「これが全日本プロレスとDRAGON GATEの差」1999年生の最年少戴冠記録保持者同士が一騎打ち!菊田円が安齊勇馬から激勝!

23日、東京都・後楽園ホールにて全日本プロレス『チャンピオン・カーニバル2025』が開催。チャンピオン・カーニバル公式戦で菊田円が安齊勇馬を下した。
チャンピオン・カーニバル(以下:CC)は、全日本プロレスで春の風物詩として行われるシングルリーグ戦。今年はA,Bの2ブロックに分かれて計18選手が参戦。4月9日の後楽園ホール大会から5月18日の大田区総合体育館大会まで全国各地で熱闘を繰り広げていく。
菊田は180cm 95kgと体格に恵まれDRAGON GATE内で屈指のパワーファイターとして活躍し、2023年5月には団体の至宝たるオープン・ザ・ドリームゲート王座を戴冠。団体史上最年少&最短キャリアでの戴冠記録を塗り替えた未来のエース候補筆頭と言える選手だ。
これまでは他団体への露出が少なかった菊田だが、今年のCCに初参戦。初戦では、CCの最年少優勝記録保持者である青柳優馬を下して勝利。この日は三冠ヘビー級王座の最年少戴冠記録保持者である安齊との対戦に。
ともに1999年生まれであり、それぞれ団体の看板を背負う若きエース格同士の対決には多くの注目が集まっていた。
ゴングが鳴ると、基礎に忠実かつ堅実なレスリングが展開される静かな立ち上がり。
しかし、打撃戦となると強烈な逆水平チョップを持つ菊田が圧倒。負けじと安齊がドロップキックで顔面をぶち抜いてみせると、菊田は冷静に場外へエスケープ。
場外戦を優位に進めた安齊だったが、菊田がエプロンからのミサイルヒップから場外鉄柵への串刺しランニングヒップ。しかし、菊田もこれで腰から尻にかけて甚大なダメージを負ってしまう。
それでも菊田は余裕の笑みを作りながら「そんなもんかい?」と逆水平チョップ連打からスライディング・ヒップ。安齊もミサイルキック、スロイダー、ドロップキックと猛反撃。 無骨なヘッドバッド合戦、張り手合戦が展開されていき、安齊のジャンピングニー、菊田のヒップアタックと大技も次第に飛び出していく。

激しい競り合いの中で菊田がローリング・ラリアットを決めるも、安齊は2発目をかわしてドラゴン・スープレックス、ジャンピングニー、ジャーマン・スープレックス・ホールドと猛攻。さらに必殺のギムレットを狙うが、着地した菊田が後頭部へのヒップアタックから顔面へのヒップアタック。最後は菊田がショートレンジ・ラリアット、ロープに飛んでのラリアット、ローリング・ラリアットとフルコースを見舞って3カウントを奪った。

バックステージに戻った菊田は「安齊勇馬、俺よりキャリアが下で、俺より早く団体のトップを獲った。それで今この調子とは。DRAGON GATEの歴代最年少キャリアでドリームゲートを獲ったこの俺にお前が負けたことはどういうことかわかるか?言わなくてもわかるな?全日本プロレスとDRAGON GATEの……差だ!」と不敵に笑った。
2019年12月にDRAGON GATEのYAMATOが全日本初参戦を果たした際には「俺たちは小さい。色眼鏡で見られることも多々ある。DRAGON GATEは今後どんなに大きくなっても俺たちが業界を引っ張るべきじゃない。でもお前らには歴史と伝統がある。それと同時に、この業界を背負う義務と責任があるんだ!もっともっとお前ら若い力でこの業界、ひっくり返してみせろよ!」とマイクで語った。
あれから約5年半の時が経ち、プロレス界の風景も大きく変わった。団体間の交流が活発化し、団体の力というよりも選手個人の力が大きく意味を持つようになってきている。
他団体選手のCC優勝は、2018年にNOAHの丸藤正道が果たして以来成されていない。菊田がCC優勝を果たすことがあれば、菊田が「若い力で業界をひっくり返す」存在となり得るだろう。