「落ちたら即引退」の覚悟でオーディションに臨んだ尼僧プロレスラーが石川修司&諏訪魔に認められて歓喜の涙!

  • はてなブックマークに追加
  • LINEでシェア

 16日、新木場1stRINGにて『Evolution新木場大会 #13』が開催。雫有希、花園桃花がEvolutionへのレギュラー参戦を勝ち取った。

 2023年3月に生え抜き選手3名とともに旗揚げしたEvolution(通称:Evo女)。全日本プロレスとは資本的な繋がりはないものの業務提携はしており、諏訪魔&石川修司がプロデューサー&コーチを務めて女子選手を育成してきた。
 みっちりと基礎を固めてからデビューしたZONES、Chi Chiは全女時代から生きるベテランたちからも高い評価を受けており、デビュー1年目から他団体に引っ張りだこ。Chi Chiは数多の強豪を下して夏すみれから“Yシャツクイーン”の座を禅譲され、ZONESはセンダイガールズ主催の新人トーナメント『じゃじゃ馬トーナメント』で優勝を果たすなど新興団体にも関わらず女子プロレス界で確かな存在感を発揮している。

 Evo女では、今年1月末を以て全日本プロレスを退団した石川修司がゼネラルマネージャー(GM)に就任。
 今大会では、石川GMの企画としてEvo女へのレギュラー参戦を希望する選手たちによる公開オーディションマッチが開催。ウナギ・サヤカ、花園桃花、チェリー、リアラ、雫あき、フライング・ペンギン、藪下めぐみ、志真うたの8選手が参加した。

 選出基準は試合の勝敗ではなく、観客&審査員による判定。
 試合後に各選手が30秒のPRを実施。観衆の拍手量を競った後に中西代表、石川GM、諏訪魔Pの3名による投票で決勝進出者が決定された。

 審査の結果、雫有希、花園桃花の2名が決勝戦に進出。セミファイナルでは両選手によるシングルマッチが行われた。
 体格に恵まれたパワーファイターの雫に対し、小柄ながらも明るく楽しいハイスピードファイターの花園という好対照の2人による試合は熱戦に。雫が終始優勢を取りながらも花園が要所要所でキレのあるサブミッションを繰り出してギブアップ寸前まで追い込むなどシーソーゲームが続いていくも、結果は10分フルタイムドロー。2人の行方は審査員たちの判断に託された。


 拍手投票は花園に一票。中西代表は雫に一票。石川GMは花園に一票。諏訪魔Pは雫に一票。イーブンになるが、この事態を想定していなかったため協議に入る。 
 ウナギが「もう1試合やれ!もう1試合!」とヤジを飛ばす中、石川GMが「今3人で話して決めました。2人とも合格で」とまさかのダブル合格。
 石川GMからレギュラー参戦の証のEvo女Tシャツが贈呈され、ニコニコと満面の笑みで受け取る花園に対し、雫はボロボロと歓喜の涙を流しながら受け取った。

 雫は、慶應義塾大学在籍時にアマチュアレスリングで優秀な成績を収めた他、学生プロレスでも活躍。実家がお寺であることから僧侶の資格も有する“尼僧プロレスラー”であり、慈善活動を目的とする『お寺プロレス』などを主催。かつてはREINAやアイスリボンなどに参戦し、一時はMarvelous所属となったこともあるが近年は女子プロレス団体への参戦は少なくなっている。
 そんな中で参加したEvo女のオーディションに対し、雫はひとしおの想いがあったのだという。


 大会を終えた雫は、「私は女子団体に出る機会があまり無くて、レギュラーも0という状態で。正直もう諦めて、辞めてしまおうかなと思ったときにこのオーディションがあって。『これで落ちたら即引退してしまおう』くらいの覚悟で、この日に全てをかけてきました。レギュラー0でも諦めなければ大好きな女子プロレスで夢が叶うなって、今日はその一言に尽きるなって思います」と、引退を意識してまで臨んだ大一番であったことを明かす。

 そして、「私が初めて『きらきら太陽プロジェクト』っていう自主興行を立ち上げたときのパートナーが石川修司さんで、ボロボロにやられて泣き崩れたときにいっぱいいっぱい支えてくださって、そのときにリングの上で『石川修司さんみたいな強くて優しい大人になりたいです!』って泣き叫んだ10年前のことを昨日のことのように覚えています。まずその恩返しを石川修司さんにしたいです。キャリアはそこそこ17年くらいになるんですけども、1から学び直す謙虚な気持ちで一緒にこのEvolutionを盛り上げていきたいと思っております」と強い意志を示した。

  • はてなブックマークに追加
  • LINEでシェア

関連記事

サイト内検索

日別

2024年10月
« 9月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

月別

ページ上部へ戻る