「RIZINで最も長時間試合をしたという金字塔を打ち立てた」引退試合を終えた浅倉カンナへ榊原信行CEOが9年間の感謝を熱弁
29日、さいたまスーパーアリーナにて『Yogibo presents RIZIN.48』が開催された。
今大会では、ホベ ルト・サトシ・ソウザがわずか21秒でルイス・グスタボを破ってのRIZINライト級王座防衛、井上直樹が対日本人相手に無敗だったキム・スーチョルを破ってのRIZINバンタム級王座戴冠というドラマが生まれた。
また、浅倉カンナの引退や、18歳でJAPAN TOP TEAMに所属し朝倉兄弟の弟子となっている秋元強真の衝撃RIZINデビューといった話題もありつつ、全体を通して見ても11試合中8試合がKO・一本での決着というエキサイティングな大会となった。
大会終了後に総括を行った榊原信行CEOは、浅倉カンナの引退について熱弁。
RIZIN発足までジョシカク(女子格闘技)に触れて来なかった榊原CEOにとって、黎明期からともにRIZIN女子戦線を盛り上げてきたカンナには特別な思い入れがある様子。
「気付けば本当に思い出がある選手。2015年の時点で言うと、UFCもそうですけど世界の格闘技界でジョシカクのプレゼンスが今以上に高かった時代があるんですね。RIZINとして新しい扉を開いて新しい舞台を作り出す中で、“ジョシカク”っていうのはマスターピースとして絶対必要。そのスタートを切っていく創生期のメンバー。そのときに日本で生まれたRIZINの中で日本人選手が活躍出来る階級ってことで49kgっていうスーパーアトム級っていうのを勝手に作って階級化して、世界中からフィットする選手を集めた。ひょっとしたら、アメリカのプロモーションでやろうとするとUFCに限らず52kg以上にウエイトを上げるしか無いと思うんですけど、日本独特の階級を作って、カンナとRENAの2人の闘いはGPの中でもそうでしたし、その後のワンマッチもそうでした。そこに美憂が絡んで外国勢も絡んで、すごくバラエティに富んだ個性豊かな選手たちがラインナップしてみんながしのぎを削って闘ってくれたことが、多分RIZINの“ジョシカク”っていうジャンルを明確に作り上げた。そこへ浜崎が入ってきて、今はそこを伊澤が引き継いでってことで」とRIZINとカンナがともに歩んできた9年間を振り返る。
そして「すごく試合をたくさんしてくれたカンナですし、試合時間で言うと結果は5分3Rって時間を積み上げたんで、多分RIZINのリングで最も長時間試合をした選手が浅倉カンナであることは、これでもう金字塔を打ち立てて引退していきましたから。それを誰がいつの日か塗り替えるのか。これは男子・女子含めてですね。本当に彼女がRIZINの中で出てきたのは19歳。それで8~9年やって、彼女自身の人間としての成長、1人の女性として成長していく姿も見届けていくことが出来たので感慨深いものがありますし、引退はするけどもこれからもまたRIZINの中でいろんな役割を担っていってジョシカクの熱をさらに盛り上げてもらえるような形で一緒に向き合えたらと思います」とカンナを称え、今後もRIZINとしてカンナと関わりを持ち続けていく意向を明かした。