「藤波辰爾の息子だから正統派でいなきゃいけない」という呪いを破ったLEONAが全日本プロレスのエースを超えてスーパースターを目指す

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 22日、東京都・後楽園ホールにてドラディション『DRAGON EXPO 1978』が開催。LEONAが全日本プロレスのエース・宮原健斗超えを誓った。

 LEONAは“炎の飛龍”藤波辰爾の長男であり、2013年にプロレスデビュー。イギリスでランカシャースタイルを学び、国内ではU.W.F.スネークピットジャパンで修行。さらには父直伝のドラゴン殺法も身につけているが、現役の先人たちからは厳しい言葉を浴びせられ続けている。
 それでも、天龍源一郎が「藤波家の坊っちゃんが一生懸命闘ってるのを見て、藤波家の親じゃないけど親心が出てきたよ」と自身の団体へレギュラー参戦させたり、「猪木さんから習ったことを、猪木さんから学んだことを彼にこれから伝授していきたい」と後継者として育てようとしたりとレジェンドはこぞってLEONAを寵愛。
 LEONAも「父と比べられる、一生闘わなきゃいけない人生だ」と覚悟を決めるなど精神的成長を見せている。

 そんな中、LEONAはライバルを見つける。
 現在の全日本プロレスの象徴的存在である宮原健斗は昨年3月にドラディションに初参戦した際、LEONAを「あなたがこの俺と同じリングに立てるのは藤波辰爾さんの力」と挑発。試合では完膚なきまでにボコボコにし、「色々あなたのことを言ったけど、調べたらそんなに年齢変わらねーじゃねーかよ。色々言って悪かった」と直接的な侮辱よりも屈辱を与える謝罪を行っていた。
 今年5月に再び2人の対戦が実現するものの、宮原は軽くあしらった上で「アイツ勘違いしてんだよ。前相手にしてあげたのは俺のサービスだからな?2度目はねーと思ってよ。3度目が有るか無いかはお前次第だ」とげんなりした態度を示していた。

 この日の第4試合では、LEONA&船木誠勝vs宮原健斗&井上凌のタッグマッチが実施。
 船木はLEONAのデビュー戦の相手でもあり、以降も縁が深いパートナー。宮原と井上は福岡県出身の同郷であり、2人でアジアタッグ挑戦歴もあるなど即席タッグではない手強い存在だ。

 リベンジに燃えるLEONAに対し、宮原は塩対応。場外戦ではいたぶっていくものの、試合を通して宮原はLEONAにあまり手を出さずに敢えて井上に託す場面が目立つ。
 LEONAも宮原にドラゴンスクリューを見舞ったり、井上を相手にドラゴン張り手で圧倒したりと躍動。最後は船木が井上をハイブリッドブラスターで沈めて試合は終わった。

 試合後にマイクを要求した宮原だったが、試合前に自分たちにだけ花束贈呈が無かったことに文句を言ったり、野次を飛ばしてきた観客をイジったりするだけでLEONAには一切言及せずにリングを後に。LEONAが慌てて呼び止めるが、宮原は足を止める素振りも見せずさっさと退場していく。


 マイクを取ったLEONAは「あっちは三冠のベルトも取った、チャンピオンカーニバルも取った。だから、俺はまだあいつにとって顔じゃないのもわかってる。でも、追いかけて何が悪い!俺は、背中が見えなくなるまで、絶対に、絶対逃さないし、絶対にシングルを勝ちとってやる。このドラディションのリングで、絶対に宮原健斗を倒す!」と咆哮。
 船木も「行くんでしょ?スーパースター!勝ったらスーパースター!」と背中を押してLEONAがスーパースターになることへの期待を寄せる。

 バックステージに戻ったLEONAは「分かってる。自分だって、宮原健斗の方が実績が上だって分かってる。でも、『はい。そうですか』って下がれないでしょ。自分の中で『藤波辰爾の息子だから正統派でいなきゃいけない』とかそんな気持ち、どっかで無くなったのかもしれないけど、でもただ順番待って『宮原健斗、そのうちやってください』なんてもう僕からは言えないから。順番なんて並ぶつもりはない。割り込んででも、前に並んでいる人間を蹴っ飛ばしてでも、絶対にシングル取るから。そして勝から。その気持ち、そういう姿勢が多分僕には足りなかったんだと思う。ムチャクチャでもいい。形なんてどうでもいい。あの顔、もう1回、2回、3回、ぶっ飛ばしてやる。そして勝ってやる」と気迫をみなぎらせた。

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