2組の兄弟レスラーが全日本プロレスの未来を拓く!斉藤ジュンが三冠ヘビー級王座を防衛し宮原健斗との頂上対決へ!

24日、東京都・エスフォルタアリーナ八王子にて全日本プロレス『エキサイトシリーズ2025』が開催。斉藤ジュンが青柳優馬との“お兄ちゃん対決”を制して三冠ヘビー級王座を防衛した。
双子の大相撲力士レスラー【斉藤ブラザーズ】斉藤ジュン&斉藤レイはともに190cm・110kg超えの大型選手として全日本の未来を背負って2021年6月に2人同時デビュー。
体格に恵まれただけではなく実力やビジュアル面も折り紙付きの2人だが、お茶目なその性格も愛されており、地元・ミヤギテレビの『OH!バンデス』の1コーナーである『TAXIめし リターンズ』で兄弟揃ってレポーターを務めてお茶の間の人気者になるなどプロレス界をDOOMしつつある。
兄のジュンは三冠ヘビー級王座を戴冠し、今月9日にはレイと持つ世界タッグ王座の8度目の防衛を達成。ジャンボ鶴田&谷津嘉章が持っていた最多防衛記録を約35年ぶりに更新する快挙を成し遂げ、偉大な歴史にその名を刻んでいる。
この日、ジュンの三冠王座に挑戦したのは青柳優馬。
優馬は2014年12月にデビューし、現在は2度の三冠ヘビー級王座戴冠歴を持つなどヘビー級戦線の中核選手へと成長。 “陰湿キャラ”として強い個性を持ち、試合だけでなくリング内外の言動にも注目を集めるトリックスター。今月9日には弟・亮生とともに斉藤ブラザーズの世界タッグ王座に挑戦し、同王座で史上初の兄弟対決を行ったが惜敗。リベンジの意味も込めてこの試合でジュンからの三冠王座奪取を誓っていた。
斉藤ブラザーズが公開入門テストを受けた際に試験官を務めていたのが青柳兄弟であり、この2組の兄弟の頂上対決は全日本の現在から未来までの可能性が詰まっていると言える。

この日のセミファイナルでは亮生がレイとのシングルマッチを制し、退場していく亮生を迎えるように入場してきた優馬がハイタッチしてバトンを受けるという粋な場面を演出。

試合が始まると、優馬がジュンがセクシーに髪をかきあげる仕草を真似るなどのおふざけを交えつつ、打点の高いドロップキックで顔面を、意表を突く低空ドロップキックでヒザを撃ち抜くという優馬らしい陰湿な攻撃を展開。
ジュンは場外戦に持ち込んで流れを変え、体格差を活かしたパワーファイトで圧倒。優馬は「お兄ちゃーんッ!」と叫びながらの攻撃で“兄”の意地を見せ、上下に打ち分けるドロップキックやエプロン上でのバックドロップ、ダイビング・エルボードロップ、エンドゲーム、パワーボムと猛攻をかけていく。
これを耐え抜いたジュンが真っ向からのエルボー合戦に持ち込み、相撲仕込みの強烈な張り手。優馬の胴絞めフロントネックロックをぶっこ抜いてのブレーンバスターからサイコブレイクを狙うが、優馬はこれをエンドゲームで切り返す。
優馬はロックスター・バスター2連発から北原光騎直伝スピンキックを叩き込むが、倒れず耐えたジュンが張り手からのラリアット、ランニングニー、チョークスラムと連撃。これを返されると、新技・DAYS GONE(※ブレーンバスターの体勢からチョークスラムの形で落とす変形昇天)を解禁して3カウントを奪った。
マイクを取ったジュンが「三冠ベルト、防衛したぞ!これでやっと青柳兄弟と決着がついた。青柳優馬、アンタは素晴らしいプロレスラーだ。だが今日勝ったのはこの俺、斉藤ジュンだ。キッチリとDOOMしてやったぜ!俺の足を心配してくれてた人がいるかも知れないが、この通りだ。何も心配するな」と語って恒例の甘いものタイムに移行しようとすると、そこへスーツ姿でビシッとキメた宮原健斗が登場。
宮原は「そろそろその三冠ベルト、返してもらっていいかな?そのベルトを失って2年。プロレスファン、そして斉藤ジュン、お前に改めて教えてやるよ。その三冠ベルトが世界一似合うのはこの俺だ。もう舞台を決めようじゃないか。春の大一番!3月29日、大田区総合体育館で勝負だ!3月9日後楽園で世界タッグを奪い、3月29日、大田区総合体育館でその三冠ベルトを俺が奪う。斉藤ジュン、3月ですべてを失うぞ?その覚悟はあるんなら俺と闘え!」と挑戦表明。ジュンもこれを受けて立つ姿勢を見せた。
ジュンと宮原は2024年5月のチャンピオン・カーニバル優勝決定戦で対戦し、ここではジュンが敗れて優勝を逃している。時は流れて三冠王者となったジュンが宮原との対戦であのときとの違いを見せ付けることが出来るか。
3月9日の後楽園ホール大会では斉藤ジュン&斉藤レイvs宮原健斗&青柳優馬の世界タッグ王座線も決まっており、斉藤ブラザーズを中心とした全日本の王座戦線の行方に期待が高まる。