東京愚連隊興行7.15新宿大会 MAZADAvs.論外の東京世界ヘビー級戦、望月&光留vs.百田親子の東京ICタッグ戦
東京LOVE 5
〜NEXT INNOVATION〜
日時:2015年7月15日(水)
開場:18:00 開始:19:00
会場:東京・新宿FACE
観衆:444人(満員)
▼第1試合 ワクチンファイト提供試合〜ムササビナイト〜 20分1本勝負
○AKIRA(W-1)/甲斐拓也(ワクチンファイト)
13分49秒 ムササビプレス→片エビ固め
伊藤崇文(パンクラスism)/●那須晃太郎(U-FILE CAMP)
▼第2試合 チャレンジタイム〜夏の思い出〜 20分1本勝負
○村上和成
7分52秒 左ストレート→片エビ固め
●芦野祥太郎(W-1)
▼第3試合 東京インターコンチネンタルタッグ選手権 60分1本勝負
[王者組]望月成晃(DRAGON GATE)/●佐藤光留(パンクラスMISSION)
12分16秒 バックドロップ→片エビ固め
[挑戦者組]○百田光雄(リキエンタープライズ)/力(メビウス)
※第2代王者組が3度目の防衛に失敗。百田親子が第3代王者組となる
▼第4試合 Go For Block 30分1本勝負
○高山善廣(高山堂)
6分53秒 ランニングニーリフト→体固め
●宮武俊(DNA)
▼第5試合 スクランブルミックスト6人タッグマッチ 30分1本勝負
CIMA(DRAGON GATE)/Ray/●男盛
18分13秒 モロ出し→反則勝ち
カズ・ハヤシ(W-1)/志田光/○レディビアード(ユニオンプロレス)
▼第6試合 東京愚連隊対パイルドライバー 45分1本勝負
FUJITA/●KIKUZAWA
23分05秒 ゴッチ式パイルドライバー→体固め
○鈴木みのる(パイルドライバー)/川村亮(パイルドライバー)
▼第7試合 東京世界ヘビー級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]○MAZADA
15分57秒 垂直落下式正田落とし→片エビ固め
[挑戦者]●NOSAWA論外
※第4代王者MAZADAが初防衛に成功
MAZADAに敗れた論外だが、12月マスカラスを招聘してデビュー20周年記念大会開催
男盛に刺激されCIMAとカズもフンドシ姿に!力が初戴冠!百田親子が東京ICタッグ奪取
オープニング
試合開始に先立ち、白い浴衣姿にハチマキ姿のWRESTLE-1の大和ヒロシが『進み続ける限り』を歌いながら登場。歌いながら観客と握手をしていった大和は、リングに上がると「私、WRESTLE-1の“歌手”大和ヒロシです」と挨拶。
そして「会場の熱気に負けないぐらいの熱い声援をお願いします!」と言ってから歌手活動以外の活動である(?)WRESTLE-1の大会を告知すると、最後に「準備はいいですか? それでは東京愚連隊興行、東京LOVE 5〜NEXT INNOVATION〜スタート!」と開会宣言。
第1試合
AKIRAと伊藤の先発で試合開始。レッグロックに捉えたAKIRAに対し、腕十字を狙った伊藤。AKIRAが防御すると、伊藤は那須にタッチ。逆片エビ固めを狙った那須だが、下から蹴り上げたAKIRAは甲斐にタッチ。
腕の取り合いから那須がリストロックで絞りあげる。ロープに振って逃れた那須だが、甲斐はショルダータックル。ならばと那須もカウンターのミドルキックを返すと、串刺しランニングミドル。
逆水平チョップを打っていった那須に対し、エルボーを返していった甲斐だが、那須はエルボーを打ち下ろして伊藤にタッチ。甲斐の左ヒザにニーを落とした伊藤はレッグロック。さらにヒザ固めに捉えるが、甲斐はロープに脱出。しかし、那須が入ってきてダブルのミドルキックからアキレス腱固めを2人で左右の足に極めていく。
那須がサッカーボールキックを叩き込むと、伊藤が左ヒザを蹴り飛ばしてからヒザ十字固め。ロープに逃れた甲斐は、リングインしてきた那須にチョップを打っていくが、那須は左ヒザにローキック。
だが、那須のブレーンバスターを踏ん張った甲斐は逆に投げるとAKIRAにタッチ。ドロップキックからジャンピングラリアットを叩き込んだAKIRAはスパインバスター。そこからアンクルホールドを決めるが、那須がうまく脱出して伊藤にタッチ。ミドルキックから裏投げで投げた伊藤は串刺しニー。
しかしDDTを返したAKIRAは甲斐にタッチ。伊藤の胸板を蹴りまくった甲斐はランニング・フロントキック。だが、キャッチした伊藤はビクトル投げを狙う。これをヒザ十字固めで切り返した甲斐だが、伊藤はロープに脱出。
10分経過し、甲斐はサイドスープレックスで投げると、バックドロップの体勢に。しかし伊藤はどうにか離れてミドルキック。甲斐もミドルキックを返して返していくが、蹴り倒した伊藤は立ち上がろうとする甲斐にソバットを叩き込んでからロープへ。だが、甲斐はカウンターのラリアット。
お互いにタッチ。AKIRAの延髄斬りを腕でブロックした那須は串刺し攻撃からサッカーボールキック。しかしバックを取ったAKIRAはロコモーションジャーマン。3発目をアームロックで切り返し、腕十字を決めた那須だが甲斐がカット。AKIRAはオールド・ボーイ(=上半身がアブドミナルストレッチの形になるAKIRA式STF)を決めると、甲斐がカットに入ろうとした伊藤をコブラツイストに捕らえる。
那須がロープに逃れると、AKIRAは甲斐と合体ブレーンバスターで伊藤を投げてから、那須にサンドイッチキック。さらに甲斐のハイキックからAKIRAがシャイニング延髄斬りを叩き込むと、ダウンした那須にムササビプレスを投下したAKIRAが3カウントを奪った。
第2試合
丸坊主頭にパンタロンにジャケット姿で入場した村上に対し、リングインしたところに奇襲攻撃を仕掛けていった芦野。しかし蹴り飛ばした村上はジャケットを脱ぐると、蹴りで場外に出してから客席に投げつける。
さらに髪の毛を掴んで立たせると、殴りながらイスに座らせてから蹴り飛ばす。なおもリングに戻すと見せかけて戻さない村上は芦野を蹴り飛ばしながら、イスに座らせるとミドルキック。
倒れた芦野を踏みつけた村上は、不敵な笑みを浮かべながら芦野を連れてリングサイドまで来ると鉄柱に叩き付ける。ようやくリングに戻った村上だが、芦野が戻ってこないと再び場外に出て芦野にランニングキック。リングに戻るように注意する吉野レフェリーに「ここは俺のルールじゃ!」と言い放った村上は、芦野をリングに戻すとロープを掴んだまま踏みつける。
「オレ、どうした」と挑発しながら頬を叩いていた村上にエルボーで向かっていく芦野だが、村上は張り手からニーリフトを叩き込んでから「これが公開リンチって言うんだよ」と言いながらミドルキック。カウント2で返した芦野を挑発した村上は張り手で倒すと、両足で踏みつける。
芦野もエルボーで向かっていくと、村上の蹴りをキャッチしてのフロントスープレックス。さらにマウントエルボーを連打した芦野は、村上がロープに足を伸ばしても無視してエルボーを打ち続ける。ニヤリと笑って立ち上がった村上は張り手で芦野をコーナーに追い詰めると、ローキックで座らせてから思いきり踏みつける。
芦野はエルボーで向かって行くとロープに飛んだが、村上はカウンターの左ストレートを叩き込んで3カウント。試合後も芦野を場外に蹴り出し、吉野レフェリーを睨み付けてから引き上げていった。
第3試合
UWFつながりというだけで、愚連隊興行でのみタッグを組んでいるためチームワークに不安がある望月と光留に、親子という鉄壁のチームワークを誇る百田光雄&力が挑戦する東京インターコンチネンタルタッグ戦。
力が握手を求めると光留が慎重に応じる。すると力は両手で握って深々とお辞儀。光雄が力に張り手を見舞って気合いを入れると、望月も光留を張ろうとするが、当然拒否する光留。距離を詰めてくる力にタックルでテイクダウンを奪った光留だが、スイープした力は袈裟斬りチョップを狙う。
密着してうまく防御した光留だが、力は一旦離れて猪木-アリ状態に。立ち上がった光留はローキックからタックルを狙ったが、これは力がガブって防御。光留はストンピングを落としながら望月にタッチ。望月がチョップを叩き込むと、力は逆水平チョップで対抗。望月をなぎ倒した力だが、望月は力の蹴り脚をキャッチ。
ロープに逃れた力だが、望月は片足タックルでテイクダウン。自軍のコーナーが近かったため力は光雄にタッチ。チョップからトーキックを見舞った光雄だが、望月はローキックを返すとチョップを叩き込む。しかし「テメーこの野郎!」と気合いで耐えた光雄はヘッドバット。
タッチを受けた光留はタックルでロープまで押し込む。「ロープだ!」とクリーンブレイクを要求する光雄に「うるせぇ!」とチョップを叩き込んだ光留だが、チョップで応戦した光雄は力にタッチ。逆水平チョップからブレーンバスターで投げた力。だが、光留は下から足を絡ませるとアンクルホールドへ。
ロープに逃れた力だが、光留は望月にタッチ。控えの光雄に「このハゲー!」とフロントキックを叩き込んだ望月は、京平レフェリーに睨まれながらも力にローキックを連打。さらにサッカーボールキックからアキレス腱固め。ロープに逃れた力にヘッドバットを見舞った望月。
力もヘッドバットを返すが、望月はミドルキックを連打。倒れずに踏ん張った力は望月の蹴り脚をチョップで叩き落とすと、逆水平チョップでなぎ倒す。そこに光留が飛び込んでくるが、力は逆水平チョップでなぎ倒して光雄にタッチ。望月と光留にそれぞれチョップを叩き込んで「参ったかジジイに!」とアピールした光雄だが、望月が蹴り倒すと、光留がコーナーに追い込んで踏みつける。
そこに力が入ってきてチョップを乱れ打ちするが、ソバットを叩き込んだ光留は望月とダブルのミドルキック。10分が経過し、望月が光雄を羽交い締め。「しっかり持っておけよ!」と言ってからフロントキックを放った光留だが、案の定かわされて望月に誤爆。
今度は光留が羽交い締めにすると、光雄はまたもかわそうとするが、光留は離さない。望月のフロントキックは光雄に決まった。すると望月と光留はサンドイッチ・フロントキックを狙う。しかし、これは2度やって2度かわされて誤爆。ついに光雄を抜きにしてフロントキックの相打ちを繰り返す望月と光留。
そこに力が両手でのセーバーチョップ(=ダイビング袈裟斬りチョップ)を投下。さらに光雄が羽交い締めにした光留に力はもう一発セーバーチョップを叩き込んでからバックドロップ。続けて光雄がバックドロップで投げて光留から3カウント!
やっぱり誤爆が決定打となり望月&光留は王座陥落。これがプロレスラーとしての初戴冠となった力は、父と一緒に白いベルトを腰に巻いた。光留は百田親子との握手を拒否。望月に対しても納得がいかない表情で別々の方向から引き上げていった。
<試合後コメント>
百田光雄&力
百田「タイトル獲ったのは何十年ぶりだ?(笑)えーと、俺が40(歳)の時だから、26年ぶり? 挑戦したのはこの前のNOHAの時、ジュニアのタッグ挑戦してるから。だけどこいつ(=力)自体は初めてだから。チャンスある時に、もし、獲れることができればね、それがいい自信に繋がるんだよ。あの、結構踏ん張る所も踏ん張ってたしね、あの、まあ順に力つけて、今日の対戦相手も、望月選手も佐藤選手もいい選手で、だけど基本的には格闘系だから、キックが重いんだよね。重いけど、やっぱり思いっきりやられるのはやられるけど、ジジイって言われれれば言われるほど燃えちゃうけど(笑)。だけど、まあほんとに勝つことができて最高だったけど、まあ、な?」
力「はい」
百田「なんかひと言どうぞ」
力「自分はもう、タイトルに挑戦させていただくことが初めてでしたので、今日はもう、会場に来る前からずっと緊張しておりまして」
百田「それでもね、だけど1回目のチャンスでさ、タイトル挑戦して取れるっていうのは、運不運あるにしてもラッキーってことだよね。なかなか1回の挑戦で、俺も世界ジュニアに挑戦して1回目はポロッと負けて、2回目負けて3回目に勝ったのかな。まあそれ1回目で獲れるってまだね、キャリア1年半なのに。でもそれも個人で持ってる運だから。まあ俺もやっぱりこいつにそういう自信をつけさせたいっているのもあったけど、それなりに今日も頑張ってて、やっぱりあの、きついキックにもきちんと耐えられる状況を作ってるから、またこれから、俺は老いてくだけだけど、こいつはまだもっと伸びなきゃいけないかな。そういう意味ではね、あの、いい経験をさせてもらって、なおかつ戴冠できたってことは最高だと思います」
――親子でベルト巻かれた事と三世代のベルトってことで。
百田「そうですね、やっぱりうちの父の場合特別だけども、やっぱり何回もベルトは巻いてるし防衛してるし。ベルト巻くことはチャンスだったとしても、それをキープできるかってまた大事な事なんだけどね。うちの父の場合にはやっぱり、防衛を何度も繰り返してたし、それだけ実力ももちろんあったけども。俺なんかそういう風になれるように、俺の場合ちょっと歳行き過ぎてたけど(苦笑)、こいつはやっぱりこれからまた色んなチャンスがあると思うんで、そういう時のために今日の経験ってものすごく生きてくると思うから、やっぱり勝つって事ものすごく本人の自信に繋がるんで、大事なことだと思うんで、よかったです」
――力選手はいかがでしょう?
力「そうですね、祖父から父、自分と三世代でベルト巻けたって事はすごい嬉しい事ですし、自分自身が父が好きで一緒にやりたいと思ってレスラーになりましたので、その父とのタッグで今日獲れると思わなかったですけど獲れてすごい嬉しいです。今日の試合に関しては、今日のやったお二人も格闘技系の技を使う選手で、今まで自分がLaughter7でそういう技術を習ったことですとか、プロレスの技術からも、例えばこないだのスーパータイガーさんですとか、小笠原先生ですとか、坂口(征夫)さんだとか、そういう方とやった経験も、今日のそういうのがあったから耐えられたと思いますし、また今日は祖父のチョップから自分セーバーチョップっていうの自分なりに考えたんですが、それとは別に父の長年使ってた技、バックドロップ、それを今日の試合で練習してきたものを出すことができてそれもすごい出しきれたと思います」
百田「まあね、バックドロップに関してはうちの父がルー・テーズにやられて自分で使えるようにして、父が使って俺が使って息子が使う、三代で使ってるんでね。それをよりもっと良い角度でより効果があるね、技に仕上げてってくれ。まずやって相手にダメージ与える、そういう感触をつかむこと大事なんで、今日パーンと出せたんで、これは俺続けていかなきゃってすぐ思ったから、そういう意味では今日は最高にいい経験をさせてもらったと思いますよ」
――ベルトに関しては?
力「昔うちの父が世界ジュニアのベルトを……ちっちゃかったんであれですけど、自分で初めて獲ったベルトをしめまして、挑戦した事自体が初めてだったので自分が巻けることにすごい嬉しいんですけど、ちょっとまだそんなに」
百田「そりゃ無理だよね、今日はじめてやって、初めての挑戦で初めて獲れるってこと自体がラッキーだけど、そういう実感がなかなか沸かないと思うんで、やっぱり徐々に徐々にやっぱりこのベルトを見てたら少しずつタイトルマッチで勝ったんだなと、自信に繋がると思うし、その自信が今後に一番生きてくると思うんでね。今のままでは実感自体はあんまりないと思うね。ただ試合を頑張るって事だけだったから。だけど、これによって自分の気持ちにちょっとゆとりができてくるようになると、より色んな技を、今徐々に徐々に自分の技の数が増えていってるんで、そういうのを覚えて、また色んな技をやられて、それをどうやってダメージを少なくするかっていうのも覚えなきゃいけないから、まああの、ここんとこラッキーな事にこいつやっぱり色んな団体の結構トップの選手とシングルやらしていただいてるんで、そういう点ではすごくいい経験になると思うんで、そのそういう選手とやって負けても負けてもこう向かっていくっていう気持ちが出てくると、より本人にとっては一番いい勉強になると思うんで」
力「さっきの、今日のお二人もそうですし、この前なんか格闘技系ではスーパータイガーさんだったりとか、それとはまた別のスタイルで飯伏(幸太)さんとやらしていただいたり、GENTAROさんとか佐々木(貴)さんとか、葛西(純)さんですとか、そういう色んなすごい選手とやらせていただいて」
百田「基本的には1年半でそういう選手とやらしてもらうって事普通はないから」
力「はい」
百田「そういう意味ではほんと、ラッキーっていうかおじいちゃんの名前があるっていうのも大きいとは思うけど、けど、それでそういう選手とやることによって力は着実につくから、地力はついてくるから、そういう経験でそれをやられてもやられても引かないって気持ちがね、彼を前向きになってるんで、結果的にはいい効果を生むんじゃないかと思うけど。ついつい俺が喋っちゃうね、ごめんね、横にいると(笑)」
第4試合
DNAのリングでも他団体の大物と対戦する機会が多い宮武だが、プロレス界の帝王である高山とシングルマッチというビッグチャンス。ゴングが鳴ってから両者近づいていって睨み合いに。高山が突き飛ばすと、宮武も突き飛ばす。すると高山はハンマーを振り下ろしてからコーナーに押し込み腕を取る。
宮武はリストロックで切り返すが、ハンマーロックに捉えた高山。カニ挟みでグラウンドに持ち込んだ高山はヘッドロックに捉える。どうにかパワーで脱出しようとした宮武だが、パワーでマットに叩き付けた高山。
バックに回った宮武だが、腕を取った高山はショルダーアームブリーカー。さらにその左腕を踏みつけた高山はスタンディン宇のアームロックからコーナーに左腕を叩き付ける。エプロンに宮武を寝かせてから場外に出た高山は左腕を痛めつけてから鉄柱に巻き付けていく。さらに宮武の左腕を鉄柱に叩き付けた高山。
リングに戻ってエルボーで向かっていった宮武だが、ハンマーを打ち下ろした高山は自らダウンカウントを数える。立ち上がった宮武は逆水平チョップで向かっていくが、高山はコーナーに宮武を投げつけると、逆さ吊りにしてから踏みつける。
立ち上がろうとする宮武を蹴り飛ばしていった高山は踏みつけフォール。宮武はエルボーで向かっていくが、ヘッドバットを叩き込んだ高山はチョップを振り下ろしてからロープに飛ばす。ジャンピング・バックエルボーを返した宮武は高山の巨体をブレーンバスターでなげたると、ファイアーマンキャリーで持ち上げてバックフリップ。
だが、エルボーを返した高山。宮武もエルボーで向かっていくと、高山も後退。そこからもう一度ファイアーマンキャリーを狙った宮武だが、ニーリフトを叩き込んだ高山はバックドロップ。カウント2で返した宮武だが、高山はランニングニーでカチ上げると宮武の上に座り込むおうに乗っかって3カウント。
試合後、宮武を引き起こした高山は四方にお辞儀させると、宮武を放り投げた。
<試合後コメント>
宮武俊
――高山選手はいかがでした?
「すいません、強すぎます。何も、何も効いてないです、攻撃が…」
――手応えがなかったと。
「全く、全くないです。今回は、帝王の壁の厚さを知りました。他団体…他団体に出て厳しさを、味あわされました。またゼロから、修行してきます」
――今まで対戦相手を動物に例えてきましたが、高山選手はいかがですか?
「高山さんは…高山さんですね。もう、それそのものが、一種の存在なんだなって。全然ダメでした。もう、ないですよ」
第5試合
ビアードに続いて男盛が登場し、ロングガウンを脱いでフンドシ姿になるとビアードが苦虫を噛み潰したような表情に。そして太腿に「尻職人」と書いた志田が入場してからRayが入場。そしてカズが入場したあと、最後に登場したCIMAは「ウー!」。
CIMAは男盛を見てビックリ。そのCIMAに股間を入念にチェックされてから先発で出た男盛。カズは志田にタッチしようとするが、志田が拒否したためビアードがリングイン。ビアードが「質問があります。これ何ですか?」とフンドシを指差すと、男盛は「日本の昔の下着ですよ。ジャパニーズ・アンダーウェア」と返答。
するとビアードは「ホワーイ、ジャパニーズピーポー!」と厚切りビアードと化すが、男盛も「あなたこそその格好はなんですか?」と逆質問。ビアードが「ワタシ、カワイイ!」と応えるが、男盛は無表情で「全然かわいくないですよ」と言って襲いかかる。だが、キチンシンクを返したビアードは男盛を蹴り倒すとその場飛びムーンサルト。だが、男盛はドラゴンスリーパーの体勢から股間をビアードの顔面に押し付ける。
続いて志田とRayがリングイン。志田のヒップアタックをかわして619を狙ったRayだが、志田もかわしてみせる。
ここでCIMAとカズがリングイン。バック転してリングインしたCIMAだが、勢い余って転倒すると、思わず口を押さえて笑いを堪えるカズ。「ちょっとビビったよ」と苦笑いしたCIMAだが、ショルダータックルでカズをなぎ倒す。カズもリープフロッグでかわしてからアームドラッグ。CIMAもすぐにアームドラッグを返すとドロップキックは相打ちに。
握手を求めたCIMAはカズが応じたところに蹴りを見舞って場外に追いやる。しかし場外ダイブを狙ったCIMAにエプロンから蹴っていったビアードは胸にCIMAの顔面を押し付ける。さらに志田がヒップアタック。すると男盛が入ってきて「そんなはしたない真似はしちゃダメです」と一喝。怒った志田が向かっていくが、男盛はヒップバットで応戦。
ヒップアタックの相打ちから男盛のヒップアタックで志田が場外に落ちると、男盛も追いかける。しかしカズとビアードが捕まえて両側からリストロックを決めると、観客の目の前の男盛の尻が……
リングに戻ったビアードはRayのコスチュームを見て「カワイイですね!」と絶賛してRayとハイタッチするが、すかさず襲いかかる。だが、Rayが蹴り脚をキャッチして突き飛ばす。180度開脚して防御したビアードだが、Rayはスペース・ローリング・エルボー。そこにカズが飛び込んできたが、Rayはコルバタで場外に追いやる。
CIMAがビアードの胸を鷲掴みにすると、志田がエプロンからカット。CIMAは志田に「お前は(揉む程の)胸、ないやないか!」と暴言を吐いてから胸を押さえながら悲しい表情のビアードに容赦なく襲いかかる。スリングショット式アトミコを投下したCIMAに対し、カズがコーナーで座り込む志田を指差しながら「(志田が)泣いてるぞ!」と一喝。
深々と頭を下げ、土下座までして志田に謝罪したCIMAはビアードにキャメルクラッチ。そこに男盛がケツを押し付けると、続けてRayが低空ドロップキック。カズが「ビアちゃん!」と必死に檄を飛ばすが、男盛がビアードに添い寝カバー。さらにうず潮スイングで回していくと、CIMAがフットスタンプで合体。そこから男盛がコーナーに登っていくが、バランスを崩して転落!
その間にCIMAはビアードに急所攻撃。しかしビクともしないビアードは逆にCIMAの股間を蹴り上げてカズにタッチ。男盛をドロップキックで吹っ飛ばしたカズにCIMAが襲いかかるが、カズはスパインバスターからライオンサルト。CIMAもバッククラッカーからシュバインを狙ったが、脱出したカズはハンドスプリング・レッグラリアット。
男盛がリングインるとカズは逆水平チョップ。なぜか喘いだ男盛は自ら胸をったいてパッション男盛状態に。するとRayが入ってきてカズに延髄斬り。だが、志田が入ってきてRayにヒップアタック。CIMAにもヒップアタックを狙ったが、キャッチしたCIMAは顔面にフットスタンプ。ビアードがカットに入るが、男盛がバックフロップで叩き付ける。
15分が経過し、カズを肩口に担ぎ上げた男盛だが、カズは回転エビ固めを狙う。フンドシを引っ張るカズ。そこに志田が竹刀で男盛を殴打すると、男盛のケツがカズの顔面の上に! ギリギリで回避したカズだが、「危なかったじゃねぇか!」と志田に八つ当たりしたカズは突如タイツを脱いでフンドシ姿に! そこにCIMAが入ってきて延髄斬りを叩き込むと、CIMAもタイツを脱いでフンドシ姿になる!
だが、ビアードが入ってきてCIMAをアバランシュホールドで叩き付けると、決死の覚悟でスパッツを脱いでフンド……ではなく、ショートタイツ姿になってCIMAの顔面にナッツ・クラッカー(=バーミヤンスタンプ)を投下。男盛がカットするが、そこに志田が入ってきて男盛を攻撃。するとカズとビアードが男盛の両足を掴んで三点倒立状態で固定。
そこに志田がRayを捕まえて男盛の股間に顔面を押し付ける。これで男盛が“モロ出し”状態となり、レフェリーが試合をストップし、反則でビアードが勝利した。
試合後マイクを持ったCIMAがカズのフンドシ姿を見ながら「悪くないですよ、それ。むしろカッコイイですよ。まぁ手前味噌で申し訳ですけど、俺も結構イケるよな」と自身のフンドシ姿も自画自賛。さらにCIMAは男盛に向かって「やっぱりキャプテンとして……(男盛が)キャプテンですよ! 男“ざかり”……ざかりはダメなんですね。男“さかり”! 男盛、CIMA盛、それからハヤシ盛じゃなくて884盛で! まぁハヤシですからね。(※客席の反応に対して)お前らポケベル世代ちゃうんかい? iPhoneとかスマートフォンとかばっかり持ってちゃアカンぞ。次は……(手で目を覆う志田に向かって)何を目を背けとるんや! 何事も経験やろ。(ビアードに向かって)キャンユースピークスパニッシュ? いや、ジャパニーズ? ……お前らツッコミ勉強してこい!(苦笑)」と志田とビアードのリアクションにダメ出し。
するとCIMAは「キャプテン! 次はこの3人とRay選手と志田選手とレディで組み合わせを替えてやろうじゃないですか! もうドラゴンゲートとWRESTLE-1と……それからPRIDEと! 代表で。僕、友達のNOSAWAさんに言っておきますよ。ぜひ3人のベルトを作ってくれと。次はほんまに対戦相手になるからね。こんなもんじゃすまんからな」と、まさかの盛トリオの結成を示唆。最後はCIMAからマイクを渡された男盛が「ではCIMAさんに振っていただいたので久しぶりにいきたいと思います。皆さんご起立ください。あ、女性の方はお座りください。1つ、2つ、3つ、男盛〜」と男性客と一緒に唱和した。
<試合後コメント>
ビアード「初めてパンツじゃないPROWRESTLINGだったね」
志田「パンツじゃないって(苦笑)」
ビアード「ねぇ? 恥ずかしい感じ」
志田「(カズを冷たい目で見て)なにしてるんですか?」
カズ「恥ずかしい感じだよ」
ビアード「と思う」
カズ「あたりまえだよ。俺は、CIMA選手が、また組むって言ってたけど、これが最後だから。二度とやんないよこんなこと。あの〜次は、必ず、パワーアップして帰ってきます!(いい笑顔でインタビュースペースから去る)」
志田「いやだ〜〜〜!」
ビアード「OH〜〜〜!」
――志田選手、対戦相手として次にCIMA盛、884盛、男盛を相手にすることが決まりましたが
志田「いやいやいや、いやいやいやいやないですないですほんとに。すごい楽しみにしてたんですカズ・ハヤシ選手と組めて、CIMA選手と対戦できるっていうのが。なんか…うん、あんな、変態だと思わなかったし、カズ・ハヤシさんもなんかイメージと違ってて、ちょっと二度とお会いしたくないなっていうのが本音です」
――プロレス界の尻職人としては、尻を使う相手として
志田「そこで尻職人と繋げます!? そう言われるとちょっと、なんて返したらいいか、うん、うんうわぁぁぁぁどうしたらいいのぉぉぉ」
ビアード「ほんとに、恥ずかしくない試合ください」
志田「ほんとに」
ビアード「六本木プロレスリングはほしくない」
志田「あの三人は皆バカですクソです」
ビアード「ねー! 気持ち悪いよ!」
志田「最低です。最低」
ビアード「ほんと恥ずかしい女の子に」
志田「最低。あの三人が最低ということを、大々的に報道していただきたいと思っています私は。ちょっともう帰ろう」
ビアード「帰ろう」
第6試合
鈴木はGHCヘビー級のベルトを手に入場。そしてFUJITAに向かってベルトを差し出すと「あげる」と言い出す。戸惑うFUJITAだが、吉野レフェリーがベルトを預かって本部席へ。
川村を指差して「顔、硬いぞこいつ」と言う鈴木。ジャンケンで先発がFUJITAに決まった愚連隊を見て、鈴木は「来いFUJITA!」と挑発して先発で出て行く。いろいろあったせいか圧倒的に観客の支持を受けるFUJITA。
腕の取り合いから珍しくヘッドスプリングで起き上がった鈴木はフロントキック。川村が「社長! 行きます!」とアピールして手を伸ばすが、鈴木は無視してFUJITAの腕を取ってロープに押し付ける。ブレイクを要求する吉野レフェリーに「いまいいところだから!」と叫んだ鈴木は不敵な笑みを浮かべながらクリーンブレイク。
首を下から捻り上げた鈴木はスリーパーへ。ヘッドロックで切り返したFUJITAだが、鈴木が一旦離れると、川村が「社長! 行きます!」と再度アピール。だが、無視した鈴木はFUJITAをロープに押し込む。「まただー!」と叫んだFUJITAにチョップを見舞った鈴木は「来いよミノル!」と挑発。
「何がミノルだ!」「ミノルは俺だ!」とお互い叫びながらチョップの打ち合いになるが、鈴木が張り手でFUJITAをダウンさせる。すると川村が「みのる!」と叫んでタッチを要求。FUJITAがタッチしようとし、鈴木は「アイツ呼び捨てにした」と言って愚連隊のコーナーに下がる。
吉野レフェリーのレフェリーウエアに付いている某引っ越し屋のマークに興味を示した鈴木だが、「試合しろ!」と言われるとFUJITAと握手してからようやく川村にタッチ。KIKUZAWAがリングインしてヘッドロックに捉えると、鈴木は「えびすさんのヘッドロックぐらい早く外せよ」と言いたい放題。
ヘッドシザースで脱出した川村は腕十字を狙うが、鈴木は「川村、プロレスだぞ、プロレス!」。ロープに何とか逃れたKIKUZAWAを蹴り倒した川村だが、KIKUZAWAもタックルで自軍のコーナーに押し込んでFUJITAにタッチ。顔面にエルボーを落としたFUJITAは川村の耳を掴んで投げると、後頭部に低空ドロップキック。スリーパーに捉えたFUJITAは、そこから耳に噛みついていく。
10分が経過し、KIKUZAWAがストンピングからサマーソルトドロップ。エルボー合戦になると、川村はボディブロー。フラついたKIKUZAWAに鈴木がエプロンからぶら下がり式三角絞め。そこから場外にKIKUZAWAを連れ出した鈴木は連れ回しながら痛めつける。
観客の酒をKIKUZAWAの口の中に流し込んだ鈴木はリングに戻る。そこにKIKUZAWAが戻ってくると、鈴木は容赦ないボディブローからニーリフト。だが、川村がタッチロープを外してしまうと、鈴木はそのタッチロープで川村の首を絞め、さらにKIKUZAWAにはサッカーボールキック。さらにTシャツをめくりあげて頭から被せると川村がボディにミドルキック。
サッカーボールキックから左右の張り手を叩き込んだ川村は鈴木にタッチ。タッチできそうな距離までKIKUZAWAを連れていった鈴木だが、タッチしようと伸ばしたKIKUZAWAの腕を取って卍固めに捉える。
15分が経過し、鈴木はチキンウイング・アームロックに捉えるが、FUJITAがカットに入る。だが、鈴木は離さない。川村が入ってきてFUJITAを場外に連れ出すと、鈴木はダブルリストロックから腕十字へ。しかしKIKUZAWAはギブアップせずに自力でロープに脱出。チョップで向かっていくKIKUZAWAだが、鈴木はグーパンチ。
しかしKIKUZAWAは意地のパワースラムを決めるとFUJITAにタッチ。エルボーで向かっていったFUJITAに張り手を叩き込んだ鈴木は川村とトレイン攻撃を狙ったが、FUJITAは鈴木にドロップキック。さらに川村にエルボーを叩き込むと、鈴木をエクスプロイダーで投げていく。
背後からスリーパーに捉えたFUJITAだが、鈴木は腕を掴んで噛みついていく。足を踏んづけて脱出したFUJITAだが、鈴木はキチンシンクを叩き込んで川村にタッチ。ミドルキックから袈裟固めに捉えた川村はネッククランチ。KIKUZAWAがカットすると、川村は張り手合戦を挑んでいく。FUJITAがエルボーにスイッチすると、川村はミドルキック。
だが、そこからFUJITAはSAYONARA(=ツームストン・パイルドライバー)で叩き付ける。20分が経過し、川村もハイキックを返して鈴木にタッチ。KIKUZAWAをフロントキックで吹っ飛ばした鈴木は串刺しフロントキックからランニングロー。そこからスリーパーに捉えるが、KIKUZAWAはバックドロップで切り返す。
FUJITAが入ってきてトレイン攻撃を決めると、FUJITAの延髄斬りからKIKUZAWAがDDT。さらにFUJITAのダイビング・ボディプレスからKIKUZAWAが菊落とし(=ハリケーンドライバー)。カウント2で川村がカットしたが、KIKUZAWAはバックを取る。
バックを取り返した鈴木にエルボーを見舞ってロープに飛んだKIKUZAWAだが、追走した鈴木はスリーパーでKIKUZAWAを捕獲。そこから盤石のゴッチ式パイルドライバーで叩き付けて3カウントを奪った。
試合後、FUJITAが川村に蹴り懸かったため、川村はFUJITAを追いかけていって場外乱闘。鈴木はその間に四方に一礼して退場。FUJITAは川村を挑発しながら引き上げていった。
<試合後コメント>
鈴木みのる&川村亮
――試合いかがでしたでしょうか?
鈴木「いかがってなんだよ!」
――東京愚連隊vs.パイルドライバーでしたが。
鈴木「東京愚連隊なんて架空のグループじゃねーか。パイルドライバーは社名だぞ社名。株式登記してる社名だぞお前。東京愚連隊? なめんなよこの野郎」
川村「ありがとうございました!」
FUJITA&KIKUZAWA
FUJITA「今日ほんと、勝って、今日でパイルドライバーと東京愚連隊、抗争終わるつもりだったんだけど、今日、やられちゃったもんね? 次あるだろ? 次やりましょうもう一回」
KIKUZAWA「あのなんだ? 店長か? おい新しい(メンバー)、次こんなもんじゃすまさねーぞ。プロレスの奥深さ、あんなお前、鈴木の手のひらの上で転がされてるだけじゃねーかあいつ。今日は、ある意味3対1だな。全部手のひらの上で転がされた感じ。悔しいよね。俺らプロレス上手いって言われてるのに」
FUJITA「それは鈴木さんが、プロレス界の王様だから今。やっぱりね、どんなあんな揺さぶりぐらいじゃビクともしない。でも、あっちのもう一人のほう店長、川村、総合でどんだけ強かったかしらねーけど、俺の、お前まだやるっつうなら、俺みたいな場末のプロレスラーが、プロレスという四文字をしっかりテメーに植えつけて、テメーのこと汚してやるよドロドロに」
KIKUZAWA「おう、打撃は効いたけど、プロレスの技何もしてねーじゃん。覚えてこいって。クソでも悔しいね」
FUJITA「教えなくたって、俺らがプロレスで、場末のプロレスで汚してやっから。そのうち覚えるよ」
KIKUZAWA「伊達に俺ら長くやってきてねーぞオイ」
FUJITA「またやりましょう」
KIKUZAWA「はい。できれば鈴木さん抜きで。というわけにもいかねーか。でも鈴木さんいて勝ってこそだから」
FUJITA「いやでも向こうまだね、佐藤光留とか、松本浩代とか、まだいるんすから今後。そういうの出してからでもいいんじゃねーか?そういうのとジワジワやってから、本丸に攻め込むべきだろ普通、全面戦争っていうのは」
KIKUZAWA「いきなり向こうの本陣来てんじゃねーか」
FUJITA「困るんだよこっちも」
KIKUZAWA「いやー、いや今日ほんとごめんなさい」
FUJITA「こちらこそすいませんでした」
KIKUZAWA「次は負けねー。ああクソっ!」
FUJITA「今日は、特別に応援が多かったような気がするな〜。今日はやってて気持ちよかったです。大人気だった」
KIKUZAWA「皆FUJITAの味方。皆ミノルって応援してたよ」
FUJITA「ありがたいっす」
第7試合
スクリーンでは論外のデビュー20周年記念として12月に後楽園ホール大会が内定し、ミル・マスカラスの50周年メモリアルマッチも内定したことが発表された。
試合前の記念撮影でカメラマンに背を向けてニヤリと笑った論外。試合が始まると、まずは目まぐるしい先手争いとなるが、どちらも譲らない。ショルダータックルでなぎ倒したMAZADAは回転エビ固めを狙うが、後転した論外は低空ドロップキック。かわしたMAZADAが逆に低空ドロップキック。
しかし論外もMAZADAの蹴り脚をキャッチしてドラゴンスクリューを決めたが、返す刀でMAZADAはラリアット。論外の串刺し攻撃をMAZADAがかわすと、論外は場外に転落。エルロンに戻ってきたところにエルボーを見舞って再び場外に落としたMAZADAも場外に出る。
論議にヒジを落としてからリングに戻したMAZADAはスリーパーに捉えていく。そこから首4の字固めにスイッチしたが、論外はロープに足をかける。だが、足首から外が出ていなかったため京平レフェリーが蹴り上げると、論外は改めてロープブレイク。首筋にエルボーを落としていったMAZADAは串刺し攻撃を狙う。どうにかエプロンに出した論外はエルボーで場外に落とす。
そこからMAZADAをエプロンに乗せた論外は奈落式ドラゴンスクリュー。さらにリングに戻って左ヒザを踏みつけた論外は足4の字固めへ。反転したMAZADAはそのままロープに転がっていく。
論外はなおもMAZADAの左ヒザを痛めつけていくと串刺し攻撃を狙う。これをかわして延髄斬りを叩き込んだMAZADAだが、論外も左ヒザへの低空ドロップキックを返す。ならばとMAZADAは走り込んできた論外に正田ひねり(=フェースロックから捻って決めるフェースバスター)。さらに足掛け式DDT。
スリーパーからドラゴンスリーパーにスイッチしたMAZADAだが、サムソンクラッチで切り返した論外。キックアウトしてもう一度ドラゴンスリーパーに捉えたMAZADAだが、論外はロープに脱出。10分経過し、正田落とし(=フィッシャーマンバスターの体勢からの開脚式ドライバー)で叩き付けたMAZADAだがカウントは2。
バックを取ったMAZADAだが、バックを取り返した論外はヒザ裏を蹴るとヒザ十字固めへ。ロープに逃れたMAZADAだが、論外は左ヒザを蹴り上げると、コーナーに登っていく。しかし追いかけたMAZADAは雪崩式アームドラッグ。そこからアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げると、ハリケーンドライバーで叩き付ける。
しかし論外もドラゴンスクリュー3連発を返すと、プロレスLOVEポーズからシャイニング・ウィザードを発射。超高校級ラ・マヒストラをカウント2で返したMAZADAだが、論外は後頭部にバズソーキック。そしてもう一度超高校級ラ・マヒストラを狙うが、うまく回避したMAZADAをカチ上げ式ラリアット。さらにもう一発ラリアットを叩き込んだMAZADAは垂直落下式正田落としで叩き付けて3カウントを奪った。
エンディング
辛くもベルトを守ったMAZADAだが、左ヒザを抑えて倒れる。すると論外が「パレハ、ありがとう。20年でシングルマッチでやる意味ないんだけど(苦笑)」と言うと、MAZADAもベルトを持ちながら「こんなの持ってる自分が悪いんですよ。ごめんなさいね」と言い出す。
論外は「いや〜、キツかった。この日のために禁酒してたんですよ。ただね、ちょっと3週間くらい前、ちょっとタイプの子がいたからちょっと飲んじゃった。でもまた次の日から今日まで禁酒してるから禁酒」と言うと、MAZADAは「だから人の足、ちぎれるくらいいじめて」と左ヒザを抑えながら言い返す。
論外も「いやいやいや。人の首もげるぐらいのことやっておきながら(苦笑)。いや〜シンドい。でも何だか今日はいい酒が飲めそうな気がして」と“行って来い”だと言うが、MAZADAが「酒は飲んでも飲まれるな!」と言うと、論外はすかさず「気をつけます!」。
そしてKIKUZAWAとFUJITAを呼び込むと、「FUJITA君、俺だけじゃなくて、みんなが聞きたいことがあるんだよ」と言ってからFUJITAに向かって「ぶっちゃけ何で離婚したんですか?」と、ガンバレ☆プロレスで話題になった例の件をツッ込む。FUJITAは「スミマセン……いやいやいや、今日はいい試合を、そしていい興行をありがとうございました!」と言って誤魔化す。
「やっぱ今日、反省会ですね」と言った論外はKIKUZAWAにマイクを渡す。戸惑いながらもFUJITAに「謝罪の言葉とかなかったんですか?」とマイクを向けたが、論外は「もういいや。このくだりいらなかったわ(苦笑)。とりあえず今年一発目の愚連隊興行、こんなにたくさんのお客さんが来てくれて本当にありがとうございました。本当に今年の頭とか毎日お酒飲んでたからね。興行やるのすっかり忘れて、ちょっと上から詰められて、今日開催になったんですけど、12月、個人的に僕の20周年を後楽園で、マスカラスは来ます。ただその前に10月10日の新木場1stRINGになっちゃんですけど、ちょっと抑えちゃったんですよ」と、今年2回目の愚連隊興行が10.10新木場であることをしれっと発表。
しかも「サブゥーが来るっていうんで、10月10日抑えちゃって」と、かつてFMWの常連外国人だったサブゥーの招聘を発表。さらにレイヴェンとサンドマンも呼んでいることを空かした上で、10.10新木場で『東京ワンナイトスタンド』を開催するという。
最後は「いつものアレで」とマイクを渡されたFUJITAが「本日は東京愚連隊興行、今年一発目にお集まりいただきありがとうございました! いま発表があったように10月の新木場と12月の後楽園と、また皆様のことをお待ちしていますので、またその時はよろしくお願いします。それでは皆様、このあと帰りやすいように一度ご起立をお願いできますでしょうか? 今日、集まってくれた皆様が一人でもいる限り東京愚連隊は永遠に不滅だ!」からの『みちのくプロレスのテーマ』で締めくくった。
<試合後コメント>
NOSAWA論外、MAZADA、FUJITA
NOSAWA「今年一発目の東京愚連隊興行、なんか、自分たちが頑張る前に、この出てくれた選手に感謝っすね。皆、今日すごかったねあのカズ・ハヤシとCIMAは! ね、あそこまでやっちゃって俺怒られないかな会社で。いやー、きつかった。どうなんだろうね? 客疲れてたかな? まあいっか。失敗したな。気に入った女の子呼んでたからさ、ちょっと良いところ見せようと思ったけど、首がダメだなこりゃ。まああの、それはそれで、あの、気を取り直して、今年10月10日ね、新木場1stRING押さえたりなんかしちゃって、ほんと今日今朝方サブゥーから連絡来て、絶対発表しろって言われちゃったんで、それをやって12月は20周年。やぱね、お客さんがこんなに入って、すごいよかったというか(※MAZADAが足を引きずってインタビュースペースに現れる)首」
MAZADA「あんよが、自分のあんよがえらいことになってます。痛い痛い痛い。みなさんもせっかくなんで(※FUJITA達を呼びこむ)」
NOSAWA「年に何回かしか会わないんで」
MAZADA「(KIKUZAWAが来ないのを見て)いいっすいいっす、居ても変わんないから。席開けたのになー」
NOSAWA「初めてっすかね、なんかこう、ちゃんとなんか真面目にバシャーっと」
MAZADA「純粋にね」
NOSAWA「試合したっていうのは。なんか、試合前緊張感なんもなかったんですけど、上がったら微妙な緊張感があって、すごいわくわくしたんですけど、ただ、首悪いの知ってるからやられるだろうなと思ってたんだけど」
MAZADA「そこ狙ったら足いかれましたからね。走れない走れない(笑)これ普段もやってたらバレるんですけどね、なかなかやんないっすよこれ」
NOSAWA「いやーきつかった。この、年に何回かしかやらなくてもこれだけお客さん来てくれて、どうでした先輩? 嫁、娘、ベルト取られて」
MAZADA「ゼロからの挑戦的な」
FUJITA「いやいやいや」
NOSAWA「マイナスからっすよね」
MAZADA「マイナス」
FUJITA「今日は、東京愚連隊vs.パイルドライバーの全面戦争の始まりということでね」
NOSAWA「アレ続くんだ」
MAZADA「四面楚歌ですね!(笑)こっちからもこっちからも」
FUJITA「もう色んな所から、色んな請求やら攻撃やら色々きて大変ですけど、なんとか生きながらえたいなと思ってますけどね」
NOSAWA「なんか、誰か死んだの?」
MAZADA「自分の親父年末死んでました。そんな軽く言うものじゃないっすね。すいません」
NOSAWA「これが愚連隊です。愚連隊のブラックジョークです」
MAZADA「頭蓋骨割れって言われて」
NOSAWA「割られかけましたからね」
MAZADA「ほんとだ! イテテテテ…俺のあんよ」
NOSAWA「とりあえず20周年なんでね」
FUJITA「色んな事を乗り越えていくのが東京愚連隊です」
NOSAWA「離婚とかね。俺、3回してるから。俺は。まだまだ1回ぐらいじゃ、大丈夫。わかんないけど」
――10月の新木場が次回大会?
NOSAWA「そうだね。TOKYO One Night Stand。サブゥーは確定してるんだけど。レイヴェンとサンドマンは連絡とれてるんだけど、僕ら以上にあの人達問題児だから、ちゃんと発表できないっていう(苦笑)。サブゥーはちゃんと返事もらったんであれですけど、僕らがハードコアの顔をちょっと日本でやろうかなと思って。ハードコアの本物を呼んで、ね? 12月はマスカラス、やっぱりマスカラスと並んで大丈夫なレジェンドを呼んで」
MAZADA「誰だろう」
NOSAWA「やっぱりハルク・ホーガンとかになっちゃうんすけどね、ちょっとホーガン無理で。(リッキー・)スティムボートは断られちゃったんで。WWEと話したんですけど、やっぱり契約上のライセンス上のあれで難しいって。だからそれぐらいのクラスのあれを、俺の20周年なんで、フィギュアにサインもらいたいって理由で」
MAZADA「そこそこの呼ばないと、ひと通り(サイン入りフィギュアは)持ってるでしょう」
NOSAWA「持ってるんですよ」
MAZADA「大変だ」
NOSAWA「今年ちょっと出遅れてるんですけど、FUJITA先輩の離婚があったんで開催が」
MAZADA「先仕掛けられちゃった」
FUJITA「まあ10月は、やさぐれのレジェンドの方々とやりますんで、勉強したいなと思ってます」
NOSAWA「今日はありがとうございました。また懲りずに生意気な僕らですけど」