【会見全文】鈴木千裕がマニー・パッキャオに「MMAを学ばせる」と豪語!パッキャオは「エキシビションではない。12Rを闘うための準備をする」と本気の姿勢!

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 10日、都内某所にて7月28日にさいたまスーパーアリーナで開催される『超RIZIN.3』についての記者会見が実施。対戦が決まったマニー・パッキャオと鈴木千裕が対峙した。

 マニー・パッキャオはボクシング世界6階級制覇の元プロボクサーであり、2015年に行われたフロイド・メイウェザー・ジュニアとの王座統一戦は150億円のファイトマネーや視聴率も歴史に残る注目度となっていた。
 2021年に現役を引退し、2022年12月31日の『RIZIN.40』のリングに現れRIZINとの契約を発表。2023年12月31日の『RIZIN.45』でマニー・パッキャオvsフロイド・メイウェザー・ジュニアの再戦が噂されていたが実現せず、パッキャオがリング上で「来年是非皆さまにビッグファイト、フロイド・メイウェザーとやれるように頑張りたいと思います」と挨拶をするにとどまっていた。
 これに榊原CEOは「フロイド・メイウェザーJr.、マニー・パッキャオ以外のボクシングのトップアスリートともコミュニケーションを取ってますから。エキシビションという枠の中であれば、非公式マッチなら日本で闘えたりもするので。それはライアン・ガルシアでもそうですし、ガーボンタ・デービスでもそうですし。いろんな選手に僕はチャレンジをして。ちょっと他の海外のプロモーションとは違う形で、このRIZINという舞台に海外の視線を集めるようなチャレンジはあっていいかなと思ってます」と語り可能性を探っていた形だ。

 前夜の『RIZIN.47』にてリングに上ったパッキャオが超RIZIN.3への参戦決定を明かし「ついにこの舞台で戦う事が決まりました。このあと対戦相手が発表されます」と語ると、RIZINフェザー級王者の鈴木千裕が登場。
 鈴木は「リスペクトを持って、1RでKOします!」と宣言し一礼。これを聞いたパッキャオは苦笑しながら「ベストを尽くしてこの選手にボクシングというものを教えてあげたいと思います。ボクシングは思ってるほど簡単ではないです」と挑戦を受ける構えを見せた。
 試合のルールは『RIZINスタンディングバウト特別ルール:3分3R(68.0kg)』と発表。詳細な内容がどのようなものになるのかも注目されていた。

 この日は、マニー・パッキャオ、鈴木千裕、榊原信行CEOの3人が出席。会見は15分遅れでスタートした。


榊原信行CEO
「こんちは!冒頭にも鈴木さんからお詫びがありましたが、本当に12:00というお約束が守れず大変申し訳ございません。15分の遅れ。貴重な時間を配信の前でお待ちいただいてる皆さんにも深くお詫びしたいと思います。発表事になにかトラブルがあったわけではなくて、こちらの段取りの悪さで15分遅れてしまって申し訳ございません。会見で頭から謝る会見なんて最低だなと思いますので、今後2度等こういうことがないようにしっかり努めていきたいと思いますので、お許しいただけたらと。そう思います。
 今日はですね、昨日リング上で発表させていただいた、ホントにまあアジアで最も有名な、大谷翔平はもちろん有名です。いま現役で活躍して有名ですけど、ベースボールって競技はアジアでどれだけ人気があるのかっていうと、韓国と台湾と日本くらいしか実はやってないんですね。ボクシングっていう競技で世界中の人達に名前と顔を知られているスポーツアスリートは、僕は圧倒的にマニー・パッキャオじゃないかなと思ってます。最近でいうと井上尚弥選手の活躍も含めて、格闘技の強いところって、サッカーとかと同じように、世界中でこの競技が愛されて、競技者がいるところだと思います。これはMMAもボクシングもキックも空手も、武道も含めて多くの愛好者と、その競技を視聴する観客と、世界中に普及している格闘技の中でMADE IN JAPANでコンテンツを作ってるRIZINが9年目を迎えて、昨日もいろんなドラマチックな出来事が起きました。まずは全9試合、18名の闘ってくれた選手たちに改めてこの場を借りてお疲れ様という言葉と、勝った人も負けた人も今日が来ます。また新たな闘いに向けた準備というかスタートが始まります。リスタートして、負けた選手は負けた選手として新たな精進をして目標に向かって走っていってほしいと思いますし、勝った選手は勝った選手で褌を締め直して次の目標に向かって進んでいってもらえたらと、そう思います。そしてその闘う、それぞれの選手たちの生き様を観客の皆さんにはワクワクドキドキハラハラしながら見守って、叱咤激励いただければと、そう思ってます。
 私としては、初めてRIZINのリングにマニー・パッキャオさんに登場してもらったのは、皆さんご記憶にあるかどうかアレですが、2019年4月、横浜アリーナでの大会。天心がメイウェザーと闘ったあと4ヶ月、5ヶ月後にマニー・パッキャオがRIZINのリングに上って挨拶をするっていうことがあったと思います。そのときからマニーとの親交があり、いつの日か、いつのタイミングかでぜひマニーにこのRIZINのリングで闘ってほしいとそう思いながら、人間関係というか、初めて会ったところからマニーと何度も食事をしたり、色んなコミュニケーションをして。彼も実はフィリピン国内では大谷翔平以上かもしれないです。国会議員として大統領選に出るくらい皆に愛されて、フィリピンの人の誇りとして今も活躍し続けてるんですけど、そんなマニーとこうして、ぜひRIZINのリングで。日本のファンの皆さんでマニー・パッキャオのことを知ってる方も、マスコミの皆さんもたくさんいると思うんですけど、彼が本当に目の前で、肉眼で、闘う姿って見た人は数少ないと思います。デビュー当時に1試合後楽園ホールで試合をしたっきり。そのあとの出世はとんでもない出世をして世界の人達を魅了して。日本のファンはその活躍を海の向こうでは知っているけども、目の当たりにしたことがないレジェンドの1人だと思いますので。フロイド・メイウェザーJr.に続いてアジアの英雄マニー・パッキャオ。このRIZINのリングに上げたいという思い、その思いがようやく成就します。7月28日、鈴木千裕と、非公式な試合になりますんで、3分3Rで闘うことになります。マニーからは強く言われてます。『エキシビションという言葉を使うな。これはTHEファイト。闘いだ。男同士がリングに上って、ジャッジも要らない。3分3Rで果たし合いをする』。マニーもそういう言葉をこのあと話すと思いますけど、本気のド突合いを7月28日に見てほしいと、そう思います。マニーを出したいって思いと、マニーも出たいって思いがあって、ずーっと何年も交渉というか、親交を温めながらタイミングを見てたんですけど、右に立つ人がいないんです。マニー・パッキャオがRIZINに出てきて誰とやるの?フロイドとやるの?色んな話があったけど、僕はやっぱり日本の未来の格闘技、天心がそうでした。現役時代に拳を交える、実際リング上でホントに男と男として真剣に勝負して未来を変えていける逸材にチャンスを与えたいなと、そういう思いがある中で、中々マニーの相手候補として自分の中でピンと来る選手が見つからなかったのが事実。ただ、この昨今の二刀流の鈴木千裕の破天荒な活躍の中で、千裕ならワンチャンス。バーンと行ってドーンとスーパースターをKOする可能性あるな、そこに期待感持てるなと。そんな思いの中でこのカードを実現するに至りました。話が長くて怒られたんで、このあたりにします。ありがとうございました」

 榊原CEOの挨拶の後に鈴木千裕、マニー・パッキャオが登場。まずは試合に向けての意気込みを語った。


鈴木千裕
「もう試合が決まって、やることは1つ。とにかく勝たなきゃダメじゃないですか。僕はKNOCK OUTとRIZIN背負ってるんで。なので絶対勝ちます」

マニー・パッキャオ
「私は7月28日に試合をすることを発表するために今回来日した。日本で最初の最後試合となるのが1998年。1回試合をしたが、そのときは1Rで終わらせたが、今回もミッションとしては同じことを目標にしたい。3Rと設定されているが、それよりも早く終わらせるために全力でやるつもりだ。改めて言いたいことだが、これはエキシビションではない。しっかりとしたファイトだ。お互いがノックアウトを目指してしっかり闘いに行く試合になるので、この試合は見逃さないほうが良いと思う」

――パッキャオ選手、ボクシングテクニックや前に出てくるファイトスタイルなどを含めた千裕選手の評価は
パッキャオ「ボクシングというものはそんなに簡単に習得できるものではない。ここにいる千裕はそのボクシングというものを経験したいと言っているようだが、7月28日は必ず彼はボクシングについて学ぶことになる。自分が学ばせる」

――千裕選手、パッキャオ選手からの「エキシビションではなくファイトだ。1Rで終わらせる」という言葉を受けて
千裕「そうですね。そう言ってもらわないと。安心しました。絶対そう言ってくれることは分かっていたんで。パッキャオにはボクサーのパンチは当たらないです。でも僕はボクサーじゃないんで、MMAファイターのパンチは僕は当てることが出来るんで。僕はパッキャオ選手からボクシングを学ばせてもらいますけど、僕はパッキャオ選手にMMAを学ばせます」

――パッキャオ選手、今の言葉を受けて
パッキャオ「とても楽しみにしているよ(笑)まあまあ、どんなもんかやってみようじゃないか」

――千裕選手も1RでのKOを狙っていく?
千裕「常に倒すことを考えないとダメなんで。気を抜いてる時間はないんで最初から最後まで。12Rではないんで。3Rなんで。それはパッキャオ選手も分かってると思うんで。なので、1Rから3R、全部1秒たりとも抜くこと無く倒すことに専念しますよ」

――千裕選手、パッキャオ選手の試合を見ての評価は
千裕「ボクシングのリングにも上がったことのない僕がパッキャオを評価するのはおこがましいことなんで、それはないです。でも、今回はボクシング同士の闘いじゃないんで。異種格闘技戦なんで。それでまた話は変わってくると思います」

――千裕選手、先程榊原CEOから「相手がいない中で千裕選手が出てきたからマッチメイクされた」という言葉があった。自分がパッキャオ選手と並べる存在まで価値が高まってきたという実感はあるか
千裕「俺以外いないと思います。倒すことができるのも俺しかいないし、挑戦できるのも俺しかいないと思うんで。俺はRIZINの看板背負ってチャンピオンでいますし、KNOCK OUTのチャンピオンも背負ってここにいるんで。プライドかけて負けられないんで。俺以外いないと思います」

――榊原CEO、メイウェザーvs朝倉未来戦では、未来選手が頭部へのダメージが残ってしばらく試合ができない事態になった。試合でのダメージの影響について考えていることは
榊原「そんなこと言ったらこの仕事やれないですよね。未来がダメージを受けて彼がそのあと闘えなくなってるわけですけど、どの競技でもそうですけどノックアウトされればそのあと2~3ヶ月試合ができないとか色んなルールがあると思いますけど、僕らがやってるのは格闘技なんで。お互い相手の息の根を止めるためにあらゆることをしてサバイブする。闘っていく。ダメージを与え合うスポーツなんで。もちろん、何かが起きればそれに対してのケアとか、ちゃんと期間を置いて、千裕に、マニーに、もしなにかその試合の結果によってダメージが残ればそのダメージを抜くための期間を置いて次の試合をしっかり組むと……」
千裕「バラさぁん、俺、負けないんで。そういう心配いらねーっすよ。負けるていの質問やめてください。なんでやる前から負けた後のダメージの話をするんスか!俺、命かけて勝負するんスよ。だから『やられたらどうする』『負けたらどうする』って、俺が勝てると思ってないじゃないですか!多分ここ全員思ってないっスよ!だから俺嫌いなんスよ!なんでやる前から負けること考えるんスか!俺勝つって言ってるんだからそういう話しないでください!」

――パッキャオ選手、千裕選手の試合映像を見たことはあるか。あればその印象を
パッキャオ「鈴木選手の試合はMMAの試合なので見たことはない。ただ、私はボクシングを知っている。ボクシングはパンチとフットワークが全て。それさえ知っていれば、相手のスタイルのことを知る必要はない」

――68.0kgという契約体重について思うことは
パッキャオ「68kgは大体149ポンド。普段私がやっている147ポンドよりは少し重いが、問題はない。1度150ポンドで試合もやっているし、重い階級でやることについての問題はない」

――パッキャオ選手、2019年から親交があったというが、榊原CEOへの信頼が今回の参戦につながったか
パッキャオ「榊原さんは非常に人格者で素晴らしい人間だと思う。榊原さんは競技団体、格闘技に対して情熱を持ってサポートしている。たくさんの選手もその恩恵を受けているはずだ。皆さん本当に榊原さんに対してもっと感謝するべきだと思うし、格闘技に対する貢献、そして選手たちが闘える機会を作っていることは間違いないことだと思う。あとはスポンサーやファンなど大会開催のために関わっているすべての人達に感謝するべきだと思う」

――千裕選手、キックの王者でありMMAの王者だが、今回の試合はキャリアにとってどういう意味を持つか
千裕「これは普通にMMAの1つに過ぎないと思うので。MMAはやっぱりボクシングもレスリングもキックボクシングも柔術も全部が出来ないと成り立たない競技であって。だから別に格闘技人生の一部にしか過ぎないんで。ただ、ある意味挑戦ですよね、僕にとっては。歴史を築いてきた選手と出来るのは本当に光栄なことで、リスペクトが無くては出来ない闘いなんで。僕にとっては人生の大きな挑戦でもありますし、自分を超えなきゃいけない試練だと、僕はそう思ってますね」

――パッキャオ選手、今後この試合を皮切りにRIZINでファイトをしていくか。また、一部報道でボクシングをするという話もある。今後の展望について
パッキャオ「来る7月28日の試合で良いパフォーマンスをして日本のお客さんに楽しんでいただいて、榊原さんからまた呼んでもらえればいいなと願っています」

――千裕選手、このオファーを貰ったときはいつ頃か。そのとき思ったこと。決断するまでにかかった時間は
千裕「いつかは忘れたんすけど、ホントここ近々だと思います。ちょっと試合がありすぎて、ちょっと1個1個覚えてないですけど。でも、答えは即答。1秒もかかんないですよ。『YES!やります!』。それ以外無いじゃないですか。断る理由がないんで。そんな感じでした」

――榊原CEOからそういった話が出た?
千裕「誰っすかね。ジムの会長かな?会長から『試合があるぞ』って言われて、『やりまーす』だった気がします」
榊原「金原選手との試合に勝ちました、金原選手との試合に勝った後に、超RIZIN.3にマニーにぜひ出て欲しいと思って、実は別のプランを考えてました。マニーの対戦相手を決めるためのトーナメントやったらいいんじゃないかって僕らは思ってたりしてて。それくらい、この人だって人1人に絞れる、なにか説得力あって、みんなに理解してもらって、それでいてマニーに勝てる可能性をみんなが感じられる選手。それは金原に勝った後の数日後に山口代表にお話を伝えて、千裕に言って、千裕からの回答は即答だったと思います。だから、ちょうど1ヶ月前くらいにはこの人は『やる』っていうことを決めたんですね。だから、金原選手との試合の後です」

――パッキャオ選手、こうした新しいチャレンジを決めた最大の理由は
パッキャオ「この試合を受けた理由は、自分に対してのチャレンジ。ボクシングのリングの中でMMAの選手と勝負をしたいと思ったので、自分はこの試合を受けた」

――この試合に向けてどのような準備をしているか
パッキャオ「ボクシングルールに準じたものになると思うから、通常の試合と同じような準備をしたいと思っている。3Rのための準備ではなく、12Rのための準備をしっかりして、今まで通りの準備をしたいと思う」

――榊原CEO、グローブの重さについては
榊原「グローブは8オンス」

――今までは10オンスだったと思うが、8オンスになった理由は
榊原「シリアスにこの試合でお互いノックアウトして、ある意味ポイントゲームじゃないので、ラウンド・バイ・ラウンドでポイント獲っていくゲームとは違うんでゲームプランも変わると思うし、やるかやられるかの試合をするわけなので。パッキャオさんとの交渉の中では、『エキシビションって言葉を禁止してくれ』っていう。これは本当に闘いだから。決着つけに男と男が闘う以上、これに適したルールとグローブをってことで8オンスで両選手の了解を得たということです」

――8オンスのグローブであることについての感想は
千裕「いや、普通なんじゃないですか?8オンスでやるのは。特に、則ってる、公式だなと思いますね」
パッキャオ「ボクサーとして私も常に8オンスで闘っていたので、なにも特別なものはない」

――パッキャオ選手、RIZINというイベントの印象は
パッキャオ「RIZINの大会はいつも満席でお客さんがたくさんいて、すごくいい環境、いい空気になっているなと思う。すごく良い競技性の高いマッチアップが多く、ミスマッチが少なくてしっかりとした格闘技が見られるという印象がある。そういった素晴らしいファイトが多いのでファンも毎回来ているのだろうし、本当に環境として格闘技を楽しんでいるイメージがある」

――RIZINではメイウェザー選手が2度このリングで闘っている。それについて思うことは
パッキャオ「フロイドは対戦相手を選ぶので私とは違う。私は対戦相手を選ばずに私に挑戦したい人間がいれば誰とでも闘うというスタンスなので、フロイドと一緒にするのは違うんじゃないかと思う」

――ESPNがWBC世界ウエルター級暫定王者のマリオ・バリオスとのタイトルマッチを検討しているという報道をしたが、それについては
パッキャオ「実際それに関してはまだ交渉中。話はあるけど、詳細はまだ詰めていないので、実現に向けて時間はかかると思う。やれるのであれば11月、もしくは12月当たりに実現する可能性はあるが、まだ交渉して決めていく部分がたくさんある。今まだここでやるというのは程遠いかな」

<会見後囲み取材>


榊原信行CEO
――パッキャオ選手との契約は、現状この1試合?
「そうですね。1回の契約をして、本人も言ってました通り、まず今回やってみて千裕との試合がどういうハレーションを起こすかにもよると思いますし。言ってもせっかく日本でやるんだから日本人の選手にチャンスをと思ってずっとここまで調整したんですけど、さっきも説明した通り中々パッキャオと相対して皆がワクワクする選手がこの先、千裕の結果いかんによりますけど、生まれるかどうか。そういうところにもよると思いますし、必ずしも日本人じゃなくてもいいかもしれないんで。まず1回やってみて、その結果でまた色々考えたら良いかなと思います」

――交渉している中で、パッキャオ選手の本気度はどれほどのものだと感じているか
「実際誰という相手を、これまでもフロイドとやるって話もあれば、他の選手との話も交渉の中ではあったんですけど、常に彼が言ってるのは『ヌルいことをしたくない。エキシビションって言葉がすごく嫌だ』と。僕らは契約書で言うと、エキシビションファイトの契約にはなってないです。リアルファイト、ザ・ファイトのアグリーメントになってるんで。本気でトレーニングして、本気で倒しに来る。多分、フィリピン国内でもそういうシリアスなものじゃないと国民も納得しないと思いますね。やっぱり強さをもう1回証明したいというか、彼にも現役を少し離れていく中で闘うことへの郷愁もあるし、すごくワクワクしてる感じだと思いますね」

――ルールが基本的にボクシングルールになるか
「言い方とすると、RIZINスタンディングバウトルール。基本ボクシングと同じスタイル。裏拳は無し。シューズも着用ですね。スーパーマンパンチは禁止じゃないですね。でも、蹴ったり固めたりヒジを打ったりすると、メイウェザーと同じように5ミリオンです。罰金なんで(笑)千裕はやらないと思いますけどね?円安になってるから(メイウェザー戦のときと比べて)3割増くらいになってるんですよ。やったら7億円ですよ。誰が払うんだこれ(笑)」

――メイウェザーvs未来戦のときにはパッキャオ選手が会場に来ていたが、今回の試合をメイウェザー選手が見に来ると思うか
「可能性はあると思いますね。世界的にも注目を集めると思いますし、それなりにRIZINもプレゼンスが高まってる中で、そのRIZINというアンブレラの中にパッキャオが出てくるってのもインパクトあるし。フロイドからすると『俺の庭だろ』みたいな感じももちろんあるんで、どっちともコミュニケーション取りながらですけど、7月末にやって来てリングサイドで見るってことは十分あると思います」

――この試合の試合順に関して
「この試合がセミになるんじゃないですかね」

――ファイトマネーはいくらくらいだったのでしょう
「まあ、安かないですね。かつ、交渉してる間にどんどん円安が進むんでですね、日本円での契約じゃないんで、結果的に交渉してる金額は数年前から変わってないけど3割増になっちゃったっていう。ドル契約以外はないんでですね」

――PPV売り上げて「THE MATCH超えを目指す」と言っいるが、この試合は目標成就に向けて武器になりそうか
「国内でももちろん皆さん興味持ってもらえると思いますし、僕らからするとRIZINというものをどう世界的にもっと注目してもらって海外での認知度を、プレゼンスを高めてってことを考えたときに、1つの手法としてはこういう方法論、飛び道具って言ったら悪いですけど、他のプロモーション、UFCもパッキャオをこんなスペシャルルールの試合を組むこともないし、PFLも組むことはないし。我々はそういうところはフレキシブルに、守備範囲が広い形でこれからも取り込んで。フロイドに続いてパッキャオも登場して、その先に今をときめく選手たちも。マイク・タイソンとジェイク・ポールの試合が11月15日に延期されたこともあるんですけど、そういうものはそういうもので世界的にも注目度あると思うんですね。これからはまた違った形のスペシャルな選手の参戦があってもいいのかなと。海外での認知度、海外のマーケットにどうリーチするかってことはチャレンジしたいですね」

――2019年から試合に至るまで5年かかった
「5年間口説いたってわけではないですよ?条件が合えばいつでもいいよって中で、僕らが活かしきれる、パッキャオを料理しきれるだけの相手も含めた環境が整わないでここまで来たって感じですね。だから何度もパッキャオもそろそろかなってタイミングでRIZINにも顔を出してくれてリングに上ったりもしてくれてるんで。去年の年末にフロイドとの対戦を匂わせることもあったんで。実際フロイドとの話も、フロイドサイドとも色々話を進めたり、パッキャオサイドとも進めていたのは事実なので。未来にこの2人がRIZINで、ってこともあると思いますんで」

――どんな試合になると思うか
「ちょっと想像はつかないですけど、今の千裕だったらバン!と言ってドーン!って言葉通り、怖いものなしじゃないですか。ただ、その前の意外に6月23日の五味隆典戦。五味に火が点いてると思うんですね。だからKNOCK OUTの五味戦にもみんな注目してもらえば(この試合にも)注目は上がると思うんですよね。五味は現役の時代からずっと言われてたり、RIZINになってからも言われてたけど『パッキャオとやりたい』って言ってたんですよ。だから五味からするとメッチャ腹立ってると思うんですよね。だから6月23日に本気で倒しに来るんじゃないですか?(笑)だから、一応ホントに6月23日の結果で怪我がないといいなあと思いながら、当然試合なんでそれは千裕がどういう結果を出してくるのかを含め、6月23日も注目してるところではありますけど、今の千裕のあらゆるものを自分の思い通りにする力って期待が持てるんで。そこにワンチャンかけてみたいというですね。出来れば1Rで世界中が震撼するようなニュースを日本から届けられたりすれば、去年の同時期にピットブルを喰って世界中のMMAマーケットではありますけど、万が一パッキャオを喰うようなことがあったら今度は一般紙含めてESPNも含めてとんでもないニュースになると思うんで。そういう意味での期待感は千裕に寄せられるし、ファンにも寄せられると思うし、僕らも持てるんですごく期待してますね」

――超RIZIN.3の残り数試合について
「多分12~13試合くらいになると思いますね。今日までで9試合なんで、あと3つ4つ面白い試合がラインナップ出来てるんで、そこはそこで、発表の仕方も考えつつ、言うてもまだ1ヶ月半くらいありますから。あまりに色んなことが前掛かりに行き過ぎて、直前情報として薄くならないような。色んな出し方も考えながら。あとはルールも含めて色んなことで知恵を絞って、皆さんの期待をいい意味で裏切っていけるようにしたいなと思います」

――フィリピンをはじめとした東南アジアでも放送されるか
「もちろんですね。地上波の放映権に関しても放映が決まってるんで、そこはパッキャオと2人で、両者でどう当日国営放送というか。フィリピンでは生放送になると思います」

――フィリピンから見ても鈴木千裕という選手は魅力的に映っていると
「パッキャオの周りのマネジメント側は鈴木千裕っていうキャラクター、今のキックとMMAの2つの団体のチャンピオンであるとか、色んなことに対してはすごく気に入ってます。『この選手だったらいいよね』っていう。見た目も含めて、フィリピンの中でも注目をしてもらえるキャラクターだし、タイトルホルダーだし、ビジュアルだしっていうことだと思いますね」


『Yogibo presents 超RIZIN.3』
日程:2024年7月28日(日)
開始:14:00(予定)
会場:埼玉県・さいたまスーパーアリーナ

▼RIZINスタンディングバウト特別ルール 3分 3R 68.0kg
マニー・パッキャオ
vs
鈴木千裕

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