【試合詳細】5・3 飛鳥プロレス横浜ラジアントホール大会 土肥こうじ&高橋匡哉&仲川翔大vs篠瀬三十七&児玉裕輔&村瀬広樹 真琴&SAKI vs野崎渚&櫻井裕子 本間多恵vsしのせ愛梨紗
『飛鳥10周年記念興行第2弾』
日程:2024年5月3日(金・祝)
会場:神奈川・横浜ラジアントホール
開始:17時30分
観衆:105人
▼ミクスドマッチ 30分1本勝負
植木嵩行(フリー)/○杏ちゃむ(信州ガールズ)
9分30秒 ダイビングフットスタンプ→片エビ固め
佐野直(フリー)/●リアラ(フリー)
▼3WAYマッチ 30分1本勝負
○米山香織(YMZ)
8分27秒 横入り式エビ固め
●松澤さん(フリー)
※もう1人は柳川澄樺(JTO)
▼タッグマッチ 30分1本勝負
○守部宣孝(フリー)/吉田綾斗(2AW)
11分6秒 フェノメナールフォーアーム→エビ固め
梶トマト(飯伏プロレス研究所)/●瀧澤晃頼(TTT)
▼シングルマッチ 30分1本勝負
○本間多恵(フリー)
10分18秒 多恵ロック
●しのせ愛梨紗(アイスリボン)
▼タッグマッチ 30分1本勝負
真琴(フリー)/○SAKI(COLOR'S)
13分2秒 エビ固め
野崎渚(フリー)/●櫻井裕子(COLOR'S)
▼6人タッグマッチ
○土肥こうじ(フリー)/高橋匡哉(大日本)/仲川翔大(フリー)
20分22秒、クロス・フェースロック
●篠瀬三十七/児玉裕輔(フリー)/村瀬広樹(フリー)
脳腫瘍を乗り越えた篠瀬三十七が5年4ヵ月ぶりの後楽園大会に向けて驀進!娘・愛梨紗は本間を相手に真っ向勝負も轟沈!長期欠場中の藤原ライオンが7・17後楽園での復帰戦で藤原組長との師弟タッグを熱望!
オープニング
左ヒザ前十字じん帯断裂のため長期欠場していた元WNCの藤原ライオンが7・17後楽園での復帰戦で、師匠・藤原喜明とのタッグ結成を熱望した。
ライオンは昨年3月、スネークピットジャパンで練習中に左ヒザをケガして、同年6月に手術を受け、リハビリを続けてきた。オープニングに登場したライオンは「1年間苦労しました。メンタルもダウンして。引退することになるかと思った。でも頑張って。シノセさんに7月17日の後楽園で復帰戦をお願いしました。テーマはあります。WNCの仲間、今日上がるんですね。ルーツに戻りたい。藤原ライオンのルーツは藤原組長。オファーを出してください。10年前、藤原ライオンになった日、1対1でしたが、今回は組みたい」と要望。篠瀬代表が「俺がオファーするの?」と戸惑うと、ライオンが「オファー出してみます」として師弟タッグの実現を目指すことになった。ライオンは2022年12月にGLEATのリングに上がったのが最後の試合で、実に1年7ヵ月ぶりの復帰戦となる。
第1試合
異色のミクスドマッチ。元警察官の植木と組むとあって、杏ちゃむは婦人警官風のコスチュームで登場。植木はリアラに胸毛を押し付ける禁断の攻撃。佐野は杏ちゃむを無理やり植木の胸毛に。佐野が不可抗力でリアラの胸を触ると、植木が現行犯で逮捕し、佐野に手錠をかける。その間に杏ちゃむがダイビング・フットスタンプを決めリアラを料理。
第2試合
松澤さんは一般の主婦とあって、家庭用品の使用が可能。3WAYなのに、松澤さんはなかなか混ぜてもらえず。松澤さんは鍋のふたを叩くなどして、ダメージを与える。松澤さんがコーナーで柳川にヒップアタックも、米山がスクールボーイで松澤さんを丸め込んで、ジ・エンド。
第3試合
梶が守部にコルバタ。守部と吉田は梶に連係のエルボー。守部は梶にスワンダイブ式セントーン。瀧澤が吉田にドロップキック。梶がトップロープから吉田に回転アタック。吉田は梶にジャンピング・ラリアット。守部が瀧澤にスタナーからフェノメナールフォーアームを決めて3カウントを奪取。
第4試合
前大会(4・6蒲田)では、子どもの頃からの憧れの選手だった真琴とのシングル戦に臨むも敗退した愛梨紗。今大会では「お互いのプロレスへの愛を二人きりでリングの上でぶつけ合いたい」とのラブコールを受け、本間と激突した。
本間は序盤からタランチュラ、アームブリーカーで攻め込み、腕十字狙い。なんとかしのいだ愛梨紗は河津落とし、ネックスクリューで反撃。ショルダータックルから必殺のシャイニングウィザード狙いも、本間がかわして低空ドロップキック。愛梨紗は丸め込み連発でフォールを奪いに行くも本間は阻止。本間のセントーンを受けた愛梨紗は切り返して丸め込むもカウントは2.9。本間はワキ固めから多恵ロックに移行し、ギブアップを奪った。
愛梨紗は「腕がヤバいです。サブミッションがあったうえで叩きつけられるので痛い。作戦をめちゃくちゃ練ったんですけど、ダメでした。悔しい。また成長した自分とやっていただけたらと。(次回の7・17後楽園では)アイスリボンで戦えない選手とやれたらうれしいです」と悔しさを露わにした。
本間は「デビュー戦を見て、復帰したのを見て、戦ってなかったけど、いつも笑顔だし、負けたときすごく悔しい気持ちを出すから、ホントにプロレスが好きなんだなと。1度やりたいと思ってて。今日やらせてもらって、自分はサブミッションを愛してるので、それをぶつけることを目標にやって。彼女なりのプロレス愛が伝わってきたけど、まだ全然出し切れてない。緊張も伝わってきたけど、もっとリングは自由で、のびのびとできる場所なので。それができたときに本当のプロレス愛が見せることができるのかな。そのときまた対戦したいなと思いました」と再戦を希望した。
第5試合
真琴と野崎はパートナー対決ながら、容赦なく激しいビッグブーツ合戦。真琴が櫻井にダブルアーム・スープレックス、スピア。SAKIが櫻井にリバース・スプラッシュ、ブレーンバスター。櫻井はSAKIにファイナルカット。SAKIが櫻井にみちのくドライバーⅡも野崎がカット。櫻井が開脚式フェースバスターも、切り返したSAKIが丸め込んで勝利。
第6試合
前大会(4・6蒲田)で、児玉裕輔と組んだ篠瀬は高橋匡哉、仲川翔大と対戦。篠瀬は仲川に敗れたが、試合後、高橋、仲川から「元気がない」「体力付けてこい」と猛ゲキを飛ばされ、パートナーの児玉からも酷評された。
雪辱を期した篠瀬は児玉、村瀬広樹と組み、土肥&高橋&仲川とのマッチアップを組んだ。この6選手は全員、TAJIRIがプロデュースしたWNC出身だ。約1ヵ月、トレーニングを積み、断酒して体を作った篠瀬は「今回ダメなら後楽園のリングには上がらない」と不退転の覚悟で挑んだ。
序盤、土肥が篠瀬にヘッドロック、篠瀬はアームロックで返す。場外戦に発展すると、篠瀬と土肥が大乱闘。リングに戻ると、高橋が篠瀬にサンセットフリップ、土肥がエルボードロップを叩き込むも、篠瀬は高橋に河津落とし。篠瀬と村瀬が仲川にダブル・バックドロップ。仲川が篠瀬に延髄斬り、トラースキック、土肥は串刺しエルボー、串刺しラリアット、クロス・フェースロックと厳しい攻め。土肥が児玉にジャーマン、篠瀬にブレーンバスター、アルゼンチン・バックブリーカーからバックフリップと猛攻。リング上は篠瀬vs3人の構図になり、篠瀬は3人に決死のチョップ、エルボーを叩き込んでいく。篠瀬は土肥にエルボーを見舞うも、土肥の人殺しラリアットを食う。最後は土肥がクロス・フェースロックで絞め上げ、耐えた篠瀬だがギブアップ。
篠瀬は「悔しくてたまんねぇよ。1ヵ月で何ができるんだって言われるけど。厳しいこと言っても、付き合ってくれるお三方。パートナーの児玉さん、村瀬、ありがとう」とマイク。土肥は「篠瀬さん、久しぶりに試合やったね。前回2人とやって、ボロボロに言われた。良くはなかったと思うけど、悪くはなかったと思うよ。でも、もっと元気出さなきゃ。オジサンなんだから、オジサンらしく元気出せ」とゲキ。高橋は「年齢なんて関係ないから。うちの団体(大日本プロレス)に90近いジジイ(グレート小鹿)がいるから。49だろ。倍くらい違う。まだまだできるから。頑張れよ」と辛口ながらエールを送った。
改めてマイクを持った篠瀬は「7月17日に久々の後楽園大会があります。11月29日にもあります。篠瀬三十七という知名度のない選手が頑張って、後楽園を満員にするという人に笑われるような夢を掲げて頑張ります。今日メインで頑張ってくれた選手も後楽園に出てくれるはずです。そしていいカードを組みたいと思います」と締めくくった。
対戦した土肥はバックステージで「前回、俺は高橋、仲川は厳しいなって。俺は頑張ってるなと思ったんですけど。元気はないけど。俺は篠瀬三十七はデビュー戦がキャリアのなかで一番いい試合だと思ってるんで。運営やりながらの大変さもわかる。ただリングに上がるなら、ちゃんとコンディションを作ってくる。潰しても良かったけど。そんなすぐ変わることはないから。思ってたより良かった。エルボーも強烈だったし。老け込まずに頑張ってほしいなと思います。腐れ縁なんで、対戦相手がいなくなっても、俺たちはいつでも相手する」と一定の評価を与えた。
次回大会はASUKA PROJECT解散興行となった2019年3月以来、5年4ヵ月ぶりの後楽園でのビッグマッチとなる。篠瀬は「ブーイングが飛んだわけでもないし、後楽園のリングに立ちます」と決意。残りの2ヵ月余りでコンディションを整えつつ、ファンに喜んでもらえるようなカード編成に臨むことになる。