KO-D無差別級王者・樋口和貞がHARASHIMAに“リベンジ”果たし初V!8・30ひがしんで秋山準が、8・31後楽園で7・16新宿でのバトルロイヤル勝者が挑戦

DDTプロレスが7月13日、東京・後楽園ホールで『ROCK IN RING 2025 〜奏でろ打撃、叫べ歓声〜』を開催した。KO-D無差別級王者・樋口和貞が“ミスターDDT”HARASHIMAを破り、初防衛に成功。8月30日、東京・ひがしんアリーナ(墨田区総合体育館)でのタイトル戦には重鎮・秋山準が挑戦の名乗り。同31日、後楽園でのタイトル戦の挑戦者は7・16新宿FACEで実施される『次々期挑戦者決定バトルロイヤル』で決まることになった。
形の上では樋口が王者ではあるが、樋口はデビュー半年後の2015年5月24日、札幌テイセンホール大会で当時王者のHARASHIMAに挑んで完敗。さらに2016年4月24日、後楽園で当時王者のHARASHIMAに挑戦するも敗退。その後、樋口はシングルマッチでHARASHIMAに勝ったことこそあれど、KO-D無差別級王座戦では2戦2敗。そのため、戦前「リベンジだと思っています」とチャレンジャーの姿勢で臨む気持ちを明かしていた。

序盤、レスリングの攻防から、HARASHIMAはクロー封じのため右腕に徹底攻撃。戦場が場外に移ると、HARASHIMAがエプロンを走って蒼魔刀を繰り出すも、キャッチした樋口はエプロンに投げつける怪力ぶり。HARASHIMAが雪崩式ブレーンバスターを見舞えば、樋口は延髄ラリアット、ヘッドバット、ドクターボムで反撃。HARASHIMAが蒼魔刀もエスケープ。HARASHIMAの蹴りをキャッチした樋口はクロー。HARASHIMAが腕十字から三角締めに移行するも、樋口は持ち上げてマットに叩きつけた。HARASHIMAは再び蒼魔刀を見舞うが、カウント2で返した樋口はクロースラムでトドメを刺した。
樋口が「あんた、やっぱりとんでもない51歳ですね。KO-Dという冠がついた戦いでは、自分はまだ1回勝っただけなので、まだまだっすよね」と言えば、HARASHIMAは「まだまだ何度でもやってやるよ。しっかりベルト磨いとけよ」と返し、ガッチリ握手を交わした。

今林久弥GMが次期防衛戦が8・30ひがしん大会になることをアナウンスすると、秋山がまさかの登場。秋山は「HARASHIMA君が頑張ったから、思い腰のオッサンが動いちゃったよ。そろそろ、またそのベルト、俺の腰に巻きたいだろ? 俺とやるか?」と迫ると、樋口は「もう1回自分の腰に、秋山さんからベルトを巻いてもらいます。よろしくお願いします」と受諾した。秋山は樋口と握手するも、そのままラリアットを叩き込んで早くも宣戦布告した。
秋山は同王者だった2021年3月28日、後楽園で樋口の挑戦を退けた後、樋口にベルトを巻かせた。その後、2022年7月3日、後楽園での『KING OF DDT』準決勝で樋口が秋山を下し、その勢いで決勝も制して、当時空位だった同王座を初戴冠。試合後、秋山が樋口にベルトを巻き、優勝と戴冠を称えた経緯がある。
さらに、8・31後楽園での次々期挑戦者は7・16新宿でのバトルロイヤル(22選手参加)の優勝者となることが発表された。このバトルロイヤルには前王者クリス・ブルックスを始め、元王者の佐々木大輔、HARASHIMA、青木真也、上野勇希らの強豪選手がズラリと参加する。
そして、この日、同王座への挑戦権が得られる「いつでもどこでも挑戦権争奪戦」が8・9横浜、8・10仙台、8・16名古屋、8・17大阪の4大会で実施されることが発表された。王者の樋口にとっては、8・9横浜大会以降、いつ権利を行使されるか分からないため、油断できぬ日々が続くことになる。
バックステージで樋口は「HARASHIMAさん、何も錆びついちゃいない。10年前戦ったときと変わってなかった。このKO-D無差別のタイトル戦では1回勝っただけ。2回負けてるので、まだまだこれからがあると思ってるので。また試合したいなって思ってます。そして、秋山準、出てきましたね。試合後にラリアット食らわせて、上等だよ。やってやるって気持ちにさせられたので、ぶっ倒してやります。(防衛すれば2日連続のタイトル戦になるが?)何でもいいです。本当に。(いつどこ挑戦権争奪戦も始まるが?)何でもいいって。何でも来いって!」と厳しい防衛ロードでも受けて立つ姿勢を示した。
王座奪還ならなかったHARASHIMAは「強かったです。非常に悔しいです。でも、樋口が強いのは分かってたし、体も心も強い。樋口はケガを乗り越えて、結果出してチャンピオンになって。よりしっかり強さを構えた強さを感じました。僕は圧倒的な差で負けたとは1ミリも思ってないので。まだまだコンディション上げて、あのベルト狙い続けます。ホントは勝って、7月27日の青梅大会で、ベルトを巻いて凱旋したかったけど、それは叶わず。でも、強いベルトへのこだわりは捨ててないので、もっと練習して鍛えて頑張ります」と前を向いた。
2021年8月21日、富士通スタジアム川崎で竹下幸之介(KONOSUKE TAKESHITA)に敗れて同王座から陥落して以来、実に丸4年ぶりの挑戦となる秋山は「チャンピオンからも会社からもOKもらったので、久しぶりにKO-D挑戦します。最後の一発は、ここから勝負だと。笑って笑顔でやるつもりはないので。俺、スターネスなんで。そのつもりで奴にも考えてもらいたいと思ってます」と4年ぶりの戴冠に向け意気込んだ。