブレイク。ヘッドロックに捉えた石井はだが、本間はどうにか首を抜いて逆にヘッドロック。しかし、すぐにロープに飛ばした石井はショルダータックル。
本間もショルダータックルでぶつかっていくが、逆にショルダーブロックでなぎ倒した石井。本間もカウンターのショルダータックルで石井を倒すと小こけしを投下するが、石井はかわしてYOSHI-HASHIにタッチ。YOSHI-HASHIのエルボーに逆水平チョップを返していった本間は、ダブルチョップの連打でなぎ倒すとライガーにタッチ。
キャプテンも入ってきてトレイン攻撃を決めると、ホイップされたYOSHI-HASHIにライガーがアッパー掌底。さらにケブラドーラ・コンヒーロからロメロスペシャルを狙ったが、背後から石井がカット。場外では桜庭が本間を鉄柵に投げつける。さらに桜庭はリングに戻り、ハーフダウンのライガーにローキックを叩き込むとスリーパー。
ロープに逃れたライガーだが、ミドルキックで蹴り倒した桜庭は石井にタッチ。石井にチョップを叩き込んでいったライガーは、石井のエルボーを受け止めて「来いよ!」と挑発。サミングを見舞った石井はYOSHI-HASHIにタッチ。トップロープの上に乗せたYOSHI-HASHIは逆さ吊りのライガーにドロップキック。
YOSHI-HASHIのランニング・ネックブリーカーにネックブリーカーを返して相打ちにしたライガーが本間にタッチ。逆水平チョップから串刺しジャンピングエルボー、フェースクラッシャーを決めた本間は小こけし。だが、本間のラリアットをかわしたYOSHI-HASHIはヘッドハンター(=前方回転ネックブリーカー)からバンカーバスター(=変型ショルダーネックブリーカー)。
タッチを受けた石井はラリアットを狙うが、かわした本間はブレーンバスターの体勢。腰を落とした石井を強引に持ち上げようとした本間だが、逆に石井がぶっこ抜いて投げていった。パワーボムを狙った石井はリバースで切り返した本間だが、石井はレインメーカーばりに引っ張り込んでのヘッドバット。
しかし本間もカウンターのこけしロケットを返してキャプテンにタッチ。ロープに飛んだキャプテンの足をYOSHI-HASHIが引っ張って倒すと、石井がラリアット。キャプテンもサムソンクラッチで丸め込むと、手を突き出して「やめたまえ!」。石井はかまわずエルボー。
しかしキャプテンが地獄突きを見舞うと、ライガーが飛び込んできてアッパー掌底。さらに本間の小こけしからキャプテンがダイビング・ヘッドバットを投下。カウント2で返した石井をカリビアンデスクリップ(=コブラクロー)に捉えたキャプテンだが、背後から桜庭がスリーパー。さらにYOSHI-HASHIがカチ上げ式ラリアットを叩き込むと、石井がスライディング・ラリアット。
辛くもカウント2で返したキャプテンだが、石井はダメ押しの垂直落下式ブレーンバスターで叩き付けて3カウント。
<試合後コメント>
本間朋晃
「ライガーさんていうのは、スゲーなって思いますよ。マスクをしてても、喜んでるか、悲しんでるか、全てわかる。俺も……いや、こけしも、やっぱりライガーさんみたいになりたいっす。それでこそ、皆のこけしだと思うし、俺はまだまだ、まだまだ! 俺は磨いていきます。あと石井、石井! 今シリーズよ、沢山、前哨戦組まれてるよな。俺と石井の闘いが組まれてるけど、これでもかってぐらい俺は、くらいついていくし、これでもかってぐらい、俺のいや、皆のこけしをお前にくらわしてやる。そんでもって勝つつもりだ。俺が勝つ。みんなのこけしで勝って、こけし三昧で幸せになろうぜ」
第4試合
真壁と飯伏はNEVER王座戦の前哨戦、そしてG1期間中に因縁が勃発した内藤と柴田も一騎打ちが決まっている。内藤は一人距離を取り、カメラマンを突き飛ばしながら登場すると、ゆっくりとエプロンまで上がってきてウロウロ。エプロンに寝転がる内藤だが、柴田が真壁とタイガーを下げて先発を買って出ると、飯伏とロビンソンもコーナーに下がる。
仕方なくリングインした内藤だが、場内は「シバタ」コール一色。内藤はTシャツを脱ごうとして……やっぱり脱がない。すると柴田がエルボーの連打。そこから対角線のコーナーまで下がるが、内藤が立ち上がって串刺しジャンピングエルボー。
ロープに飛ばした柴田だが、内藤はリング下にスライディングで出ると、柴田が追いかけてきたところでリングに戻り、ロープに飛んでからリング上で寝転がる。フラリと立ち上がった内藤が飯伏にタッチすると、柴田も真壁にタッチ。ショルダータックルでなぎ倒した真壁だが、飯伏もドロップキックからソバット、ミドルキックと叩き込む。
ここでロビンソンにタッチすると、真壁もタイガーにタッチ。スピーディーなロープワークからタイガーはソバット。しかしロビンソンもキチンシンクからバックスピンキックを返して内藤にタッチ。内藤はサミングを見舞っていくと、注意するレフェリーを突き飛ばしてからタイガーの後頭部に低空ドロップキック。
さらに顔面を踏みつけながら天に拳を突き上げると、控えの柴田に唾を吐きかけてから一撃お見舞い。タイガーが張り手からミドルキック。さらにカウンターの低空ドロップキックで吹っ飛ばして柴田にタッチ。エルボーの連打から、天龍直伝のグーパンチと逆水平チョップを交互に叩き込む。さらに顔面ウォッシュからの串刺し式低空ドロップキックを叩き込んだ柴田は天龍ばりのチョン蹴り。
内藤もついに感情的になってエルボー合戦へ。しかし片膝をついた内藤に柴田はパントキック(=下から顔面を蹴り上げる)。内藤もロープ際から一気にジャンプしてジャンピングエルボーアタックを返して飯伏にタッチ。スワンダイブ式ミサイルキックで柴田を吹っ飛ばした飯伏だが、真壁が飛び込んできてコーナーで馬乗りナックル。
さらにダブルリストアームサルトで投げた真壁は飯伏のハイキックをハンマーで叩き落とすとショートレンジラリアット。カウント2でロビンソンがカットに入ると、飯伏はダッシュミドルを叩き込んでからのその場飛びムーンサルト。真壁もカウンターのパワースラムを返すが、飯伏は走り込んできた真壁にハイキック。真壁はラリアットを狙うが、飯伏はハイキック。
タッチを受けたロビンソンはタイガーをケブラドーラ・コンヒーロでマットに叩き付けるとDDT。その間に柴田は内藤にフロントキックを叩き込んだ場外に蹴落とし、鉄柵に投げつける。真壁も飯伏を鉄柵に投げつけるが、その間にリング上ではタイガーがロビンソンに飛び付いて回転十字架固めで丸め込んで3カウント。
真壁と飯伏はリングに戻って睨み合い。そこから飯伏がエルボーで殴りかかっていくと、場外では柴田が内藤を鉄柵に叩き付けてからフロントキック。さらにサッカーボールキック。セコンドが柴田を下げるが、リング上ではなおも飯伏は真壁にタックルを仕掛けていく。ロビンソンらがどうにか飯伏を引き離すと、飯伏は憮然とした様子で退場。真壁も怒りの表情で引き上げていった。
<試合後コメント>
飯伏幸太
「いやー、まだ、始まったばかりかもしれないですけど、なんか、自分の中に秘めてるものというか、本当のその感情という部分が出てる、出てきてる気がしますね。そういう意味では、成長してるんじゃないかと。楽しいですね。もっとやりたいですね。こういうものを求めてた部分があるんで、その点に関しては、すごい楽しみというか、やっぱ、流石だなと思います」
――真壁さんの何がそこまで飯伏さんを刺激するんでしょう?
「あの、真壁さんにはちょっと悪いかもしれないですけど“昭和”。その部分ですね。真壁さんのその、昔の部分に触れたいというか、僕は、90年代のプロレスは見てましたけど、自分ではやってないんで。経験はしてないんで、その時のプロレスと、今のプロレスっていうのは違うと思うんで、その部分を吸収したい。1試合1試合楽しみですね」
内藤哲也
「柴田、メキシコに行ったことあったっけ? スペイン語通じないかな? 俺、Tシャツさえ脱げなかったよ。柴田、トランキーロだって言ってんだろ? 落ち着けよ。まずはさ、Tシャツぐらい脱がさせてくれ(Tシャツを脱いで)あんだけね、ムキになってくれていいじゃない。何年か前だっけ? 言ってたよね? 『喧嘩、売りに来ました』。柴田、やっと俺、いい相手見つけたじゃん! 俺、どんどん、お前の喧嘩買ってあげるよ。どんどん売ってこいよ。ストレス溜まってんだろ? 吐き出してこいよ。俺が全部受け止めてやるよ。柴田。あとさ! 何度言ったらわかんだよ? 頼むから、スペイン語喋れるパートナー準備してくれって。英語言われたって俺わかんねーよ。それとも、俺には、試合をするなっていうこと? 逆に考えてみて! こんだけ、組みたくないパートナーの人と試合組まされて、ちゃんとやるほうがおかしいでしょ? 俺、被害者だぜ。いいから、一刻も早く、スペイン語を喋れるパートナー準備してくれよ」
第5試合
BULLET CLUBの2人はこれまでの黒に加えてスカイブルーを取り入れたコスチュームで登場。BULLET CLUBが奇襲攻撃を仕掛けていって試合開始。矢野を場外に追いやり、2人がかりでオカダを攻撃していくが、ホールを場外に出したオカダはトンガにベースボール・スライド(=スライディング式ドロップキック)を叩き込むと、レインメーカーポーズ。すると、その背後で矢野がちゃっかりOh! Noポーズをしてニヤリ。
矢野はハイハイで近づいてくるトンガに対し、「気持ち悪い!」と叫びながら逃走。コーナーの上まで逃げると、セコンドの外道がトンガの足を掴む。その間に高速でコーナーカバーを外した矢野は突進してきたトンガをかわして金具剥き出しのコーナーに激突させる。
矢野はすかさず「ヤノ・トウ……」とポーズ。背後からトンガが飛びかかってくるが、読んでいた矢野はかわしてみせ、改めて「ヤノ・トウ……」とポーズしたが、どこにトンガはドロップキック。さらに控えのオカダにも攻撃すると、ホールが矢野を捕まえて右足を攻撃。
トンガも矢野の右足を蹴っていくと、矢野は「痛い! 痛い!」。ヘッドバットを見舞ったトンガだが、矢野は髪の毛を掴んで引き倒すとオカダにタッチ。トンガにトーキックからDDTを決めたオカダは走り込んできたトンガにフラップジャック。しかしオカダにツームストンパイルドライバーを決めさせなかったトンガはフラップジャック式フェースバスター。
タッチを受けたホールは串刺しラリアットを狙うが、かわしたオカダ。だが、ロープに飛んだオカダに場外にいたトンガが手を出すと、すかさずホールが旋回式ブルーサンダー。さらに金具剥き出しのコーナーにオカダを投げつけると、トンガがコーナースプラッシュ。そこからホールがラリアットを叩き込むが、矢野がカット。
トンガが矢野を場外に連れ出すと、ホールがアウトサイダーズエッジの体勢に。オカダがうまく逃れるが、すかさずトンガが飛び込んでくる。しかし場外から矢野が足をすくってトンガを倒すと、引きずり出して鉄柵に叩き付ける。その間にリング上ではオカダがホールにドロップキックからダイビング・エルボードロップを投下。そしてレインメーカー(=相手の腕を掴んで引き込むように決めるアックスボンバー)を叩き込んで3カウント。
<試合後コメント>
オカダ・カズチカ
「G1終わりました。そして防衛戦決まりました。対戦相手(=AJスタイルズ)いません、前哨戦ありません、ということは、誰が、この、新日本プロレス満足させるんでしょうか? 俺に決まってんだろ。前哨戦、誰も相手いなかろうが、G1覇者が別にいようが関係ねぇ。俺がしっかり新日本プロレスにカネの雨降らせるだけだ」
第6試合
IWGPインターコンチをかけて三度激突する後藤と中邑の前哨戦。田口は“本店”の目の前でもギタりまくり。後藤と中邑が睨み合う横から田口がギタっていると、中邑がフロントキックで蹴り飛ばす。すかさす後藤がエルボーで襲いかかって試合開始。ショルダータックルで中邑をなぎ倒した後藤が田口にタッチすると、まずはドラダを加えた3人でストンピング。
田口は中邑にスティンクフェイスから串刺し式ヒップアタックを狙ったが、かわした中邑はグーパンチを叩き込んでロメロにタッチ。ロメロに串刺し式ヒップアタックを連打する田口だが、3発目をカンチョーで迎撃したロメロ。
ロープに飛び乗ったロメロに対し、田口もロープに飛び乗ってしがみつき、謎の挑発合戦。そこから「泣かすぞ、コラ!」と襲いかかってきたロメロに田口がカウンターのヒップアタックを決めてドラダにタッチ。低空ドロップキックを叩き込んだドラダに続き、後藤が珍ロン区に捉えていくが、後藤のバックドロップを着地したロメロはジャンピングソバットを叩き込んだ中邑にタッチ。
延髄斬りからコーナーで踏みつけてバイブレーションした中邑。串刺しニーをかわした後藤だが、中邑はカウンターのキチンシンクから後藤をコーナーの上に乗せると、串刺しニーリフト。だが、後藤も串刺し式の村正(=ニールキック)からバックドロップを返す。
後藤のブレーンバスターを逃れた中邑はリバースパワースラム。そこから中邑はボマイェを狙ったが、田口が飛び込んで来る。しかしキャッチした中邑はリバースパワースラム。後藤が中邑を捕まえて牛殺しを決めると、田口がギタってからスライディング式ヒップタックを中邑に叩き込む。
だが、バレッタが後藤にドロップキック。そこにドラダが飛び込んできて、バレッタを飛び越えてロメロをドロップキックで城外に追いやるとトペを発射。リングに戻ったドラダはコーナーに登ったバレッタにジャンピングキック。さらにコーナー最上段まで登って立ち上がると、スーパー雪崩意識フランケン。
さらにロメロにトレイン攻撃から田口がヒップアタックを決めると、ドラダがムーンサルトプレスを投下。これをロメロが剣山で迎撃。串刺し攻撃からコードブレイカーを決めたロメロはそのままドラダを固定。そこにバレッタがダイビング・フットスタンプを投下。さらにロッポンギ・ヴァイスは田口にダブルのジャンピングニーを叩き込むが、走り込んできた後藤がダブルラリアットで吹っ飛ばす。
続いてドラダがロープに飛び乗って背面エルボーアタック。さらにバレッタに串刺し攻撃を狙ったが、バレッタはディードバスター(=インプラント)の体勢に捕らえる。そこにロメロがストロング・ゼロ(=バレッタのジントニック+ロメロのスワンダイブ式フットスタンプ)を決めて3カウント。
<試合後コメント>
中邑真輔
「よくも、よくも指名してくれたなオイ、チャンピオン。わかってるはずだ、テメーにとって一番しんどい選択は、まあ、指名を、指名をいただいた俺が、イヤァオ!」
第7試合
メインイベントはG1を制して1.4東京ドームでのIWGPヘビー級王座への挑戦権利書を手に入れた棚橋が、その権利書に挑戦するファレと前哨戦。久しぶりに“ザ・クリーナー”ケニー・オメガがBULLET CLUBに合流。棚橋は権利書の入ったアタッシュケースを手に入場。
棚橋とファレの先発で試合開始。ロックアップからいきなり髪の毛を掴んでいったファレ。さらに控えのアンダーソンも背後から髪の毛を引っ張る。そこにファレが襲いかかると、棚橋はバックを取る。
ファレはロープを掴むが尻をスパンキングしていった棚橋はKUSHIDAにタッチ。するとKUSHIDAのIWGPジュニア王座挑戦が決まっているケニーがリングイン。ロープに押し込んだケニーは逆水平チョップを狙ったが、かわしたKUSHIDAはマンハンタンドロップ。だが、ケニーもヒザへの低空ドロップキックからKUSHIDAがよく見せる側転からのドロップ……と思いきや唾を吐きかけた。
しかしアンダーソンをコルバタで投げたKUSHIDAは小島にタッチ。サミングを見舞ったアンダーソンは小島にモンゴリアンチョップ。当然天山はエキサイトするが、ニヤリと笑ったアンダーソンはさらにマシンガンチョップまで繰り出す。「イッチャウゾー」まで叫んだアンダーソンだが、小島はDDTで叩き付けると天山にタッチ。
天山のモンゴリアンチョップと小島のエルボーを交互に叩き込んでから、天山のヘッドバットと小島のスリングショット式エルボードロップを同時投下。さらに天山はブレーンバスターで投げるが、背後からギャローズが蹴っていくと、BULLET CLUBは一斉に本隊に襲いかかって場外乱闘へ。
ギャローズは南側の客席までKUSHIDAを連れ出す。アンダーソンはリング上にイスを持ち込んで座ってみせる。怒った天山が襲いかかるが、BULLET CLUBは返り討ちにしていく。さらにケニーが紐を持ち込んでチョーク攻撃。ギャローズは顔面へナックルを打ち下ろすとエルボードロップ。
しかしファレのジャンピング・ボディプレスをかわした天山は棚橋にタッチ。ファレをかわして相手コーナーにクロスボディーで飛び込んだ棚橋は、ファレにフライング・フォアアーム。串刺し式クロスボディーをキャッチしたファレはのど輪で捕まえるが、棚橋はどうにか逃れる。しかしカウンターのラリアットを叩き込んだファレはケニーにタッチ。逆水平チョップを叩き込んだケニーだが、棚橋もドラゴンスクリューを返してKUSHIDAにタッチ。
スワンダイブ式ブレーンチョップからローキックを連打したKUSHIDAはハンドスプリングエルボー。だが、倒立キックをアンダーソンとギャローズがキャッチすると、ケニーがカミカゼで叩き付ける。さらにコーナー二段目からのムーンサルトプレスを投下したケニーは片翼の天使(=エレクトリックチェア式ドリラー)を狙う。
どうにか逃れたKUSHIDAはホバーボードロック(=アームロックの体勢から後転して改めてアームロック)を狙うが、ケニーはバックを取る。しかしオーバーヘッドキックを返して小島にタッチ。アンダーソンにマシンガンチョップを叩き込んだ小島は串刺しジャンピングエルボーから行っちゃうぞエルボーを投下。アンダーソンも逆水平チョップを返していくが、小島はエルボーを連打。アンダーソンもエルボースマッシュを叩き込むと、スパインバスター。
タッチを受けたギャローズがバイシクルキックを叩き込むと、BULLET CLUBは小島にトレイン攻撃。さらにアンダーソンのネックブリーカーとギャローズのバックドロップの合体攻撃からアンダーソンがセントーン。さらにファレがランニング・ボディプレスを投下すると、ケニーをオンブしたギャローズがボディプレスを投下。
15分が経過し、天山がモンゴリアンチョップでカットに入るが、アンダーソンとギャローズがバックドロップ+ネックブリーカー。さらに小島にマジックキラーを狙うが、棚橋がカットに入り、ギャローズにスリングブレイド。そこからKUSHIDAとプランチャを同時投下。その間にテンコジがテンコジカッターを決めるが、ギャローズも小島にスパインバスターを返すと、一気に突進。しかし小島はカウンターのラリアットをブチ込んで3カウント。
棚橋はアタッシュケースを目の前において、場外のファレと睨み合い。アンダーソンとギャローズもテンコジを挑発。するとマイクを持った小島が「オイ、ギャローズ、アーンド、アンダーオン、今から言うことをよーくリッスンしろ! お前らに分かるようにイングリッシュでトークしてやる。ユーたちのそのタッグベルト、ミーたちに挑戦させろ! なぜならミーたちは世界で一番ストロングで、世界で一番…かっこいいタッグチームだからだ。そのベルト獲っちゃうぞ、バカヤロー、オイ!」とIWGPタッグ王者チームに宣戦布告してみせた。
<試合後コメント>
棚橋弘至
「G1終わって帰ってきた、何をすべきか、しっかりわかっている。これ(=権利書)でしょ。ただ(アタッシュケースの色が)金色っていうのが、まあそれだけね、金の価値があると。さあ新しい相棒とひとっ走り行きますよ」
KUSHIDA
「ケニー・オメガともう1回リターンマッチ、のぞむところですよ。このベルトが輝く、もっと上に、僕が連れて行きます」
天山広吉&小島聡
天山「G1終わってね、アメリカ行って、ベルト、NWAのベルト、無くしました。負けました。向こうで取られてしまいました。でもね、NWAのベルト、持って帰って皆さんに見せたかったですけど、まああの、自分の中では気持ちの整理っていうか、また負けて、負けたけども、まだまだ、俺は天山広吉は死んじゃいない。まだまだ、チャンスはあるから、もっかい取り戻すって、リマッチって気持ちですよ。帰ってきて、ほんの数日しかないですけど、こうやってシリーズ開幕始まってね、やっぱり、この後楽園でシリーズスタート、横にはこうやってコジがいる、やっぱ、なんていうか、アメリカで一人で色々考えたけども、なんだかんだいってやっぱり日本が最高、一番ですからね。帰ってきた、隣にパートナーもいる、そして今日、サプライズでもなんでもない、現IWGPのタッグチャンピオンね、カール・アンダーソン、ドク・ギャローズ、あいつらから、ドク・ギャローズから一本とってる、コジがいるんや。IWGPタッグ、もう一回行きたいね。ねえコジ」
小島「OK!」
天山「まああの、シングルも落ちましたけども、もう一回、もう一回この新日本のリングで、もう一回タッグでテンコジで、もう一回最後の華ちゃうけど行きましょう」
小島「OK(天山は控室へ)最近、プロレスを見だした人、そして昔からプロレスを見てくれてる人、俺たちテンコジをなんか勘違いしてねーか? 俺たちは、昔の名前で出ているタッグチームじゃねーんだよ。な? 俺たちは、リバイバルのために組んでるんじゃねーんだ! 思い出作りのために組んでるんじゃねーんだ! なぁ、今! 現在! 今、現在生きてんだ! な? こうやって、俺と天山は今現在こうやって元気良く生きてるぞ! 生きてるんだ、な? それだけだよ。本当に、沢山の人達に支えられて、今日までやってきた、でも、俺たちは本当に、昔懐かしんで試合してるわけじゃねーんだ。そんな仲の良いタッグチームじゃねーんだ。ただのタッグチームじゃねーんだ。それだけはずっと、頭に、ずーっと刻んでこれからもやっていきます」