「日本人最強が目標。井の中の蛙でいい」キックボクシング界に異端のヘビー級王者が誕生!山下豊が圧巻1R KOでX-FIGHTヘビー級王座戴冠!
24日、超満員の観衆が集まったキックボクシング『X-FIGHT』、聖夜の岡山県・マービーふれあいセンターに激震が走った。
ヘビー級のタイトルマッチを控えた前日計量後のマイクで「圧勝します」と宣言した山下豊(BOSS GYM)が有言実行。1Rで対戦相手のベテラン小西陵太(一神會館)にKO勝利し、ベルトを掴んだ。
メインイベントで行なわれたこの試合では、1R開始早々から仕掛けに出た山下の重い右が小西にヒット。1つ目のダウンを奪うと一気に畳みかけパンチラッシュで2度目のダウンを奪取。辛くも立った小西だったが、山下の圧にすぐさまロープ背負わされて連打を浴び、とどめの膝がはいって崩れ落ちた。
山下は前回のX-FIGHTに参戦した際、キャリアが勝る肉弾子(米子ジム)を下して最速でタイトルマッチ挑戦に繋げ、あれよという間に王座に就いてしまった。
しかし、試合後のバックステージでは「宣言通り圧倒して勝つことが出来たんですが、自分の中では80点位かなと思っています。練習で出来たことを出す前に終わってしまったんで」と謙虚な姿勢。
軽く驚いたのは「日本人最強、日本大陸最強を目標としているので、外国人選手には興味がないんで。井の中の蛙でいいです」と言い切ったことだ。
「西日本に住んでいる以上、まずは西日本から制覇したい。関西と九州のベルト獲ったら南原君(南原健太・極真会館)、ぶっ倒したいと思います。みんなが引く位圧倒して、キングの試合見せてやろうかと」
海外挑戦や外国人選手との対戦を必要以上に珍重したり、派手さや箔づけを求めて海外を目指したりするのではなく、「日本で最強を目指す」という今どきではない野望にむしろ頼もしさを覚えた。
2023年12月24日、ベツレヘムの馬小屋ならぬ聖夜の岡山・マービーふれあいセンターで、のちに日本キックボクシング界を救うメシアの生誕に立ち会ってしまったのかもしれない。