11.15両国国技館での天龍源一郎引退試合がオカダ・カズチカとのシングルマッチ60分1分勝負に決定
9月2日、東京・後楽園ホールで11月15日に引退試合を行う天龍源一郎が記者会見を行った。会見には天龍と激闘を繰り広げてきた主要団体の代表者として、全日本プロレスの諏訪魔、大日本プロレスのグレート小鹿、プロレスリング・ノアの小川良成、KAIENTAI DOJOのリッキー・フジ、DDTプロレスリングの高木三四郎、DRAGON GATEの新井健一郎、プロレスリングFREEDOMSの佐々木貴、WRESTLE-1のKAI、そして天龍プロジェクトの嵐、舞牙、ドラゴンJOKER、この日の夜の天龍プロジェクト後楽園大会で復帰する北原光騎が出席。スクジュールの都合によりプロレスリングZERO1、みちのくプロレスは欠席となった。
スーツ姿で登場した天龍は「あと2か月と2週間で天龍源一郎の格闘技人生が終焉を迎えることになりました。振り返れば長いようで短くて、本当に引退会見のときにお話しましたように腹一杯の幸せいっぱいの格闘技人生でした。これからは何をやっていくかまだ模索中ですが、精一杯人生を生き抜いていきたいと思っています」と挨拶。
まず約40年に渡るプロレスラー人生を振り返り「最初のうちは相撲からプロレスに転向しまして、馴染めない時期もありましたけど、全日本プロレスに入って相撲界から来た人に助言されたり助けられたり、また兄貴的な存在で親しく接してくれた(故ジャンボ)鶴田選手とか、何かレスラー仲間に恵まれた感じがして、生き抜いてこられたなとというのが正直なところです」と語った。
思い出の試合を聞かれた天龍は「常に言ってるんですけど、鶴田選手との一連の潰すか潰されるかの試合と、あともうひとつが東京ドームでやったランディ・サベージとの一戦が、僕自身のプロレスの違う面を覚醒させてくれたようなことだと思います」と答えたのだ、「もし鶴田選手が生きていたらまた闘いたいか?」と聞かれると「いや、もう闘いたくないですね(苦笑)。彼とは若かったからあれだけの死闘を繰り返せたと思いますし、いまも時々スタン・ハンセン選手と会うんですけど、『あの頃は本当に魂と魂のぶつかり合いのようだった』と(言ってる)。もう懐かしさだけです」としみじみ語った。
引退を決意したキッカケに関して「“表に出さない天龍源一郎”っていうのがあって、試合が終わったらいつも天プロの紋奈代表に八つ当たりしたりとかの繰り返しで。今年の正月ですか、その前に家内が大病しまして。そのときに天龍源一郎が元気なうちしか彼女を支えらていかれないなという気持ちが芽生えた。そろそろプロレスは俺自身、腹一杯やらせてもらったし、これからは逆に俺が恩返しする番かなと思ったのがキッカケです」と説明。
続いて会見に駆け付けた選手の中から何人かの選手が天龍にメッセージを送った。
小鹿「引退のニュースを聞き、ただただ寂しく気が抜けたような気持ちになったのが1週間…もっとあったと思います。だけど本人が決めたことであり、大相撲であれほどキツイ稽古をし、またプロレスのリングではいろいろな部分で苦労したと思います。ただ自分に言わせれば、昭和の匂い・香りを持った選手が一人またいなくなるのは、ただただ寂しい。だけど今、天龍選手が言ったようにあと2か月と何時間かあります。その間に日本全国津々浦々、いろいろなところでプロレスファンに勇姿を見せてくれると思うし、最終の11月15日の両国国技館では最大限のパフォーマンスをしてくれると僕は確信しています。ただ、これからも1プロレスファンとしてプロレス界を眺めてもらって、いいものはいい、悪いものは悪いとひと言辛口のコメントをいただければ、リングにかける若い選手の励みとなり、努力する力になると思いますので、11月15日終わったら『はい、さような』って雲隠れするようなことなく辛口のコメントをもらえればなと思っています」
諏訪魔「11月15日、天龍さん引退試合、自分も協力して大暴れしたいなと思っています。天龍さんからは常日頃、自分自身のプロレスを見てもらえてアドバイスをいただいたり、自分自身が考えているときに天龍さんが連絡くれたりですね、感謝しています。昔から天龍さんに憧れているし、また天龍さんの反骨精神みたいな部分を自分もどんどん高めていきたいし、最後の両国大会ではその反骨精神を継いでもっともっと波紋を広げられるような、激しいプロレスをしたいと思います」
北原「自分も寂しい気持ちでいっぱいです。SWSからWAR、この28年間大将にくっついてきたんですけど、今年の2月に大将が引退されるということで。まき代さんも具合が悪いということで、自分は公私ともにお世話になってきたましたし、本当に感謝はしても足りないぐらいお世話になったと思っています。この半年間、大将が試合に出るときにリングイン一緒にさせていただきました。今日、自分は復帰をさせていただいて、大将が引退するまでのあと2か月半一生懸命サポートして、大将がかっこよく引退していただくように僕も見守っていきたいと思います」
リッキー「この場にいられることを光栄に思っています。天龍さんとは昔のFMWの頃からお付き合いをさせていただいて、非常にいろいろ的確なアドバイスとかもいただきまして。天龍さんは僕のこのチャラチャラしたレスリングスタイルを評価していただいているかどうかは分かりませんが、面白がってくれていまして、それが僕のエネルギーに現在もなっています。最後まで天龍さんのファイトをしっかりこの目に焼き付けたいと思います」
小川「天龍さん、長い間お疲れ様でした。以上です」