「岩谷麻優の集大成をお見せする」WWEのイヨ・スカイ戦を前に岩谷が王座防衛もコンディション悪化で勝利に黄信号?!

13日、東京都・後楽園ホールにてマリーゴールド『Marigold BATTLE HEART 2025』が開催。岩谷麻優が山岡聖怜を制してスーパーフライ級王座(※55kg以下の軽量級王座)の3度目の防衛に成功した。
岩谷は2011年のデビューから所属していたスターダムを今年4月に退団し、3日後にマリーゴールドに入団。5月の代々木大会でスターダム時代に岩谷に師事していたビクトリア弓月を下して第3代スーパーフライ級王者となった。
そんな岩谷だが、今夏開催されたシングルリーグ戦『DREAM✴STAR GP』にてデビュー7ヶ月で18歳の新人・山岡聖怜(やまおかせり)にたった6分16秒で敗れるという事態に。
聖怜はアマレス一家で育ったレスリングエリートであり、デビュー前から“スーパールーキー”の名を欲しいままにしている大型新人。成長著しい聖怜はこの実績を引っ提げて岩谷の持つスーパーフライ級王座挑戦へと名乗りを上げた。
岩谷は10月26日の両国大会で現WWEスーパースターのイヨ・スカイ(紫雷イオ)との7年半ぶり対戦が決定済み。王者としてベルトを持って“お姉ちゃん”と対峙するために岩谷は絶対に負けられない覚悟を背負って防衛戦に臨んだ。

岩谷vs聖怜のスーパーフライ級王座戦は、この日のメインイベントで実施。
試合はじっくりとしたグラウンドレスリングに始まり、聖怜が歴戦の岩谷を圧倒。流れを変えようと岩谷が放ったトペ・スイシーダをビンタで撃ち落とすという離れ業まで見せ、普段は見せないプランチャで追い打ちをかけるという意表をついて試合の流れを掌握。
聖怜は逆水平チョップを連打していくが、その中の一撃が岩谷にクリティカルヒット。これで顔色を変えた岩谷はえげつない威力のビンタで聖怜の脳を揺らし、強烈なエルボー連打で聖怜を叩き伏せて一気に逆転。
聖怜も折れずに吶喊してロコモーション式ジャーマン・スープレックス・ホールド3連発や青木真也直伝のエイオキクラッチまで繰り出していくが、岩谷を倒すには至らず。エイオキクラッチを先読みしていた岩谷は自ら回転して抜け出し、ドドンパからバズソーキック。さらにドラゴン・スープレックス・ホールドで叩きつけて3カウントを奪った。
激戦を終えた岩谷は「後楽園大会の皆さん、こんばんは~!聖怜ちゃん、よかったぁ!よかった……2回、2回連続で負けなかったから、よかった……。一応、高い壁ってことがわかった?そうでもない?意外と簡単そう?」と気の抜けるマイクで場内を和ませ「自分は両国大会、イオさんと7年半ぶりに試合をします。麻優にとってイオさんは高い壁。乗り越えたい人。必ず岩谷麻優のすべて、集大成を両国大会でお見せするので、ぜひ皆さん両国大会、来てください」と自らの覚悟を語る。

そして最後は「今日はマリーゴールドの闘いだったけど、両国大会は……マリーゴールドの闘いです!今日は両国大会に向けてみんなで一致団結するために全員で締めたいんですけども、どうですか?!みんなでギュっとギュっと!これ、両国の快気祝いだから!」と実に岩谷らしいポンコツマイクから全員で「シャイン・フォーエバー!マリーゴールド!」を唱和して大会を締めた。
リング上では明るい笑顔を見せていた岩谷だったが、バックステージに戻ると表情を曇らせながら「両国大会までもうちょっと。今のうちに勢い上げていきたかったけど、両足首がちょっとうまい具合に動かないんで。両国まですごい不安が残るけど、不安がってても仕方ないもんね。ちょっと、どうなんだろ。わかんないや。感情がグチャグチャ。まあ今日勝ったから。うん。このまま1戦1戦乗り越えて両国に最高のコンディションで挑みたいと思います」と胸中を吐露。
岩谷は最近両足首の不調を訴えたり、11日の大阪大会を発熱で欠場したりとベストコンディションでは無い様子。イヨが日本を離れてから“女子プロレスのアイコン”として日本のプロレス界を支えてきた岩谷は、万全の状態でイヨに成長を見せつけることが出来るか。