彰人がアストロノーツとのKO-Dタッグ王座戦に向け、後輩に対抗心メラメラ!「阿部史典にだけは負けたくない気持ちがある」

DDTプロレスが5月26日、都内で『KING OF DDT 2025 FINAL!!』(同25日、後楽園ホール)の一夜明け記者会見を行った。6月7日、東京・品川プリンスホテル内クラブeX大会で、高鹿佑也と組み、アストロノーツ(阿部史典&野村卓矢)の保持するKO-Dタッグ王座に挑む彰人が、後輩の阿部に対して、対抗心をメラメラと燃やした。
アストロノーツは髙木三四郎30周年プロジェクト興行「M&Aプロレス」の4・9上野大会で、佐藤光留&一般人・澤宗紀を破り、V2に成功。その後、大日本プロレス4・30札幌で青木優也&吉田和正を下しV3。BURST5・11神埼で橋本大地&岩崎永遠を退けてV4に成功した。
5・25後楽園での4WAYマッチで、彰人とのコンビで勝利した高鹿が試合後のバックステージでKO-Dタッグ王座へ挑戦の名乗りを挙げ、彰人が同調し、同王座への挑戦が緊急決定した。
この日の会見には両チームが登壇し、調印書にサインを入れて意気込みを述べた。挑戦者チームの高鹿は「タッグのベルトが外に流出しているのは、所属の人間として黙って見てるわけにはいかない。特にこのベルトには思い入れもあるし…。挑戦したい思いがあっても、バーニングが解散して、正式なタッグパートナーもいないなかで、彰人さんが力を貸してくれると言ってくださったんで。こんなに頼もしいパートナーはいないですし、このベルトを獲りたいと思っています。個人的にも、(KO-D無差別級の)タイトルマッチ、KING OF DDTトーナメントで負けてしまって。このままズルズルいってしまうのはまずいと思ってて。何か一つ結果がほしいということで挑戦表明しました。僕もDDTのなかで、戦いを追い求めてると自負してるので、格闘探偵団のお二人に僕たちの戦いを刻む込みたいと思います」と力を込めた。
パートナーを務める彰人は「高鹿君みたいなD GENERATIONSの世代が、KO-Dタッグが外に流出してて悔しいと声を挙げてくれたのがうれしいです。だからこそ、昨日のバックステージで、僕でよければ一緒にやろうよと。若手のなかで誰と組みたいかというと、手と足の違いがあれど、僕と同じ一点集中のスタイルが似てて、どこかで気にしてた部分があって。組むならこいつだなと思ってた部分があって。このタイミングでベルトに挑戦してみようよという気持ちがあったので、すぐに同調して、タッグの戦いをすることになりました」と話した。そして「対戦相手、アストロノーツ、特に阿部。元々僕と阿部は同じ団体にいました。僕はスポルティーバ生え抜きの第1号でデビューして、阿部は4期生くらいになるんですかね。ちょうど僕が東京に出てきたタイミングで入門したのが阿部で、一緒に練習したとかいう仲ではないんですけど…。東京から名古屋に戻る度に、練習生だった阿部が車で実家まで送り届けてくれたエピソードがあります。持ち前の破天荒さ、人間力もあって、メキメキと成長して、今はDDTのタッグのベルト持ってる。阿部とタイトルマッチで当たることはないと思っていたけど。練習生時代、阿部は僕のことを“雲の上の存在です”と言っていて、僕は東京に出てDDTで戦っていました。僕はいろんな後輩に抜かれていくなかで、自分でも認識してます。同じ団体で育った、ギャラがカレーだったことを知ってる数少ない人間。いつまでも、“雲の上の存在”でいたいので、阿部にだけは負けたくない気持ちがどこかにあって、彼には先輩という姿、大きい背中を見せたいと思ってます」とキッパリ。
王者チームの野村は「これが5度目の防衛戦。我々が目指してるのは最多防衛記録(12回)を更新することなんで、ここで負けるわけにはいかない。彰人選手も高鹿選手も個々では素晴らしい選手だと思いますけど、ぶっちゃけ即席タッグなので。僕たちは10年くらい一緒にいるんで。チームワークでは絶対に負けない。タッグの妙技で必ず勝ちます」と必勝宣言。
阿部は「スポルティーバに入った頃、斉藤涼オーナーに擦り切れるくらい、一つの試合を見せられたんです。その試合が彰人さんの大谷(晋二郎)さんとのデビュー戦。これをたぶん200回くらい見ています。この試合の一挙手一投足を言葉でしゃべることができるくらい見ました。その頃から彰人さんは東京で、スポルティーバの出世頭。ギャラがカレーの時代から、サイバーファイトの副社長(現在は取締役)へ。これはすごい成り上がりだなと思ってます。彰人さんとDDTで戦うことがあると思ってなかったんで。“雲の上の存在”だった彰人さんをチャンピオンとして迎え撃つ。斉藤オーナーに感謝したい」と彰人への思いを語った。続けて「高鹿選手、何年か前、とある会場で一緒になって。アップのとき、レスリングみたいなことをやったんですけど、今思えば、腕の取り方が間違ってたんじゃないかと。間違ってたんじゃないかなと思ったときから何年か経って、チャンピオンシップで対戦するということで、彼のテクニックがどう成長してるのか? 我々も成長してるので、そこをぶつけ合えたらいい」と話した。
ここで、彰人が「昔話とかどうでもよくて、僕は格闘代理戦争だと思ってるんです。高鹿君はアニマル浜口ジム出身。阿部君、野村君のバックボーンはトーイ(石川雄規選手)? バトラーツの系譜。僕のバックボーンはスポルティーバのゼヴィウスだから」と言うと、阿部が爆笑。
高鹿は昨年12月28日、両国国技館で遠藤哲哉と組み、MAO&To-yとのKO-Dタッグ王座決定戦に臨むも敗退。その結果、遠藤がバーニング解散を表明した。それ以来の同王座戦となるが、「あのときとは違う自信というか、自分のプロレスもしっかりとして、自信もできてきてる部分があるんで、前回よりさらに自信があるという感じです」と両国大会とのメンタル面での違いを強調した。