グレート-O-カーンがKOPWを封印。東京ドーム大会のニュージャパンランボーはIWGP世界ヘビー級王座挑戦権争奪戦に
22日、東京都・後楽園ホールにて新日本プロレス『カンタン酢トマト Presents Road to TOKYO DOME』が開催。KOPW 2024覇者となったグレート-O-カーンがKOPWの封印を宣言した。
KOPWとは、オカダ・カズチカが提唱して創設された新日本プロレスのタイトル。特殊ルールでの闘いを経て勝利した者にタイトルが移り、その年の最後の段階で保持していた選手が覇者となる特殊性を持つ。
通常のプロレスの強さとはまた違うプロレス脳が求められるために選手の個性が光る魅力的な試合が数々展開されてきたという歴史があり、話題性という意味ではIWGPに勝るとも劣らない地位を確立しつつある。
オーカーンは2024年のKOPW戦線を大いに盛り上げてきた選手だが、タイチもKOPWが王座として認められる前の最初期から支え続けてきた立役者。
今回KOPW戦が決まった2人は恒例のルールプレゼンを行い、今回はタイチが提唱した『KOPW3年間集大成3本勝負』が採用。
1本目はノーロープ場外押し出しマッチ(2022年4・9『KOPW2022』矢野通戦)、2本目は金丸義信レフェリーマッチ(2023年11・17『KOPW2023』SHO戦)、3本目は鷹木式ラストマンスタンディング ランバージャックデスマッチ(2022年12・19『KOPW2022』鷹木信悟戦)という過去の名勝負のルールを用いた3本勝負が行われることになった。
1本目はノーロープ場外押し出しマッチということで激しい相撲ファイトが展開。相撲に関してはタイチに分があり、左の上手投げでオーカーンを場外に放りだして勝利。
リングにロープが張り直されて2本目が開始。レフェリーの金丸は予めオーカーンが札束を手渡して買収しており、オーカーンびいきの試合展開が続く。オーカーンのカバーのときだけ高速カウントを叩いたり、堂々とオーカーンと一緒にトレイン攻撃に参加したり、凶器のウイスキーボトルを手渡したりとやりたい放題。オーカーンがウイスキーボトルでタイチを殴りつけてアイアンクローで捕らえると、金丸が素早くレフェリーストップを宣言。2本目を制したオーカーンは金丸に帯付きの札束を渡して労をねぎらった。
マイクを取ったタイチは「そんなきたねー真似してまで勝ちてーか?ならテメーがやりたかったことやってやるよ。3本目、ランバージャックなんて必要ねえ。後楽園ホール全部使ってやるぞ。エニウェアマッチに変更だ!」と、ルールプレゼン時にオーカーンが提唱していたルールへの変更を要求。オーカーンも「是非も無しだ。やってやる」とこれを受諾。
3本目は場外戦でスタートし、満員の後楽園ホールで観客の中に飛び込んでいっての殴り合いを展開。オーカーンがタイチを乗せた台車を押してアリーナ席のイスをすべてなぎ倒していったり、タイチが北側ステージからテーブルへの喉輪地獄落としを見舞ったりと大暴れして場内は阿鼻叫喚。
リングに戻ると、ラリアットとアックスボンバー、フロントハイキックと王統流二段蹴りの打ち合いなど真っ向勝負が展開。タイチがデンジャラス・バックドロップを見舞えば、オーカーンも天翔十字鳳をキャッチしてのリストクラッチ式エリミネーターで反撃。両者起き上がれぬまま10カウントが叩かれ、ダブルノックアウトで決着、1勝1敗1分の引き分けとなったが、王座規定によりオーカーンが防衛。KOPW 2024の覇者となった。
マイクを取ったオーカーンは「タイチ、貴様の3年間、しかと受け取った。貴様の栄光を、この余が称えてやる。褒美だ」とトロフィーを与え、KOPWの栄光をベルトとトロフィーとで半分こ。
そしてオーカーンは「余が最後のKOPW覇者だ。代わりと言っちゃなんだが、来年1・4東京ドームでIWGP世界選手権挑戦権利証マッチをこの余が最後のKOPW覇者として提唱する!」
バックステージに戻ったオーカーンは「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや。これまで愚民が考えもつかないことを実現させてきた。ここでもう1つ、愚民どもに提唱してやる。このKOPWを封印するッ!代わりと言っちゃあなんだが、この余の権限で毎年恒例の1・4のランボーマッチをIWGP世界ヘビー級争奪戦に変えるッ!いいか!これが最後にして永久KOPWチャンピオンのグレート-O-カーンの力だ!ひれ伏せ!愚民ども!」と宣言。
これを受けて、2025年1月4日の東京ドーム大会の第0試合で行われるニュージャパンランボーは『IWGP世界ヘビー級王座挑戦権争奪』の名を冠するものとなった。