「正危軍にブスはいらねーんだよ!」“ダンプ松本の後継者”刀羅ナツコが王座防衛も尾崎魔弓が単身乱入しあわや大乱闘!

11日、東京都・後楽園ホールにてスターダム『STARDOM in KORAKUEN 2025 Oct.』が開催。【BMI2000】刀羅ナツコ&琉悪夏がゴッデス・オブ・スターダム王座の初防衛に成功した。
タッグ王座であるゴッデス・オブ・スターダム王座を持つのは【H.A.T.E./BMI2000】の刀羅ナツコ&琉悪夏。
ナツコは昨年9月にNetflixで世界独占配信されたドラマ『極悪女王』で一躍脚光を浴びたダンプ松本に目をかけられ、ダンプは「俺はナツコを応援してんだよ。ナツコを昔の俺みたいにしたいんだ。ナツコが有名人になるまで、知名度が上がるまで俺はずっと応援する」とナツコを後継者として指名。ナツコはこれからの“女子プロレス”という文化そのものを背負っていく存在に。琉悪夏もナツコの教えを受け、若くしてヒールのエリートとしての日々成長している。
この日、BMI2000に挑んだのは【令和東京タワーズ】壮麗亜美&レディ・C。
170cmの壮麗に177cmのレディという女子プロレス界屈指の長身タッグであり、これからのタッグ戦線を担うことを期待されるチーム。2023年のタッグリーグで当時は別ユニット所属だった2人が組んだことで誕生したタッグだが、現在は同じ【God’s Eye】所属に。解散と再結成を繰り返してきたタッグではあるが真の仲間となった現在の戦績は良好であり、番狂わせの王座奪取も十分あり得るものと期待されていた。



試合は開始早々に場外乱闘となり、BMI2000が圧倒。ナツコのチェーン攻撃を受けた壮麗が集中砲火を浴びる展開となり、我慢の展開が続く。
しかし、壮麗が自力で生還すると鬱憤を溜め込んでいたレディが大爆発。2人まとめてコブラツイストで絞り上げたり、コーナーに上ったナツコの顔面をぶち抜くビッグブーツを放ったりと体格を活かしたダイナミックなファイトで躍動。これに鼓舞された壮麗も復活し、高さのあるダブルフラップジャックを決めたり得意のラリアットで琉悪夏をふっ飛ばしたりと大暴れ。
苦境に立たされているはずのBMI2000だったが、どんなに攻め込まれても余裕の笑みを崩さず。壮麗のラリアットを受けきったナツコが逆にラリアットでなぎ倒してダイビング・ボディプレス。レディのチョークスラムや壮麗のフライングラリアットを受けてもすぐさま立ち上がり、壮麗に毒霧を噴射して琉悪夏とラリアットの競演。壮麗も驚異の粘りを見せるが、ナツコがイス攻撃で頭を打ち抜いて黙らせ、デスバレーボムからのスワントーン・ボムを決めて3カウントを奪った。

格の違いを見せつけるかのような試合を展開したナツコだったが、マイクを取ると「私は今日はぜ~んぶイヤなこと言ってやろうかなと思ってたんだけど……お前たち令和東京タワーズ、1人1人は強いよ。でもタッグのベルトってのは1人1人が強いとバランスわりーんだ。シングル行けって話よ」と語りだし、まるで琉悪夏が弱いと聞こえるような言葉に琉悪夏も仰天顔。観衆からも笑いが起きる。
言葉の綾に気付いたナツコは「いや違う!そうじゃないそうじゃない!お前ら頭わりーな!分かれよ?!ただ強いだけじゃダメだってことだよバーカ!言わせんじゃねーよ!ウチらBMI2000は何年悔し涙呑んできたと思ってんだ!簡単には渡さねーよ!でもお前たちがまた挑戦したいって言うんだったらいつでも受けてやるよ」と大慌てで補いつつ令和東京タワーズに優しい言葉をかける人の良さを見せた。

H.A.T.E.の皆で大会を締めようとすると、【Mi Vida Loca】の山下りな&青木いつ希がリングに飛び込んできて挑戦表明。ナツコは「もう締めて帰ろうとしたのに。残業代発生してんだからな?」とぼやきつつ「その残業分、しっかり試合に返してもらうから」と挑戦を快諾。このゴッデス戦がいつ行われるのかはこの日の時点では未定となった。
改めて締めようとすると、今度はOZアカデミーの尾崎魔弓がリングに乱入し「すごいわ!おめでとう!あの程度でチャンピオンになれんだスターダムって(笑)」と挑発。
尾崎とナツコ、そして正危軍とH.A.T.E.は現在抗争を展開中であり、10月19日のOZアカデミー横浜武道館大会のメインでは両軍の全面戦争の8人タッグマッチが決まっている。
尾崎はこの試合のルールを伝えに来たといい、反則・セコンド介入OK、負けた人間は試合から抜けて手錠で拘束、最後に勝ち残っていた選手のチームが勝利という完全決着方式であると説明。
ナツコはH.A.T.E.が勝ったら尾崎をH.A.T.E.の一番下っ端にすると豪語するも、尾崎は「正危軍が勝ったらお前が下っ端になれ……って言いたいけど正危軍にブスはいらねーんだよ!」と高笑いし、H.A.T.E.勢からの「ブス!」「ババア!」などの罵声に「ババアですけどなにかぁ~?」と余裕たっぷりに返しながら退場していった。

嵐のような連続乱入の対処を終えたナツコは「ウチらは本当に敵が多いな。正規軍でもなんでもねーんだけどな……」とぼやきつつ、次なるゴッデス戦と正危軍との対抗戦の勝利を誓って「その日まで震えて眠れ」と大会を締めた。