小池百合子都知事、ファンキー加藤も参戦!?DDTプロレスが都電でハチャメチャな戦いを展開!
DDTプロレスが6月29日、都電荒川線(東京さくらトラム)で史上初の“都電プロレス”を開催。著名なプロレスラー、芸能人、政治家もサプライズで登場するなか、ハチャメチャで狂乱な戦いを繰り広げた。
同団体ではこれまで銚子鉄道、千葉都市モノレール、小湊鉄道で列車プロレスを実施。昨年9月18日にはのぞみ号車内で世界初の新幹線プロレスを行い、話題を振りまいた。今回の都電プロレスの戦場となったのは荒川車庫前~三ノ輪橋間の往復区間。
対戦カードは同団体を運営するCyberFightの髙木三四郎副社長と“プロレス王”鈴木みのるのシングルマッチで、試合形式はどこでもフォールが可能なエニウェアフォールマッチ。髙木は7月21日の両国国技館大会をもって無期限休養に入るが、過去に路上プロレス、新幹線プロレスを含め、鈴木にシングルで3連敗を喫しており、休養前に何としてもリベンジを果たしたいところ。
まずは荒川車庫前駅の前にある思い出広場でセレモニーが催され、対戦する高木と鈴木が入場。プロレスラーでもある川松真一朗都議も出席。そして、小池百合子都知事がまさかの登場で、「今日はプロレスにはいいお天気。熱い戦いを期待しています」と激励し、「都電プロレス、スタート!」のオープニングコールも。小池都知事は“公務”で、都電の視察に来た模様で、始発電車に乗り込む。
序盤、髙木と鈴木はレスリングの攻防。髙木のチョップ、鈴木のエルボーの打ち合いから、髙木が羽交い絞めにすると、小池都知事が鈴木にチョップを一閃し、2駅目の小台駅で下車。3駅目の宮ノ前駅でウナギ・サヤカ(アイアンマンヘビーメタル級王者)が乗ると、髙木と共闘し、ハンディキャップマッチの様相に。続いて、熊野前駅で佐藤光留が乗り、鈴木に加勢。東尾久三丁目駅でヤンキーレスラー・立花誠吾が乗ると、鈴木と光留に手を貸し、髙木側には最初から乗車していた川松都議が加わる。いつの間にか、鈴木にほかの5人が攻撃し、1vs5の形勢に。本来、髙木と鈴木のシングル戦なのにハチャメチャな展開に発展。町屋二丁目駅で元警官の植木嵩行が乗り、拳銃(本物ではない)を出すと、鈴木が取り上げて「打つぞ!」と威嚇。すると、多くの選手は荒川七丁目駅でそそくさと下車。鈴木がタオルでウナギを絞めてギブアップを奪い、アイアンマン王座がタオルに移動。荒川二丁目駅では芸人のスギちゃんが乗車し、「サンミュージックでは俺が先輩だ」と鈴木を挑発し、タオルからアイアンマン王座を奪うも、タオルが即奪還。
折り返し地点の三ノ輪橋駅では停車中にDDTのMAOと正田壮史が入ってきて、髙木と鈴木に対峙も、2人で激しい襲撃戦に。だが、発車前に2人は高木と鈴木に排除され降車。三ノ輪橋駅を出発し、1駅目の荒川一中前駅に着くと、歌手のファンキー加藤がよもやの乗車! 7月24日発売のベストアルバム「My BEST」から「VOYAGE」を熱唱。荒川二丁目駅でウナギ、光留、植木、川松都議、立花の5人が再び乗ってくると、みんなで加藤と共に歌う。加藤は歌いながら、立花にジャンピング・ニー、鈴木にはエルボーをかます。
町屋二丁目駅で、髙木、鈴木、加藤以外の選手が降車。次の東尾久三丁目駅では「WWE SUPERSTAR MEIKO SATOMURA」(里村明衣子)がまさかの乗車で、加藤と歌対決。加藤はタオルからフォールを奪い、宮ノ前駅でアイアンマンベルトを持って逃走し、里村も下車。これで完全に髙木vs鈴木の一騎打ちの構図に戻ったが、小台駅で駅員の帽子を被った獣神サンダー・ライガー氏が乗ってきて、因縁深き鈴木と口論になり掌底で一撃すると業務に戻る。鈴木は高木のラリアットをかわすと、ゴッチ式パイルドライバーで3カウントを奪い勝負を制した。
試合後、思い出広場に戻ると、敗れた髙木が休養前の引退を宣言し、10カウントゴングが鳴らされると、髙木は途中で「ウソじゃ!」と言い出し、ストーンコールドスタナーを発射。怒った鈴木が高木を追いかけて大会は終了した。
大会後、鈴木は「(新幹線の)200何十キロだろうが、(都電の)13.何キロだろうが、速度で俺に勝とうというのが間違ってる。次は飛行機でやってやろうじゃないか。気流に巻き込まれたらどうするんだ? 座るの? さらに狭いよ。俺は世界で一番厳しいルールで戦ってきてるから、ルールなんかなんでもいい。無人島でもいい。宇宙ステーションのなかでもいい。何でライガーがいるんだ? プロレスやめて、都電の車掌やってんの? アイアンマン? それより、次はクリス・ジェリコのFTW狙ってるから。みんな笑顔だったじゃない。都知事だってゲラゲラ笑ってたじゃないか。SPですら笑ってたから。引き込む力あるのがプロレスだよ」と笑みを浮かべた。
敗れた髙木は「今日の一番は小池都知事が公務で視察にいらっしゃったこと。プロレスが視察に来ていただけるくらい、市民権を得たスポーツだと証明できたのかなと。プロレスは最高のエンターテインメントだと思ってます。序盤の知事の空手チョップが一番効いた。あの空手チョップは力道山先生の空手チョップだと思うんです。都電50年の歴史、プロレスも何十年やってますが、脈々と受け継がれていくんじゃないかと。知事にとってのプロレスは空手チョップだと思う。50年の時を経て、都電で披露された。改めて東京都交通局の皆さま、31倍の倍率をくぐり抜けてきた16人のもののふたち、ありがとうございました。負けて終わりじゃないんで鈴木みのるに必ずリベンジします。7月21日、休養しますが必ず復帰します。次はいろんなとこが浮かびます。クイーンエリザベス号とか、シベリア鉄道、ジャンボジェットとか。“ウソでしょ? こんなところでやるの? 鈴木みのると高木三四郎”というブランド力が世界中に響き渡る場所でまたやりたい。東京から都電だったり、そういったものを世界にアピールしたい。そんな場所を考えています」とリベンジを期した。
担当の東京都交通局電車部長・神永氏は「都電でこういうことできるんだって! 大きな体のレスラー2人が存分に勝負してもらって。都電の可能性を発見させていただいたイベントになりました。皆さん、楽しんでもらえてありがたかった。よかったと思います」とイベントの成功に満足げだった。